ハイヴ ハイヴ(Hive)とは、着陸ユニットと呼ばれる宇宙船の着陸地点に建設されるBETAの前線基地である。 「モニュメント」と呼ばれる塔のような地表構造物と、「スタブ」と呼ばれる広大な地下茎構造を持ち、常に拡大拡張され続けている。ハイヴの規模を表すには「フェイズ」を用いる。 BETAが新しいハイヴを建設する条件は既存ハイヴ周辺のBETA固体数がある基準までに達し飽和状態になった場合である。そのため最前線ではBETAの個体数が飽和状態にならないように定期的に間引きする作戦を行っている。が、必ずしもうまく機能しているわけでなくハイヴの進出は抑えられても、定期的な戦力抽出が負担となり大規模な反抗作戦を準備する事が困難になっているのが実状である。
地球 現在、地球全土にはユーラシア大陸を中心に26のハイヴが確認されている。 ハイヴは出現順に合わせてナンバリングされているが、それと同時に、出現地域の名を通称として使用している。 いずれのハイヴも1973年に喀什に着陸したユニット=オリジナルハイヴから派生・発達したもので、各ハイヴ同士は一定の法則に従い、個々のハイヴで得られた情報の交換及び共有を行っていることが確認されている。 また、近年の実践データや研究により、反応炉自体がその情報伝搬のインフラとしても機能していることがほぼ確実視されており、反応炉はエネルギー生成機関(リアクター)機能のみならず、通信システムやコンピューターのようなインテリジェンス能力も併せ持つ、シームレスなハイブリッドシステムであろうと考えられている。
地球ハイヴ分布図 ULとALではハイヴの分布・数ともに異なる。
またH23・オリョクミンスクハイヴ からH26・エヴェンスクハイヴまでは、全年齢版から追加された。
H1 :喀什 ( カシュガル ) ハイヴ (Kashgar Hive)所在地:中国新疆ウイグル自治区喀什市 帝国呼称:甲1号目標 1973年4月19日建設:フェイズ1 2001年段階:フェイズ6
カシュガル落下物回収任務 1973年、カシュガルに落着した着陸ユニットの調査と回収を第一目的とした中国軍の作戦行動。 中国政府が異星生命体の宇宙船を独占回収することを最優先としたため、派遣された部隊は出現したBETA群に対し通常兵器で対処。 BETAの地球侵攻を想定し、着々と準備を整えていた中国軍は、まともな陸戦兵器や航空兵力が存在しなかった月面戦争での憂さを晴らすように、空軍力と機甲部隊の連携によって優位に戦局を進め、落着地点の数km手前まで肉薄したが、未確認種(光線属種)の登場によって航空兵力が無力化され、一瞬にして投入した戦力の9割を失った。 紅旗作戦 国連の介入を嫌った中国政府はやむなくソ連に共同作戦を打診、中ソ連合による人類初のハイヴ攻略『紅旗作戦』が開始されたが、圧倒的なBETAの物量と光線属種の攻撃力の前に僅か9日後にはハイヴ攻略を断念。中ソ連合軍は戦術核によるBETA殲滅へと方針転換するも時既に遅く、敗走に敗走を重ねながら焦土作戦へと移行していった。 桜花作戦 2001年12月31日、人類の命運をかけたオリジナルハイヴ攻略作戦『桜花作戦』発動。 明けて2002年1月1日、『あ号標的』の排除に成功。H2 :マシュハドハイヴ (Mashhad Hive)所在地:イラン領ホラーサーン州マシュハド 帝国呼称:甲2号目標 1974年10月発見 2001年段階:フェイズ5
H3 :ウラリスクハイヴ (Uralsk Hive)所在地:ソ連領カザフスタン州ウラリスク(現:カザフスタン領オラル) 帝国呼称:甲3号目標 1975年建設 2001年段階:フェイズ5
H4 :ヴェリスクハイヴ (Velsk Hive)所在地:ソ連領アルハンゲリスク州ヴェリスク 帝国呼称:甲4号目標 1976年建設 2001年段階:フェイズ5
H5 :ミンスクハイヴ (Minsk Hive)所在地:ソ連領ベラルーシ州ミンスク 帝国呼称:甲5号目標 1976年建設 1978年当時:フェイズ3 2001年段階:フェイズ5
