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『虎に翼』第55回 家庭裁判所が始まった朝
昭和23年(1948年)12月――あと1ヶ月で家庭裁判所を作り上げねばなりません。そこで寅子に秘策がありました。
寅子が直明にあることを頼みました。寅子は直明から、仲間たちが応援していると告げられます。直明は立派になっても末っ子の愛らしさがある。少年時代のキラキラしたまなざしが変わっていない。うっとりとさせる眼力がある。
そんな直明に励まされ、キラキラした目にうっとりとし、思いつきます。これに賭けてみようと――。
若者の輝く双眸に涙する大人たち
寅子は職場に、直明とその仲間たちを連れていきます。女子のスーツ、ニットベストにスカートがものすごくかわいらしい。この若い力に大人たちはメロメロになってしまい、感化されていきます。そうだ、おっさんだってご婦人と子どもたちを救いたいんだ。そう直明に、目的は一緒だと誘導されてゆきます。大人の事情を取っ払い、手を取り合うのは素敵だと言われ、コロリと籠絡されてしまいます。
稲垣はここで泣き出してしまいます。
これはただのお笑い話ってことでもなくて、寅子たちの世代は、こういう若い世代の目の輝きに負い目があるんじゃないかとも思えます。自分たちとその下の世代は、こういうキラキラした目ごと命を落としたものも少なくない。彼らだってこんな笑顔で未来を語りたかったんだろうな……そう思うと泣けてくるでしょう。
衝突する虚しさを知ったおっさんを、多岐川がまとめ、一丸となりました。寅子が一番納得できていないようですが。
あと十日でなんとかしろ!
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