時代劇の都、京都・太秦を舞台に描く、ヒロイン美月の映画人生。
虎之助(菊池隆則)は錠島(長嶋一茂)の代役のムサシ役を受ける。虎之助に挨拶し、雀蓮から預かった浴衣を渡した滝乃(大竹しのぶ)は、具合が悪そうに胸を押さえる。滝乃の様子を、美月(岡本綾)に話す虎之助。心配した美月は滝乃に、ママもお母ちゃまも大事な母親だと言う。翌日の撮影に、浴衣で来た虎之助。なぜ衣裳を着てないと言われても、テストの後で着替えると答える。宙吊りのテスト中、錠島がムサシの扮装で現れて…。
錠島(長嶋一茂)が神戸にいた理由は、生き別れとなっている母親からの手紙だった。プレハブで手紙を読む錠島を見つけた美月(岡本綾)は台本を渡し連れて帰ろうとするが、錠島はこんな武蔵は出来ない、と応じない。錠島は美月に手紙を渡し、明日一日待ってくれと言って去る。黒田(國村隼)は雀蓮(三林京子)を呼び、ムサシの代役を相談する。黒田たちは、雀蓮のお告げは虎之助(菊池隆則)だと判断し、虎之助に交渉して…。
大京映画の次の企画は、「魔境の剣士・ムサシ」に決定した。しかも放送まで1か月しかない、というハードスケジュールに、杉本(堺雅人)たちは無理だと反対するが、黒田(國村隼)はここで成功させて信用を勝ち取るんだと厳命する。そこに、錠島(長嶋一茂)がいなくなったと連絡が入る。錠島から美月(岡本綾)にかかってきた電話から聞こえた汽笛を手がかりに、美月は晋八(仁科貴)と神戸に探しに行く。その頃錠島は神戸で…。
梓(茂山逸平)と晶子(永田めぐみ)が愛子(賀来千香子)に、どの部屋を使うかなどの相談をするので、愛子は圧倒される。早くも晶子の言いなりの梓に、本当に晶子でいいのかと聞くが、梓は晶子には俺しかいない、と自信満々。美月(岡本綾)に、曜子(岡田薫)に本当のことを言った方がいいと言われた梓は、曜子に話しかけるが逃げられてしまう。曜子は滝乃(大竹しのぶ)に、梓とのことを相談するが、滝乃は終わりは終わりと…。
黒田(國村隼)と関川(石井正則)は、日中合作映画の企画を幸太郎(佐々木蔵之介)に売り込みに行く。幸太郎は、タイガー・ウォン(=虎之助・菊池隆則)主演の映画に見える、と乗り気じゃなかったが、アメリカでヒットすれば幹プロの利益は大きい、と説得する。大京映画の事務所で電話番していた美月(岡本綾)の所に錠島(長嶋一茂)が来て、誰のために仕事をするのか、と口論になる。美月が家に帰ると曜子(岡田薫)がいて…。
虎之助(菊池隆則)が来日して、椿屋で錠島(長嶋一茂)の出ているテレビ番組を見る。美月(岡本綾)は、大京映画に戻った、と挨拶。雀蓮(三林京子)は椿屋まで来て、トラに会わずに帰る。美月にはその気持ちがわからないが、同じことをしていた滝乃(大竹しのぶ)にはよくわかる。すると愛子(賀来千香子)が、梓(茂山逸平)が女の子を連れてきた、と椿屋に飛び込んでくる。梓は連れてきた晶子(永田めぐみ)と結婚したいと…。
年が明けて、滝乃(大竹しのぶ)が椿屋に戻ってきた。もみじ(三田篤子)と洗い物をしながら映画の話をするなど、明らかに以前とは違う言動で、美月(岡本綾)が辞めさせた曜子(岡田薫)も呼び戻す。美月が大京映画に就職のお願いに行くと言うと、ダメだと言われたら私からも頼んであげる、と言って美月を驚かす。美月は大京映画でバイトすることになり、錠島(長嶋一茂)主演の子供番組「未来刑事ダイナー」の助監督を始める。
幸太郎(佐々木蔵之介)出演の大京映画のスペシャル時代劇の撮影が始まった。そして大晦日を迎え、今日中に撮りきらないと幸太郎のスケジュールも無く、放送に間に合わないという時、撮影を予定していた宿屋が急に撮影できなくなり、杉本(堺雅人)が美月(岡本綾)に、「椿屋を使わせてくれ」と頭を下げる。初めは断った美月だったが断り切れず、撮影隊は静かにしろと言っても聞かず、晋八(仁科貴)も殺陣師として巻き込まれ…。
幸太郎(佐々木蔵之介)の財布から10万円無くなっていた、という事件が発生。前日にもみじ(三田篤子)が「50万円貸してほしい」と言ってきていたこと、もみじが帰る時間が遅かったことなどから、愛子(賀来千香子)はもみじを疑わしく思うが、美月(岡本綾)は信じられない。幸太郎は出かける時に、「俺が帰って来るまでに解決しておけ」と言い残して出て行く。滝乃(大竹しのぶ)は、椿屋は泥棒に入られにくい構造だと…。
滝乃(大竹しのぶ)に会いに行った愛子(賀来千香子)は、春夫と滝乃に関係があったか、問いただす。椿屋には、黒田(國村隼)と関川(石井正則)が上がりこんで、幸太郎(佐々木蔵之介)に坂本龍馬をやってほしい、と直談判。幸太郎は、映画の世界に戻りたい美月(岡本綾)に訴えかけるように、「オードリーが出ろと言うなら出る」と答える。一晩考えた美月は幸太郎に、「オードリーは、幹先生の坂本龍馬見たいて思います」と…。