中国の邦人社会、広がる不安 深圳で児童襲撃
【北京=田島如生、深圳=藤野逸郎】中国南部の広東省深圳市で18日、日本人学校に通う10歳の小学生男児1人が男に襲撃されて負傷した。6月にも江蘇省蘇州市で日本人の母子が切り付けられた。学校の警備強化など対応を急ぐが、邦人社会に不安が広がっている。
深圳市公安局は18日午前8時(日本時間同9時)ごろ、同市南山区で44歳の男が刃物で未成年の児童を負傷させたと公表した。男児は日本人学校からお
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(更新)- 柯 隆東京財団政策研究所 主席研究員分析・考察
景気が急減速して、中国社会で不穏な空気が漂っている。とくに深圳を中心とする広東省南部は産業クラスターがあって、失業した労働者が多くて途方に暮れている。外国人が刺されてこのように大きく報道されるが、中国人同士の殺傷事件が多発しており、その多くが報道されていない。経済が減速しているというのはパイが大きくならないことを意味する。しかし、もともとパイを公平に切り分ける制度が整備されていないため、立場上不利な人たちは社会に対する報復として犯罪に走る。経済が回復する兆しはないため、このような社会不安が長期化する可能性が高い
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(更新) - 滝田洋一日本経済新聞社 客員編集委員ひとこと解説
①母子襲撃に続き、今度は小学男児。身を守るすべを持たない日本人への凶行が相次いでいる。非常に深刻です。 ②再発を防止できず身悶えするどころか、「引き続き効果的な措置」とは。中国外務省は火の粉を払おうと、とてもよそよそしい。日本政府はもっと強く抗議できないのでしょうか。 ③共産党政権が折に触れ日本叩きのキャンペーンを繰り返してきた。経済悪化の皺寄せを受けている人たちが、はけ口を在留邦人に求めているとするなら、とても危うい。 ④リスクから目を背けて、事態をやり過ごすわけには行きますまい。歴史の教訓を好んで語る自民党総裁候補者もいます。こういう時こそキチンと自らの所見を示すべきです。
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(更新)
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中国南部の広東省深圳市で2024年9月、日本人学校に通う10歳の男児が男に刃物で刺されて死亡。同年6月にも江蘇省蘇州市で日本人母子が切り付けられるなど、邦人を襲撃する事件が相次いで起きています。最新のニュース・解説をまとめています。
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