酒田市の清酒メーカー「菊勇」が自己破産を申請

全国新酒鑑評会で複数回、金賞を受賞するなど、山形県で親しまれてきた酒田市の清酒メーカー「菊勇」が、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化したなどとして、2日、裁判所に自己破産を申請したことがわかりました。

自己破産を申請したのは、酒田市に本社がある清酒メーカー「菊勇」です。

民間の信用調査会社、帝国データバンクによりますと、「菊勇」は昭和48年に酒造業者数社が合併して「鳳南酒造」として設立され、「菊勇」などの銘柄で人気を集め、昭和55年ごろには、およそ4億円の売り上げを計上していたということです。

平成4年には、社名を銘柄と同じ「菊勇」に変更し、全国新酒鑑評会では複数回、金賞を受賞するなど高い知名度がありました。

しかし、焼酎などのほかの酒類の消費が伸びたことや、新型コロナウイルスの影響などで徐々に売り上げが減少し、直近のおととし10月から去年9月までの売り上げは、およそ7100万円になりました。

その後も受注は回復せず、厳しい資金繰りが続いたことから事業の継続を断念し、2日、山形地方裁判所酒田支部に自己破産を申請したということです。

負債額は、およそ9700万円だということです。

山形のニュース