PRとブロガーの責任

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大古さん、蟹事件です

 

 

先日、大古さんが蟹のPR記事をあげたのち数時間でその記事は消え、PRしていた蟹も一時購入できない状況になりました。大古さんがそのことに触れないまま数日が経ち、ついに訂正記事がアップされたという事件が起きました。

 

大古さん曰く、以前よりPRの発注元から聞いていた情報に事実と違う箇所があることが発覚したため、商品購入もストップ、記事も非公開にするという事態になったそうです。

 

何が問題となったのか整理していきたいと思います。


 

 

その1 「新物の蟹」と虚偽の記載

 

 

・目利きのカニ職人が絶対の自信を持ってオススメするカニを持ってきましたーーー!去年の余ったやつを冷凍していたやつじゃないですよ。どこよりも早く新物を!

 

・せっかくだからこの秋一番最初の蟹をいっちゃってほしい!!そりゃーーー!!

※引用元:kosodatefulな毎日〜オギャ子の暴走〜

 

 

大古さんの言い分

人対人なのでどうしてもコミュニケーションの齟齬が起こる

言った言わない問題に発展し、発注元と自分とどちらに責任があるかは確認できない

 

 

 

そもそも蟹における「新物」とは?

新物と聞けば、一般的な消費者は「獲れたてのもの」をイメージするでしょう。私もそうでした。

「新物」の意味といえば、生のもの、旬のもの、などといった意味があるそうですが、とりわけカニに関していえば「その年の漁が終わり、次の漁が始まるまでのカニ」を指すという記述を見つけました。

日本で言えば、今年のカニ漁の解禁日は11月6日

つまり昨年のシーズンに獲れたカニを加工冷凍したものは、11月5日までは「新物」と呼び、11月6日を過ぎたら、以降に獲れたカニだけを「新物」と呼べる。

そういう理解で合っていそうでしょうか?

(ロシアでは通年漁獲シーズンという記載も見たので、その場合どうなるかは不明)

 

 

 

 

その2 日本産であるかと思わせるような記載

 

 

九月の蟹。そんなこと出来るんですか!?

 

「ベニズワイガニの水揚げ量日本一の鳥取県米子市境港にあるわが社◯◯なら・・できま〜〜〜す!!!」

※引用元:kosodatefulな毎日〜オギャ子の暴走〜

 

どうでしょうか。こう書かれていて、なおかつ他の部分でも産地の記載がなければ、なるほど、鳥取で水揚げした蟹なのね。と思ってしまいそうな気がします。

 

  • 実際はロシアまたはカナダで獲れたものを海外工場で加工
  • 境港は米子市ではなく境港市。PR蟹の本社は米子市にある
  • ベニズワイガニ水揚げ量日本一は境港市
  • 紹介した蟹はベニズワイガニではなく本ズワイガニ

 

 

 

その3 サイズを誤認させるような記載

まずPRされた蟹のサイズ別の写真を確認しましょう。

 

 

 

 

中サイズは殻の部分が長いことに注目して、下の写真を見てみます。

 

 

 

 

 

※画像はkosodatefulな毎日〜オギャ子の暴走〜よりお借りしました

 

 

中サイズと思われるものは真ん中の解凍前の写真だけのように見えます。

大古さんの家に届いたのは特大サイズと中サイズとの記載があるため、1枚目と3枚目の写真は特大サイズのものと思われますが、間に中サイズの説明を挟むことで1、3枚目の写真の蟹が中サイズのものなのではと読者が誤認する可能性が高いのではないでしょうか。

 

 

 

景品表示法について

景品表示法では、商品やサービスの価格などの取引条件について、実際のものや事実に相違して競争事業者のものより著しく有利であると一般消費者に誤認される表 示を有利誤認表示として禁止しています。

 

ただし、企業から広告・宣伝の依頼を受けた第三者は規制の対象とはならず、今回のケースでいえば規制を受けるのは発注元のカニ販売業者となります。

PRを依頼する相手を選べないシステムはこういったリスクを背負うことになります。

 

 

 

 

 

 

その4 結局何が言いたかったのか?

 

 

最初の記事では、「どこよりも早く新物」「去年の余ったやつを冷凍してたやつじゃないですよ」と、新物であることをアピール。

 

訂正後の記事では、「蟹を2本並べてどっちが今年のと聞かれても絶対にわからない自信がある」「蟹に関しては新物かどうかなんて気にしたことがないので安く手に入る方が嬉しい」と、新物かどうか比べても分からないのでお得な方が良いとアピール。

 

新物の商品では新物を、そうでないものは値段をPR。

間違ってはいないのかもしれませんが、売れればなんでもいいのかな?と、読者が疑問を持ったとしても不思議ではないPRとなってしまったように思えます。

 

 

 

おまけ。

大古さんが今回のPR誤表記騒動について、記事内で謝罪をしたと思われる箇所は1箇所のみ。

読んだはずの記事が急に消えてしまいビックリさせたことについて申し訳なく思っている、とのことでした。

 

 

 

 

 

 

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