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デジタル庁設立3年。世界に誇れるデジタル社会の実現と次世代の行政組織づくりに向けて。

はじめに

デジタル監の浅沼です。 
デジタル庁は、2024年9月1日に設立3年を迎えました。デジタル政策への取組による様々な成果が、日々の生活や社会の変化の兆しとして現れてきています。

そこで、この1年の主な活動の成果と進捗について振り返るとともに、今後の活動方針や組織強化の取組ついて共有させていただきます。また、デジタル庁の活動の成果の詳細については、数値やデータと合わせてデジタル庁のウェブサイトにも公開しておりますので、ぜひご覧ください。

◆関連リンク:
2024年デジタル庁年次報告|デジタル庁
デジタル庁年次報告 会見資料(PDF/4,849KB)

1.デジタル政策の進捗

はじめに、直近のデジタル政策の進捗について、一部を抜粋してご紹介します。

マイナンバーカードの普及

マイナカードは約9,300万枚、国民の7割以上が保有するところまで普及が進んでいます。マイナンバーカードと保険証や公金受取口座との連携も、カードを保有する方の約7割にご登録いただいております。マイナンバーカードは、運転免許証の保有枚数を超えて、日本で一番普及している本人確認カードとなりました。

マイナンバーカード、マイナ保険証、マイナンバーに紐づく公金受取口座の普及状況を説明する3つのグラフ画像。マイナンバーカードの保有枚数は9308万枚(国民の約75%)。マイナ保険証有効登録数は7371万件(マイナンバーカード保有の約79%)。公金受取口座の登録数は6320万件(マイナンバーカード保有の約68%)。

マイナポータルの刷新

デジタル庁は設立時から、行政手続のオンライン窓口であるマイナポータルの利用者体験の刷新に取り組み、利用者視点の体験づくりと新たな機能の追加や改善に注力してきました。この2年間でマイナポータルの利用は大幅に拡大しています。

現在、マイナポータルは、マイナンバーカードをお持ちの方の8割近くがアカウントを開設しており、オンラインでの行政手続や情報確認にご利用いただいています。また、サービス利用の満足度も5割以上となりました。

マイナポータルの利用体験向上と機能拡充に関する画像。「窓口に行かなくてもできるように。」の言葉とともに、次のスケジュールが記載されている。2023年8月実証ベータ版リリース、2024年1月PC版リリース、同年3月正式版リリース、同年5月予防接種・乳幼児検診、妊婦健診の機能更新、同年7月保険証利用の登録、公金受取口座の登録機能の更新、同年7月プライバシーポリシー、利用規約の更新、同年7月給付金の申請、同年8月国家資格の申請、同年8月出生届のオンライン化、同年9月自分の情報の概要表示、同年9月年金情報の表示、同年10月年末調整の事前準備、同年1月確定申告の事前準備、2025年1月ねんきん定期便の表示、同年1月健康診断・診療記録情報表示、同年3月運転免許オンライン講習、同年中AIを用いた実証。
マイナポータルの利用拡大に関する説明画像。マイナポータルのアカウント登録数は7197万件(マイナンバーカード保有者の約77%)。マイナポータル経由で子育て・介護関連26手続できる自治体の割合65.1%、よく使う32手続きのオンライン化率32.3%(子育て15、介護11、被災者支援6手続)。よく使う32手続のオンライン申請率63.8%。マイナポータル利用満足度で「満足している」が52.2%(約3700万人相当)。

オンライン行政手続の利用拡大

子育て、引越し、税の手続など、日常生活における様々な場面でオンライン行政手続の利用が定着しつつあります。今までは窓口におもむく必要があるなど、手続完了までに数時間かかっていた手続が、オンラインでは数分で済みます。

オンライン行政手続をご利用いただくことは、国民の皆さまに利便性を提供するだけでなく、行政職員の負担軽減にもつながります。引き続き、より多くの方にオンライン行政手続サービスを利用いただけるようにサービスの周知と改善を行なっていきます。

オンライン行政手続の利用状況に関する説明画像。「オンライン行政手続があたりまえに」の言葉とともに、次の数字を記載している。子育て・介護(マイナポータル経由の子育て・介護26手続申請数)10万回、引越し(マイナポータル経由の引越し申請数)68万回、確定申告(e-Tax・公売電子入札とマイナポータルの連携数)753万件、コンビニ交付(コンビニエンスストア等での証明書の交付回数)3318万回。
オンライン行政手続における国民や職員の負担軽減に関する画像。次の数字を記載している。e-Tax・公売電子入札とマイナポータルの連携数753万件(前年から57%増)。マイナポータル経由の引越し申請数68万回。ねんきんネットとマイナポータルの連携数510万件。マイナポータル経由のパスポート申請数30万回。マイナポータル経由の子育て・介護26手続申請数10万回。コンビニエンスストア等での証明書の交付回数3318万回。

