2024.09.08

《秋田の三越》「お釣りはピン札、消費税は取らない」「休業後もネオン看板は灯り、草抜きも…」地元住民から「伝説」と呼ばれる「木内百貨店の謎」

週刊現代 プロフィール

市も注目する木内の「これから」

「今でも木内さんの建物は残ったままになっています。依然としてシャッターは閉まっていますが、夜になるとネオン看板の明かりはついています。建物隣にある専用駐車場は閉鎖されてはいるものの草抜きが施されていますし、裏手にある警備室のカレンダーは毎月めくられていて、人の気配はある。

地元の1人としてもいつかはまた営業再開してくれたらという思いはありますが、どうなるのか詳しい話は全く入ってきていません」

臨時休業後も草ぬきは行われている木内の専用駐車場
 

その言葉通り実際に記者が木内を訪れると、依然として営業は行っていないものの警備室には取材当時のカレンダーがめくられた状態で飾られていた。

木内の話題は行政にまで及んでいる。昨年1月に行われた会見では木内について

「これからどうしなくてはいけないのかということが課題に上がってくるのかなと思う、あの場所をどうしていきたいか」

と記者に問われた穂積志秋田市長(67)は

「民間の土地でありますので、行政がどうのこうのとは今は言えません。ただ我々としても何とかしたいという思いもあります。まずは所有者にできる限り秋田に貢献できるように再開していただきたいなという外からの思いだけ。直接コンタクトを取って、やるというような手配もできておりません」

と返答し、市としては営業再開を望む声を滲ませるに留まった。

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