原子力発電・報道など(2011年3月16日~20日)
last update:(20110419)
◆海江田経済産業大臣の臨時会見の概要(ガソリン・軽油等の緊急の供給確保と輸送力強化の抜本対策 )
http://www.meti.go.jp/speeches/data_ed/ed110317j.html
◆福島原発「電源車・分電盤設置」冷却施設稼働するか(2011/3/17 15:23)
http://www.j-cast.com/tv/2011/03/17090677.html
朝8時9分頃の最新情報として、「東電がかせつ(仮設?)電源の工事に着手することを明らかにした」と赤江玉緒キャスターが伝えた。早ければ午前中にも放射線量の低いエリアに電源車や分電盤などを設置するという。原発100+ 件本来の冷却システムを作動させようという試み。
臨界事故を研究している中島健・京大教授は「うまくいけば、かなり(状況は)改善が期待できる。電源が回復すれば、冷却設備が多少壊れていても、冷却系統は複数あるので、どれかは期待できる」と言う。
しかし、冷却装置が働かないのは電源だけのせいとは限らない。電源をつないでも、ポンプが回らない、弁が動かないといったことは想定されるという。「どこまで(冷却システムが)被害を受けてるか。しかし複数の系統がある。全部駄目になってることはないのではないかと期待しています」
使用済み燃料冷却のための手探り状態が続く。
◆「祈るような気持ち」高濃度の放射線、機長判断で水投下(2011年3月17日15時30分)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103170276.html
「うまくいってほしい。祈るような気持ちだ」??。陸上自衛隊ヘリが福島第一原発3号機などに向けて、17日午前に実施した4回の空中放水。テレビで見つめた陸自幹部の一人はうなるように言った。上空は毎時87.7ミリシーベルトという高濃度の放射線量の中での投下作業。最終的には、機長の判断で決行された。
ヘリコプターが高度を下げながら福島第一原発の3号機付近に近づき、つり下げたバケツから水を投下させては遠ざかる。放水作業は、NHKが30キロ以上離れた地点から生中継した。
最初の放水は午前9時48分。映像によると、ヘリは3号機のほぼ真上から水を投下。大きな白い固まりとなった水の大半が、爆発で建屋が骨組みだけとなった3号機に命中したように見えた。投下後、炉からは水蒸気のような白い煙が上がった。
同52分、別の方向から近づいたヘリが、やや高いところから3号機に向けて放水。通過しながらの投下のため水は帯状になり、霧のようになって3号機に降り注がれた。
3回目の放水は同54分。隣の4号機付近の上空からで、同機に向けられたようにも見えた。霧状の水が4号機の辺りに注がれた。4号機は炉心に核燃料は入っていないが、3号機と同様、使用済み燃料が貯蔵してあるプールが冷却できない状態となって水温が上昇している。4号機は建屋が残っているが、壁に穴があいている。
午前10時ごろには、再び3号機に向けて投下した。数分間隔でヘリが現れ、放水する作業が4回繰り返された。
画面の映像では、水は原子炉の周りに散らばったこともあったようにも見えるが、陸自幹部は「テレビ映像だけでは分からないから」と話した。
ヘリによる放水は本来は山火事の消火などを想定したもの。本来ホバリングしながら作業したいところだが、放射線の被曝(ひばく)を少しでも減らすため、上空の同じ場所にとどまらず、移動しながらの難しい放水だ。
「それぐらいせっぱ詰まった状態なのだろう。自衛隊がやらなければ、ほかにやれる組織はない」と幹部の一人は言った。
4機のヘリに乗った乗員19人は、全員防護服を着用し、襟の部分につけた線量計をにらみながらの作業だった。
どの高さから、何回水を投下するのか。防衛省・自衛隊では、16日から何度もシミュレーションが重ねられたが、最終的には、すべて、機長の判断に委ねられた。
放射線量は上空約90メートルで毎時87.7ミリシーベルトもあった。「非常に危険な状態の中で、4回の投下。機長が本当によく決断してくれた」
自衛隊幹部はそう話した。
直後に会見した東電本社の吉田薫・広報部部長は放水の効果について「現在評価中と伺っている」と述べた。
◆福島原発の放射能漏れ、政府「国内への影響はない」(2011/03/17 15:06 KST)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/03/17/0200000000AJP20110317002500882.HTML
【ソウル17日聯合ニュース】教育科学技術部の金昌経(キム・チャンギョン)第2次官は17日、東日本大震災で損傷した福島第1原子力発電所の放射能漏れが韓国の環境放射能に与える影響はないとの見方を示した。国会で開かれた民主党高位政策会議で明らかにした。
金次官は、東日本大震災の震源地から最も近い慶尚北道・鬱陵島の環境放射能は震災発生後も普段と同じ水準を維持していると報告した。また、放射能汚染への懸念を払しょくするため、仁川国際空港と金浦国際空港に放射線物質探知機器2台ずつ設置したと説明した。
◆北朝鮮の大震災報道に変化、短信から詳細に(2011/03/17 15:52 KST)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/03/17/0200000000AJP20110317002700882.HTML
【ソウル17日聯合ニュース】北朝鮮が東日本大震災と関連し、張在彦(チャン・ジェオン)朝鮮赤十字会委員長名義で哀悼の電文を送付したことを機に、日本の被害状況を詳しく報じ始めた。
朝鮮中央通信は14日午後8時ごろ、日本への追悼電文送付ニュースを報じてから日本の地震被害を詳しく伝え始めた。NHK放送を引用し、人命被害規模を伝え、福島原子力発電所の原子炉爆発状況まで報じた。朝鮮中央報道も同じ内容を伝えた。
労働新聞は15日付と16日付で日本の地震被害と原子力発電所爆発による放射性物質の流出可能性などを紹介。朝鮮中央通信は16日からホームページで被害状況を伝える写真を特集で掲載している。