デジタル本人確認の定着

今年6月にデジタル認証アプリをリリースしました。まだリリースしたばかりではありますが、多くの民間企業の方々から利用のお問合せをいただいております。

公的個人認証サービス(JPKI)を活用したデジタル本人確認は、民間企業での利用がこの2年で急速に拡大しており、民間事業を支える社会のデジタルインフラとして認知されつつあります。現在、公的個人認証のサービスは、500社以上が登録し、1日平均150万回以上も利用されています。

2024年6月にリリースしたデジタル認証アプリに関する画像。「確実で、安全で、簡単な本人確認を。」の言葉と、アプリのトップ画面の画像が中央に置かれている。また、次の数字を記載している。リリース2ヶ月のダウンロード数は3.9万回。サービス利用を要望する事業者や自治体数は200団体以上。
デジタル本人確認手続の利用拡大に関する説明画像。次の数字を記載している。JPKI(公的個人認証サービス)導入事業者数566企業(前年から21%増)。JPKI利用による本人確認回数合計(年間)5.6億回。このうち利用者確認が5.1億回、署名確認が0.5億回
(1日平均150万回以上)。2024年6月リリースのデジタル認証アプリダウンロード数3.9万ダウンロード。このうちiOSが2.2万ダウンロード、Android OSが1.7万DL。

オンライン行政手続をもっと簡単に

行政のデジタルサービスについては、さらにもっとわかりやすく、使いやすくするために、サービス構成を整理していきます。住民向け行政サービスについては、マイナンバーカードによる本人確認、オンラインの窓口はマイナポータルに統合します。事業者向けサービスについては、GビズIDによる事業者確認、オンラインの窓口は現在開発検討中の新たな事業者向けポータルへと統合していきます。

すでに公表しておりますが、マイナンバーカード機能のiPhone搭載は2025年春を予定しています。このサービスを利用すれば、マイナンバーカードを持ち歩かなくても、行政や民間の様々なサービスを利用できるようになります。ぜひご期待いただければと思います。

住民向けと事業者向けの行政デジタルサービスの整理に関する説明画像。住民向けサービスはデジタル認証アプリとマイナポータルのトップ画面、事業者向けサービスはGビズIDと事業者向けポータル(仮)のトップ画面を紹介している。住民向けは、国民の約75%が所有するマイナンバーカードによる本人確認、オンライン窓口はマイナポータル(2024年に正式版に更新)に統合。事業者向けは、120万者以上が所有するGビズIDによる事業者確認、オンライン窓口は2025年にアルファ版をリリース予定の事業者向けポータル(仮)に統合。

アナログ規制を見直し、デジタル化を加速

この2年間、目視や対面講習など、デジタル化を妨げるアナログ規制の見直しを関係省庁と連携して進め、2024年の3月時点で約4,000条項の見直しが終わりました。

また、規制官庁や民間事業者と連携し、新技術の活用についても積極的に働きかけを行なってきました。これらのルールや規制の見直しは、政府だけではなく地方自治体にも展開していきます。

アナログ規制の見直し状況を説明する画像。「デジタル時代の法制度へ。アナログ規制を見直し、デジタル化を加速」の言葉と、次のようなデータを記載している。見直し不要条項は含まない全6405条項のうち、4365条項の見直しが完了。内訳は目視852件、定期検査・点検334件、実地監査54件、常任・専任753件、書面提示307件、対面講習85件、応報閲覧・縦覧956件、フロッピーディスク等記録媒体991件、その他の規制33件。
法制度の見直しと新技術の活用推進に関する説明画像。次の数字を記載している。4365条項(完了率100%を目指す)。2024年通常国会に提出された全法案の点検数62法案。アナログ規制関係、情報システムの整備が見込まれる行政手続を定める規定関係に該当する法案数30法案。テクノロジーマップ(技術カタログ)に収載された技術件数196件(前年から169件増)。

政府と自治体システムの最適化

デジタル庁は設立当初から政府と自治体システムの最適化に取り組んでおり、目に見えるかたちで成果がでつつあります。特にGSS(ガバメントソリューションサービス)は政府共通のインフラとして費用の最適化だけでなく、サービスを利用している各省の職員からも高い評価を頂いています。

◆関連リンク:
政府職員を支えるインフラ「GSS」の使命 デジタル庁×農林水産省のプロジェクトチームに聞く|デジタル庁

また、自治体システムにおいては20業務の自治体システム標準化の推進と合わせて、自治体向けに共通機能や共通サービスを提供する取組も進めています。昨年、デジタル庁からリリースした給付支援サービスは、多くの自治体が利用する自治体共通のサービスとなっています。

