マイケル・ハドソン『貿易・開発・対外債務』p. xiii

初期の貿易理論家たちは、今日の経済学者たちのような非現実的な仮定を共有していなかった。経済学という学問分野が誕生する以前から、貿易・金融理論は国際経済の貨幣的、人口統計的、政治的、技術的側面をダイナミックに扱ってきた。しかし、現代の貿易理論史のほとんどは、こうした貢献を無視し、それどころか、ヒュームとその同時代の人々の著作を、国際貿易、価格、生産性、政府政策の有効性に関して、実際よりも単純で「現代的」であるかのように矮小化している。

第一次世界大戦以降、国際経済学は、労働力の国際移動も、資本投資も、対外債務に起因する移転問題もないと仮定する下位学問分野として自らを定義するまでになった。このような前提は、現実的なカリキュラムの中心にあるべきものについての考察を排除している。

この視野の狭さを封じ込めるために、従来の国際経済学の歴史家は、今日の自由貿易の正統性を過去に先取りしたものに範囲を限定している。重商主義的な作家を扱うとすれば、その最も生来的な誤りを指摘することだけである。その結果は、初期キリスト教のグノーシス派の著作を、迫害者の告発だけから再構成しようとするようなものだ。このような状況を是正するために、私は、より現実的で時代錯誤の少ない線に沿って、国際貿易と金融理論のオルタナティブな歴史を書くことにした。具体的には、本書は4つの一般的な目的を達成することを目指している:

  1. 世界経済が、いかに二極化メカニズムによって特徴づけられているかを示す理論の変遷をたどること。これらのメカニズムは、主導国に有利な市場原理と、これらの国の政府が過去400年にわたって市場原理を誘導してきた政治外交から生じる;
  2. 世界経済が、今日の自由放任主義の中核をなす、いわゆる自動調整メカニズムや金融緊縮プログラムによって想定されたようには機能しない理由を示すこと;
  3. この正統主義に従う国々が、なぜ貧困の拡大と慢性的な不安定性に苦しむのかを説明すること。
  4. どのような前提を変えなければならないか、とりわけ、今日の正統主義が認めていない「外生的」要因を、より現実的な理論が考慮しなければならないことを示すこと。