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哲学者の鶴見俊輔は、米ハーバード大の学生だった19歳のとき、日米開戦を迎えた。「負ける側にいたい」と帰国の道を選び、軍属としてインドネシアに送られる。与えられた任務は連合国側のラジオ放送を聞き、日本語に訳す仕事だった▼ある日の深夜のことだ。ラジオから、英詩人T・S・エリオットの講義の声が聞こえてき…
哲学者の鶴見俊輔は、米ハーバード大の学生だった19歳のとき、日米開戦を迎えた。「負ける側にいたい」と帰国の道を選び、軍属としてインドネシアに送られる。与えられた任務は連合国側のラジオ放送を聞き、日本語に訳す仕事だった▼ある日の深夜のことだ。ラジオから、英詩人T・S・エリオットの講義の声が聞こえてき…