政府・自治体システムの最適化に関する説明画像。次の数字を記載している。ガバメントクラウド利用システム数671システム(前年から795%増)。GSS導入省庁数10機関(前年から100%増)。GSS利用職員数3.5万人。政府クラウド対象数5で、内訳はAmazon Web Services、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle Cloud、Infrastructure、さくらのクラウド(さくらのクラウドは2025年度末までに全ての要件を満たす条件付)。給付支援サービス利用自治体数92自治体、調整給付のための算定ツール利用自治体数1580自治体(全自治体の91%)。

2.社会のデジタル化に対する意識

社会のデジタル化に対する賛同と適応、行政デジタルサービスの満足度についての意識調査を昨年から行なっています。昨年と比べて、少しずつではありますが、社会のデジタル化に対する意識は前向きになっています。

回答した約半数の方が社会のデジタル化に賛同している一方で、社会のデジタル化への適応や行政のデジタルサービスの満足度はまだ約30%と低い状況です。引き続き、より便利と感じてもらえる行政サービスを提供するとともに、社会のデジタル化に不安がある方に対して、わかりやすいコミュニケーションや利用の支援を行なっていきます。

行政デジタルサービスの満足度調査の説明画像。次の調査結果を記載している。
「社会のデジタル化を良いと思っている」の回答は2023年48.0%、2024年50.9%。「どちらともいえない」の回答は2023年39.1%、2024年38.0%。「良いと思わない」の回答は2023年12.8%、11.1%。「社会のデジタル化に適応できている」の回答は2023年28.8%、2024年29.8%。「どちらともいえない」の回答は2023年36.9%、2024年32.7%。「良いと思わない」の回答は2023年34.3%、37.6%。「行政デジタルサービスに満足している」の回答は2023年29.5%、2024年29.8%。「どちらともいえない」の回答は2023年52.3%、2024年51.1%。「良いと思わない」の回答は2023年18.2%、19.1%。

3.今後の取組

今年(2024年)の6月、政府のデジタル政策の方針と活動計画である「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を改訂し公開しました。

今回の重点計画の改定では、社会環境が大きく変化するなかで中長期の視点を取り入れるために、10年後の社会変化傾向の分析や関連する領域について約100名の有識者にヒアリングを実施しました。その結果を踏まえ、デジタルを活用して解決すべき課題を整理し今後の方針を策定しました。

デジタルを活用して解決すべき課題

重点計画で示したデジタルで解決すべき重点課題は4つです。

1つ目は、人口減少と労働力不足です。人口減少社会への適応は喫緊の課題であり、地域の過疎化や行政職員減少によって公共サービス維持も懸念されています。2つ目は、企業における古いシステムへの依存やデータ利活用の遅れなどによる日本産業全体の競争力の低下です。3つ目は、自然災害やサイバー攻撃などの持続可能性への脅威。4つ目が、デジタル化に対する不安やためらいです。諸外国と比較しても、日本は行政デジタルサービスに対する満足度は低く、デジタルツールを「使ってみる」ことにも消極的であるという調査結果もあります。

社会環境が大きく変化する中で中長期の視点を取り入れるために、10年後の社会変化のトレンド予測分析や約100名ほどの有識者のヒアリング内容を整理した資料。「政府が機会活用・課題解決をサポート」「劇的な変化」の領域に、次の項目が記されている。気候温暖化、循環経済への移行の必要性。その他地球規模の課題の深刻化。多様化する働き方への対応と労働力確保の必要性。日本のスタートアップ・イノベーション・生産性の停滞。硬直的なIT産業構造によるデジタル化の遅延。地域幸福度(Well-Being)の重要性向上。ライフスタイル等の多様化。「政府が機会活用・課題解決をサポート」「想定内の変化」に、次の項目が記されている。グローバルにおける経済・社会的変化。消費・小売・娯楽の変化。気候変動対応関連の市場の拡大。Fintechの進化・普及。健康志向の高まり。企業・産業の変革。「政府が機会活用・課題解決をリード」「劇的な変化」の領域に、次の項目が記されている。技術の進展が進んでおり、競争環境を一変させ得る可能性。データ活用が進む中でのデータの扱いの変化。プライバシーやセキュリティの重要性がさらに増加。少子高齢化の進展、労働力不足。都市・地方の問題の進展。災害の増加と防災対策の必要性。「政府が機会活用・課題解決をリード」「想定内の変化」の領域に、次の項目が記されている。デジタル人材の需要増加、デジタル人材不足の傾向。デジタルインフラ・デジタルを正しく理解し活用できる力の両側面からの情報格差の進行。個々に最適化されたサービスに対する要望の高まり。誰でもデジタルに関する製品やサービスを利用できる環境の改善。医療/介護の維持・改善のためのデジタル化・データ活用の必要性。教育の重要性見直し、デジタル化・データ活用の必要性。以上、デジタル庁調べ。
デジタル化を通じて解決すべき4つの重点課題を紹介する画像。一つ目は人口減少と労働力不足、二つ目は産業全体の競争力低下、三つ目は持続可能性への脅威、四つ目はデジタル化に対する不安やためらい。

