機関車「銀釜」踏切で軽トラと衝突 最後の「EF81形303号機」

吉田啓 上田真美
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 4日午後1時5分ごろ、熊本県宇城市松橋町豊崎のJR鹿児島線「松崎踏切」内で、熊本操車場駅(熊本市西区)から八代駅(同県八代市)に向かっていた貨物列車(11両編成)と軽トラックが衝突した。JR九州によると負傷者はいない模様という。県警が事故の原因などを調べている。

 JR貨物によると、列車を牽引(けんいん)していた電気機関車は門司機関区所属の「EF81形303号機」。国鉄時代の1974年に製造され、現役で運行している最後の1台という。ステンレス製で塗装されておらず、鉄道ファンの間では「銀釜」の愛称で知られる。

 東海地方から九州旅行に来ていたアマチュアカメラマンの男性(44)は、3日に同機関車が運行していると知り、撮影しようと4日午前8時ごろから事故現場の数キロ南で待機していた。「機関車はフロントバンパーが結構曲がっていた。鉄道ファンとして悲しいしショックです。もう少し頑張ってもらいたいのですが」と話した。

 SNSに写真を投稿したところ、他の鉄道愛好家からは廃車を心配する声も寄せられているという。JR貨物広報室は置き換えについて「未定」としている。(吉田啓、上田真美)

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