NHKラジオ国際放送問題、会長が役員報酬50%を自主返納 「『放送の乗っ取り』とも言える事態」

NHKは10日、ラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが不適切な発言を行った問題について、稲葉延雄会長が役員報酬50%(1ヶ月)を自主返納するほか、担当の傍田賢治理事が同日付で辞任すると発表した。

【外観写真あり】NHK、ラジオ国際放送で“不適切な発言”があったと報告

同局は調査文書の中で、今回の事案について「放送の乗っ取り」とも言える事態だとし、「同局が自ら定めたNHK国際番組基準に抵触するなど、NHKが放送法で定められた担うべき責務を果たせなかったという極めて深刻な事態になった」との認識を示した。

その上で、「今回の事案は、みずから定めた国際番組基準に抵触するなど、NHKが、放送法で定められた担うべき責務を適切に果たせなかったという、極めて深刻な事態であり、重く受け止めています。改めて深くお詫び申し上げます。報告書に盛り込まれた再発防止策を着実に実行し、国際放送に関するガバナンスを強化して、信頼回復に努めるとともに、視聴者・国民から負託された公共放送の使命を果たしてまいります」とのコメントを発表した。

■処分は次の通り

NHK会長 役員報酬自主返納50% 1ヶ月

副会長 同上

専務理事 同上

理事 同上

理事 辞任(9月10日付)

株式会社NHKグローバルメディアサービス

代表取締役 自主返納30附 30% 1ヶ月

専務取締役 同上

NHK国際放送局長 減給

このほか、同局の職員4人を懲戒処分している。

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