最初は地震による被害にだけ関心を示していた北朝鮮の報道姿勢も次第に変わり、被害を防ぐ日本の努力にも目を向けている。
朝鮮中央放送は16日夜、「原子力発電所で漏れた放射能が日本はもちろん、周辺国にも被害を与えるのではないかいう懸念が高まっている。日本政府は10万人以上の救助隊を派遣し、災害救助に総力を挙げている」と紹介した。
北朝鮮住民を対象に報道をする同メディアは、日本に対する国際社会の支援の動きも伝えている。特に、朝鮮赤十字会委員長名義で追悼の電文を送付したことを紹介し、北朝鮮も国際社会の支援の動きに参加していることを積極的に報じた。
北朝鮮メディアは当初、短信で東日本大震災を伝えていたが、追悼の電文を送付したことを機に報道姿勢が大きく変わったことになる。ある北朝鮮専門家は、日本の地震が国際社会の最大争点で原発爆発で放射性物質の流出まで懸念される状況で、北朝鮮も震災に目をそむけることができなくなったと指摘。北朝鮮の報道姿勢はしばらく続くと予想した。
◆東電、ガスタービン発電を複数新設へ…供給強化
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110318-OYT1T00043.htm
東京電力は17日、不足している電力供給を補うため、火力発電の増強を行う方針を明らかにした。
ガスタービン発電設備を複数新設する。運転中の火力発電所の稼働率も引き上げ、電力卸売り事業者(IPP)からの電力買い取りも強化する。ガスタービン発電の出力は1基あたり30万キロ・ワット規模で、10万世帯分の電力を賄える。東電は、「電力需要が急増する今夏までには用意する」構えだ。
地震後停止している東扇島(川崎市)、鹿島(茨城県神栖市)の復旧を急ぎ、電力供給力を4月上旬までに17日時点より約15%引き上げる。さらに、老朽化などで休止している火力発電所も再稼働させる方向だ。一方、一部停止中の原子炉が残る柏崎刈羽原発(新潟県)の全面稼働については、「国民感情から難しい」として、当面行わない方針だ。
◆「原子力推進、難しい状況」 谷垣氏、政策転換を示唆
http://www.asahi.com/politics/update/0318/TKY201103170559.html
自民党の谷垣禎一総裁は17日の記者会見で「原子力政策を推進していくことはなかなか難しい状況になっていることは事実だ」と述べ、自民党が一貫して進めてきた原子力推進政策の転換は避けられないとの考えを示した。
福島第一原子力発電所の制御が困難になっていることについて「こういうことが起きると、この後の原発立地が非常に困難になることは間違いない。福島原発の代替をどこに求めるかも簡単な話ではない」と指摘。「今回の事故を速やかに総括、分析し、新しい対応を打ち出していかなければならない」と語った。
谷垣氏は科学技術庁長官として原子力委員長を務めたことがある。今度の原発事故について「地震にはだいたい対応できていたと思うが、あれだけの津波を想定していなかった」と分析した。
自民党は1979年の第2次石油危機などを契機に原子力を「経済性、安定性に優れたエネルギー」と位置づけ、推進政策を主導してきた。野党転落後も温暖化ガス排出量の削減のため、原発の新設や高速増殖炉サイクルの早期実現を目指す「低炭素社会づくり推進基本法案」を提出。谷垣氏の発言はそうした路線の大幅修正を意味する。民主党政権へもこうした姿勢が影響することは必至で、日本の原子力政策の大転換につながる可能性が出てきた。
◆発信箱:がんばれ、東電=福本容子(論説室)
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20110318k0000m070146000c.html
東京都豊島区にある介護施設を訪ねた。共同生活を送っている認知症のお年寄りたちが、青春時代の流行歌を歌ったりしていた。施設は、家庭を回り介護や看護をする訪問型サービスにも力を入れている。運営しているのは東京電力の子会社だ。
社長の大西斉さんは技術系の東電マンだった。台風や雪害で停電した時の復旧を何度も指揮した送電の大ベテラン。11年前、埼玉で自衛隊機が墜落し高圧送電線が切れた時は、マスコミ対応の最前線に立った。
大停電になり非難ごうごうだったけれど、ほとんどの家の電気は30分程で復活。「台風が近づけば休みでも、みんな出てくる。それが東電のDNA」。電気を絶やさないよう、いつどこにでもかけつけるDNAが、訪問介護にも通じると誇らしげだった。
その翌日、巨大地震と津波が日本列島を襲った。そして国内で過去最悪の原発事故。次から次に爆発が起き、今も先は見えない。しどろもどろの記者会見に突然始まった計画停電。「東電は何やってんだ!」。イライラと不安と怒りが集中する。
確かに会見は混乱し要領が悪い。計画停電だって、こっちはどう計画していいか、さっぱりわからない。だけど、彼らも未体験の世界で必死にやっている。計画通りに停電しないのも、停電しないようにするのが役目だから。今、発電所で命がけの作業を続けている人たちにも家族がいる。
「なってない」「ずさんだ」と怒鳴るのは簡単。でもそれで解決する危機じゃない。ここは一番現場に通じたプロたちを信じ、支え、応援しよう。代わりはいないのだから、よきDNAの力を結集し、最大限、発揮してもらわないと。
世界が「日本人はよくやっている」とほめてくれている。その日本人が非難ばかりでは、悲しい。
◆本州の米軍家族が退避へ=乗客・貨物の放射能検査も実施
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011031800020
【ワシントン時事】米国防総省当局者は17日、福島第1原発の事故を受けて、本州に駐留する米軍の家族らの自主的退避を許可したことを明らかにした。
国務省が16日、東京の大使館や横浜、名古屋の公館に勤める職員の家族の自主的退避を許可したのを受けた措置。数千人がチャーター機のほか、民間機で帰国する。
一方、ロイター通信によると、ナポリターノ国土安全保障長官は17日、記者団に対し、日本からの乗客・貨物に対する放射能検査を実施すると述べた。(2011/03/18-01:35)
