今回は、大人になってからは目にする機会がめっきり減ってしまったかもしれない「小数の掛け算」の問題です。
小学生当時は算数が得意だった方も、大人になってから計算してみると意外と途中で分からなくなってしまったり、計算できたと思っても実は間違えていたり、ということは珍しくありません。
しっかり計算方法を振り返って、スラスラと計算できるようになりましょう。
問題
次の計算をしなさい。
2.03×3.1−6
基本の計算方法に忠実に従って計算していきましょう。
解説
この問題の答えは「0.293」です。
まずは、「2.03×3.1」という掛け算の部分の計算から行いますが、これは筆算で解いていくのが基本でしたね。
小数の掛け算の場合は、一旦、小数であることは無視して「203×31」という計算をしてしまいます。普通の掛け算の筆算なので計算過程は省略してしまいますが、計算結果は「6293」ですね。
ここから、小数の掛け算の重要ポイントである、答えの数に小数点を打つ位置を決定していきます。
<小数点の位置を決定する方法(掛け算編)>
(1)「掛ける数」と「掛けられる数」の小数点以下の数字が、合計で何桁あるのかを数える。
(2)整数として掛け算した計算結果の一番右から、(1)で求めた合計桁数の回数だけ左へ移動した位置に小数点を打つ。
今回の問題では、小数点以下の桁数が「2.03」は二桁、「3.1」は一桁ありますので、合計すると三桁になりますね。
つぎに、計算結果である「6293」を「6293.0」として、小数点を左へ三回移動させます。すると、「6.293」と答えを求めることができました。
小数の掛け算をクリアしたところで、残りの計算も進めていきましょう。残りは単純な引き算ですね。
2.03×3.1−6
=6.293−6
=0.293
「6.293」から「6」を引くと整数の部分は「0」になり、「0.293」となりました。
まとめ
小数点の位置さえ間違えないように注意すると、意外と簡単に解くことができますね。小数点以下の桁数が異なる数同士の計算は複雑に見えますが、今回の解き方を使えば、迷わずにスラスラと小数点の位置を求められるようになりますよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
小数が混ざった計算にもう一問挑戦!