偏差値35から2浪して東大に逆転合格した経験から編み出した独自の勉強法を書籍化した『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』とシリーズ45万部超えのベストセラー著者の西岡壱誠さんが、初の理系分野にチャレンジした『東大算数』。
東大生は、どんな風に算数を勉強していたのか、掛け算をどう覚えて、割り算をどう理解しているのか、その理解が数学の勉強や日常生活の場面でどう活かせるのか?『東大算数』より一部抜粋・編集してお届けします。
約数をどう見つけるか
ここでは、どうすれば約数を頭の中で導き出すことができるのかについてお話ししたいと思います。結論から言うと、とにかく目に入った数に対して、「これはどんな約数を持っているんだろう?」と考えるのが一番です。
東大生も含めて、頭のいい人って、「その数がなにで割れるのか」に対してとても敏感だなと思います。街を歩いていても、目に入る数字を見て「これはなにで割ることができるだろう?」ということを考えています。
「あのタクシーの番号は1024か。2の10重だな」
「今は21時24分か。2124って、どんな約数を持っているだろう?4で割れるのはわかるけど、531って素数かな?あ、9で割ったら59だな」
と、約数を探る遊びをしているのです。