2001年入社/阪神電気鉄道(株) 都市交通事業本部 車両部 車両課
工学研究科 エネルギー機械工学専攻 修了
福井 伸行(Fukui Nobuyuki)
これまでの経歴
- 阪神電気鉄道(株) 鉄道事業本部 車両部
- 入社から11年間車両部に属し、設計から現場監督まで幅広く経験。初めて設計を任された武庫川線の運転台の冷房化は今も印象に残っている。
- 阪神電気鉄道(株) 都市交通事業本部 運輸部 企画課
- 駅での旅客案内業務もあり、入社後初めてお客様と直に接する仕事を経験。阪神電車を利用するお客様の反応や意見に間近で触れられたことがキャリアの転機になる。
- 阪神電気鉄道(株) 都市交通事業本部 車両部 車両課取材当時
- 車両の設計、現場監督に携わる。
- 阪神電気鉄道(株) 都市交通事業本部 運輸部 企画課
- 運賃・制度、鉄道企画を担当。消費税増税に伴う運賃改定業務では国交省との調整を担当。また、IC化率向上施策としては「タイガースICOCA施策」のデザイン立案から現場調整、発売当日の統括を担当。発売初日は新聞各社に取り上げられるなど注目を集め、IC化率は飛躍的に向上した。
- アイテック阪急阪神(株) ソリューション事業統括本部 交通事業本部 本部管理室
兼 ソリューション事業統括本部 事業開発室 - 車両部・運輸部といったユーザー側の経験と人脈を活かし、駅、保守業務の効率化や安全な鉄道運行という課題に対して、顧客(鉄道事業者)の立場に立った商材開発に携わる。本部管理室では本部内の中期計画策定や予実管理を担当。
- 阪神電気鉄道(株) 都市交通事業本部 車両部 検車課
- 営業車両の不具合対応や定期検査管理を担当。アイテック阪急阪神での経験を活かし、車両検査のDX化を推進し、検査記録のデータベース化と現場作業にタブレットを活用することで検査の効率化、省力化を達成した。
現在の仕事
お客様や乗務員にとって安心・快適であることはもちろん、魅力的な車両の提供を通じて沿線価値を向上させることが使命だと考え、車両の設計などに取り組んでいます。2016年度のブルーリボン賞(鉄道友の会選定の最優秀車両)を受賞した5700系車両は、まさにそうした想いをすべて込めた車両だと言えます。私はこの受賞関連の施策にプロデューサーとして携わり、「日本一の車両」という称号を沿線のみなさまに伝え、盛り上げ、ひいては沿線価値の向上につながるような仕掛けを企画する役割も担っています。賞の認知度が低いのは残念な点ですが、そんな栄えある仕事に携われたことはこの上ない喜びです。また、はんしんまつりや沿線にある学校の車庫見学の現場責任者として、工場の魅力の発信や阪神電鉄ファンの創出にも取り組んでいます。
仕事のやりがい
当社ではアイデア出しから設計、現場監督、検査までを必要最低限の人数で担います。そのため、自身で設計したものが形になるまでの苦労や喜び、お客様からの評価などを丸ごと味わえる満足感や責任感が仕事の面白みだと感じます。仕事をする上で、私が常に意識しているのが「プラスα」です。その仕事に自分しかできない付加価値が加わっているかどうかを問いながら業務にあたっています。なぜなら、「プラスα」の価値を加えることこそが私が仕事をやる意義であり、「プラスα」のために妥協しないことが私のプライドでもあるからです。また、車庫見学の現場責任者としては、見学時の子どもたちの笑顔や疑問を解消してあげた時の納得した表情、「将来は電車関係の仕事につきたい」と夢を語る姿を見るのが喜びです。子どもたちに刺激を与え、子どもたちの夢を身近に感じ、そのお手伝いができたと感じた時、自身の仕事のやりがいを感じます。
未来に向けて挑戦したい事
「鉄道会社の顔」と言えば、やはり車両だと考えています。利用者にとって単なる移動空間ではなく、付加価値をつけ、快適で便利な空間を提供するなど、魅力的な車両を設計し、沿線価値を向上させたいと思います。また、車両工場の魅力を最大限に発掘し、沿線のみなさまに開かれた車庫として地域の活性化に貢献するとともに、車庫で働く裏方の部員の想いを発信する機会をたくさんプロデュースすることで、社員とお客様をつなぎたいと思っています。
学生へのメッセージ
自分に合った就職先とはどんな会社なのか、まだよく分からない人も多いでしょう。しかし、それで悩むことに時間をかけるくらいなら、ひとつでも多くの企業を訪問するべきです。そうすれば、パンフレットや社会的イメージだけでは知り得なかった魅力を見つけることができるはずです。何より、たくさんの企業を回ることで色々な人と出会い、たくさんの刺激を得ることができます。就職活動とは、多種多様な企業の方の話を聞くことができ、多くの人と出会える貴重な機会。就職活動を単なる会社選びと考えるのではなく、社会に羽ばたく直前に取り組む自分磨きの一環だと考えて向き合えば、必ず良い企業に出会えます。そのうえで、「ここで働くのが一番自分に合っているな」と思う企業に就職してください。もし、それが当社であれば幸いです。
1日のスケジュール
8:00 | メールチェック、見学ルート下見 |
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9:00 | 沿線の学校の見学対応 |
11:00 | 本社で他部と打ち合わせ |
13:00 | 都内会議(故障対応検討会議) |
15:00 | メーカーとの打ち合わせ |
17:00 | 明日以降の業務内容の精査 |
19:00 | 帰宅 |
私のマストアイテム
時間管理とスケジュール管理に欠かせない【腕時計と手帳】は、常に持ち歩く必須アイテムです。手帳はパッと浮かんだアイデアを残す備忘録としても活用するため、用途に応じて中身の様式がカスタマイズできるシステム手帳を使っています。
プライベート
非日常を味わえる旅行が趣味です。中でも沖縄がお気に入りで、年に数回訪れています。町中に時計が少なく、時間がゆっくり流れているところが魅力です。特に、「バス停で焦らず次のバスが来るまで海を見ながら過ごすこと」と「テトラポットで泡盛を飲むこと」がお気に入りです。
※社員の所属や掲載内容は、2017年取材時のものです。