時代劇の都、京都・太秦を舞台に描く、ヒロイン美月の映画人生。
酒乱気味の笹守(戸田都康)が泰子(内田直)を迎えに来るが椿屋に入れず、カツドウ屋では晋八(仁科貴)に追い出される。滝乃(大竹しのぶ)はもう一度話し合うよう泰子に話すが、泰子は言うことを聞かない。年末まで撮影は続き、美月(岡本綾)がカツドウ屋で大部屋俳優たちと忘年会をしているところに、錠島(長嶋一茂)と樹里(井元由香)が現れる。そこに錠島に呼び出された杉本(堺雅人)と関川(石井正則)もやってきて…。
雀蓮(三林京子)のお告げは、「怖い絵はあかん。昔の絵を描きなはれ」。黒田(國村隼)は、「若侍七変化」をリメイクする、と決める。杉本(堺雅人)は、錠島(長嶋一茂)には若侍は無理、と反対するが、黒田は「台本を書き直せ」と譲らず、椿屋に脚本の岩本(朝倉伸二)たちを集めて、台本を書き直す。撮影が始まり、美月(岡本綾)はエキストラで参加。殺陣は古く、錠島に若侍の設定は無理があり、白けた雰囲気で撮影は進み…。
「惨殺浪人・夢死郎」の最終回が放送されたが、放送を見ていたら妻を殺したくなった、という殺人未遂事件が起きて、騒ぎになる。黒田(國村隼)は、記者会見を開き、事件に番組は無関係だと強調するが、それが世間の反感を買ってスポンサーが降りると言ってくる。大京映画の役員たちは椿屋で作戦会議を開いていたが、記者たちが押しかけて来たので、黒田は女装して美月(岡本綾)を連れて逃げ出し、雀蓮(三林京子)の元へ…
樹里(井元由香)は付き人の美月(岡本綾)の前で、錠島(長嶋一茂)に話がある、と楽屋に入る。樹里は錠島を誘うが、錠島は相手にしない。衣裳部屋で堪えきれず泣く美月に、そっとハンカチを渡す晋八(仁科貴)。梓(茂山逸平)の模試の成績が悪いのを知って驚く愛子(賀来千香子)と春夫(段田安則)。愛子が心配して梓に話しかけると、梓は今さら気にするな、と拒絶する。晋八は、錠島をセットに呼び出し、木刀を渡して…。
「夢死郎」の残酷表現が新聞記事になり、慌てる関川(石井正則)に手本を見せると黒田(國村隼)は記者会見を開き、自信満々に、新聞記事はごく少数の意見を取り上げことさら大きく見せているとまくしたて、第二シリーズの宣伝をする。錠島(長嶋一茂)の恋人、と記事になった樹里(井元由香)は、錠島の付き人にまで口を出し、自分の付き人は美月(岡本綾)にしないと出ない、と言って関川を困らせる。樹里はセットで美月に…。
「夢死郎」最終回の撮影。今日はハラカン(腹筋善之助)の見せ場の飛び降りの撮影。だが、前日の撮影で足を痛めたハラカンは本番で飛び降りをためらい、それを見ていたあさひ(山口智恵)は撮影をストップさせ、屋根の上で抱き合う。続けて、最終回ゲストの栗部金之助(舟木一夫)と錠島(長嶋一茂)の殺陣。腹に新聞紙を仕込んで刀を当てる痛みのある殺陣をしないクリキンに腹を立てた錠島は、これは夢死郎の殺陣じゃないと…。
「惨殺浪人・夢死郎」の初回視聴率は23.4%で、黒田(國村隼)以下スタッフたちは大喜び。キー局からは、続編の依頼も来る。このままの勢いで、川の御大・桃山剣之介(林与一)の撮影に臨もうとするも、モモケンは、自分が偽平次役なら、本物平次役はそれなりの役者を呼んでこい、と立腹し楽屋に閉じこもる。美月(岡本綾)は、錠島(長嶋一茂)と樹里の恋、という関川(石井正則)が話題作りで書かせた記事が気になって…。
錠島(長嶋一茂)の所在がつかめず、焦る黒田(國村隼)や杉本(堺雅人)たち。と、そこに錠島が現れる。ラストシーンは、夢死郎(錠島)と青舟(幸太郎・佐々木蔵之介)の一騎打ち。杉本は血しぶきを使おうとするが、プロデューサーの関川(石井正則)は残酷表現はダメだと反対する。黒田がダメだと判断したら使わない、という条件で撮影することになり、杉本は美月(岡本綾)にお駒の扮装でスタンバイさせて撮影を見守らせ…。
美月(岡本綾)は錠島(長嶋一茂)のマンションに電話してみたが、錠島は出ない。錠島は元のアパートの部屋で台本を読んでいた。翌日、錠島と樹里(井元由香)の記者会見が開かれ、広報で愛想を振りまけない錠島は、インタビュアーの質問にもつっけんどんに返事して、関川(石井正則)が慌ててフォローする。気になった美月は錠島に電話し、錠島は「説教するな!」と激昂する。錠島は翌日の撮影をすっぽかし、駆けつけた美月に…。
樹里(井元由香)が関東テレビのドラマ「ポケットえりかちゃん」の主役で紹介されていた。黒田(國村隼)と関川(石井正則)の間で、錠島(長嶋一茂)と大京映画出身の役者として売り出そうと盛り上がり、錠島の体裁を整えておくため、家具付きのマンションに引っ越しさせたり、毎日日替わりで大部屋俳優を付き人に付けたりする。美月(岡本綾)は錠島からは何も知らされないが、晋八(仁科貴)から、マンションの住所を聞き…。