「すばらしい世界旅行 恐竜王国の興亡」です!劇場での再上映もソフト化も配信もされていません!

(画像出典:しがない三四郎 on Twitter )

「すばらしい世界旅行」は「♪このー木何の木、気になる木ー」の日立グループのCMが流れた最初の番組なんですよ!

海外旅行が珍しかった時代、世界へ旅する番組は人気番組でした。「兼高かおる世界の旅」もそうですね。

「兼高かおる世界の旅」のちょっと上品な感じに対して、「すばらしい世界旅行」は「世界残酷物語」にはじまるモンド映画の影響を受けた世界の奇習等がよく出てきていました。

そんな紀行番組であるはずの「すばらしい世界旅行」が当時の恐竜ブームを受け、何故かアニメスペシャルをやったのがこの「恐竜王国の興亡」なのです!

(画像出典:CN7010 切抜き 片平なぎさNHK科学産業班恐竜 お... - ヤフオク! )

昔の漫画的な簡単な線でデザインされた恐竜たちで描かれる内容ですが、これが意外とハードな内容で幼心に焼き付くものでした。

親殺し、兄弟殺し、そして最後は自分が生きたまま喰われるのです!

かなりすごい内容なのでTwitter等でもときどき見たいという声が出てくるんですよね。

未ソフト化で未配信。でも、見る方法はあるんです!

実は私がその見る手段を一部界隈に広めたんだったりもしますw

それは横浜にある放送ライブラリーで視聴する方法です。

サイトでは所蔵されている番組を検索することもできます。

おおお!「恐竜王国」もこちらに!

そして、放送ライブラリーに「恐竜王国の興亡」を見に行ったのでした!

結構記憶違いもありましたが楽しめましたよ!

以下、かなり長いですが放送ライブラリーで見てきたときの感想を。


というわけで、長い時を経ての視聴となりました。全話見たかったんですがなんと1回あたりの利用時間が2時間までと定められており、全6話のうち4話までの視聴に。

実際に見直してみると結構記憶違いしてるなあと。

まず「恐竜王国の興亡」というタイトルは、本放送時のものではなく再編集版でのもので、本放送時は「恐竜王国」。

ドキュメンタリーパートとアニメパートとあるのはわかってたけど、結構突然切り替わる感じ。ドキュメンタリーとアニメを行ったり来たりするつくり。

肝心の恐竜の説明が意外と雑で翼竜や魚竜が恐竜の一種という説明になってたり。当然ティラノは当時の説通り直立二足歩行だけど、それだけじゃなく爪が3本になってるのがw

で、アニメ部分。これが恐竜の誕生から絶滅までを親子二代のストーリーとして描いているのです。

なので、両生類から爬虫類(セイムリア)が直接生まれるし、セイムリアから生まれた兄弟は兄が哺乳類型爬虫類で弟が恐竜と種族まで違う!

ただ、ここで繰り広げられるストーリーは可愛い絵柄に反して超ハードで、それが故に私も幼い時に一度見たきりなのに強烈に印象に残ってるのですよ!

1〜3話:

テコドントのテコを主役に両生類から爬虫類が生まれ、そして哺乳類型爬虫類と恐竜の覇権争いを描く。

テコ(CV:永井一郎):セイムリア夫婦から生まれたテコドントサウルス。四足歩行の両親や兄と違い二足歩行で素早く動ける。ブロント、ステゴ、ティラノという息子を授かる。ラストは凄惨な結末に……。

ママル(CV:不明):テコの兄で哺乳類爬虫類。名前は哺乳類の英語であるmammalから?自らの両親を食い殺し、弟であるテコにも襲いかかる!

ピョン爺(CV:田の中勇):カエルの爺さん。兄から逃れたテコを匿う。

テコの妻(CV:野村道子):テコドントの妻なのに四足歩行で種族が不明w ティラノとステゴの争いの仲裁に入り……。

ブロント(CV:不明):テコの長男。3話から登場。テコドントの息子なのにブロントサウルス。最初二足歩行だったが肥満で四足歩行になる。

ステゴ(CV:不明):テコの次男。3話から。テコドントの息子なのにステゴサウルス!体が大きいのに頭が小さいため、常に餌を食べてないと死ぬ!

