ネルソン級戦艦 1番艦 ネルソン
2023年12月の年末年始のキャンペーンにて発売されたホワイト迷彩のネルソン。独立した艦艇でオリジナルと同時に所有できる。諸元はまったく同じ。
性能諸元
・基本性能
Tier | 6 | 種別 | プレミアム艦艇 |
---|---|---|---|
艦種 | 戦艦 | 派生元 | - |
国家 | イギリス | 派生先 | - |
生存性 | 継戦能力 | 59,400 | |
装甲 | 9-406mm ・防郭 38-356mm ・艦首・艦尾 25mm ・砲郭 25mm ・装甲甲板 25-165mm | ||
対水雷防御 | ダメージ低減 | 19% | |
機動性 | 機関出力 | 46,000馬力[hp] | |
最大速力 | 24.0ノット[kt] | ||
旋回半径 | 750m | ||
転舵所要時間 | 14.9秒 |
隠蔽性 | 通常 | 主砲発砲時 | 火災発生時 | 煙幕内からの主砲発砲時 | |
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海面発見距離 | 14.6km | 16.0km | 16.6km | 14.1km | |
航空発見距離 | 11.7km | 0.0km | 14.7km | - |
射撃管制装置 | 船体 | モジュール | 主砲射程 | 最大散布界 |
---|---|---|---|---|
- | mod.1 | 16.0km |
主砲 | 艦体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 180度旋回 |
---|---|---|---|---|---|---|
- | 405mm/45 MkI | 3基×3門 | HE弾 6900(46%) AP弾 12000 | 30.0秒 | 45.0秒 |
副砲 | 船体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 射程 |
---|---|---|---|---|---|---|
- | 120mm/40 QF Mk VIII | 6基×1門 | HE弾 1,700(8%) | 5.0秒 | 5.0km | |
152mm/50 Mk XXII | 6基×2門 | AP弾 3100 | 12.0秒 | 5.0km |
対空砲 | 艦体 | 口径 | 基数×門数 | 秒間平均ダメージ | 射程 |
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- | 20mm Oerlikon Mk IV | 39基×1門 | 140 | 2.0km | |
40mm Vickers 2-pdr. Mk VIII | 6基×8門 | 119 | 2.5km | ||
120mm/40 QF Mk VIII | 6基×1門 | 36 | 4.5km |
・アップグレード
スロット0 | スロット1 | スロット2 | スロット3 | スロット4 |
○ | ○ | ○ |
1 | 主砲改良2 | +15%:主砲旋回速度 +5%:主砲装填時間 | |
照準システム改良1 | -7%:主砲弾の最大散布界 +20%:魚雷発射管旋回速度 +5%:副砲最大射程 -5%:副砲弾の最大散布界 | ||
副砲改良2 | +20%:副砲最大射程 -20%:副砲弾の最大散布界 | ||
2 | ダメージコントロールシステム改良2 | -15%:消火時間 -15%:浸水復旧時間 | |
操舵装置改良2 | -20%:転舵所要時間 | ||
推力改良2 | -50%:最大出力への到達時間 | ||
3 | 目標捕捉装置改良1 | +20%:最大視認距離 +20%:魚雷発見距離 +50%:敵艦強制発見距離 |
・消耗品
搭載可能 消耗品
十字キー左 | |||
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応急工作班 | 無制限 | 消耗品の動作時間:15秒 消耗品の準備時間:80秒 | |
十字キー上 | |||
修理班 | 2回 | 消耗品の動作時間:20秒 消耗品の準備時間:80秒 回復:2% HP/秒 | |
十字キー下 | |||
強化型副砲照準器 | 3 回 | 副砲の安定性:+100% 副砲の散布界:-50% 消耗品の動作時間:30秒 消耗品の準備時間:160秒 |
詳細は消耗品を参照
ゲーム内説明
ネルソン級戦艦は、1922 年のワシントン海軍軍縮条約による制限の下、革新的な設計を採用しており、406 mm 砲の 3 連装砲塔 3 基全てを艦首甲板上に集中配置していました。そしてイギリス海軍の戦艦としては初めて集中防御方式 (All or nothing) を採用していました。
就役:1927
同型艦数:2
解説
- 概要
初心者で購入を検討されている方へ
イギリスTier6プレミアム戦艦。2020年正月にて実装。