パレオロゴス作戦 1978年のワルシャワ条約軍・NATO連合軍による東欧州大反攻作戦「パレオロゴス」にて2ヶ月の激戦後、人類が史上始めて突入に成功したハイヴ。 全欧州連合軍を陽動とし、ソビエト陸軍第43戦術機甲師団ヴォールク連隊が突入し、ハイヴ内データを持ち帰った。この時のデータは彼らに敬意を表して「ヴォールク・データ」と呼ばれている。 なお突入部隊27個小隊+戦闘車両240両、機械化歩兵500名、歩兵1800名、工兵2300名のうち、生還したのは30分毎にデータを運び出した衛士14名のみ(3時間半しか持たなかった計算)。H6 :エキバストゥズハイヴ (Ekibastuz Hive)所在地:ソ連領カザフスタン州エキバストゥズ 帝国呼称:甲6号目標 1977年建設 2001年段階:フェイズ5
H7 :スルグートハイヴ (Surgut Hive)所在地:ソ連領ハンティ・マンシ自治管区スルグート 帝国呼称:甲7号目標 1978年建設 2001年段階:フェイズ5
H8 :ロヴァニエミハイヴ (Rovaniemi Hive)所在地:フィンランド領ラッピ州ロヴァニエミ 帝国呼称:甲8号目標 1981年建設 2001年段階:フェイズ5
H9 :アンバールハイヴ (Anbar Hive)所在地:イラク領アンバール県 帝国呼称:甲9号目標 1984年建設 2001年段階:フェイズ5 1989年6月15日、スエズ防衛戦開始。
H10 :ノギンスクハイヴ (Noginsk Hive)所在地:ソ連領エヴェンキ自治管区ノギンスク 帝国呼称:甲10号目標 1984年建設 2001年段階:フェイズ5
H11 :ブダペストハイヴ (Budapest Hive)所在地:ハンガリー領ブダペスト 帝国呼称:甲11号目標 1985年建設 2001年段階:フェイズ5
H12 :リヨンハイヴ (Lyon Hive)所在地:フランス領ローヌ県リヨン 帝国呼称:甲12号目標 1986年建設 2001年段階:フェイズ5 米国が初期に欧州戦線を支援した主な理由として、アメリカ本土東岸まではおよそ5500キロメートルと意外にも近かったことがあげられる。
H13 :ボパールハイヴ (Bhopal Hive)所在地:インド領マッディヤ・プラデーシュ州ボパール 帝国呼称:甲13号目標 1990年建設 1992年当時:フェイズ4 2001年段階:フェイズ5
スワラージ作戦 BETAの東進が激化した1992年、インド亜大陸の勢力圏挽回を狙って発動されたボパールハイヴ攻略作戦。 衛星軌道上の国連低軌道艦隊による機動飽和爆撃、戦術機の軌道降下突入艦隊など、宇宙軍がハイヴ攻略に本格的に参加した初の作戦としても名高い。 国連軍・アフリカ連合軍・東南アジア諸国の共同作戦として立案され、「カシュガルハイヴ近辺の橋頭堡確保」、「東進するBETAに対する牽制」、「インド亜大陸への兵力増強」など、複数の戦略目的を柱に立案されたが、最優先目的はオルタネイティヴ第三計画直轄の特殊戦術情報部隊によるハイヴ内の情報収集であった。 軌道降下突入に成功した国連第一軌道降下兵団と特殊戦術情報部隊がフェイズ4ハイヴの到達深度としては最深となる511mまで侵攻するも、同深度の広間で師団規模のBETA群と遭遇し、ハイヴ内のデータを地上へ送りたごく一部の部隊を残して消息を絶った。 攻略作戦そ のものは失敗に終わったが、インド亜大陸への兵力増強と戦線の立て直しには成功し、同年中に崩壊すると予想されていたインド戦線を94年まで持ちこたえさせた。 H14 :敦煌 ( ドゥンファン ) ハイヴ (Dunhuang Hive)所在地:中国領甘粛省敦煌市 帝国呼称:甲14号目標 1992年建設 2001年段階:フェイズ4
H15 :クラスノヤルスクハイヴ (Krasnoyarsk Hive)所在地:ソ連領クラスノヤルスク地方クラスノヤルスク 帝国呼称:甲15号目標 1992年建設 2001年段階:フェイズ4
