日向坂46フェスの球場、修復急ピッチ 阪神園芸「期限には元通り」

中島健

 アイドルグループ日向坂46の「ひなたフェス」会場となった宮崎市のひなたサンマリンスタジアム宮崎で、傷んだグラウンドの修復が急ピッチで進められている。作業を担うのは、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)の整備で知られる「阪神園芸」だ。

 4万人が訪れたとされるフェスから3日後の11日。ライブなどの会場となったサンマリンのグラウンドは外野を中心に芝がはがされ、重機で新しい芝へ張り替えたり、水をまいたりする作業が進められていた。

 2001年にオープンしたサンマリンでのライブの開催は今回が初。日頃、この球場を整備している県スポーツ施設協会でも、グラウンドの約半分となる大規模な修復は難しい。

 一方、甲子園は同じ天然芝の球場で、年2回ほどライブが開催されている。実績がある阪神園芸に昨年6月ごろ、宮崎県教委から相談があったという。

 サンマリンでは20日から九州地区高校野球大会県予選の試合が予定されている。このため修復作業は10日ほどで終える必要がある。

 阪神園芸によると、ライブ会場設営のための重機が通った跡は芝が踏みしめられ、客席が設置された内野の土は硬くなっている。芝は張り替え、土のグラウンドは掘り起こして整地する。

 県スポーツ施設協会によると、全体の3分の1の4千平方メートルの芝を張り替えるという。

 阪神園芸は、会場設営の動線などを主催側と確認しながら、グラウンドの傷みを想定して準備してきた。整備に使う耕運機や芝を張る重機など約10台は、阪神園芸や芝業者が持ち込んだ。サンマリンの整備は初めてだが、甲子園施設部技術課の松井悠一課長(46)は「試し試しだが、ほぼ計画通り。期限には元通りにしたい」と話した。(中島健)

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この記事を書いた人
中島健
宮崎総局
専門・関心分野
農業、防災、子育て