性能をひとことで表すと「火災力極振り」である。
- 主砲
フランス戦艦のリシュリュータイプの艦と同様(口径こそ違うが)、16inch三連装主砲が前部に集中配置されている。これによってDunkerqueと同じく、艦首を目標に向けるように転舵すれば砲塔の逆回転が発生しないため追従性が増している。砲旋回自身も素で全力転舵に追いつく。
射界はとても広く、前方は25度で全門斉射でき、真後ろには撃てないものの後方も30度で6門は向けることが可能。本艦はバイタル位置の関係で腹を晒すと他の戦艦以上に危険なので、射界をうまく活用すること。
散布界そのものは優秀であり、シグマ値も1.9と比較的高い。だが弾速は同格戦艦と比較して遅く、飛翔中の減速率も大きいためかなりフワフワした弾道となる。長距離射撃は苦手であるため島影や後述する隠蔽を生かして距離を詰めた運用が求められる。
ツリー艦同様非常に優秀なHE弾を持ち、本艦の売りの一つとなっている。火災発生率は46%と同格戦艦の中では突出して高く、格上相手に有効弾を稼ぎやすい。また貫通力にボーナスがあり、通常口径÷6であるが本艦は口径÷4になっており、100mmの装甲にも有効打を出せる。そのため角度によっては、巡洋艦のVPを貫通できるほどである。
万能な性能のHEに対し、AP弾は対巡洋艦に特化したクセのある性能と言える。口径が16インチあるため、T7以上の米独巡の27mm装甲も強制貫通することができる。しかも英巡洋艦と同様に信管起動が通常0.03秒のところを0.015秒となっており過貫通しづらく、安定して大ダメージを出しやすい。そもそもネルソンだしHEを投げてくると思って油断している。しかし戦艦を相手にした場合、このAPは遅い弾速も相まってVPに侵入する前に起爆しがちであり、VPを抜きづらいというデメリットがある。貫通力として見ると至近距離でこそHoodに勝るもののそれ以外では50歩100歩、また独仏戦艦の15インチ砲にさえ大きく差をつけられる。基本的にHEを使いつつ敵巡洋艦に対してはAPを投げるという運用が求められる。
- 副砲
両方HE弾仕様のPC版と違い。AP弾しか撃てない152mm砲(6基×2門)とHE弾しか撃てない120mm砲(6基×1門)という構成。
- 対空
貧弱の一言。アプグレやスキルで多少は強化できるが、同格以上の空母には無力である。スキルやアップグレードは素直に他の性能を高めるものを選んだ方が無難だろう。
- 機動力
最大で24ノットである。これを十分とみるか、遅いとみるかは人それぞれだろう。Coloradoより速いし
主砲の特性や後述する装甲の問題によって位置取りが難しい艦であるため、進路は良く吟味する必要がある。
- 生存性
HPそのものはTier6相応の数値であるが、この艦が持つ最大の問題はVP配置にある。
艦首・艦尾の装甲はこのTierでは標準的な25mmで、380mm以上のAP砲弾には強制貫通されるうえ、VPが水面から非常に高い位置まで飛び出ているため抜かれやすい。VPを守る防郭装甲そのものは分厚いものを持っているが当たり判定が大きく、戦艦級のAP弾が直撃した場合はまず複数のVPを抜かれると考えてよい。従って、艦を傾けて舷側装甲で弾くことが基本となる(被弾しないに越したことはないが)。後述する優秀な修理班もVPダメージに対しては無力であるため極限まで腹を晒さない運用が求められる。加えて、艦尾側の中央防郭横隔壁は吃水線下が32mmしかない。中央部甲板は32mmと同格の中では比較的厚めで、46cm砲未満のAP弾は跳弾を期待できる。
本艦の特徴として、回復能力の高いの修理班持っている。回復量が凄まじく、HPを1万弱まで減らしたかと思えば、しばらくすると3万台まで回復して再び現れる(ただし使用回数も英巡と同じ2回でツリー英戦より1回少ない)。下記の良隠蔽を活かして、うまく修理班を使えば粘り強く戦うことができるだろう。艦長スキルで消耗品の使用回数を最大4回まで増やせるためうまくHPを管理できれば想像以上にしぶとく立ち回ることができる。相手としてはこの修理班を考慮すると、一気に撃沈まで持っていきたいところ。
- 隠蔽性
素の状態で 14.6 ㎞。基本特性と艦長スキルを隠蔽特化の構成にすれば 11.46 km。
主砲の配置、側面の柔らかさを考えると、船を転舵しての攻めや撤退の繰り返しは避けたいので、この良隠蔽を用いて、修理班の機会を作ったり、敵艦に不意打ちを仕掛けたりする機会を作っていきたい。
- 総評
独特な主砲性能と問題の多い装甲配置、特殊な修理班と、癖がなかなか強い艦。戦艦初心者には購入はあまりお勧めできない。
本艦は16inch砲を9門搭載しているが、その本質は「格下戦艦・巡洋艦キラー」と言っていい。巡洋艦相手には扱いやすいAP/HE弾も、同格以上の戦艦相手では残念な装甲と物足りない機動性、主砲の特殊性が足を引っ張ってあまり活躍は出来ない。如何に「巡洋艦キラー」として立ち回れるかによって、ユーザーの評価が分かれることになるだろう。
史実
