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大輝家🆚野中家、急拡大の正体

こんばんなまらステ❤️Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

横浜家系ラーメンのなかでも最も勢いのある大輝家グループと野中家グループについて、お店全部回ってから書こうと思ってたけど、流れ速過ぎて諦めた🤣

今日は大輝家グループの大元家が大岡山にオーペンしたのだけど、

これに対抗するかのように野中家側が新店を発表。

双方とも兎に角出店ペースが速く、いま家系ラーメン界で二大勢力といえる新中野武蔵家グループと王道家グループを凌駕している。

今日はこの2つのグループについて客観的にわかる流れをまとめていき、そのうえで自分自身が何店舗かで食べたうえでの2グループの勢いの正体についての私見を書いていきたい。

まず2017年10月8日に当時都内で最強の家系との呼び声もあった方南町の桂家が閉店する。7月16日に店主が死亡、弟子が再開したけども人手不足が理由で続かなかった。

桂家は高円寺にあった創家(2007年閉店)の出身で、創家は家系御三家の一角本牧家(2023年閉店)出身。本牧家系譜の店はいくつもあるけども、創家・桂家の正統な系譜自体は途絶えてしまったとされる。

しかしながら桂家にいた神田寛之氏が桂家閉店の翌2018年2月2日、阿佐ヶ谷に志田家を立ち上げる。

神田氏は桂家だけでなく新中野武蔵家のどこかの店舗にもいたといい、桂家の味を完全に継承することも宣言していないけれど、師匠の紹介がなければ使えないとされる酒井製麺も仕入れることができ桂家のDNAを継承する店として大いに注目された。

なお店名は社長の志田健氏に由来し、神田氏は専務待遇で迎えられた様子。

神田・志田ラインの展開は素早く、阿佐ヶ谷開店からわずかふた月の4月18日に蒲田店を開店、看板に「二代目」の文言もあり二代目志田家とも呼ばれた。

しかしそこからわずかひと月の5月12日、神田氏は志田家を解雇されたと発表。

神田氏がいなくなり店が回らなくなったか阿佐ヶ谷店はほどなくして休業、少なくても翌2019年初頭には閉店したけれども、支店だった蒲田はこのあと来るパンデミック、それに環2家、飛粋(ひいき)、そして大輝家、あるいは資本系CK(セントラルキッチン)といった競合が次々と蒲田にやってくるなか今年まで残った。

志田氏は蒲田の経営には成功していたようで、2021年4月23日に鹿島田店をオーペンさせる。ただ、その年の暮れには人手不足で休業しそのまま閉店。志田氏に多店舗展開の力はなかったのだろう。

志田氏に放逐された神田氏はそこから10日も経たない2018年5月21日、武道家から独立した輝道家のオープニングに携わる。

あまりにタイミングが早過ぎるので輝道家の移籍が先に決まり、志田家を円満に去らなかったというのが真相である可能性もある。

武道家は新中野武蔵家からの派生なので、神田氏はもうひとつの血筋に頼ったということになるのだろうか。

神田氏は輝道家で武道家系譜の濃厚ドロドロなスープを学ぶとともに、2019〜2020年頃は輝道家と王道家が蜜月関係にあり王道家から様々な技術転移が行われており(現在は険悪)、王道家イズムも間接的に吸収していると見られる。

そして神田氏が満を持しての再独立、2022年1月8日に川崎の鹿島田に大﨑家をオーペンさせる。

鹿島田ってどこかで聞いた地名だよね。

そう、ここは志田家鹿島田店の跡地。

物件を捜してて偶然そーなったとは考えにくく、神田氏と志田氏がどこかで再接近して譲渡されたか、もしくは志田家鹿島田店が上手く回っていないことに目を付け、閉店した瞬間に物件を取得したか。

不気味な感じのする物件取得だけども、この物件はその後さらに波乱を巻き起こすことになる。

神田氏は大﨑家開店時から桂家と輝道家で修行したと名乗るようになり新中野武蔵家の名前は出さなくなった。

また、前々年に輝道家から独立した皇綱家が「輝道家直系」を名乗るのに対し、こちらは特にそのような名乗りはせず。

輝道家のみならず、桂家あるいはそのルーツである本牧家イズムも継承しているという自負があるのだろうか。

ここから神田氏の第二幕といえる展開が幕を開けることになる。

わずか半年後の6月15日、京急蒲田に姉妹店大輝家が開店。店主はなんと志田家出身とのこと。ラーメン自体は恐らく神田氏がプロデュースしていると思われる。実際食べてみて神田イズムを感じだからさ。

その半月後の7月9日には志田家がリニューアルオープン。

これにも神田氏が携わっているようで、逆に志田氏の存在は既に表に出ておらず、このリニューアルオープンには恐らく携わっていない。神田氏陣営に店舗を譲ったか、あるいは乗っ取られたと考えられる。

ここから大輝家が一気に勢力を伸ばし始める。

10月18日に大輝家からの独立として本川越に大神家、翌2023年2月23日に大輝家の日吉店、9月21日には青物横丁に裏大輝家が次々と開店していく。ただ、10月31日に大神家は閉店するけれど。