◆福島原発の避難所死亡、21人に 病院の入院患者ら
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110318/dst11031807500008-n1.htm
福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の事故をめぐる避難指示を受け、大熊町の「双葉病院」から避難した入院患者ら高齢者の死者数が、同県いわき市など3カ所の避難所で計21人に上っていたことが17日、分かった。
また福島県は当初、救助に駆け付けた自衛隊側から「病院関係者は1人も残っていなかった」と報告を受けたとしていた。その後の調査で、病院側は「自衛隊を迎えに行くため病院を離れた」と説明。県が詳しい経緯の確認を進めている。
県によると、第1原発の半径20キロ圏内の双葉病院から寝たきりの患者らの避難を支援してほしいと要請があり、自衛隊が出動。14~15日にかけ、3回にわたり計146人を救助した。
患者らはその後、いわき市の県立いわき光洋高校や伊達市、福島市の避難所の計3カ所に搬送された。このうち、同校で14人、伊達市で2人、福島市で5人の計21人が死亡した。
◆記者の目:福島第1原発の放射性物質漏出=斗ケ沢秀俊
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20110318k0000m070147000c.html
16日、ラジオ福島の電話インタビューに応じた。福島支局長と東京本社科学環境部長を務めた縁で依頼された。私は「皆さんが今受けている放射線量は健康に全く影響しません。安心してください」と断言した。「安心しました」というメールやファクスがたくさん寄せられ、ラジオ福島は何回も再放送したという。人々が放射線の影響をどれほど心配しているのか、改めて痛感した。原子力開発史上前例のない重大な事態であることは言うまでもないが、東京を「脱出」する人もいると聞くにつけ、私たちに必要なことは事態を冷静に見守ることだと思う。
◇特殊な数値で不安高まる
不安が高まったのは15日午前、枝野幸男官房長官が「東京電力福島第1原発3号機周辺で、1時間当たり400ミリシーベルトの放射線量が測定された。これは健康に影響を及ぼす可能性がある数値」と発表した時からだ。この放射線量だと、1時間そこにいた場合、白血球の一時的減少などの症状が出る可能性がある。
これは3号機の損傷箇所のがれき付近で測定されたとみられる特殊な数値で、同じ敷地内でも第1原発正門の放射線量は同10ミリシーベルト程度だったことが後に分かったが、「400ミリシーベルト」の数値と、健康への影響に言及した枝野長官の姿が繰り返し放映された。
さらに同日夕、東京都内で原発から飛来した放射性物質が検出されたことが明らかになり、人々の不安は募った。
実際に、健康影響はあるのか。放射線を人体が受ける「被ばく」には、外部被ばくと内部被ばくがある。外部被ばくは放射線を直接受けることであり、内部被ばくは放射性物質を含む空気を吸い込んだり食品を摂取することによって生じる。当面、問題となるのは、身体が直接受ける外部被ばくだ。
外部被ばくは2通り考えられる。(1)直接、原発から放出される放射線による被ばく(2)原発から放出された放射性物質が各地に降り、これが放射線を出しているために起こる被ばく--の二つだ。放射線量は「距離の2乗に反比例する」という法則があり、避難範囲である周囲20キロの外側では、(1)の原発からの放射線は無視できる線量になる。
◇現時点では健康に影響ない
各地で測定されている放射線量のほとんどは、(2)の飛来した放射性物質に由来している。福島県のモニタリングで測定された17日夕までの最高線量は最大でも30マイクロシーベルト(マイクロはミリの1000分の1の単位)以下で、多くは2~5マイクロシーベルト。胸部エックス線CTを1回受ける被ばく量が約6900マイクロシーベルト。仮に30マイクロシーベルトが続いたとしても、230時間にわたって外にいてCT1回と同程度という計算になる。
新聞やテレビの報道で、必ず出てくる言葉がある。「ただちに健康に影響するレベルではない」。この表現は科学的には正しい。私は知人に問われた。「ただちに影響しないということは、後で影響するかもしれないということでしょう」。実際には、合計の被ばく量が100ミリシーベルト以下では、将来がんになる確率が高まることはないとされる。
いま必要なのは「科学的に正確な情報」よりも「的確な情報」であり、現在の放射線量であれば、「健康に影響がない」と言い切ってよい。
燃料棒の水面上への露出などにより、放出される放射性物質がもっと増えるなど、事態が深刻化した場合は被ばく量が増える。そうなったら、その時点で避難すべきかどうかを判断しても間に合う。
もう一つの不安は「チェルノブイリ原発事故のようになるのか」ということだ。チェルノブイリ事故では、運転中に核分裂が制御できなくなり、出力が急上昇して、大爆発、大火災が発生した。膨大な量の放射性物質が上空に達し、世界全体に降り注いだ。
福島第1原発は1~3号機は地震直後に自動停止して、制御棒が挿入された。4号機は定期点検中だった。いずれも、今は核分裂反応が起こっていない。「チェルノブイリとは全く状況が異なる」というのは、多くの専門家の共通認識だ。
考えられる最悪の事態は、圧力容器、格納容器内の圧力が高まって損傷し、内部の放射性物質が外部に出ることだが、その場合でも大爆発には至らず、放射性物質の大半は敷地周辺にとどまるだろう。放射線量はかなり高くなるが、それでも「距離の2乗に反比例」するから、20キロ以上離れた地域の住民が致死量に達する放射線を受けることは考えられない。まして、一部の人々が言う「首都圏壊滅」はありえない。
ラジオ福島でこうした話をした後、福島市の男性がツイッターで「ほんと安心してゆっくりご飯を食べました。久しぶりに味のするご飯でした」と書いていた。被災者にとって的確な情報がいかに必要かを物語っている。
