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「一つだけ言いたい」FC東京・小泉、あえて運営面に”苦言” サポーターら安全考えると「無理に試合をやる必要があったのか」

2024年8月31日 22時18分

◇31日 J1第29節 広島3―2FC東京(Eピース)
 FC東京は台風10号に翻弄(ほんろう)され、移動に丸2日間掛けてたどり着いた広島で意地を見せた。3点のリードを許し、コンディションにも不安を抱えながら後半24分にFW小柏が決め、試合終了間際にはFW仲川が相手のオウンゴールを誘発。ホームの広島を追い詰めた。
 それでも、逆転することはできず、6戦未勝利のトンネルを抜け出せなかった。試合後、主将のMF小泉は「負けたのは移動のせいじゃない。僕たちの力不足だった」と過酷な行程を敗戦の言い訳にはしなかった。
 チームは台風10号の接近による交通機関への影響を避けるために予定を一日前倒して、29日に出発。しかし、選手を乗せた新幹線が静岡県周辺の大雨による影響により、新富士駅で立ち往生。日付が変わっても列車は停車したままで、約8時間にわたって車内で缶詰めとなった。その後、同駅付近のホテルに宿泊。翌30日の昼過ぎに羽田空港近くの宿舎にバスで移動し、前日練習はできず。試合当日に山口宇部空港に入り、バスで数時間掛けて広島入りしていた。
FC東京・小泉

FC東京・小泉


 小泉は奥歯をかみながら「一つだけ言いたい」と語り、こう言葉を続けた。「サポーターも含めて、安全面が確保できていたのか。この試合を無理をしてやる必要があったのかは、声を大にして言いたい。けが人が出た場合、けがの保証はできても命の保証まではできない。そこは考えてほしい」。敗戦の原因については「力不足」と繰り返したが、共に戦ったサポーターらの安全も含めて黙っていられなかった。

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