今後の注力内容

これらの課題を解決するため、今まで進めているデジタル基盤の構築に加えて、重点計画で示した4つの取組、「制度・業務・システムの三位一体の改革」、「国・地方システムの最適化」、「各産業のデジタル改革」、「国際連携・データ戦略の推進」に注力します。

デジタル化を通じた重点課題の解決に関する説明画像。継続する取組としてデジタル共通基盤の構築(マイナンバー制度・マイナンバーカードなど)、強化する取組として制度・業務・システムの三位一体の改革、国・地方システムの最適化、各産業のデジタル改革、国際連携・データ戦略の推進を記載。加えて次の内容を記載。デジタルサービス利用向上、デジタル共通基盤の活用による人口減少と労働力不足への対応。生産性向上・新事業創出、デジタル共通基盤の活用による産業全体の競争力の向上。災害・サイバー攻撃への対応力向上、デジタル共通基盤の活用による社会の持続可能性の確保。デジタルサービスの利用体験向上・情報提供によるデジタル化に対する不安やためらいの解消。

制度・業務・システムの三位一体の改革

これまで、デジタル化の取組は、制度・業務・システムについてそれぞれの担当者が改善や変更を個別に進めていました。この縦割りの壁を超えて統合的に実施することにより、今まで困難だった利用者視点でのサービス提供ができると考えています。

例えば、現行の制度を変更せずに、どんなに手続をデジタル化しても、入力項目は減らすことはできず、利用者にとって利便性の高い体験は実現できません。

また、業務やシステムを考慮せずに制度設計を行なっても、現場やシステム側で対応することができず、サービス提供までに不必要な時間や費用がかかるといった支障が生じます。

この三位一体の取組を、日常生活において行政の接点となる出生、引越し、介護など各分野で進めていきます。この取組を通じて、国民、事業者、そして行政職員の負担や面倒を取り払い、社会全体で抱えていた膨大な手続時間や作業時間、社会全体のコスト削減を行なっていきます。

「制度・業務・システムの三位一体の改革」に関する説明画像。いままでは各府省庁・行政職員が供給者視点でサービスごとで、バラバラに制度・業務・システムに取り組んでいた「分離・縦割り型のデジタル化」だったが、これからは利用者視点に立って制度・業務・システムを各府省庁・行政職員の縦割りの壁を超えて統合的に実施する「統合・連携型のデジタル改革」に取り組むことを図示している。
分野ごとの制度・業務・システムの三位一体の改革の内容を紹介する画像。「国民・事業者・職員の負担や面倒をなくす」の言葉に加えて、各ライフイベントに関連した行政サービスの一覧。妊娠は、妊娠届を自治体に提出し母子健康手帳を取得する。妊婦健診を受診する。妊娠届。出生・こどもでは、出生届を自治体に提出し、児童手当認定などを受ける。保育園入園の手続。出生届。児童手当認定請求。こども医療費受給者証申請。引越しでは、住所変更のため自治体に来庁する。転園や転校の手続をする。転出・転居・転入届。国民健康保険加入申請。保育園等入園申請。就職・転職では、社会保険と健康保険の切替をする。失業給付や再就職手当をハローワークに申請する。被保険者資格取得届、離職票。結婚・離婚では、氏名や住所変更のため、自治体に来庁する。養育費や財産分与を取り決める。婚姻届。転出・転居・転入届。印鑑登録。介護では、介護サービスを受けるため、要介護認定申請をする。要介護認定申請。死亡では、死亡届を提出し、火葬・埋葬許可証を得て火葬・埋葬。相続財産を整理。死亡届。火葬・埋葬許可申請。介護保険資格喪失届。給付では、自治体からの認定を受け児童手当を受給。限度額を超えた場合に高額療養費を医療保険に申請し受給。児童手当。高額療養費制度。特別定額給付金。医療・健康では、救急搬送時に傷病人情報をマイナンバーカードから連携する。医療費助成等における自治体への診断書を提出する
税金では、国税の納付・還付のため税務署に申告書を提出する。国税に関する各種手続のため税務署に申請書等を提出する。確定申告。年末調整。年金では、老齢年金を受給するため年金事務所に申請する。遺族年金を受給するため年金事務所に申請する。老齢年金受給申請。これらの「デジタルを前提とした制度・業務・システムの見直し効果」として時間削減(費用削減)を図ることを示している。

