車での外出時、目的地の周辺に駐車場がなくて困ったことはありませんか?事前に調べていても当日満車になっていることもあり、タイミングや場所によってはぐるぐると周辺をさまようことも…。
そんなとき、つい「コンビニに停めてしまおうかな」という気持ちになるかもしれませんが、無断駐車は民法に抵触するとされる不法行為。なんと損害賠償を命じられる可能性があるそうです。
コンビニの無断駐車で…。
駐車場が見当たらず、コンビニに停めたくなった男性。しかし、不法行為なので止めるよう同乗者の女性から諌められました。過去の事例では、コンビニに累計1万時間以上無断駐車した人に対して、コンビニの経営者が裁判で訴え、判決で920万円の損害賠償を命じられたことがあったのです。
軽い気持ちで停めたつもりが、高額な損害賠償額を支払うことになってしまうとは…!この事例では停めっぱなしではなく数年間にわたり何度も無断駐車をしていたようですが、単純に累計1万時間を日数に直すと416日超。お店側はおよそ1年分以上の日数を停められていた計算になるのです。
でも、いったいどうようにして損害賠償額を決めているのでしょうか?
1.原則
「賠償額」=「損害額」(侵害行為が無ければ権利者が得られたであろう利益の額とする)<民法709条>
(例)
「賠償額」=「損害額」=「権利者の譲渡数量の減少」×「権利者の単位当たり利益」
民法709条で示されている内容に則って、駐車時間や料金に基づいた計算方法で、算出された数字に弁護士費用などを加えたものということです。高額な賠償金も、きちんとした根拠があって設定されているといえそうです。
そもそも、そのお店や施設を利用する人のための駐車場に、利用客以外が続々と停めてしまったら…本来使いたい人が停められなくなってしまいますよね。「駐車場がいっぱいだから今日はいいや」「あのお店いつも駐車場混んでいるし違うお店にしよう」とスルーされることが続けば、売上金額にも影響するかもしれません。
ちょっとの時間だからと思わず、駐車場を利用するときはマナーを守って、無断駐車や迷惑行為は慎みましょう!
作画:青木ぼんろ(@aobonro)