【独自】高校生ユーチューバーゆたぼん SNSの誹謗中傷で訴えるも”人違い”で取り下げていた!
なぜ、こんな人違いが起きてしまったのか。理由は単純で、弁護士が割り出しのために調べた電話番号の契約者が変わっていたのである。
問題の書き込みがあったのが’22年10月。本間さんが当該の電話番号をKDDIで契約したのは、書き込みから1年以上経過した’23年12月。つまり、弁護士の手元に情報開示の結果が届いたときには、<A>はすでに電話を解約しており、その電話番号は新たな契約者である本間さんとなっていたのだ。
“冤罪”は晴れたが……
ゆたぼんの代理人である福永活也弁護士はこう話す。
「得られる情報でやれることをやった結果、今回の被告(本間さん)を発信者として(訴訟を)やったというだけの話です。それ以上は確認のしようがありません。同じ携帯電話の番号をいろんな人が使い回しているケースは稀にあって、そうなると(犯人を)追えないことがあるってだけの話でしょう。一般的にいつも追えないわけではないので」
結局、この訴訟は9月5日に取り下げられ、本間さんの“冤罪”は晴れた。しかし、巻き込まれたことでかなり疲弊している。
「最初に相談に行った弁護士事務所では、『訴訟を引き受けるには40万円かかりますよ。請求額の25万円より高い』と、ある意味で親切心から『25万、払っちゃったほうが安いですよ』的な話をされました。でも、それではどう考えても不条理ですから、弁護士を頼らないで自分で訴訟に対応することにしました。
答弁書(相手方の主張に対する自分の言い分を記載した書面)を独学で書いて、口頭弁論(裁判官の面前で当事者や代理人が口頭で主張や立証を行う手続き)の日には仕事を休んで栃木から東京地裁に出廷しました。まったく裁判の知識はありませんでしたから、休日を利用して弁護士の無料相談にも何回か行きました」
本間さんは毅然と対応したことで事なきを得たが、SNSによる誹謗中傷問題が増えていくなか、今回のようなケースも増えているのではないか。動揺して、そのまま放置してしまう気の弱い人もいるだろう。身に覚えのない訴訟を起こされた場合、どう対応すればいいのだろうか。「弁護士法人・響」の古藤由佳弁護士はこんなアドバイスをする。