時代劇の都、京都・太秦を舞台に描く、ヒロイン美月の映画人生。
黒田(國村隼)が大京映画役員たちを前に、大京映画の全ての資産を整理する、と宣言する。大京映画の名前を制作会社として残すための決断だった。滝乃(大竹しのぶ)は、トラ(菊池隆則)とクリキン(舟木一夫)に会わせようと、雀蓮(三林京子)の庵に誘いに来る。大京映画をクビになったスタッフと大部屋俳優たちがカツドウ屋で集まっていると、樹里(井元由香)が病気で手術をしないと命の危険があると聞いたトラは店を出て…。
トラ(菊池隆則)が晋八(仁科貴)と美月(岡本綾)を連れて、雀蓮(三林京子)に香港行きの相談をしに行く。と、そこで雀蓮から、トラはクリキンの息子だと打ち明けられる。その後カツドウ屋に関川(石井正則)が来て、明日クリキンに会わせるので、身なりを整えて椿屋に来るように、と言われる。30年以上も放っておいたのに会いたくない、と酒を飲んで荒れるトラを見て美月は、昔春夫(段田安則)に言われたことを思い出し…。
樹里(井元由香)が杉本(堺雅人)に付き添われ病院で診察を受けると、脳内出血で手術が必要、と言われる。美月(岡本綾)は病院の梓(茂山逸平)から、手術しても後遺症が残るかもしれない、という話を聞く。黒田(國村隼)はクリキン(舟木一夫)を椿屋に呼び出し、滝乃(大竹しのぶ)の前で、雀蓮とトラ(菊池隆則)との話をする。トラが撮影所を休んだ杉本を気にして、杉本のアパートを訪ねるとそこには樹里が…。
美月(岡本綾)が東京へ行く、と言い出し、許さない、と止める滝乃(大竹しのぶ)。聞きつけて入ってきた愛子(賀来千香子)が美月を止めないので、滝乃は春夫(段田安則)を呼び出し、梓(茂山逸平)も含めての話し合いになる。美月が「オードリーて言うのやめて!」と思いをぶつけて出て行くと、樹里(井元由香)から、今夜は椿屋に戻らない、と電話がかかってくる。樹里は杉本(堺雅人)の部屋にいる、美月はそう思いながら…。
樹里(井元由香)が椿屋に戻ってこないので、気になった美月(岡本綾)が杉本(堺雅人)の家に電話してみると、樹里が出たので、美月は咄嗟に電話を切ってしまう。杉本が部屋に帰って来ると、樹里は杉本に、東京へ出て来ないか、と声をかける。椿屋に戻ると、樹里は美月も東京へと誘う。あくる日、大京映画では、トラ(菊池隆則)が香港行きを提案されたと相談する。メイクの琴子(水野麗奈)は、私も香港へついていく、と言い…。
梓(茂山逸平)が美月(岡本綾)に、樹里(井元由香)は深刻な病気かもしれない、と話していると樹里が来て、死んでも休めないと言う。黒田(國村隼)が滝乃(大竹しのぶ)に、支払いを待ってくれと頼んでいると、樹里が立ち聞きしていて、樹里はカツドウ屋で皆にバラす。美月が皆に、知っていたのか、と詰め寄られていると、関川(石井正則)が来て、トラ(菊池隆則)を呼び出す。黒田はトラに、香港へ行かないかと声をかけ…。
樹里(井元由香)が美月(岡本綾)を東京へ連れて行くんじゃないか、と騒ぐ滝乃(大竹しのぶ)を、愛子(賀来千香子)と春夫(段田安則)は、美月に任せておいたらいい、と冷静になだめる。樹里は美月に、杉本(堺雅人)が好きなんだろう、自分も杉本が好きだと話し、美月を混乱させる。美月がサンドイッチを差し入れても、無反応なスタッフたち。大京映画は倒産の危機にひんしていて、黒田(國村隼)は雀蓮(三林京子)に…。
美月(岡本綾)が杉本(堺雅人)のおにぎりを握っていると、滝乃(大竹しのぶ)が来て、おにぎりはそんなに力を入れると美味しくないと言う。愛子(賀来千香子)は、もっとしっかり握らないとくずれる、と言い、相変わらず言う事が正反対の二人だった。大京映画では、日高(多賀勝一)が監督復帰で、女郎屋のセット。大部屋俳優たちが、セットの片隅からカツドウ屋へ移動して情報交換していると、樹里(井元由香)が顔を出し…。
3年後。錠島(長嶋一茂)は大京映画を辞めて東京へ出ていたが、美月(岡本綾)は消息も知らなかった。樹里(井元由香)はドラマの主演を務めるようになり、京都での撮影の時に椿屋に泊まりに来る。樹里が美月と話したいと言い、美月は杉本(堺雅人)は最近助監督をしている、と話す。晋八(仁科貴)は映画村でアルバイト。樹里は椿屋で働く美月に、付き人になって東京に来ないかと誘うが、それを聞いた滝乃(大竹しのぶ)は…。
錠島(長嶋一茂)を平手打ちして、カツドウ屋を飛び出す美月(岡本綾)を追いかける杉本(堺雅人)。美月は錠島を変えたい、という思いを杉本にぶつけ、杉本は美月を抱きしめる。年が明けて、「若侍七変化」の放送が始まり、視聴率は散々だった。美月が幸太郎(佐々木蔵之介)に相談すると、幸太郎は、あきらめるなと声をかける。笹守の彰(戸田都康)は酒乱を反省し、出て行った泰子(内田直)に帰ってきてほしいと椿屋に来て…。