行政処分の「恵」 事業の一つを譲渡完了で再スタート 従業員ほとんど継続雇用 利用者家族「もう二度とこういうことが起こらないようにしていただきたい」 名古屋・緑区
障害者向けグループホームを運営する「恵」の食材費過大徴収発覚から約1年。ようやく落ち着いた暮らしが戻ってきます。
「ほっとしました」と話すのは、重度の知的障害がある息子をもつ母親。「恵」が運営していた名古屋市緑区の施設に息子を預けていました。
食材費の過大徴収や、不正請求をしていたとして行政処分を受け、全国約100の施設が順次運営できなくなる「恵」。
そのうち最も早い、8月末が処分の期限だった緑区の施設が、有料老人ホームなどを運営する「ケアサポート」に事業譲渡され、31日、「グループホームケアサポートみどり」としてスタートしました。
元々いた利用者のうち、この女性の息子を含む26人が、利用を継続し、従業員もほとんどが引き続き雇用されることに。
ケアサポート 吉田猛代表取締役:
「食に関することが今回の問題だったので、そういった部分をまず改善して、従業員のサポートをして働きやすい環境を整えていいサービスを提供できるようにしたい」
利用者男性の母(80代):
「場所を変えるよりも(息子)本人も毎日見ていた(従業員など)の顔を見ながら暮らした方がいいかなと。もう二度とこういうことが起こらないようにしていただきたいだけ。他に言うことはない」
愛知県によると「恵」は、9月末が処分期限の幸田町と西尾市の2つの施設も、事業譲渡する方針で候補先の企業と調整を進めているということです。