- CubaseのProとかArtistとか、何が違うの?
- どのグレードが自分に合っているか知りたい
Cubaseには5種類のグレードがあり、特にProとArtistは初心者からすると違いが分かりにくいです。
この記事では、Cubase13のグレードを初心者目線で比較します。
- Cubase13のグレード比較表
- 初心者目線での各グレード比較
正直初心者ならArtistの方がおすすめですが、セールの機会にProを買っておくのもアリです!
Cubase13のグレード選びで迷われている方はぜひ参考にしてください!
Cubase13の各グレード比較
Cubase13には高い方からPro・Artist・Elements・AI・LEの5種類のグレードがあります。
このうちPro・Artist・Elementsが有料で、AI・LEは音響機器やソフトなどの付属品として入手できる無料版です。
AIはCubaseを開発しているSteinbergか、親会社のYAMAHAの製品についています。
LEはそれ以外の会社の製品についていることがあります。
各グレードは、価格と使える機能がそれぞれ異なります。
音質に差はありません。
各グレードの価格と、個人的に気になった機能面での違いを表にまとめてみました。
(表の下に用語の解説があります)
| Pro | Artist | Elements | AI | LE | |
|---|---|---|---|---|---|
| 税込み価格 | 69,300円 | 39,600円 | 13,200円 | 無料 | 無料 |
| MIDIトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 64 | 48 | 24 |
| オーディオトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 48 | 32 | 16 |
| VSTインストゥルメントトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 24 | 16 | 8 |
| 1トラックにかけられるエフェクト数 | 16 | 16 | 8 | 4 | 4 |
| Letrologue、Padshop | |||||
| インストゥルメントの種類 | 3000以上 | 2600以上 | 1000以上 | 185以上 | 185以上 |
| 内蔵VSTエフェクト | 81 | 62 | 48 | 23 | 23 |
| スケールアシスタント | |||||
| オーディオから MIDI コード生成 | |||||
| VariAudio | |||||
| テンポトラック・拍子トラック | |||||
| トラックの複数バージョン | |||||
| ノートエクスプレッション | |||||
| Control Room | |||||
| テンポ検出パネル |
| Pro | Artist | Elements | AI | LE | |
|---|---|---|---|---|---|
| 税込み価格 | 69,300円 | 39,600円 | 13,200円 | 無料 | 無料 |
| MIDIトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 64 | 48 | 24 |
| オーディオトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 48 | 32 | 16 |
| VSTインストゥルメントトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 24 | 16 | 8 |
| 1トラックにかけられるエフェクト数 | 16 | 16 | 8 | 4 | 4 |
| Letrologue、Padshop | |||||
| インストゥルメントの種類 | 3000以上 | 2600以上 | 1000以上 | 185以上 | 185以上 |
| 内蔵VSTエフェクト | 81 | 62 | 48 | 23 | 23 |
| スケールアシスタント | |||||
| オーディオから MIDI コード生成 | |||||
| VariAudio | |||||
| テンポトラック・拍子トラック | |||||
| トラックの複数バージョン | |||||
| ノートエクスプレッション | |||||
| Control Room | |||||
| テンポ検出パネル |
各機能の解説はこちら
| トラック最大数 | 1つのプロジェクトで使えるトラックの数(1トラック=1つの音色) |
| VSTインストゥルメントトラック | HALion Sonicなど、VSTに対応したプラグインシンセ(パソコン上で楽器の音を鳴らすソフト)の音源を使うトラック |
| Letrologue、Padshop | Steinberg製のプラグインシンセ、音のカスタマイズができる(こちらの記事で紹介しています) |
| インストゥルメントの種類 | 使える音色の数 |
| スケールアシスタント | 指定したキーで使用できる音を教えてくれる機能 |
| VariAudio | オーディオファイルのピッチ調整ができる機能(こちらの記事で解説しています) |
| テンポトラック・拍子トラック | プロジェクト内でテンポや拍子を変更できる |
| トラックの複数バージョン | 同じパートで別のバージョンを保存できる |
| Control Room | オーディオインターフェースで行うスピーカーの音量設定などをCubase内でできる機能 |
| テンポ検出パネル | オーディオファイルやMIDIファイルのテンポを分析し、調整できる機能 |
| トラック最大数 | 1つのプロジェクトで使えるトラックの数(1トラック=1つの音色) |
| VSTインストゥルメントトラック | HALion Sonicなど、VSTに対応したプラグインシンセ(パソコン上で楽器の音を鳴らすソフト)の音源を使うトラック |
| Letrologue、Padshop | Steinberg製のプラグインシンセ、音のカスタマイズができる(こちらの記事で紹介しています) |
| インストゥルメントの種類 | 使える音色の数 |
| スケールアシスタント | 指定したキーで使用できる音を教えてくれる機能 |
| VariAudio | オーディオファイルのピッチ調整ができる機能(こちらの記事で解説しています) |
| テンポトラック・拍子トラック | プロジェクト内でテンポや拍子を変更できる |
| トラックの複数バージョン | 同じパートで別のバージョンを保存できる |
| Control Room | オーディオインターフェースで行うスピーカーの音量設定などをCubase内でできる機能 |
| テンポ検出パネル | オーディオファイルやMIDIファイルのテンポを分析し、調整できる機能 |
初心者が実際に使って考えたCubase13の各グレードの違い
ProユーザーですがまだまだDTM初心者な私の経験から、Cubase13の各グレードについて考えます。
初心者で本格的に制作したい人におすすめなのはArtist→セール中はProも◎
Elements・Artist・Proを触ってみましたが、「初心者だけどこれから本格的に音楽制作したい」という方には基本的にArtistから始めるのがおすすめだと考えています。
理由としては、Elementsは少し機能が足りないものの、Proは上級者向けの機能が多すぎるからです。
ですが、現在は50%オフの公式セール中で、通常時のArtistとだいたい同じ値段でProが買えてしまいます。
ProかArtistか迷っている方は、このチャンスにProを購入しておくのがおすすめです!