現場では東電や協力会社の社員、自衛隊、警察関係者らが懸命に放水作業などをしている。冷静に事態を見守ろう。私は現場の努力が実を結び、事態が打開されることを切に願っている。(東京編集局)
◆竹田市 被災者400人受け入れ 市民団体は協力者募集
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/232226
東日本大震災を受け、竹田市の首藤勝次市長は17日、仙台市長からの要請で、被災者最大約400人を同日から受け入れると発表した。県内市町村では最大の規模。他の自治体や県教委も相次ぎ住宅提供を表明。大分市の反原発団体「脱原発大分ネットワーク」(小坂正則事務局長)は、福島県の原発事故で避難する被災者に住居を提供する協力者の募集を始めた。
首藤市長は「奥山恵美子市長と連絡が取れ、仙台市の災害対策統括窓口の担当と、同市にいる竹田駐在員との間で詳細に詰めを行った。被災者は家族生活が営める施設を希望している」と話す。
両市は、「荒城の月」の作曲者滝廉太郎と作詞者土井晩翠の縁で、1967年から音楽姉妹都市の交流を続けている。
首藤市長は受け入れ先として、市内のバンガローなどがある野外活動施設、直入町長湯温泉ドイツ村宿泊所など、家族単位で生活できる公的施設7カ所を充てるとしている。期間は当面3カ月間とし、施設使用料は免除、被災地からの移動経費、疎開中の生活費は被災者の自己負担。疎開中の食料などは市民の支援で賄い、水道光熱費などは市が負担、温泉入湯料なども無料とする。
福島、岩手県などからの需要にも応ずる考えを示しており、竹田市ホームページや大分県を通じて広報する。詳細は竹田市企画情報課=0974(63)4801。
他に住宅提供を発表したのは、▽中津市=市営住宅7戸。敷金、家賃を免除し無償で6カ月-1年間。先着順。市建築課=0979(22)1111・内線331▽大分市=市営住宅31戸。家賃と敷金は1年間無料。先着順。市住宅課=097(537)5977▽県教委=生徒が転入する場合、教職員住宅を無償で貸し出す。県内36戸。
一方、脱原発大分ネットワークが募集しているのは、住居を無料で1カ月以上提供する人。すでに10人が大分市などで七十数人分の住居を用意する意向を示しているという。自治体などを通じて入居希望者を探す考え。同ネットワーク=097(532)3772。
被災地までバスで迎えにいくことを検討中。入居する被災者が使用する寝具や生活用品の寄付も受け付ける。
=2011/03/18付 西日本新聞朝刊=
◆福島原発の状況は前日から大きく悪化せず、依然非常に深刻=IAEA高官
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT886563220110317
[ウィーン 17日 ロイター] 国際原子力機関(IAEA)の高官は17日、福島第一原子力発電所の状況は依然非常に深刻であるものの、前日以降、状況は大きく悪化していない、との見方を示した。
グラム・アンドリュー氏は記者会見で、「福島第一原発の現在の状況は依然、非常に深刻だが、前日以降、状況は大きく悪化していない」と述べた。
原発4号機の安全性に重大な懸念があるとした。
◆岐阜県が原発被災者に住宅150戸
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110318k0000m040154000c.html
岐阜県は17日、同県各務原市の県営住宅150戸を、福島第1原子力発電所の事故で屋内退避を余儀なくされている被災者に優先的に提供すると発表した。
対象は同発電所の半径20~30キロ圏内で屋内退避している住民ら。希望者の募集・選定は福島県が行い、人数がまとまった段階で、岐阜県がバスを用意して迎えに行く。
16日に福島県から受け入れ要請があった。東日本大震災被災者に無料貸しすることを決めていた岐阜県営住宅250戸から150戸を割り当てる。【山盛均】
◆県外への避難者1万5千人 大半、福島から 17日現在
http://www.asahi.com/national/update/0318/TKY201103170577.html
東日本大震災や震災による福島第一原子力発電所の事故を受け、もともと暮らしていた場所から県外へ避難した人が、17日現在で少なくとも約1万5千人にのぼっていることが朝日新聞の調べで分かった。県外避難者の大半が、福島県からだった。こうした状況を受け、都道府県のほとんどが、避難者の受け入れを決めたり、検討したりしている。
朝日新聞が自治体などから聞き取ったところ、避難者を受け入れていたのは少なくとも27都府県あった。そのほかの道府県でも、公営住宅や体育館などを被災地から移ってきた人たちの避難所として利用する準備を進めている。
群馬県東吾妻町は、災害時の相互援助協定を結んでいる福島県南相馬市から211人を受け入れた。長野県飯田市も、交流のある南相馬市の100人を受け入れるためにマイクロバスを出した。
車で自主避難するケースも多く、避難者の大半は近接県に向かっている。長期に滞在する避難者が多数になる可能性もあり、各自治体が対応を検討している。大阪府は府立高校に約3千人の生徒を無試験で受け入れる準備を進めている。
また、新潟県が県外から受け入れた約7650人のうち、約2400人が被災地域に住む留学生などの中国人だった。新潟空港から臨時便で帰国するため、中国の在新潟総領事館が手配したバスで避難したという。
◆浜岡原発のプルサーマル 知事、計画認めず 静岡
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110318/szk11031802070004-n1.htm
■原子炉新設も
中部電力が御前崎市の浜岡原発で計画しているプルサーマルや原子炉新設について、川勝平太知事は、17日、これらの計画を認めない考えを表明した。東日本大震災で東京電力福島第1原発で深刻な事故が相次いでいることや、放射性物質の拡散で周辺住民の不安感が増している事態を受けたもので、中部電力の原発構想に影響を与えそうだ。
