イクラを噛む価値
札幌に引っ越してきた年の秋、
菊太郎が食べられそうなものが何もない、
けど、用意するのもめんどくさいという日があった。
冷蔵庫の中にあるもので、すぐに食べれて、菊太郎にも歯が立ちそうなのは、イクラだけ。
5歳の幼児にイクラは惜しいが、他にないので、その日のメニューはイクラ丼になった。
この頃の菊太郎は、
全く噛めない訳ではないけど、
噛む気があるんだかないんだかわからないような噛みっぷりで、
しかも、すぐにへたれるというのが常だった。
この日、イクラご飯を口に入れて噛んだ菊太郎は、一瞬
「うほ~
」という表情をした。
そして、めずらしく立て続けに噛んだ。
二口目も噛んだ。かつて見たことがないほど積極的に噛んだ。
私は、菊太郎が噛む事の価値に気が付いたに違いないと確信した。
イクラは、噛まなければただの丸いつぶつぶだけど、
噛んだ瞬間に、粒の中からじゅわ~っと味が出てくる。
粒が割れる前と後では、味が大違いだ。
そりゃぁ、噛まないともったいないわぁ。
多少噛むのが億劫な人でも、この粒は割らないともったいないと思うだろう。
大いに噛むのが億劫な菊太郎でも、これは噛む価値があると思ったにちがいない。
この日を界に、菊太郎は食べることに関して、一皮むけた気がする。
この出来事に気を良くした母ちゃんは、ちょくちょくイクラご飯を食べさせていた。
しかーーーし、季節が進んでくると、
菊太郎は、口からイクラをポロポロ押し出すようになった。
グラム単価は鶏の胸肉の10倍くらいもするのによぅ。
大事なイクラ様がもったいないよう。
そうか、皮の硬いイクラは食べないのか・・・・・食べれないのか・・・・・・?
最初に食べたイクラは、運よく皮がやわらかなイクラだった。
咀嚼する筋力も気力も弱い菊太郎にとって、
シーズン終盤の皮が硬くなったイクラは、もはやイクラではない、という判定だったのか。
皮が多少硬くったって、イクラだよ!!!
菊太郎が食べられそうなものが何もない、
けど、用意するのもめんどくさいという日があった。
冷蔵庫の中にあるもので、すぐに食べれて、菊太郎にも歯が立ちそうなのは、イクラだけ。
5歳の幼児にイクラは惜しいが、他にないので、その日のメニューはイクラ丼になった。
この頃の菊太郎は、
全く噛めない訳ではないけど、
噛む気があるんだかないんだかわからないような噛みっぷりで、
しかも、すぐにへたれるというのが常だった。
この日、イクラご飯を口に入れて噛んだ菊太郎は、一瞬
「うほ~
そして、めずらしく立て続けに噛んだ。
二口目も噛んだ。かつて見たことがないほど積極的に噛んだ。
私は、菊太郎が噛む事の価値に気が付いたに違いないと確信した。
イクラは、噛まなければただの丸いつぶつぶだけど、
噛んだ瞬間に、粒の中からじゅわ~っと味が出てくる。
粒が割れる前と後では、味が大違いだ。
そりゃぁ、噛まないともったいないわぁ。
多少噛むのが億劫な人でも、この粒は割らないともったいないと思うだろう。
大いに噛むのが億劫な菊太郎でも、これは噛む価値があると思ったにちがいない。
この日を界に、菊太郎は食べることに関して、一皮むけた気がする。
この出来事に気を良くした母ちゃんは、ちょくちょくイクラご飯を食べさせていた。
しかーーーし、季節が進んでくると、
菊太郎は、口からイクラをポロポロ押し出すようになった。
グラム単価は鶏の胸肉の10倍くらいもするのによぅ。
大事なイクラ様がもったいないよう。
そうか、皮の硬いイクラは食べないのか・・・・・食べれないのか・・・・・・?
最初に食べたイクラは、運よく皮がやわらかなイクラだった。
咀嚼する筋力も気力も弱い菊太郎にとって、
シーズン終盤の皮が硬くなったイクラは、もはやイクラではない、という判定だったのか。
皮が多少硬くったって、イクラだよ!!!