強制起訴の被告に一部無罪、懲役6月言い渡し 長崎地裁

知人からクレジットカードをだまし取り現金を引き出して盗んだなどとして、詐欺と窃盗の罪で強制起訴された被告の男(38)の判決で、長崎地裁は4日、窃盗の一部と詐欺を無罪とし、懲役6月(求刑懲役3年)を言い渡した。弁護側は全面的に無罪を訴えていた。

長崎地検は2022年1月に不起訴処分としたが、長崎検察審査会が2度にわたり起訴すべきだと議決。検察官役の指定弁護士が昨年8月に強制起訴していた。

太田寅彦裁判長は判決理由で「知人が罪の成否に関する核心部分で一貫性の乏しい供述をし、認定に合理的な疑いを差し挟む余地がある」などと述べ、クレジットカードの詐取と、キャッシュカードで約136万円を引き出したとする窃盗について、無罪と判断した。

判決によると、野田尚仁被告は21年4月4日、知人名義のクレジットカードを使い、コンビニのATMから20万円を引き出して盗んだ。

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