川勝知事は17日の定例会見で、プルサーマルを「今のまま進めることは到底できない」と述べ、凍結を求めた。使用済み燃料を再利用して発電するプルサーマルを、中部電は当初、浜岡原発4号機で今年から始める計画だった。しかし、新耐震基準に基づく原子力安全・保安院の最終確認が終了していないことを理由に、昨年末、延期を表明していた。
川勝知事はさらに、「原子力安全・保安院の福島原発に関する様子を見ていると、説得力ある説明をしているとは思えない。若干の不信感を持っている」と福島原発事故への国の情報開示などに不満を表明。仮に国の最終確認で承認されても、県としてはプルサーマルを認めない考えを強調した。
中部電が計画する浜岡原発6号機新設についても、川勝知事は「今のまま計画通りに進めるわけにはいかない。想定をこれまでのものと変えて、危機管理をしなければならない」と、従来の想定を上回る震災や津波への対応を万全にしない限り認められないとした。
一方で、定期点検中の3号機の再稼働については、「中電が考えること」とした。しかし、県内でも東電沼津支店管内で計画停電が実施されるなど全国的に電力が不足している状況を受け、「供給不足を支えることが最大の支援策ではないか」とも述べており、中部電が再稼働可能と判断した場合には容認する方針だ。
◆観光地は休業状態 避難者受け入れで営業も 栃木
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110318/tcg11031802040000-n1.htm
■避難者受け入れで営業も
県内各地の観光地では、多くのホテル、旅館、レジャー施設などが地震の影響で休業や休園に追い込まれた。深刻化する東京電力の福島第1原発事故で福島県から避難してきた住民らのため業務を再開する宿泊施設も出ているが、県内観光地が普段のにぎわいを取り戻すのはしばらく先になりそうだ。
県内の温泉地では、旅館やホテルなどの大きな建物被害は少なかったが、地震発生後、予約客のキャンセルが相次ぎ、休業する施設が増えていた。
日光市の鬼怒川・川治温泉では、大手の旅館やホテル23施設のうち、営業を続けているのは3施設のみ。食事の付かない「素泊まり」などの条件付きがほとんどだという。那須町の那須高原でも大手ホテルなどを含め7施設が休業している。
しかし、那須町など県北地域の宿泊施設には、原発事故を受けて福島県から避難してくる住民らの問い合わせが殺到している。避難住民受け入れを決め、営業を再開する宿泊施設が増えている。
塩原温泉でも、当初は物資不足や計画停電などで休業する旅館、ホテルがほとんどだったが、福島からの避難住民が次々に訪れ、ほぼ全宿泊施設が営業を再開した。15日には福島県郡山市の企業から80人の予約などがあり、塩原温泉旅館協同組合は会議を開き、今後の受け入れ態勢などを協議している。
一方、レジャー施設は、被害状況調査や施設点検のため、依然として休園などが続いている。
日光市では、日光江戸村(3月18日まで休園)などのほとんどの施設が休園。那須町でも、那須ハイランドパーク(21日まで)や那須どうぶつ王国(18日まで)などのほか、りんどう湖ファミリー牧場も縮小営業を続けている。大田原市の県なかがわ水遊園も18日まで臨時休館する。
ハイランドパークは「不安定な交通状況や計画停電などで営業は困難」として当初16日までの休園を21日まで延長した。地震の影響はないか、ジェットコースターなどでボルトのチェックやレールの安全確認などに追われている。
◆放射線測定器が設置された街角
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/232239
放射線測定器が設置された街角。目線を上げると、スリーマイルアイランド(TMI)原発を象徴する白い冷却塔が見えた。1979年に炉心溶融事故が起きたとき、住民は唇や肺が焼けるように感じたという。「あの後も何度か放射線漏れを検知したし、同じ異常を体で感じた」。地元の主婦が訴えた。
9年前に米国のTMIを訪れたとき、政府と原子力産業に対する住民の強い不信を感じた。深刻な放射線漏れの実態を3日間も隠した上、住民の健康被害も認めなかったからだ。「企業は原発の危険性を軽視している。事故は必ず繰り返す」。福島原発事故で、米国人主婦の「教訓」を思い出した。
地球温暖化防止を旗印にして世界が原発推進に傾く中、今回の事故は起きた。エコ以前に考えるべきは、安全対策だったはず。それを忘れた代償か。日本中がいま、「肺が焼ける」恐怖を味わっている。(三村)
=2011/03/18付 西日本新聞朝刊=
◆中電に津波対策申し入れ 島根・出雲市
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110318/smn11031802120002-n1.htm
出雲市は17日、島根原発(松江市鹿島町)を運転する中国電力に対し、津波対策など安全運転の徹底を求める申し入れを行った。
福島原発事故を「国民の原発への信頼を失う重大な事態」と憂慮し、国の対応を待たずに津波対策などをできることから対応▽事後後の安全対策などを住民にわかりやすい説明に努める-など4項目を申し入れ。また、国、県、市と連携した安全対策の抜本的な対応の見直しも求めた。
◆原発の町、募る不安 水、電池…買いだめ急増 福井
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110318/fki11031802170001-n1.htm
福島第1原発の事故を受け、県内の原発の立地市町村でも、万一の事態への不安感が高まっている。原発3基が立地する敦賀市のスーパーなどの店頭では、非常時の飲料水や電池などを買い求める人たちが多く、品薄状態となっている。スーパーなどでは、支援のためだけでなく、不安心理からの買いだめがあるとみている。
同市木崎のドラッグストア「Vドラッグ木崎店」では、すでに飲料水が在庫切れ。県内を中心に展開する同市内の大手スーパーでも、大地震直後の12日から飲料水などを買い求める人が急増している。
