NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフが沖縄県石垣市の尖閣諸島を「中国の領土だ」と一方的に主張、慰安婦を「性奴隷」などと発言した「放送テロ」をめぐり、同局は26日、総合テレビなどで内容を説明し、謝罪する放送を行った。
番組は26日午後5時50分から5分間放送された。山本美希アナウンサーが「沖縄県の尖閣諸島の帰属などをめぐって、日本政府の公式見解とは異なる原稿にはない発言が放送されました。尖閣諸島については、政府は日本固有の領土であるとしており、慰安婦問題については韓国政府との間で両国間で解決済みだとしています」とし、「今回の事案は、わが国の重要な政策および国際問題に対する公的見解並びにわが国の世論を正しく伝えるなどと規定している国際番組基準に抵触するなど、NHKが放送法で定められた責務を適切に果たせなかったという極めて深刻な事態であり、深くおわび申し上げます」と頭を下げた。
また、問題発言をした中国籍の40代のスタッフについて「これまでにも原稿にない内容を一方的に伝えていたことがないかについても改めて調査していきます」と述べた。
中国語ニュースを事前収録に切り替えたり、AI音声の活用を検討するほか、制作態勢やチェック態勢の強化などガバナンスの強化を行うとした。