裏大輝家の開店にあたっては、西千葉の人気店である裏武蔵家(新中野武蔵家の店舗を買い取って独立した店)のパクリという批判も浴びたけれど、裏武蔵家側はこれに対しては寛大な姿勢を見せている。

裏武蔵家の名物である裏カッパ(家系ラーメンのマストアイテムであるカッパ漬を独自に辛くアレンジした人気アイテム)もいつの間にか神田氏は吸収してこのグループに波及しており、輝道家を介して王道家から習得した無限にんにくと刻みしょうがもあり、どんどんハイブリッドな店になっていく。

大輝家が伸長していく一方で、大﨑家としても別ブランドとして大塚に野中家を10月8日にオーペン。

このグループ自体が全体的に本牧家系と武道家・輝道家系のハイブリッドなラーメンだけども、野中家については更に武道家系の色を強めた超濃厚な一杯に仕上がった。

なお、店名は大﨑家のマネージャーだった野中氏に由来しているとのことだけど、野中氏自身は野中家に絡んでいないと見られる。

この時点で開業から2年も経たずして6店を数える勢いを見せつけており、順風満帆なように見えたけど、すぐに波乱が起きる。

11月末で神田氏をはじめとした大﨑家の日本人従業員がただひとりを除いて野中家へヒジュラ(聖遷)。

12月から大﨑家はそのひとりと外国人従業員による経営となる。

そのひとりとは他ならぬ元マネージャー野中氏。

野中氏が野中家におらず、野中氏と袂を分かった人達が野中家を回すという謎展開に。

当初双方が大輝家をグループ店と主張してきたけれど、大輝家と組んでいたのは野中氏によるシン大﨑家の方だったことがのちに明らかになり、野中氏と大輝家が手を組んで神田氏を追放するクーデタが行われたと考えられる。

神田氏は一体どれだけ波瀾万丈なのだろうか。吉村実氏や王道家清水氏に匹敵するというかそれ以上やんけ。

かくして昨年12月より大輝家グループと野中家の仁義なき戦いが始まった。

大輝家グループは今年2月17日、亀有に大金家を立ち上げる。昔友人がラム肉の居酒屋やってた物件なのでちょっとフクザツ。。。

1月31日に蒲田の志田家を閉めたけれど、4月18日に麺屋旭としてリスタート。昨年閉店した大神家の店主が店主となった。

そして今日、大岡山に大元家が立ち上がり、まだまだ勢いは止まらない。

一方で野中家に移った神田氏は早速自身で野中家を任せたはずの店主と揉めたらしく年明け1月末で店主や店主と仲良しだった女性店員が退職。

このとき神田氏はバッシングも受けたけど、ここから一気に神田氏のブーストがかかる。

3月16日に西川口で裏野中家をオーペンさせ、6月1日に蕨で二代目野中家、8日に十条で3代目野中家、15日に渋谷で野中家直系川島がそれぞれオーペンするのだという。

1週間おきにオーペンとかどんなバイタリティしてんだよ😱

ここまでの話を箇条書きにしてみるね。

2017年10月8日 桂家@方南町閉店
2018年2月2日 桂家と新中野武蔵家にいた神田寛之氏が阿佐ヶ谷に志田家を開店
2018年4月18日 志田家蒲田店(二代目志田家)開店
2018年5月12日 神田氏、志田家を解雇されたと主張。ほどなくして阿佐ヶ谷店は休業しじきに閉店。
2018年5月21日 武道家出身で野方に開店した輝道家に神田氏が参画、再修業を始める
2021年4月23日 志田家鹿島田店開店も年末までに閉店する
2022年1月8日 志田家鹿島田店跡地に神田氏が大﨑家を開店
2022年6月15日 志田家から独立者を神田氏がサポートするかたちで京急蒲田に大輝家が開店
2022年7月9日 蒲田の志田家がリニューアルオープン、神田氏が関与
2022年10月18日 大輝家出身店として本川越に大神家が開店
2023年2月23日 大輝家日吉店開店
2023年9月21日 青物横丁に裏大輝家開店
2023年10月8日 大﨑家の新ブランド野中家が大塚に開店、店名は大﨑家マネージャー野中氏に由来
2023年10月31日 大神家閉店
2023年11月末 神田氏が大﨑家の日本人従業員を引き連れて野中家に移り、大﨑家は野中氏の運営に。恐らく野中氏と大輝家が手を組んだクーデタ
2024年1月31日 野中家の店主と女性店員が退職、志田家閉店
2024年2月17日 大輝家出身店として亀有に大金家を開店
2024年3月16日 野中家初のグループ店裏野中家が西川口に開店
2024年4月18日 蒲田の志田家跡地に大輝家グループの麺屋旭が開店。元大神家の店主が店主となる。
2024年5月19日 大輝家出身店として大岡山に大元家を開店
2024年6月1日 野中家グループが蕨に2代目野中家を開店予定
2024年6月8日 野中家グループが十条に3代目野中家を開店予定
2024年6月15日 野中家グループが渋谷に野中家直系川島を開店予定

