年中になった長男の行動について悩んでいた私。そんなとき、保育園の先生から支援員さんに相談することを提案されました。相談してみると、それまでは考えたことのなかった、とても大事なことに気付かされたのです……。
注意したことを繰り返す長男
年中の5歳の長男に関する悩みは尽きません。その中でも最近、夫婦ともに特に気になっていたことがあります。それは、親が注意したことに対して、息子は返事をするものの、その後も何回も同じことを繰り返したり、同じ失敗をしたりすることが多いというもの。
例えば、担任の先生と園庭で長男の普段の様子のことを話しているときにも、「かばんを持ちながら遊具で遊ぶと危ないからやめてね」と先生に注意された矢先に、かばんを持ちながら遊具にのぼって遊んでいました。
担任の先生によると、やはり注意されたあとにすぐ同じことをしてしまうということが保育園でも見受けられるそうです。
支援員さんの言葉でハッとした
園に長男のことを相談していたこともあり、園長と担任の先生から「支援員さんに来てもらい、相談にのってもらったら?」とすすめられ、予約をとることに。支援員さんは保育園で長男の様子を半日見てくれ、午後からは相談事にアドバイスをしてくれます。
相談日の当日、私が悩みを支援員さんに話したあと確認されたのは、「息子さんは注意したあと、しっかり返事をしますか?」ということです。私が肯定をすると、支援員さんはこんなお話をしてくれました。
「子どもの『はい』には2種類あります。それは『わかった。もうしません』の“はい”と、『わかっていない、“はい”』です。後者の『はい』は怒られるのが嫌で相手をシャットアウトし、言葉を聞き入れることをやめてしまいます。今までの積み重ねであり、無意識にしていると思います」とのことでした。
長男はきっと、注意されたことを理解して「はい」と言っているわけではないので、できなくても怒ってはいけないということも教えてもらいました。
・長男にとってわかりやすい言葉で声をかける
・できてほしいことが複数ある場合も、一番重要なひとつだけに絞って伝える
ということがポイントなのだそう。
私は長男に対して、「なぜ返事をしたのにできないの」と怒っていたので、反省の気持ちでいっぱいになりました。今まで怒鳴っていたことで、長男は私の言葉に耳を傾けてくれなくなってしまったかもしれません。今後は私自身が心に余裕を持ち、ゆっくりと大切なことをわかりやすく話していきたいなと思います。
今回のことで、子どもをどう変えるのか悩む前に、まずは親が変わることが大切なのかもしれないと気付きました。子育てはまだまだ続きますが、新しい一歩が踏み出せそうなので、相談できて本当によかったです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:松谷 えりな/令和元年生まれの息子と、平成28年、平成30年、令和2年生まれ娘たち4児のママ。教員免許保持。子ども4人と夫、ペットのわんちゃん1匹と暮らしており、趣味は子どもたちといろいろな公園へ遊びに行くこと。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)
監修者・著者:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
ベビーカレンダー編集部