二桁同士の掛け算は、小学校で習う計算でありながら意外と苦戦してしまうことがあります。
この記事では、通常の筆算とは異なる「インド式計算法」を用いた計算方法を紹介します。
問題
次の計算をしなさい。
48×73
まずは自分自身で計算をしてみましょう。
正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「3504」です。
ここでは、「インド式計算法」を用いた計算方法を紹介します。
今回紹介する計算方法は、「二桁の数同士の掛け算」で利用が可能です。
その計算手順は次のとおりです。
(48×73の場合で説明しています)
【手順1】
十の位同士を掛け算する。
4×7=28(A)
【手順2】
一の位同士を掛け算する。
8×3=24(B)
【手順3】
A・Bの数字を並べる。
28と24なので「2824」(C)
【手順4】
それぞれの一の位と十の位を掛け算し、足し合わせる。
さらにそれを10倍する。
4×3 + 8×7 =12+56 =68
68×10=680(D)
【手順5】
CとDを足し算すると、これが答えとなる。
2824+680=3504
手順4が少し複雑に感じるかもしれませんが、下図も合わせて確認をしてみてください。
繰り上がりの計算が少なくて済むので、計算ミスは少なくなるはずです。
計算が成り立つ理由
今回の計算は、少し複雑なように感じるかもしれませんが、実は通常の筆算と全く同じ操作をしています。
通常「48×73」の筆算をする場合、一の位から順に掛け算をしていくはずです。
そして、二桁×二桁なので計四回の掛け算をし、繰り上がり・位取りに注意して足し合わせます。
ここで紹介したインド式計算法でも計四回の掛け算をしています。
(手順1で一回、手順2で一回、手順4で二回)
足し合わせるときの順序を工夫することで、繰り上がりの計算が少なくなっています。
ちょっとした違いですが、計算ミスを減らすことができるはずです。
まとめ
今回は「二桁の数同士の掛け算」を紹介しました。
慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、ぜひ繰り返し練習をしてみてください。
マスターすれば、計算スピードも格段に上がるはずです。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
二桁どうしの掛け算にもう一問挑戦!