国・地方システムの最適化

国と地方のシステム最適は、それぞれの機関で個別に開発や運用を行っていたシステムについて共通化や共同化を行い、最小のコストで最大の効果が得られるような仕組みに変えていくということが基本的な考え方であります。

国システムにおいては、デジタル庁でガバメントクラウド移行や共通機能利用などの方針を定め、各府省庁と連携して推進います。地方システムにおきましては、デジタル行財政改革会議と連携して、自治体からの要望を踏まえながら、最適化の取組を進めます。

国・地方システムの最適化の説明画像。いままでは個別システムの開発と所有だったため、中央省庁から都道府県、市町村からデジタル機能・基盤、デジタルサービスまですべて個別開発・個別対応が必要だった。これからは共通システムの開発と共用のため、中央省庁、都道府県、市区町村と連携し、公共デジタル基盤、公共デジタル機能、デジタルサービスを共通化・共同利用していく。

各産業のデジタル改革

経済産業省が2018年に公表したDXレポートでも言及されていますが、旧来のシステム(レガシーシステム)が企業のデジタル改革の障害となっております。このレガシーシステムを早期にクラウド最適化していく取組を各産業で推進していきます。

まずは、経済産業省、IPAと協力のもと、「新たな協議会」を立ち上げ、この協議会において、レガシーシステムの現状、業種や業界特有の課題を把握し、対策方針づくりを進めます。

各産業のデジタル改革を表す説明画像。いままでは旧来の技術システムに依存していたが、これからは新システムへの早期移行を行うことを記している。
具体的にはIT投資を現状投資80%、戦略投資20%を現状投資60%、戦略投資40%に変更する。IT人材を内部30%、外部70%を内部50%、外部50%に変更する。開発効率は数か月から数日間に変更する。IT人材の待遇を年収600万円から1200万円にする。IT産業成長を1%から6%を目指す。

国際連携・データ戦略の推進

行政や産業におけるデータ利活用を推進するために、昨年末に「AI時代の官民データの整備・連携に向けたアクションプラン」を策定しました。これに基づき、品質が確保されたデータの整備とオープン化、官民データを活用できる仕組みづくりを行なっていきます。

国際のデータ戦略では、DFFTの具体化に向けた取組を進めていきます。産業界のニーズを捉えながら、国際的なデータ流通や利活用に向けたデータ連携や、データの保護措置を促す仕組みづくりを進めます。

行政や産業におけるデータ利活用を進めるうえでのアクションプランの説明画像。行政データをアクションプラン1として品質が確保されたデータの整備・オープン化を行う。具体的には、政府情報システムのデータ標準ルールの見直し、公的基礎情報データ(ベース・レジストリ)の整備、生成AIの技術進展を踏まえたオープンデータの取組である。アクションプラン2として官民データを活用できる仕組みづくりを行う。具体的には公共・準公共分野におけるデータ連携の促進、産業データ連携に向けたツールの整備、国境・産業等をまたいだデータ連携や保護処置を促す取組みである。

4. 組織づくりの現状

この1年の状況を振り返りながら、組織づくりの現状についてご説明します。

多様な専門性を持つ組織として拡大

デジタル庁の職員数は設立時から2倍近く、1,100名体制となりました。各府省庁、地方自治体、民間企業から多くの人材が集まり、多様な専門性を持つ組織へと拡大してきました。

多様な専門性を持つ組織として拡大していることを表す説明画像。左側に職員数として1,105名。これは設立時から1.9倍である。右側に職員構成として、円グラフが書かれており、行政人材445名、民間人材528名、自治体出身59名、その他(秘書や事務補助、運転手なども含む)73名と記載がある。

生産性と安全性の確保

組織が拡大する中で、組織全体において生産性の向上や業務の安定性を確保することも大事であります。組織内で、業務効率化の施策やプロジェクト管理のプロセス強化の取組も進めてきました。ペーパーレスでの業務、システムの進捗管理や情報共有、サービスのリリース判定会議といった取組も組織の仕組みとして定着しています。