ここからは、個別に比較をしていきます。
ProとArtistの違い
ProとArtistの機能の違いの一部として、以下のようなものがあります。
- Control Room
- テンポ検出パネル
- タイムワープ
- コードアシスタント近接モード(こちらの記事で紹介しています)
- VCAトラック(こちらの記事で紹介しています)
正直、「VCAトラックや近接モードは使うかな~」という程度です。
まだよくわかってない機能もあります。
プラグインエフェクトや音源については、ときどきProのみに付属しているものを使うのでProの方がおすすめです。
私はArtistをしばらく使ってからからProにアップグレードしました。
最初はなかなかProを使いこなせませんでしたが、しばらく使っているうちにProのみの機能やエフェクトも使うようになっていきました。
DTMが初めてで、操作に自信がない方はArtistから始めてもいいのかなと思います。
Proは機能が多すぎて、混乱してしまうこともあるかもしれません。
ですが、現在は50%オフの公式セールが開催されているので、少しでもProに興味があるなら今のうちに購入しておくのがおすすめです。
ArtistとElementsの違い
ProとArtistはソフトの名前が「Cubase 13」であるのに対し、Elementsは「Cubase LE AI Elements 13」と表示されます。
つまり、Elementsは無料版のAI・LEと同じソフトなのです。
Artistで使えてElementsで使えない機能は表でも示した通り、以下のようなものがあります。
- VariAudio(こちらの記事で紹介しています)
- テンポトラック・拍子トラック(こちらの記事で紹介しています)
- トラックの複数バージョン
- ノートエクスプレッション(こちらの記事で紹介しています)
これらの機能は使うので、ないと少し不便かなと思います。
また、私はLetrologueとPadshopを使うので、使えるArtistの方がいいと感じます。
とはいえ、プラグインシンセは外部の無料のものでも代用できます。
はじめから本格的に制作をしていきたい場合は、Elementsだと少し機能が足りない面がありそうです。
しかし、上で挙げた機能がなくても曲は作れるので、予算がどうしても足りなければElementsを検討してもよいかもしれません。
ElementsとAI・LEの違い
AIとLEは音響機材に付属する無料版です。
画像で見た通り、ElementsとAI・LEは同じソフトです。
しかし、AI・LEでネックとなるのはトラックの最大数の少なさです。
インストゥルメントトラックの最大数は、AIで16、LEで8となっています。
私が今まで作った曲だとインストゥルメントだけで28トラック使ったことがあるので、AIやLEだと足りませんね。
プロになると100トラックほど使うこともあるとか。
また、1トラックにかけられるエフェクト数も4と少ないです。
4~5個は普通に使うので、こちらも足りません。
というわけで、AI・LEはお試し版という位置づけで考えた方が良さそうです。
AI・LEを使ってみて、Cubaseが良さそうと思ったらArtist以上にアップグレードするのがおすすめです。
ElementsはAI・LEの延長線上にあるので、アップグレードしても恩恵を感じにくいと思います。
使える機能がぐっと増えるArtist以上がおすすめです。
初心者はArtistがおすすめ、でもセールでProを買っておくのも◎-まとめ
Cubase13の各グレードについて見てきました。
あくまで個人の感想ですが、初心者なら(Proにアップグレードするのを視野に入れつつ)Artistから始めるのがちょうどいいと感じます。
とはいえ公式セール中の現在はProが通常時のArtistとほぼ同じ値段で買えるので、長い目で見てProを買っておいても損はないでしょう。