国際放送担当理事は引責辞任
NHKのラジオ国際放送などでの中国語ニュースで中国籍の男性外部スタッフ(48)が沖縄県・尖閣諸島を「中国の領土」と発言するなど、原稿にない内容を一方的に伝えた「放送テロ」問題で、稲葉延雄会長らが10日、謝罪した。公表された調査結果では放送直前に〝予兆〟がありながら、暴挙を防げなかった実態が明らかになった。担当理事が引責辞任したが、NHKには視聴者から厳しい意見が寄せられており、今後も尾を引く可能性がある。
「『放送の乗っ取り』ともいえる深刻な事態。改めておわび申し上げる」
「危機意識が高まってしかるべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」
稲葉会長は10日の記者会見でこう述べた。
会長発言にある「緊張感の欠如」は、同日に公表された調査結果にも表れていた。
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