出張授業に参加した母親からの声

私たち『学生団体Vcan』は、全国の医療系学生を中心として、完全ボランティアで活動しています。団体名は、「preVentable CANcer:予防できるがん」という意味を込めています。

2021年2月に発足してから、今年で3年半が経ちました。現在、所属するメンバーは32名、OB・OGを含めると59名です。男性メンバーも一緒に活動していることにしばしば驚かれますが、HPVワクチンに関して、男性も関係があるということを表していると考えています。メンバーはそれぞれの課題意識を抱いて団体に加入していますが、様々なバックグラウンドを持ったメンバーの視点が、プロジェクトの推進のために不可欠だと考えています。なぜなら、HPVワクチンを取り巻く問題は、医療、政治、教育、メディアなど様々なステークホルダーを巻き込んだ複雑な問題だからです。

これまでに私たちのメインの企画である『Vcan全国中高ツアー』は30回ほど開催していて、2000人の中高生と800人の大学生・専門学校生にアプローチをしてきました。また、保護者の方が参加されることもあります。

『学生団体Vcan』の出張授業の様子。
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「娘が将来子宮頸がんになるのは怖い一方で、副反応に対する不安もある」と悩んで参加される保護者の方が、参加後は「今日の資料を見せて子どもと一緒に話してみる」とおっしゃることも多いです。

以下は実際にいただいた感想を抜粋してご紹介します(許諾をいただき掲載)。

「娘が中学一年となり接種した方が良いことを何度も話しましたが、接種後に人生が変わったという報道を目にした途端に、接種を拒むようになりました。副反応との因果関係はないということ、メリットの方がデメリットを上回ることを話しましたが、私自身もどこか不安があり娘を説得出来ずにいました。 帰宅後に、勝手ながら撮影させて頂いたスライドの画像を娘に見せて、何故必要なのか、どうして今なのかをじっくり話したところ、接種することに納得したようです。 このような機会を保護者にも与えて頂き、ありがとうございました!」

「HPVワクチンについて、これまでの経緯や現状がよく分かりました。興味や関心はあっても、自ら調べたり、知る機会はなかなか無かったので、今回とても勉強になりました」

「元々、子どもに打たせたいなとは思っていたが、いろいろな情報があり、周囲に接種した人もいなく、接種すべきか確信が持てなかった。副反応の報道のインパクトも強く、子どもの接種は親の意見で決まるため、もし何かあれば、子ども自身で選択したことではないのに悪いなという思いもあった」