同スーパーでは、13日には2リットルペットボトル6本入りで200ケースあった在庫が尽きた。1日1度、入荷があるが、30分後には売り切れる勢い。多いときには30ケースを買う人もおり、18日から購入数を制限した。このほか、備蓄用の缶詰やカップラーメンが通常の5倍の売れ行きで、懐中電灯用の単1電池が欠品という。
東京の知り合いに送る缶詰を買った同市昭和町の主婦(42)は「心配で、つい棚に手が伸びる。地元原発も不安なので、自宅用に備蓄用の水を買うことも考えている」。同店の男性従業員(42)は「心配はわかるが、不安にあおられず、正確な情報のもと行動してほしい」と複雑な表情をみせた。
◆東日本大震災 被災者受け入れ本格化 不安かかえ福井へ
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110318/fki11031802160000-n1.htm
■福島の女性涙で「一人でも多く」
東日本大震災の被災者の受け入れや入居の相談受け付けが県内で始まった。各市町では18日、福島原発事故で避難してきた家族らの市営住宅や公営施設への入居が本格化した。
この日、福島原発から20キロ圏内の福島県広野町に住む会社員、中村和子さん(51)と長女の真理さん(27)が敦賀市の市営住宅に入居した。
中村さんは会社に出勤したあと、自宅が避難区域に指定され、帰宅できないまま避難生活に入った。避難所はどこも満員で、ようやく入ることができた3カ所目の避難所では支給された毛布一つで寒さに耐えた。余震のたびに、怖くてふるえが止まらなかったという。真理さんは「津波が来たら、どこに逃げたらいいのか…。目の前に死があると感じました」と当時の心境を語った。
敦賀市内に単身赴任中の長男、昌喜さん(25)に携帯電話で連絡。昌喜さんが車で迎えに走った。片道12時間。福島原発の水素爆発をニュースで聞き「もう間に合わないかも」と絶望的な気分になった。14日に現地入りし、敦賀に戻った。
真理さんは「3人しかいない家族。“生きたい”という気持ちで一つになった。命がけでここまで連れてきてくれた弟に感謝しています」。和子さんは「親戚(しんせき)も友人もまだ被災地に。一人でも多く受け入れていただけたらありがたい」と涙をぬぐった。
同市では、福島県浪江町の親子4人、小野町の家族5人、郡山市の2人が公営施設などに入居。2世帯が検討中という。越前町、大野、坂井の両市でも問い合わせが相次いでいる。
◆患者避難、医師ら付き添わず 21人死亡の双葉病院
http://www.asahi.com/national/update/0318/TKY201103170566.html
福島第一原発の半径20キロ圏内にあり、避難指示を受けた双葉病院(福島県大熊町)から運ばれた患者が相次いで死亡した問題で、病院関係者が搬送時に付き添っていなかったことがわかった。福島県が17日に発表した。
県によると、同病院には338人が入院し、うち146人は寝たきりや病状が重い患者だった。14日午前11時すぎに同原発3号機が爆発したのに伴い、陸上自衛隊などは1415の両日に患者を3回に分けて救出した。
陸自が14日に救出した時は、病院には病院長のほか職員が数人いた。しかし避難所までは付き添わず、15日の午前と午後に計55人を搬送した際も病院関係者の付き添いはなかったという。県によると、移動時に患者の病状が確認できない状態で、搬送中や搬送後に計21人が亡くなったという。
県が15日深夜に病院長と連絡を取ったところ、「第一原発が爆発したので、川内村で自衛隊を待っていた」などと説明したという。県の担当者は「付き添うべきだった」と話している。
◆日本は原子炉制御できる公算、循環装置再開で-元インド原子力委員長
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aUfpHdkj9Ak4
3月17日(ブルームバーグ):インド原子力委員会(AEC)のカコドカル元委員長は、東日本大震災で損傷した福島第1原子力発電所の原子炉からの放射能漏れについて以下の通り、コメントした。
AECを2009年11月に退任したカコドカル氏(67)は17日、ニューデリーでインタビューに応じた。
「新たな事象が起こらない限り、現時点で原子炉は徐々に制御されつつあるように感じられる」「今朝見たことから判断すると、何とか原子炉2基の冷却に着手できたようだ。1基では使用済み燃料貯蔵プールに問題があるほか、もう1基には複数の問題がある。日本はトラックや車両を投入して、水を運搬するだろう。十分な車両を確保できれば、ヘリコプターから水を散布する必要はない。その後に恐らく閉回路を確立することが可能となる」「プールの循環装置を復旧できれば、状況を制御することが可能だ。現在行っているヘリコプターからの散水などを永続的に実施することはできない。そのため非常事態にある。循環モードに入れば、状況は改善するだろう」
インド政府は今週、同国の金融センター、ムンバイ近郊のタラプール原子力発電所にある2基の原子炉が福島原発と似たタイプであることを明らかにした。運用開始は1969年。
◆東日本大震災 「放射能」問い合わせ相次ぐ 静岡
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110318/szk11031802060001-n1.htm
■広がる不安、県が専用電話
「4回線ある電話が常に鳴りっぱなしだ」-。福島第1原発の深刻なトラブルを受け、県民に放射能に関する不安が広がっている。県危機管理部によると、県民の電話問い合わせは15日から急増し、この日に約100件、16日には約80件寄せられた。
内容は「浜岡原発が心配だ」と漠然と不安を訴えるものや、「県内ではどこで放射能の値を測定しているのか」という確認が中心だったが、「洗濯物を干しても大丈夫か」「子供を学校に行かせてもいいか」といった過剰反応も少なくないという。
そうした県民の不安を解消しようと県は17日、「放射線・放射能に関する健康相談」((電)054・221・2955~2957)を開設。月曜~金曜(祝日を除く)の午前9時~午後5時、県放射線技師会の専門家が相談に応じる。
