輪島 トンネル付近で土砂崩れ 作業員3人行方不明 夜は捜索中断

21日朝、石川県輪島市のトンネル付近で土砂崩れがあり、能登半島地震の復旧工事にあたっていた作業員4人と連絡がとれなくなっていましたが、消防によりますとこのうち、1人の無事が確認されたということです。

警察と消防は残る3人の捜索について二次被害が想定されるとして21日夜はいったん中断し、22日朝から再開することにしています。

国土交通省能登復興事務所によりますと、21日午前9時半ごろ、輪島市門前町の国道249号線、「中屋トンネル」付近で土砂崩れがあったと能登半島地震の復旧工事にあたっていた業者から事務所に連絡がありました。

業者が作業員の安否を確認したところ、当時、作業にあたっていたおよそ60人のうち、4人と連絡が取れなくなったということです。

国土交通省は土砂崩れに巻き込まれた可能性もあるとみて警察と消防に捜索を要請していましたが、消防によりますと、午後5時過ぎ、このうち1人の無事が確認されたということです。

残る3人の捜索について警察と消防は、二次被害が想定されるとして21日夜はいったん中断し、22日午前5時から再開するということです。

消防によりますと、このトンネルの周辺では、北側の入り口付近や南側の入り口から数百メートルほどの場所など数か所で土砂崩れが相次いでいるということです。

大雨のためトンネル内には作業員や地元の住民、あわせて27人が避難していましたが、歩いて移動して午後8時までに安全な場所に避難したということで、けが人や体調不良を訴えた人はいないということです。

このほか、警察と消防によりますと、トンネルの近くでは車が土砂崩れに巻き込まれて行方不明になっている人がいるという情報もあり、確認を進めているということです。

「中屋トンネル」とは

「中屋トンネル」は、輪島市の門前町と市街地を結ぶ国道249号にある、全長1.3キロのトンネルで、能登半島地震で天井が崩落するなど大きな被害を受けました。

その後、通行止めが続いていましたが、応急的な復旧工事が進められ、9月25日から1車線の通行が可能になる予定で、今月18日には付近の住民を対象にした見学会が開かれていました。

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