満知子せんせい（90）憧れていたかもしれない　今振り返る浅田真央との日々

　5年余り。浅田真央と過ごした日々について今、何を思うのか。

　「どういう言い方をすれば、変じゃなく、私の気持ちが伝わるかな」。山田満知子は少し考え込み、それから胸の内を明かしてくれた。

　「真央は『預かりもの』という感覚があったと思う。いずれこの子は、いなくなると。だから、うちにいる間だけでも頑張らせなきゃと思っていたのかもしれないね」

　巣立ちを予感しながら、その日まで、懸命に導いた。

　「一緒に過ごしていて、楽しくて。私の大好きなものを持っているスケーター、それが真央ちゃんだった。その子を私が見させてもらっている、そんなうれしさはありましたね。『名古屋にもこんな素敵（すてき）な子がいるのよ』って...