県は、静岡市葵区北安東で環境放射線量を毎日測定しており、その値は県公式ホームページで確認できる。担当者は「福島の事故の影響で測定値の上昇はあるかもしれないが、県内で人の健康に影響するようなことは考えられない」と、冷静な対応を求めている。
◆東京電力 青森県に福島第一原発の事故陳謝
http://news24.jp/articles/2011/03/18/07178718.html
「東京電力」は17日、青森県に対し、福島第一原発の事故を陳謝した。その上で、来月予定していた東通原発の本格工事を当面見合わせると伝えた。ほかに、大間町の大間原発や、むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設の工事も当面休止する。
◆慶応大学教授 竹中平蔵 ばらまき棚上げし10兆円計上を
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110318/plc11031803070007-n1.htm
◆大震災 非常時シフトに変えよ ばらまき止め全地方選延期を
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110318/plc11031803060006-n1.htm
日本が今回の未曽有の国難を乗り切るためには、一刻も早く後手の対応から攻めの対応へと態勢を立て直さなければならない。具体的には国家の非常時を踏まえたシフトへの変更である。
菅直人首相はまず、直ちにマニフェスト(政権公約)を撤回して子ども手当などのばらまき政策中止を表明し、その予算を復興のための財源に充てるべきだ。従来の発想にとらわれていては責務を果たせない。
≪子ども手当は復興財源≫
被災地での統一地方選実施を延期する特例法案が衆院を通過し、きょう成立するはこびだ。だが、今は国民が心を一つにして、救援に当たるべきときだ。被災地以外であっても与野党が争い、選挙カーが候補者名を連呼して走り回る状況だろうか。
西岡武夫参院議長は全国規模で延期するよう主張した。政府は各選管と協議し、緊急事態における選挙戦の回避を検討すべきだ。
与野党は来年度予算の成立後、復興費用を盛り込んだ補正予算編成に取り組む必要がある。
菅首相がマニフェストの見直しを断行しなかったため、予算関連法案は一部を除き成立のめどがたっていない。政府は「つなぎ法案」で子ども手当の支給を4月以降も続けることを諦めていない。非常時に何を優先すべきかを判断できていない。
子ども手当のほか、高校授業料無償化や高速道路無料化、農家への戸別所得補償はいずれもばらまき批判が強い。大震災でさらに優先度は下がっている。
子ども手当の中止で約2兆2千億円が浮く。こうした予算を震災復興に回せば計約3兆3千億円が確保できる。民主党内に、子ども手当は来年度の増額分(約2千億円)のみの圧縮にとどめたいとの考えがあるのは耳を疑う。
阪神大震災では3度にわたり3兆円を超える補正予算が組まれた。今回は当時を相当上回る費用が必要だと指摘されている。的確に対応しなければならない。
自民党は、ばらまき予算が削減されれば、赤字国債の発行に必要な特例公債法案に賛成する考えも示している。与野党が一致して、相当規模の補正予算の方針を打ち出すことで被災者の不安を和らげ、危機に立ち向かう政府の姿勢を内外に示すことが重要だ。
当面の緊急復旧対策費に加え、今後の中長期的な復興需要に向けた財源確保も検討しなければならない。復興に関するビジョンを策定し、それを実現する大規模な財源を確保する「復興債」発行なども検討する必要がある。
政府は大震災発生直後に緊急災害対策本部を発足させたのに続き、原子力災害、電力需給など7つの「対策本部」や「会議」を立ち上げた。菅首相は3つの「本部長」となっている。
一方、自民党が主張する「震災担当特命相」は置いていない。求められるのは組織の数ではなく、あらゆる緊急事態に対応する的確で迅速な判断だ。
≪原発対応の一元化を≫
福島第1原発が陥っている深刻な事態に対応して、「原子力災害対策本部」と、政府、東京電力の「統合連絡本部」の2つが併存している。そのため、枝野幸男官房長官の発言と東電や経済産業省原子力安全・保安院の発表に食い違いが生じている。対応を一元化し、情報を集約して発表する態勢を整えることが急務だ。
自衛隊員らは放射性物質に汚染された区域で、被曝(ひばく)の危険にさらされながら作業にあたる。司令塔にぶれは許されない。にもかかわらず、首相は仙谷由人前官房長官を官房副長官に起用した。今頃、そんな人事を行って、司令塔は混乱しないだろうか。
原発関係国・機関の協力も重要だ。スリーマイル島原発事故(1979年)の経験をもつ米国はいち早くエネルギー省や原子力規制委員会(NRC)の専門家を派遣した。汚染状況を探知・分析する計測機器の提供を申し出ているが、16日時点で日本政府から具体的要請はなかったという。メンツにこだわっていてはなるまい。
自衛隊ヘリや警視庁の特殊車両が原子炉への決死の注水作戦を進めるなかで、震災の避難所では不十分な医療や寒さで、お年寄りの命が失われている。
こうした事態を平時の体制で乗り切れないことを為政者と国会は再認識すべきだ。
◆自宅か、避難か 「30キロライン」またぐ福島の田村市
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103170568.html
福島第一原発の西に位置する福島県田村市。原発事故で避難指示が出た半径20キロ圏、屋内退避が指示された20?30キロ圏、何も指示が出ていない30キロ圏外の三つの区域に分かれている。家に残っても安全なのか、それとも避難すべきか??。「30キロライン」の近くに住む人たちは揺れている。
35キロ付近に住む食料品店主の田中寛さん(66)は17日も営業を続けた。「いま店を閉めるわけにはいかない」。店には連日、客が押し寄せる。震災前のような品ぞろえはできないが、この日も郡山市内の市場からキャベツやニラ、サンマの缶詰、カップめんを仕入れてきた。
「ここで、どれぐらいの放射性物質が検出されているのか。正確にわかれば安心なのに」。30キロの線は「目と鼻の先」。母と妻は郡山市の長女宅に避難させた。自分も本当はもっと原発から遠ざかった方がいいと感じている。それでも「世話になった地元。(避難)指示が出るまで残り、お客さんのために食料を確保したい」と思う。
