第5話 首都へ
ティノは、ナイホソの町の西にある町ダイシンに次の10年住む事にした。
町の大きさがちょっとだけ大きくなっただけで、ナイホソの町でやっていた事と同じようにして過ごした。
ナイホソの町と違うのは、町の外の魔物の種類が増えた位である。
「あっ! ゴブリンだ」
町に着くちょっと前に、ティノは初めてゴブリンに遭遇した。
ティノは、どうやら普通の人よりレベルの上がり方が遅いようである。
なぜなら、以前偶々冒険者の1人に頼まれて魔物退治をした事があり、その冒険者と同じ数の魔物を仕止めたのだけれども、その冒険者が2つレベルが上がったのに対して、ティノは1つしかレベルが上がらなかった為、そう思うに至った。
その冒険者の方が、レベルが上だったにも関わらずだ。
だからと言って、ティノ自身はその事に関して何とも思わなかった。
元々ののんびりした性格の上に、不老のスキルで時間はたっぷりある為である。
「よっと!」
“ズバッ!”
ティノは腰に装着した片手剣でゴブリンを倒した。
魔物と戦うとき、ティノは片手剣を使うようになっていた。
値段が手頃と言う事もあったが、あまり腕力で戦うタイプではないと、自分なりに思ったからである。
「次の町でもたくさん本を読めるといいなぁ」
ゴブリンを倒して手に入れた魔石を魔法の指輪に収納して、ワクワクしながらダイシンの町に向かっていった。
そしてティノはダイシンの町に住み着いて、これまでと同じように過ごして10年たち、また次の町に行く事にした。
ダイシンダの南のグウジャクの町に向かうことにした。
「あっ! そう言えばボウシカに行ったことなかったな……」
グウジャクの町に向かって歩き出したティノだったが、グウジャクの更に南にこの国の首都ボウシカがあった事を思い出した。
「よし! 首都に行ってみるか」
ティノは思いつきで首都に行ってみる事にした。
「首都か~、楽しみだな♪」
生まれて初めての首都に嬉しそうに向かって行った。
――ステータス――
〈名前〉ティノ
〈種族〉人族
〈性別〉男
〈能力〉Lv 20
HP 88/88
MP 50/50
攻撃力 25
守備力 20
力 18
素早さ 22
賢さ 39
耐久 17
〈スキル〉
農業 (Lv 3/10)
火魔法 (Lv 2/10)
水魔法 (Lv 3/10)
風魔法 (Lv 1/10)
土魔法 (Lv 1/10)
雷魔法 (Lv 1/10)
闇魔法 (Lv 1/10)
光魔法 (Lv 1/10)
無詠唱 (Lv 3/10)
〈特殊スキル〉 不老
〈称号〉 浮浪者