からっぽになっちまえよ。
東京在住の女性T様が「金がないとなんにもできない人になっちゃったよぉ!!」と、悲鳴をあげた。彼氏の稼ぎでメシを食い、与えられたマネーで心のままに散財をして、貯蓄はなく、彼氏の仕事が危機的な状況を迎えた今、T様は彼氏を支えるべく、彼氏の部屋にやって来た。せめて家事でもやろうと思ったが、自分が何かをやろうとすると、即座に空間をとっ散らかしてしまう。彼氏の綺麗な部屋が、T様の出現により乱された。乱された部屋でT様は叫んだ。
丁寧な暮らしに憧れるT様は、おしゃれな部屋の雑誌とかを読むのが好きだが、自分の部屋は荒れている。健康的な食事にも憧れているが、すぐに面倒臭くなってウーバーイーツを注文する。投資や投機など、実のあることにお金を使いたいとは思うのだが、大概は漫画に消える。闇金ウシジマ君とか、西成の人の暮らしとか、自分より下の人々の暮らしを見て、安心しようとする。そんなT様は、彼氏の危機により、生活の破綻を感じている。真人間になろうと頑張ったのだが、掃除が捗らないばかりか、荒れに荒れた。そして「金がないとなんにもできない人になっちゃったよぉ!!」と悲鳴をあげた。
私は「名言だな」と思った。なんて素敵な人なのだろうと思った。私は、昔、沖縄で会った女の人が、会った瞬間に「三十九歳になるのに大人になれないよぉ!!」と言って、こどもみたいにわんわん泣き出したことを記事に書いた。T様は、その話がお気に入りで、そのあとその人はどうなったのかをやたらと聞いてくる。そんなT様は、今年の冬、三十九歳を迎える。生活はガサツなくせに、重陽の節句だからとか言って、日本酒に菊を浮かべたり、お金がないのにお寿司を食べたりする。T様は、そういうことだけはやる。実家が貧乏で、色々大変なことがあったから「貧乏は嫌だよぉ!!」と叫ぶ。
私は、最近お会いした女性S様の話をした。S様は子育てに悩んでいて、こどもが不良で、親の金を盗んだり、親のブランド品を勝手に売ったりする。だから、家中、鍵がかかっている。先日、荒れ狂った息子が母親の口座から勝手に五百万円抜き出し、デリヘル嬢に全額貢いだ。そのような話をしたら、嫌なことに、T様はどんどん元気になった。自分のことは棚に上げて「こどもには厳しくしないと、どんどんつけあがるよ」みたいなことまで言い出した。おい、お前が言うなと思った。どこまでも素敵な人だなと思った。他人の不幸は蜜の味。不幸とは何だろうか。私は、他人なんていないと思った。
有り金がなくなるから悩むのではなく、有り金があるから悩むのだと思う。おそらく、不良の息子は、両親に有り金がある限り盗むだろう。T様も、彼氏に有り金がある限り、わーわー言いながらも、現在の生活を続けるのだろう。人間、生きる時は生きるし、死ぬ時は死ぬ。大事なことは、まだ、生きていると言うことだ。生きていると言うことは「まだ、大丈夫」と言うことだ。お手上げに見える状態の時も、案外、人間は図太く存在し続ける。ダメだと思うのは人間の視点で、神から見たら「まだまだ行けるよ」的な案件なのかもしれない。だから、私は極端な提案をしたい。有り金がある限りお前は悩み続ける。有り金を全部使え。そうすれば、関係者全員自立をするだろう。からっぽになっちまえよ。ふっふっふ。これから東京に行く。
おおまかな予定
9月11日(水)東京都港区界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
バッチ来い人類!うおおおおお〜!
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