生産性向上と安全性の確保を表す説明画像。右側上部より、業務設備・環境としてGSS端末利用率100%、勤怠管理効率化による削減時間月々243時間削減、目標と指標の定義として庁内共有の重要指標数32件、右側上部より個人情報保護の徹底として個人情報保護研修の受講率100%、プロジェクト管理と評価として稼働中のデジタル庁システム数(2023年度末時点)44システム、業務事業レビュー実施数86件と記載されている。

活動の透明性の確保

デジタル庁の活動や政策推進の透明性を確保するために、デジタル庁ウェブサイト、政策データダッシュボードをはじめ、各種メディアを通じて活動の最新情報や政策に関連するデータの公開を進めてきました。多くの方々にデジタル庁のウェブサイトや、動画コンテンツ、各種記事にアクセスいただいています。

積極的な情報公開と活動の透明性確保を表す説明画像。左側にはデジタル庁ウェブサイトの一日平均ページビュー数が13万PV、デジタル庁ウェブサイト情報掲載数が1,645件と書かれている。これは前年から+37%アップしている。右側には上から、政策や活動内容の説明と書かれており、note記事制作数が62件、デジタル庁ニュース制作数が32件と書かれている。下部にはデジタル政策の進捗公開として政策ダッシュボード数8件、年間ページビュー数26万PVと書かれている。

継続的な組織改善

設立時から組織サーベイによる継続的な組織改善や職員コミュニケーションを積極的に行なっており、デジタル庁の職員エンゲージメントも毎年少しずつ向上しています。全職員向けのオールハンズミーティングなどを通じて組織方針の理解も高まっています。

持続的な組織変革と職員コミュニケーションを表す説明画像。右側に職員の組織信頼度として、職員エンゲージメント評価が3.5/5.0と記されており、設立時から+0/5ポイントアップしている。右側には組織方針の理解や評価が記されており、MVVへの共感が3.8ポイント、キャリアの魅力度が3.6ポイントと書かれている。職員コミュニケーションでは全職員向けミーティングの満足度が4.3ポイント、全職員向けミーティングの平均参加者が691人参加で当日に6割以上の職員が参加していることが記載されている。

5. 組織強化に向けた取組

組織強化の考え方について簡単にご説明します。今年の重点計画で、今まで取り組んできたデジタル基盤の構築に加え、4つの取組に注力することを示しました。

そして、デジタル庁が関係者と連携・共創しながらこれらの取組を推進することで、重点計画でも示した人口減少や産業競争力低下という社会や産業の課題解決を行なっていくというのが基本的な考え方であります。

デジタル庁の組織強化は、この基本方針を実現するために組織の体制と能力とを強化するものであります。

デジタル化を通じた重点課題の解決に関する説明画像。
この図は、デジタル化を活用して社会の様々な課題を解決するための戦略と連携体制を示している。
課題は下記の通りである。
・人口減少と労働力不足への対応:デジタルサービス利用向上とデジタル共通基盤の活用。
・産業全体の競争力の向上:生産性向上、新事業創出、デジタル共通基盤の活用。
・社会の持続可能性の確保:災害対応、サイバー攻撃対策、デジタル共通基盤の活用。
・デジタル化に対する不安やためらいの解消:デジタルサービス利用体験向上と情報提供。
アプローチは下記の通りである。
制度、業務、システムの三位一体の改革、国・地方システムの最適化、各産業のデジタル改革、国際連携・データ戦略の推進。デジタル共通基盤(マイナンバー制度やマイナンバーカードなど)の構築を行い、デジタル庁組織の強化する。国民、民間事業者、各種団体が関与し、中央官庁、地方自治体、海外政府・機関と連携して課題に取り組む。
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次世代の行政組織に向けた説明画像。
この図は、行政の目標や評価基準、アプローチの変化を「いままで」と「これから」の二つの時代に分けて示している。いままでは「作って終わり」で、目的はモノ・サービスの提供(誰もが利用できる公共財や公共サービスの提供)を行う。評価は効率性に基づき、アプローチは供給者視点による資源配分や安定性の確保、年度単位の政策推進である。
これからは「一緒に創り続ける」で、目的は価値の創出(社会全体に及ぼす価値、社会課題の解決、公共の信頼を追求)を目指す。評価は社会における影響を測り、アプローチは利用者視点による関係者との共創、変革力の確保、中長期の政策推進と社会実装である。

組織強化の方針は、まさしくデジタル庁設立時から標榜している次世代の行政組織になるということです。
これまでの行政組織は、提供する側の視点に基づいた資源の配分や、効率性や安定性を重視した年度単位の政策推進により、モノやサービスの提供が行われてきました。

これからは、「作って終わり」という考え方や行動規範ではなく、社会課題の解決や新たな事業機会などの「価値づくりを関係者と一体となって行う」組織になること、そして、この取組を通じて、「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を実現できる組織になることであると考えます。

