「テレビ、書籍、映画化まで…」日本〝最恐〟ビルの住人・横澤丈二氏に起こった「数奇な運命」
インタビュー中にホワイトボードは揺れ、時計が落下。ついに天井から伸びた〝白い手〟を本誌記者も目撃……
昨年放送された『口を揃えた怖い話』(TBS系)や『真夏の絶恐映像 日本で一番コワい夜』(テレビ東京系)などのテレビ番組やYouTubeチャンネルなどに取材され、いまやオカルト好きに〝最恐スポット〟と呼ばれている場所が都内にある。
お笑いコンビ『ニューヨーク』や『デニス』、『AKB48』柏木由紀など、そこを訪れた有名人たちも口を揃え「ホンモノ」と語るのは、世田谷区三軒茶屋にある築50年はゆうに超える雑居ビル。その一室にある『ヨコザワ・プロダクション』スタジオのことだ。
そんないわくつきのビルにプロダクション代表取締役で脚本家の横澤丈二氏が入居したのは‘92年のこと。劇団を立ち上げて3年目のことだった。
‘67年に建てられたこともあり、当時も老朽化していたビル。だが、三軒茶屋駅から徒歩2分という立地の良さと、空手道場やキックボクシングジムなど、レッスンには欠かせない〝大声を出しても大丈夫〟な環境が気に入り決めたのだが……。
「ビルの最上階にオーナーの女性が住んでいたんですが、挨拶したらいきなり『エレベーターにお化け出るけど気にしないでね。そして、絶対に話しかけちゃダメよ』って言われたんです。初めは何を言っているのかまったく意味が分かりませんでしたね……」
その発言の怖さを、たった3日で分かることになる。
「エレベーターに乗ったら、モップとバケツをもった掃除のおばさんが壁にへばりつくように後ろ向きに立っていたんです。2人きりだったので、稽古場がある4階で降りるときに『お掃除ご苦労様です』って話しかけてしまった。
そうしたら、その女性が身体は後ろを向いたまま、ゆっくりと首だけこっちを見てきたんです。明らかに不自然な首の動きですし、顔はドロドロに陥没していて、鼻と口はどこにあるか分からない。ただただ、不気味に光る眼だけがあって、それは今でも忘れられませんね」
引っ越して3日目にして、早々と〝最恐〟ビルの洗礼を受けたのだ。普通なら信じることができないような怪奇現象だが、横澤氏は恐怖こそあれ、決して驚かなかったという。