日本におけるワクチン接種開始時期

日本では、新型コロナウイルスワクチンの接種は、2021年2月17日に医療従事者への先行接種という形で始まりました。一般の高齢者への接種は、同年4月12日から開始されました。

厚生労働省のデータによると、2023年3月30日時点で、延べ約3億2600万回のワクチン接種が行われました。これは、日本の人口が約1億2500万人であることを考えると、国民の大多数が少なくとも1回の接種を受けたことになります。

しかし、接種回数には、複数回接種を受けた人が含まれているため、実際にワクチンを接種した人の数はこれよりも少なくなります。具体的な人数については、厚生労働省のデータからは読み取れませんが、少なくとも8割以上の国民がワクチン接種を経験したと考えられます。

厚生労働省のデータによれば、2023年12月22日までに報告された新型コロナワクチン接種後の副反応疑い報告の総数は、約20万件に上ります。これは、接種を受けた人数と比較するとごく一部ではありますが、それでも無視できない数です。

これらの報告には、接種部位の痛みや発熱といった比較的軽微なものから、アナフィラキシーショックや心筋炎といった重篤なものまで、様々な症状が含まれています。報告されたすべての事例がワクチン接種との因果関係が認められたわけではありませんが、ワクチン接種後に何らかの体調不良を感じた人が少なからず存在することは確かです。

厚生労働省のデータによると、2023年12月22日までに報告されたワクチン接種後の死亡事例は、2,048件となっています。これは、副反応疑い報告全体の約1%にあたります。

ただし、報告された死亡事例すべてがワクチン接種との因果関係が認められたわけではありません。厚生労働省は、専門家による評価に基づき、ワクチン接種との因果関係を評価していますが、「評価不能」とされた事例も多数存在します。

また、ワクチン接種後の死亡事例の中には、基礎疾患や高齢などの要因が影響している可能性も指摘されています。したがって、ワクチン接種が直接的な死因となったと断定できる事例は限られています。

しかし、ワクチン接種後に死亡した人がいることは事実であり、その原因究明と情報公開は、国民の不安を解消し、ワクチン接種への信頼を確保するために不可欠です。

厚生労働省のデータによれば、2023年12月22日時点で、ワクチン接種との因果関係が「認められた」死亡事例は0件です。

ただし、「因果関係を否定できない」と評価された事例が複数存在し、現在も調査・検討が続けられています。また、「情報不足により評価できない」とされた事例も多く、ワクチン接種と死亡との因果関係について明確な結論を出すことは難しい状況です。

この状況は、ワクチン接種に対する不信感や不安感を増大させる一因となっています。国民の健康と安全を守るためにも、透明性のある情報公開と徹底的な原因究明が求められます。

厚生労働省のデータによれば、2023年12月22日時点で、ワクチン接種との因果関係が「否定できない」と評価された死亡事例は5件となっています。

これらの事例については、現在も専門家による評価・検討が続けられており、最終的な結論はまだ出ていません。しかし、「因果関係を否定できない」と評価されたということは、ワクチン接種が死亡の一因となった可能性が排除できないことを意味しており、決して軽視できるものではありません。

国民のワクチン接種への信頼を確保するためにも、これらの事例について、透明性のある情報公開と徹底的な原因究明が求められます。