1922年に締結された、ワシントン海軍軍縮条約によって建造が認められた戦艦の内の一隻である。条約が締結された段階では、日本とアメリカはそれぞれ長門型とコロラド級といった16インチ砲搭載艦を保有していたが、イギリスのみ保有していなかったので旧式艦の廃艦と引き換えに保有枠を確保する。しかし、新造艦には排水量35000tという制限が設けられた為に、攻撃力と防御力を重視した結果、前方部分に主砲3基を集中配備させた特異な形状の戦艦となる。この形状の特徴としては、バイタルパートを短く取る事で防御装甲が従来より軽くなり、なおかつ必要充分な装甲を確保出来た事である。
その他、軽量化の為に傾斜装甲や軽量素材の積極的な採用など、35000tの範囲に収める為のあらゆる工夫が行われた。
完成した艦は各国海軍の注目の的となり、条約明け後の新造艦建造の参考とされていった。日本の金剛代艦計画や大和型戦艦の設計案、ソ連の21号計画艦にもその思想が取り入れられるほどであると言えばその注目度がわかるだろう。
例を挙げると、日本の著名な艦船設計者である平賀譲が英国留学中に設計担当者に「是非新戦艦(Nelson)の設計図を見せてくれ」と頼んだらしい。当然、新型戦艦の設計図なんて超がつく国家機密(現代で言えば核ミサイルの設計図と匹敵する重要度)のため閲覧は認められず、設計担当者から「新戦艦の設計図はあそこにしまってある。鍵はかけていないが機密書類なので絶対に中身を見ないでくれ。あと私は用事があるから暫く席を外す」と念を押されたそうである。
A.使い勝手は英国面。だが、戦艦にふさわしい堂々たる武勲を残す。
運用してみると、後方射界を広く取ったは良いものの後方に撃つと艦橋のガラス類が全て壊れるわ、低速時の運動性は最悪だわと様々な不具合が続出。とはいえ特異な配置によって得た重装甲は他の旧式戦艦と比較して抜きんでており、同世代の艦としては唯一まともな対16インチ砲防御を有していた。(同じビッグセブンの長門型は改造により装甲を強化されていたが、16インチ砲を防御できる範囲は一部にとどまる)また水雷防御も比較的充実しており大戦中は致命的なダメージを負っていないので、集中防御そのものは成功だったと言える。
機関部は軽量化の悪影響をモロに受けており、タービン羽の亀裂に終始悩まされる事になる。煙突の配置にも問題があり、艦橋が煤煙の逆流で高温状態になる事もしばしばだった。初期の長門にも同じ問題はあったが。
結論として、35000tの制限を二枚舌外交のスペシャリストのくせに律儀に守ろうとした弊害が出てしまった戦艦であり、総合的にはあまりにも先進的過ぎたため問題の多い艦級だったと言えるだろう。
しかし欧州では唯一の有力な16インチ砲戦艦でもあり、大戦においては積極的に前線に投入された。(失敗作ゆえに酷使されたという風説もあるがこれは誤りである)これは武勲を挙げるチャンスが増えることを意味しており、事実、ネルソン級の2隻は縦横に活躍する事となる。特に2番艦のロドニーはビスマルク追撃戦に参加し、僚艦のキングジョージⅤ世と共にビスマルクを撃沈するなど武勲を立て、しばしば「ビッグ7で最も活躍した戦艦」と称される程である。
2隻とも大戦を生き残り、戦後に解体された。
小ネタ
「ネルソン」とはナポレオン戦争時代に活躍し、祖国イギリスを救った隻眼隻腕の英雄ホレーショ・ネルソン提督のことである。
当時欧州最強を誇っていた皇帝ナポレオン・ボナパルトによる帝政フランスは、永遠のライバルたるイギリスを打ち破らんとスペインと連合艦隊を組んでトラファルガー沖で艦隊決戦に挑む(トラファルガーの海戦)。艦隊戦力では数に勝る仏西連合艦隊に対し、ネルソンは「ネルソン・タッチ」と呼ばれる、単縦陣を形成する敵艦隊に向って横っ腹から複縦陣で突撃するという前代未聞の作戦を実行した。*1
栄光のロイヤルネイビーと仏西連合烏合の衆艦隊とでは練度と武器の差があり、そこにネルソン提督の豪気で大胆な作戦、そして「England expects that every man will do his duty.*2」という有名な信号旗によって高揚した水兵の士気とが加わったことで*3、仏西連合艦隊を蹂躙。敵艦隊の約半分にあたる22隻の艦船を大破ないし捕獲し、対する英国艦隊はなんと艦船の喪失0という一方的な戦いとなった。
だが英国艦隊も損失0だったわけではない。乱戦の最中、甲板上で指揮を執っていたネルソン提督は敵狙撃兵の銃弾に斃れた。死亡する前、治療中のネルソンは海戦後の処理について部下に命じた。すると部下が不思議がり「それは提督がやればいいのでは?」と問うた。ネルソンはこう答えた。
「私はもうすぐ死ぬさ」
その言葉通り、ネルソンはその後間もなく息を引き取る。
彼の最期の言葉は、
「神よ、感謝します。私は義務を果たした」
だった*4。
なお、ネルソン提督の遺髪は江田島にある海上自衛隊第一術科学校教育参考館に保存されている。
公式動画
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