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2024年2月4日

HPVワクチンキャッチアップ接種

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンについて、国は接種を促す積極的勧奨を2022年度から再開し、接種を逃した女性にも無料の「キャッチアップ接種」を実施しています。子宮頸がんの現状やキャッチアップ接種について、公明党女性委員会健康・医療プロジェクトチーム座長の吉田久美子衆院議員に聞きました。

答える人=党女性委員会健康・医療プロジェクトチーム座長(衆院議員) 吉田久美子さん

■Q 子宮頸がんの現状は
■A 年間2900人が死亡。ワクチンで9割防げる

アスカ 子宮頸がんとは。

吉田 ウイルス感染を原因とする数少ないがんと言われ、日本では年間、約1万1000人の女性が罹患し、約2900人が亡くなっています。発症は20~30歳代で急増し、40歳代がピークです。

原因となるHPVは性的接触によって感染する、ありふれたウイルスと言われています。ほとんどの人は免疫の力で自然に排除されますが、ウイルスが子宮頸部にとどまり続け、がんになる手前の「前がん病変」を経て、発症する場合があるようです。

罹患すると、初期治療でも子宮出口をくりぬく手術になり、早産リスクが高まるほか、進行すると子宮摘出が必要になるとされています。

アスカ ワクチンの効果は。

吉田 HPVは200種類以上ありますが、今、接種されている「9価ワクチン」は、がんを引き起こす危険性の高い9種類のウイルス感染を防ぎ、子宮頸がんの原因となる感染を8~9割防ぐ効果があるとされます。無料の定期接種は、小学6年から高校1年に相当する女子が対象で、原則3回の接種が必要です。

■Q 接種機会を逃した人へは
■A 来年3月期限に無料接種、9月までには打ち始めて

アスカ 接種状況は。

吉田 HPVワクチンは、公明党などの推進で13年4月に定期接種化されましたが、接種後に強い痛みなど多様な症状が報告され、国は接種を促す「積極的勧奨」を停止しました。しかし、その後、「接種の有効性が副反応のリスクを上回る」ことが専門家会議で認められ、22年4月から接種勧奨が再開されました。

接種率は、勧奨を停止する前の世代では7割でしたが、停止後は1%未満に激減しました。接種は本人と保護者の判断ではあるものの、「知らなかったから接種できなかった」ということがないよう、理解促進と周知が必要です。

アスカ 積極的勧奨が停止されていた世代への対応は。

吉田 国は、来年3月末までを期限として、無料で接種できる「キャッチアップ接種」を実施しています。今年度の対象は、1997年4月2日~2007年4月1日までに生まれた女性です。

原則6カ月の接種間隔が必要となるため、期限内に接種するには、今年9月までに1回目を打たなければ間に合いません。今、中学3年の女子も同様ですが、3回目が来年4月以降になると接種費用(9価ワクチンの場合、3万円程度)が自己負担になります。

■Q 公明党はどう取り組む?
■A 正しい情報の周知を推進/検診率向上や男性接種も

アスカ 公明党はどう取り組みますか?

吉田 子宮頸がんから命を守るためには、HPVワクチンによる感染予防と併せて、20歳からの定期的な検診による早期発見・治療が重要です。全国の女性議員ネットワークを生かして、対象者への正しい情報の周知と、子宮頸がん検診の受診率向上を推進していきます。昨年末にオンライン開催した全国県女性局長会でも、女性委員会の活動方針として確認しました。

アスカ その他には。

吉田 男性へのHPVワクチン接種の助成の動きも始まっています。接種によって男性をHPV由来のがんから守るとともに、パートナーへの感染も防げます。男女のHPVワクチン接種率が高いオーストラリアでは、28年には子宮頸がんを撲滅できると言われています。現在、国も男性へのHPVワクチンの定期接種化を検討していますが、早期実現を後押ししていきます。

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