島根原発2号機 医療従事者が再稼働の中止求める請願書提出
ことし12月の再稼働が計画されている中国電力島根原子力発電所2号機について、放射能漏れなどの重大な事故が起きた際の医療態勢が不十分だとして、県内の医療従事者たちが、再稼働の中止を求める請願書を島根県議会に提出しました。
要望を行ったのは、県内の40余りの医療・福祉機関で作る団体、「島根県民主医療機関連合会」です。
19日、眞木高之 会長など3人が島根県議会を訪れ、中島謙二 議長に請願書を提出しました。
請願書では、ことし12月に再稼働が計画されている中国電力島根原発2号機について、放射能漏れなどの重大な事故が起きた際の医療態勢が不十分だとして、再稼働の中止を求めています。
具体的には、原発から30キロ圏内にある医療機関では、医療スタッフが不足するだけでなく、被ばく医療などの態勢がぜい弱なことから、十分な医療を提供できないと訴えています。
また、能登半島地震で幹線道路や避難経路が寸断された教訓から、同じような半島部に原発がある島根県では、今の避難計画では不十分であると述べ、改善を求めています。
眞木会長は、「今のままでは、原発で重大な事故が起きた際、十分な医療を提供することができない。最悪の事態を避けるために、再稼働の中止を求めていきたい」と話していました。
この請願書は、島根県の9月定例県議会の最終日に、採決される見通しだということです。