そのために必要となる組織のアプローチや能力として、利用者視点による関係者との価値づくり、組織内部における変革力の確保、中長期での政策推進と社会実装が必要とされます。この「関係者と共に創る力」、「自ら変革する力」、「継続的に社会実装する力」の強化をデジタル庁の人員体制の増強と合わせて取り組んでいきます。

次世代の行政組織に向けた説明画像。
この図は、行政の目標や評価基準、アプローチの変化を「いままで」と「これから」の二つに分けて示している。いままでは「作って終わり」で、目的はモノ・サービスの提供(誰もが利用できる公共財や公共サービスの提供)を行う。評価は効率性に基づき、アプローチは供給者視点による資源配分や安定性の確保、年度単位の政策推進である。
これからは「一緒に創り続ける」で、目的は価値の創出(社会全体に及ぼす価値、社会課題の解決、公共の信頼を追求)を目指す。評価は社会における影響を測り、アプローチは利用者視点による関係者との共創、変革力の確保、中長期の政策推進と社会実装である。
「次世代の行政組織へ、これからの行政組織に求められるアプローチ」を示す説明画像。
三つのセクションに分けて記されており、左から「創る力」「変わる力」「続ける力」を記載されている。
「創る力」の下部には「利用者視点の徹底、関係者連携の推進」、「変わる力」の下部には「企画・開発の変革、業務プロセスの変革」、「続ける力」の下部には「成果の可視化、組織の継続改善」と記載がある。各セクションには人で円をつくるイメージ画像、パソコンやペンを用いて仕事をしている人のイメージ画像、グラフを紹介する人のイメージ画像が添えられている。

共に創る力

行政サービスにおいて利用者との共創をあたりまえにするために、デジタル庁のシステムだけでなく、全ての政府システムにおいて利用者視点によるサービスづくりを進めていきます。

足元では、各府省庁のシステムで利用満足度を評価項目として導入することをはじめ、ウェブサービスにおいては利用者からのフィードバックを得る仕組みをデジタル庁で作成して展開していきます。

また、利用者だけでなく、府省庁、地方自治体、民間企業などの関係者とのつながりも強化していきます。今までの連携プロセスに加えて、府省庁では、各府省庁の官房長が集まる「各府省庁DX推進連絡会議」での方針共有。地方自治体では、都道府県のデジタル政策責任者やCIO(最高情報責任者)との連携とデジタル共創プラットフォームの活用。民間事業者とは、各団体や個別企業とのコミュニケーションの機会を増やしていきます。

タイトルに「利用者と共に創る」と記された説明画像。画面左側上部より、「全ての政府デジタルサービスへ展開
・政府システムの評価に利用者満足度を導入
・政府システムに利用者フィードバック獲得の仕組み導入
・デザインシステム、誰でもデジタルに関する製品や
 サービスを利用できる環境(アクセシビリティ)の導入
・サービスロードマップなどによるサービス開発計画の公開

利用者視点プロセス導入の支援
・デザインシステムの拡充
・サービスデザインなどのガイドライン拡充
・サービスデザイン研修の展開」と記されている。画面右側上部には2枚のスマートフォンの画像があり、画面には予防接種の情報について必要な情報などを尋ねるフォーム画面が掲載されている。
下部にはウェブアクセシビリティ導入ガイドブックなどが掲載されている。
タイトルに「関係者と共に創る」と記された説明画像。
画面左側に上部より、
「府省庁の連携強化
・各府省庁DX推進連絡会議の実施
・システム開発支援体制の強化

地方自治体との連携強化
・多面的な連携チャネルの活用(自治体リエゾン、共創PF、政策相談窓口)
・自治体支援体制の強化

民間企業との連携強化
・各種協議会内での共創プログラムの推進
・重点計画や開発ロードマップ共有による政策推進の予見性確保」と記されている。
画面右側には2枚の写真があり、上部には河野デジタル大臣の講演している写真、下部には浅沼デジタル監が講演している写真が掲載されている。

変革する力

デジタル庁内の変革力を確保するために、組織の企画・開発力の強化を進めていきます。

組織横断の企画立案チームを組成し、新たなデジタル政策立案などの企画推進力の強化を図っていきます。また、システムの内部開発については、デジタル認証アプリや対面確認アプリ、デジタル庁ウェブサイト、決済サービス、マイナンバー点検支援ツールなど、この2年間で複数の成果が出始めています。これまでに得られた知見に基づき、内部開発のプロセス整備と拡大を進めていきます。