ティラノ(CV:肝付兼太):テコの三男。3話から。4話以降の主人公でもある。テコドントの息子なのにティラノサウルス。そして、ティラノなのに3本爪。兄二人が草食なのに1人だけ肉食。テコは努力して草を食べさせようとするが……。前の話までテコも昆虫や肉を食べてたのに。

4話以降:

成長したティラノの前にさすらいのゴルゴが立ちはだかる

ゴルゴ(CV:柴田秀勝):ティラノを蹴散らす強さを持った肉食恐竜。ティラノの餌場を奪った

ランホ(CV:野沢雅子):ティラノの親戚でありながら、ティラノに餌として狙われる。しかし、そこで進化して空へ!

リゲ(CV:山本圭子): ティラノの親戚でありながら、ティラノに餌として狙われる。しかし、そこで進化して川へ!

ラストは最後に生き残ったティラノが力尽き、デジタリウムに食べられながら思い出話をするという展開。

アニメーション部分は「アニメーション:クニトシロウ」となっている以外のスタッフは全く不明。CVもまったくクレジットがなく、聞いて判別できたものだけ載せています。【スタッフについて判明したので末尾に追記しました】

ちなみにこの放送ライブラリーは未ソフト化のテレビ放送が多く残されています。2時間ドラマには未ソフト化が多いですが、その中でも名作の桃井かおり主演「小児病棟」なんかもあったり!

入場から2時間で視聴がぶった斬られること以外は放送ライブラリーおすすめですよ!

見に行った当日の写真がこちら!

【追記】

文化庁のメディア芸術データベースにスタッフの記述がありました!番組内には出てこないのです。

メディア芸術データベース

[プロデューサー]牛山純一 / [ディレクター、脚本]山本暎一 / [原画]クニ・トシロウ / [原画]大西克美 / [図版]鈴木誠二 / [イラスト]板橋繁男 / [背景]半藤克己 / [仕上]隅部昌三 / [撮影]浅野正博 / [撮影]清水敬之 / [撮影]荒井伸太郎 / [撮影]玉川芳行 / [編集]池田龍三 / [編集]佐藤幸一 / [音楽]玉木宏樹 / [音響]木村哲人 / [音響]古山雄三 / [製作]よみうりテレビ / [製作]映像記録

【ナレーター】久米明 / 肝付兼太 / 千々松幸子 / 田ノ中勇 / 永井一郎 / 柴田秀勝 / 加藤進 / 北川国彦 / 田中崇 / 野沢雅子 / 八奈見乗児 / 野村道子 / つかせのりこ / 中谷ゆみ / 川島千代子 / 潘圭子 / 尸谷公次

[製作]よみうりテレビ / [製作]映像記録

「すばらしい世界旅行」で他にもアニメスペシャルがあったこともわかりました。こっちも見てみたいけど、放送ライブラリーにない……。

これはウルトラレア作品ですね。
数年前に川崎市市民ミュージアムでも観ることができたらしいんですが、2019年の東日本台風による浸水被害で休館中となっていて、移転・再建の話も出ているので、また観られるようになるのはいいつになることやら。
横浜情報文化センターで観られるというのは初耳です。是非観てみたいですね。

川崎市民ミュージアムで見ることができたの情報って、Twitterか Googleでいま調べたものですよね?

その辺りの情報を既に調べ終わった上で、決定版として出したのが回答に書いたものです。

2018年の時点でこんなTweetしていました。

Marumegane
個人的にアニメ作品のデータベースを作成しておりまして、その際、この作品のことを知って、どこかで見られないものかと調べていた数年前に、川崎市民ミュージアムで観たという人の情報をネットで見かけ、いつか行ってみたいと思っておりました次第です。 その時には、横浜情報文化センターまでは辿り着けず今まで放置してしまっていたのですが、貴重な情報を教えていただき感謝します。
横浜情報文化センターには、この作品以外にも貴重な資料があるようなので、情報収集が捗りそうで期待しています。

スタッフ情報他追記しました

「第五氷河期」「コンピュートピア」はともに前後編で2回放送、「イルカと話せる」「食料戦争」というのもあって、計6回放送されたんだそうです。これは是非とも見たいですね。

これって、ティラノサウルスが「俺は世界のチャンピオン♪」とか歌うヤツでしょうか?

遥か昔に見たような。

最初原始的な恐竜が段々と進化(代替わり?)して、ティラノサウルスで我が世の春を迎えて、上記の歌を歌う。その後草食恐竜が絶滅して、結局餓死してたような、うっすらとした記憶有ります。

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