開講科目

哲学特殊講義:数理論理学の諸相 2024 (1)/(2)

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このコースでは、論理学の初歩的な知識と一定の熟練度を前提として、定理証明支援系の使用に精通した招へい講師と、本学の教員が協力して、一階および高階の古典論理、直観主義論理における定理証明のために、定理証明支援系をいかに使用するかを教授する。計算機に支援された証明検証の主要な提唱者の一人である、ウラジミール・ヴォエヴォツキー氏(後にフィールズ賞(数学のノーベル賞とも呼ばれる)を受賞)以来、証明の正しさを担保する重要性が数学では重要視されてきている。さらに、カリー・ハワード対応のおかげで、定理の証明は、依存型プログラム言語でプログラムを構築することと考えることができ、証明の正規化(証明の回り道を削除すること)はプログラムの実行の論理的な対応物と見做せる。言い換えれば、定理証明支援系を使用して証明を自動的に最適化することができる。論理学者の観点からは、さらに重要なこととして、Coq, Lean, Abellaなどのタクティクスと呼ばれるメタプログラミングツールを使用できる定理証明支援系は、証明の検索を大幅に自動化できる利点がある。このコースでは、講義と演習とを組み合わせて、自然演繹に習熟した学生に、カリー・ハワード対応、依存型理論、証明をプログラミングとして捉えること、定理証明支援系の適切な使用、を段階的に教授する。

開講期間
2024-09-02 - 2024-09-06
コース
先端研究コース
対象
学生
レベル
大学院(修士・博士)
授業形態
対面のみ

担当教員

佐野 勝彦

佐野 勝彦

教授

文学研究院, 北海道大学

Tadeusz LITAK

Tadeusz LITAK

上級講師

工学部計算機科学科, フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン・ニュルンベルク

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