H16 :重慶 ( チョンチン ) ハイヴ (Chongqing Hive)所在地:中国領四川省重慶市 帝国呼称:甲16号目標 1993年建設 2001年段階:フェイズ4 BETA数:23万以上
H17 :マンダレーハイヴ (Mandalay Hive)所在地:ビルマ領マンダレー管区マンダレー 帝国呼称:甲17号目標 1995年建設 2001年段階:フェイズ4
H18 :ウランバートルハイヴ (Ulanbator Hive)所在地:モンゴル領ウランバートル 帝国呼称:甲18号目標 1996年建設 2001年段階:フェイズ3
H19 :ブラゴエスチェンスクハイヴ (Blagoveshchensk Hive)所在地:ソ連領アムール州ブラゴエスチェンスク 帝国呼称:甲19号目標 1997年建設 2001年段階:フェイズ3 BETA数:20万以上
H20 :鉄原 ( チョルウォン ) ハイヴ (Cheorwon Hive)所在地:韓国領江原道鉄原郡 帝国呼称:甲20号目標 1997年建設 2001年段階:フェイズ4 BETA数:25万以上
錬鉄作戦 2003年4月、鉄原ハイヴ攻略作戦。5つ目として攻略されたハイヴ。H21 :佐渡島ハイヴ (Sadogashima Hive)所在地:日本帝国領佐渡島 帝国呼称:甲21号目標 1998年建設開始 2001年段階:フェイズ4 BETA数:20万以上
H22 :横浜ハイヴ (Yokohama Hive)所在地:日本帝国領神奈川県横浜市 帝国呼称:甲22号目標 1998年建設開始 1999年当時:フェイズ2 2001年段階:奪還 主縦坑の直径と最大深度はフェイズ4
明星作戦 1999年、国連軍と大東亜連合によるアジア方面では最大、BETA大戦においてはパレオロゴス作戦に次ぐ大規模反攻作戦。H23 :オリョクミンスクハイヴ (Olyokminsk Hive)所在地:ソ連領ヤクート自治州オリョクミンスク 帝国呼称:甲23号目標 1999年建設 2001年段階:フェイズ2
H24 :ハタンガハイヴ (Khatanga Hive)所在地:ソ連領タイミル自治管区ハタンガ 帝国呼称:甲24号目標 1999年建設 2001年段階:フェイズ2
H25 :ヴェルホヤンスクハイヴ (Verkhoyansk Hive)所在地:ソ連領ヤクート自治州ヴェルホヤンスク 帝国呼称:甲25号目標 2000年建設 2001年段階:フェイズ2
H26 :エヴェンスクハイヴ (Evensk Hive)所在地:ソ連領マガダン州エヴェンスク 帝国呼称:甲26号目標 2000年建設 2001年段階:フェイズ2 地表構造物全高は97m、地下茎構造半径は3.7km、 最大深度約680m。
黎明作戦 桜花戦線の内極東ソ連軍が北アジア方面で行った戦域陽動作戦。 喀什攻略本隊の陽動・支援を目的とし、ソビエト陸軍・ソビエト海軍太平洋艦隊・ソビエト航空宇宙軍戦略軌道部隊など多数の戦力が投入された。 厳冬期の為凍土・海氷が展開しており北極海・重慶戦線と同じく天候にも苦戦。 未確認種『г標的』と接敵。 月 サクロボスコ サクロボスコ事件 1967年1月25日、プラトー1の地質探査チームが数日前に発生した大規模月震の原因を調査している所、神酒の海 方面・サクロボスコクレーター( 直径98km、最大深度3500m)にて、火星の生物と同様の存在を確認した後消息を絶つ。 これが人類史上初の地球外起源種との接触となる。 第一次月面戦争勃発 同年1月27日、火星生命が大挙襲来し各地で戦闘が勃発。これを受け、謎の生命体は BETA (Beings of the Extra Terrestrial origin which is Adversary of human race : 人類に敵対的な異星起源種)と命名される。以降73年までの戦闘は後に第一次月面戦争と呼ばれる。 第一次月面戦争経過 BETAの攻撃を受け国連安保理はプラトー1を人類側の最前線拠点と位置付け、全月面人員のプラトー1への撤退を指示。