組織の人員体制の増強と合わせて、業務をさらに効率化するために、組織全体のデジタル改革も行います。デジタル庁内の業務プロセスの改善と並行して、人事・プロジェクト・会計データを活用した効率的な業務の推進、これらのデータを活用した合理的な意思決定の定着を進めます。

タイトルに「企画開発・運用プロセスを変革する」と記された説明画像。左側に上部から「経営企画機能の強化
・ 組織横断の企画機能としてデジタル改革企画を設置 
・人事、事業、会計に関する経営データ活用の推進

内部開発の拡大
・内部開発プロジェクトの拡大(仕様内製の推進)
・内部開発環境、プロセスの整備
・事業者との連携強化
・調達プロセスの改革」と記されている。
右側上部にはマイナンバーカードのイメージ画像があり、右側下部にはマイナンバーカード対面アプリが写されたスマートフォンの画面が横並びで並んでいる。
タイトルに「業務プロセスを変革する」と記された説明画像。
左側に上部から
「事業推進の高度化と効率化
・業務改革、AI活用による組織内DXの推進
・目標設定と進捗共有、組織間の情報共有推進
・プロジェクト管理の高度化と効率化

組織データの活用推進
・人事、事業、会計データの可視化と活用
・データを活用した意思決定のプロセス化
・データ活用人材の拡充」
と記されている。
右側にはパソコン画面の画像が掲載されており、画面にはデジタル庁の職員の合計数や国出身の職員数、民間出身の職員数やグラフが写されている。画像下部には「※イメージ画像であり、数字はダミーです」と記載がある。

継続する力

デジタル政策の社会実装やデジタル基盤の整備は、企画立案から成果が出るまでに年単位の時間がかかります。そのため、政策の継続性や中長期視点に基づく活動と定期的な評価が必須です。

中長期での政策推進と社会実装を行うために、引き続き政策進捗や活動成果の可視化を行い、活動の継続性確保と社会全体での議論促進を目指します。併せて、政策や取組に共感いただけるように、わかりやすい情報提供も実施します。

これらの活動を推進する組織を持続するために、デジタル庁設立時から行なっている組織サーベイを継続し、組織課題の解決や職員のエンゲージメントを高める取組を進めていきます。そして、重点計画で示した取組を確実に遂行できるように、1,500名体制の組織づくりを行なっていきます。

タイトルに「持続的な取組を可能にする」と記された説明画像。
左側に上部から、
「情報公開の推進」
・デジタル庁活動の成果、関連データの公開
・政府システムの費用対効果の可視化

「政策ダッシュボードの拡充」
・政策ダッシュボード数と機能の拡充
・他省庁や自治体との連携拡大、支援実施

「広報活動の強化」
・幅広い世代に向けたわかりやすい広報の推進
・海外向け広報の強化
と記載されている。
右側には、マイナンバーカードに関する普及状況のグラフやnote記事のサムネイル画像、デジタル庁ニュースの動画サムネイル画像が並べられている。

おわりに

タイトルに「組織を改善し続ける」と記された説明画像。左側上部には、「組織サーベイに基づく組織改善」記されており、その下に、下記項目が記されている。
・業務効率化の推進、超過勤務時間削減の徹底
・非常勤職員の任用・処遇等の仕組みの見直し、キャリア形成の支援、人材育成
・マネジメントの強化、組織コミュニケーションの活性化
・ミッション、ビジョン、バリューの浸透

左側下部には「体制強化、1,500名体制へ」と記されており、その下に、下記項目が記されている。
・注力領域の体制強化
・デジタル企画、政策企画強化のための人員増強
・プロダクトマネージャー、アーキテクト、AI人材の採用増強
・総務、人事、広報等のバックオフィスの体制強化
右側にはデジタル庁職員が集まり座って前方のスライドを向いて話を聞いているオールハンズミーティングの写真が掲載されている。

デジタル庁は、日本のデジタル社会を実現する司令塔として3年前に発足し、この9月から4年目に入ります。
デジタル庁は、デジタルサービスやデジタル基盤の整備のみならず、デジタル技術を活用して社会課題の解決に取り組み、世界に誇れるデジタル社会の実現を目指していきます。

また、デジタルは手段であり、ツールであります。大事なのは、「どんな社会を目指して何を解決していくのか」というビジョン、目標、方針を、多くの方々と議論し共有することであります。

引き続き、このような機会も活用しながら、多くの方々に政府やデジタル庁のビジョン、方針を共有して「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」に向けて皆さんと一緒に取組を進めていきたいと思います。


◆これまでの「デジタル庁からのお知らせ」記事は以下のリンクをご覧ください。


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デジタル庁設立3年。世界に誇れるデジタル社会の実現と次世代の行政組織づくりに向けて。|デジタル庁
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