乳児の口にウエットティッシュ 父親を殺人未遂の疑いで逮捕

橿原市で、生後2か月の長男の口にウエットティッシュを詰めて殺害しようとしたとして、28歳の父親が5日夜、殺人未遂の疑いで逮捕されました。
警察によりますと長男は意識不明の重体で、調べに対し父親は「殺す気はなかった」などと述べ、容疑を一部否認しているということです。

逮捕されたのは、橿原市大軽町の会社員、東宗也容疑者(28)です。
警察によりますと橿原市の自宅で4日夜、生後2か月の長男の口にお尻ふきに使うウエットティッシュを詰めて殺害しようとしたとして、殺人未遂の疑いが持たれています。
容疑者が「子どもがお尻ふきを口に入れて血をふいている」などと119番通報し、長男は病院に搬送されましたが、意識不明の重体だということです。
不審に思った病院から連絡を受けた警察が、容疑者から事情を聴くなどして捜査し、5日夜に逮捕しました。
警察によりますと容疑者は妻と長男の3人暮らしで、当時は長男と2人で自宅にいたということです。
警察の調べに対し、「口にウエットティッシュを詰めたのは間違いないが、殺す気はなかった」と供述し、容疑を一部否認しているということです。
警察は詳しいいきさつを調べています。
【近所の人は】
近所に住む70代の女性は「きのうの午前0時前に救急車が東容疑者の家の近くに止まっていて、容疑者らしき男の人が泣いているのをみました。別の救急隊員と思われる人が暗い中で何か抱えていて、今思えばあれが長男だったのかもしれません。気の毒だと思います」と話していました。
【橿原市の対応】
橿原市こども家庭課によりますと、市では生後3か月ごろまでの赤ちゃんがいる家庭に保健師や助産師が訪問して、母子の健康状態の確認や育児の悩みや不安などの聞き取りを行っているということです。
事件があった家庭に対しても出産後に1回訪問しているということですが、特に変わった様子はなかったということです。
また、出産の前後で3回ほど状況を確認する電話をかけたほか、出生届の提出などで市の窓口にも2回訪れていたということですが、いずれのタイミングでも虐待を疑わせるような話はなかったということで、一般の家庭と同様の対応を取っていたということです。

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