交戦を決断した人類ではあったが、重火器搭載MMUなどの攻撃もBETAには空しく、補給も兵站線構築も形を成さなかった。 途中、地球軌道マスドライバーによる長距離投射爆撃も試みられたが磁性レゴリスの大量巻き上げ、長期間の月震を誘発させ人類側のセンサーを広範囲に渡って沈黙させてしまい、返って人類を劣勢に追い込むはめとなった。 70年以降はFP兵器「ハーディマン」 で編成された機械化歩兵装甲部隊が投入され月面戦線を3年以上延命させるも人類側の劣勢は覆せず、遂にはBETAが地球侵攻を開始した。 第一次月面戦争終結 1973年、BETAの地球侵攻という非常事態を受けて、国連航空宇宙総軍司令部が恒久月面基地プラトー1の放棄と月からの全面撤退を宣言。6年間に及んだ攻防は人類の敗走で幕を閉じ、月はBETAの完全支配圏となった。月面総軍司令官j.キャンベル大将が戦中に残した「月は地獄だ」という言葉は、BETAとの激戦を物語るエピソードとして広く知られることになる。 火星 火星にはフェイズ6以下のハイヴは存在しない。
マーズゼロ エリシウム平原 フェイズ9 確認されている中で最大のハイヴ
土星の衛星 メカ本にて、土星の衛星にもBETAが存在していることが言及されている。
どの衛星かは言及されておらず、太陽系でも1、2の大きさを持つ
タイタン (月より大きい)が最有力だが、成否は不明。
マブラヴ世界の人類が土星の衛星にBETAが存在していることを知っているかも不明。
フェイズ フェイズ1 ユニット着陸後20時間以内にこの段階に移行する。 地下の「縦坑(シャフト)」とBETAの出入り口である「門(ゲート)」が形成されるのと同時に、BETAが活性化し周辺に侵攻を開始する。その後に着陸ユニットの反応炉がBETAによって「縦坑」伝いに最深部まで下ろされ、ハイヴの主動力源となる。またこの最初に形成され成長し続ける「縦坑」を「主縦坑(メインシャフト)」と呼ぶ。
地表構造物高度 地下茎構造物の 水平到達半径 最大深度 主縦坑の 最大直径 横坑の 最大直径 0m unknown unknown
フェイズ2 ハイヴ拡張に伴いBETAが爆発的に増え、この段階でハイヴの周囲30km圏内の植物は5割方駆逐されてしまう。またこの段階までに地中を横に走る「横坑(ドリフト)」や「横坑」同士を繋ぐ「広場(ホール)」、反応炉が存在する広い空間「大広間(メインホール)」ができ始める。
地表構造物高度 地下茎構造物の 水平到達半径 最大深度 主縦坑の 最大直径 横坑の 最大直径 50m以上 約2km 約350m 約100m
フェイズ3 この段階では地表構造物の頂上部に「孔(ベント)」と呼ばれる穴があけられ、「主縦坑」が露天状態となる。しかしながら警備は厳重で光線級が孔から上を見張っている状態である。
地表構造物高度 地下茎構造物の 水平到達半径 最大深度 主縦坑の 最大直径 横坑の 最大直径 100m以上 約4km 約700m
フェイズ4 この規模になるとハイヴを中心に半径40km圏内の地表は火山以外ほぼ平らに均さられてしまう。
地表構造物高度 地下茎構造物の 水平到達半径 最大深度 主縦坑の 最大直径 横坑の 最大直径 300m以上 約10km 約1200m 200m 100m
フェイズ5 フェイズ5以上のハイヴになると宇宙へ"物"を打ち上げる機能が付加される。そのため地表構造物が東に傾斜しているようである。この宇宙へ打ち上げている"物”に関しては、打ち上げが不定期なことと太陽系を脱出する軌道に投入されていること程度しか解明されていない。
地表構造物高度 地下茎構造物の 水平到達半径 最大深度 主縦坑の 最大直径 横坑の 最大直径 600m以上 約30km 2000m以上
フェイズ6 地表構造物高度 地下茎構造物の 水平到達半径 最大深度 主縦坑の 最大直径 横坑の 最大直径 1000m以上 約100km 4000m以上
フェイズ7以降は地球には存在しない。
最終更新:2023年02月03日 11:02