「VTuber事務所」の株価はなぜ暴落したのか?「エニーカラー」「カバー」の時価総額を押し上げた“神話”の崩壊

古田 拓也 プロフィール

稼ぎ頭、4年でみんな辞めた?

ホロライブの稼ぎ頭として名を馳せた「桐生ココ」、「潤羽るしあ」、「湊あくあ」は、もうホロライブには居ない。

ホロライブの中で最も人気と収益性を兼ね備えていた桐生ココは、2021年に突如として引退を表明。潤羽るしあ氏は2022年にホロライブの内部情報をリークするなどして契約が解除され、今年の8月29日には湊あくあ氏が卒業した。

 

彼女ら3名は、4年前に執筆した筆者の記事で、スーパーチャット世界ランキング1位・3位・4位にランクインしていたことをピックアップした。

奇しくも、彼女らは表中の収益が高い順にホロライブを卒業したことになる。

より深刻なのが「にじさんじ」だろう。同事務所では24年に同事務所の黎明期を支えた「勇気ちひろ」、「鈴谷アキ」、「鈴鹿詩子」などが相次いで卒業している。同事務所を引退したVTuberは少なくとも50名を超えているとされており、VTuberという職業の「厳しさ」も垣間見える。

稼ぎ頭がドンドンと事務所を卒業し、個人や新たな事務所で活動する現象は、どこかで見覚えがないだろうか。

それは、YouTuber事務所の「UUUM」である。

じつは「UUUM化」という言葉がVTuber業界に影を落とし始めている。「UUUM化」とは一体何を指すのか? VTuber事務所の行き詰まりを防ぐ手立てとは…? 詳しくは後編記事〈いまVTuber事務所が“UUUM化”している?「エニーカラー」「カバー」が直面する株価「行き詰まり感」への処方箋〉でお伝えする。

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