量子の不思議、エネルギーが「瞬間移動」 実証にも成功
何もない場所にエネルギーが一瞬で現れる――。SFのような話だが、不思議な「量子」の振る舞いを使うと実現できるという理論が注目を集める。2022年には実験に成功した。「量子エネルギーテレポーテーション(QET)」と名付けられたこの研究には日本人も貢献しており、将来は量子コンピューターなどの実用に欠かせない技術になるかもしれない。
「手品のように何もない場所からエネルギーを取り出すイメージだ」。QE...
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(更新)- 青木慎一日本経済新聞社 編集委員・論説委員ひとこと解説
量子の世界では、摩訶不思議なことが起こります。日本人物理学者が多くの発見に貢献しています。量子エネルギーテレポーテーションでは、理論と実験で大きな成果を出しました。 代表例が江崎玲於奈さんが実験で検証してノーベル物理学賞を受賞したトンネル効果。電子や光子などが物理的な壁をすり抜ける現象です。量子テレポーテーションが実証されたころ、欧米ではSFの世界が限定的ですが起こりうることに大騒ぎになりました。 量子テレポーテーションの実験に成功した東京大学の古沢明教授は「ジュラシックパーク」などを書いた作家のマイケル・クライトンさんから取材を受け、「タイムライン」という小説の題材となりました。
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