パンデミックかつ神田氏が再修業していた期間を除けばものすごいペースで新店舗ができていることがわかる。

別ブランド含めて100店近くあるなかからネズミ算式に新店舗ができる新中野武蔵家系列を上回るスピードなわけで、なんでこんなことできるのか。

その答えは中華料理店のフォーマットを活用しているから。

巷に溢れている中華料理店を思い返してほしい。

まず、町中華。日本人もいれば満洲からの引揚者、残留孤児、華僑なり台湾、朝鮮系の人もいるけれど、大概は家族経営で、大概醤油味の日本化された中華料理を出す。なんとか軒、的なやつ。

それから日本式の高級中華もあるよね。ホテル仕込みだったりして、大箱の宴会ができたりするとこ。なんとか飯店、なんとか楼とか。

最近の中華ダイニングというのは上記のカジュアル版だったり、他ジャンルと中華のフュージョンだったりかな。

今話題のガチ中華は華人が華人のために運営している店に一部の日本人が食べに来ているという感じ。

んで、この類型からはひとつ抜け落ちているものがある。

それが華人が日本人向けにやってるような店で、町中華とガチ中華の間のような料理が出てくる店で、こーゆー店がものすごく多い。

ランチは千円以下でヴォリュームたっぷり、夜はビールと小皿3皿とかで千円以下、みたいなとこね。

大輝家グループって大﨑家の野中氏を除けば、店主全員華人なのよ。

スタッフさんもほぼ全員そーじゃないかな。そして日本語はみんなかなり上手く、日本育ちの人も多い気がする。だから大輝家グループの店舗に対して外国人店員の接客云々という話は聞かない。店内の表記も外国人経営の店にありがちな誤字脱字が全然ないのよ。

そもそも大輝家って大﨑家と輝道家から取った屋号だと思ってたんだけど、そーじゃなくて大輝商事という会社がやっていて、その会社はまさにそのような華人によるガチじゃない中華料理店を蒲田近辺で多数経営している。

川越にあった大神家と亀有の大金家を除けば、比較的近隣に店舗が集中しているのは大輝商事の得意なエリアだからだともいえる。

だから元々の調理や店舗運営の素養がある質の高いスタッフが揃っていて、神田氏がつくったフォーマットをアジャストさせ厨師からラーメン職人に変えることでどんどん新しい店をつくっていける。

これは大金家で食べたキャベチャーなんだけど、中華料理そのものだった。

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この華人ルートを開拓したのは神田氏ではなく志田氏であろうと。

だから神田氏が阿佐ヶ谷で志田家のフォーマットを完成させた途端、すぐ蒲田に支店をつくることができた。

神田氏が志田家を去った後、阿佐ヶ谷を潰して蒲田を残したのも恐らく日本流の店舗運営だった阿佐ヶ谷と違い蒲田はオペレーションが回るから。

志田家出身の華人が大輝家を立ち上げたのもそーゆーこと。

蒲田時代から神田氏とのパイプは継続していたんだろーし、志田氏から神田氏へパートナーを乗り換えたんじゃないかな。それで志田家も神田氏が携わってリニューアルした。

そして今度は神田氏から野中氏へパートナーを乗り換えたのだろう。

野中氏は大輝家グループ内においてラーメン店をやっていく上でやはり日本人でないと、というところで力を発揮しているのだと推測する。

一方の神田氏・野中家陣営も今ブーストがかかっているのは新たな華人ルートではないかと思う。

裏野中家は西川口だからね。というかこの前ガチ中華食べに行ったら、ガチ中華に囲まれるかたちで裏野中家を見つけたし。

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今後の出店が蕨と十条ってことは、やはり西川口周辺の華人の資本と組んでるんだろうと思う。渋谷の店は知らんけどね。

神田氏自身も華人との付き合いのなかで中華料理を学んでいる様子もある。

海外ビジネスがどーだとか、日本におけるエスニシティの変容がどーだとか、そんな悠長なこと言ってる場合じゃないくらい家系ラーメンの現場はエキサイティングだということ。

大輝家、野中家が今後どんな展開を見せていくのかとても楽しみで仕方ない。

どちらの勝ち、とかではなく、大輝家は神奈川・城南、野中家は埼玉・城北という棲み分けもできたような気がするので、小岩あたりの華人と組んで千葉方面に拡がっていくライバルが出てきたら楽しいな🎶

それじゃあバイバイなまらステ❤️厚沢部煮切でしたっ✨



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カレーと旅が好きなのでいつの間にか日印間のインバウンド、アウトバウンドを手配する仕事に。Clubhouse/twitter space『インドの衝撃』でツーリズム関連をよく喋ってます。源氏名は「あっさむ・にるぎり」だけど紅茶にはそんな詳しくないかも。
大輝家🆚野中家、急拡大の正体|Kyoské OKA/暑寒 煮切
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