40キロ付近で独り暮らしをしている女性(81)も今のところ、遠くへ避難するつもりはない。「30年暮らす家を離れたくない。原発のことを考えたらきりがないから、考えないようにしている」
「30キロと言われても、線が引かれているわけではない。何を信じていいのか」。33キロ付近に住む主婦(56)は不安を募らせる。勤務先も30キロ圏の外にあるが、会社からは「勤務を続けるかは自分で決めて」と言われ、ひとまず屋内退避することにした。
運送業の男性(54)も「危ない」と感じ、33キロ付近の家からの外出を極力控えている。とはいえ、自宅近くに住む父母の介護などがあるため、「まったく出ないわけにはいかない」と言う。
一方、33キロ付近に自宅がある石井洋子さん(68)は16日、住み慣れた家を離れると決めた。「放射性物質は目に見えないから気になります。気持ちが悪い」。親類に迎えに来てもらい、兄弟のいる栃木県那須塩原市に身を寄せる予定という。
原発事故は小中学校の再開にも影響を与えている。
田村市教委は、屋内退避を指示された地域の外にある小中22校について、22日から授業を再開する方針だった。しかし、17日に改めて話し合い、「放射性物質のリスクがぬぐいきれない」として休校を当面続けることにした。
市教委の担当者は「30キロの線上にバリアがあるわけではなく、数キロ外側だからといって市民は安心できない」と話す。(釆沢嘉高、小島寛明)
◆日立,東電・福島第一原発に協力する24時間体制の緊急対策室を設置
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110318/358458/
◆人工透析を受けられなくなった患者が東京に
http://news24.jp/articles/2011/03/18/07178724.html
東日本大地震や原発事故の影響で、人工透析を受けられなくなった患者が17日、東京に避難した。避難したのは、福島・いわき市に住む患者ら411人で、バス21台に分乗して、17日午後、都庁に到着した。
いわき市周辺は、原発事故の避難対象地区に入っていたり、地震の影響で断水したりして、ほとんどの医療機関で人工透析ができなくなっている。
◆東電全面退去打診 首相が拒否…水素爆発2日後
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110318k0000m040151000c.html
東京電力福島第1原発の高濃度放射能漏れ・爆発事故で、東電側が14日夜、同原発の職員全員を退去させる方針を政府に打診していたことが分かった。現地での作業継続は困難と判断したとみられ、自衛隊と米軍にその後の対応を委ねる構えだったという。菅直人首相は打診を拒否し、東電側も一部職員を残すことになったが、東電はその時点で高濃度の放射線被ばくが避けられない原子力災害に発展する可能性を認識していたことになる。
複数の政府関係者によると、東電側が14日夜、「全員退去したい」との意向を枝野幸男官房長官と海江田万里経済産業相にそれぞれ電話で申し入れた。両氏は認めず、首相に報告した。首相は15日午前4時過ぎ、清水正孝・東電社長を官邸に呼び、「撤退はあり得ない。合同で対策本部をつくる」と通告。その後、東京・内幸町の東電本店を訪れ、「東電がつぶれるということではなく、日本がどうなるかという問題だ」と迫ったという。
政府当局者は14日夜の東電側の打診について「全員を撤退させたいということだった」と明言した。
一方、東電側も首相への不満がくすぶる。東電によると、同原発では協力会社と合わせ計4000~5000人が働いているが、現在、現地に残っているのは約300人。発電所の制御や復旧などの作業にあたっている。
東電関係者によると、15日早朝に首相が東電本店を訪れた際、事故対応に追われる社員が会議室に集まったが、首相は「こんなに大勢が同じ場所にいて危機管理ができるのか」と非難した。東電関係者は「『撤退は許さない』というのは『被ばくして死ぬまでやれ』と言っているようなもの」と漏らした。
東電幹部の話 (必要最低限の作業員を残し、あとは退去する)部分的な撤退を検討したのは事実だが、全員撤退を検討した事実は絶対にない。
【三沢耕平、小山由宇】
◆復旧見通し、未明に修正=放水は「効果あった」?福島原発で東電幹部ら
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011031701260
「電源は18日にも復旧する」。17日午後に東京都千代田区の東京電力本社で開かれた記者会見。同社幹部らは、失われた福島第1原発の電源復旧に自信を見せていたが、18日未明に開いた記者会見では同日中の復旧は困難と見通しを修正。「可能な限り作業を進める」と弁解した。
東電は17日午後の会見では、東北電力の送電線から電気を引き込む作業を開始しており、18日未明までに海水をくみ上げるポンプなどの手前までの接続を完了した上で、各設備につなぐ方針と説明した。電気設備の損傷が少なく、建屋の状態が良い2号機から復旧させ、原子炉への注水作業を優先させるとしていた。
しかしその後になって、がれき撤去などの作業が思うように進んでいないことが判明。18日未明の会見では、同日中の電源復旧は難しいとの見通しを示した。
一方、17日午前に行われた自衛隊ヘリによる空からの放水については「一定の効果があったと思う」と評価。放水後に使用済み燃料プール付近から水蒸気が立ち上るのを確認したといい、「冷却効果がある行為だったと思う。今後も実施したい」と述べた。
自衛隊の高性能消防車による地上からの放水についても「一定の効果があった」とした。(2011/03/18-01:44)
◆北電、泊原発に発電機車を配備
http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819491E3E5E2E2EB8DE3E5E2E1E0E2E3E39EE6E3E2E2E2
北海道電力は17日、泊原発(泊村)に移動発電機車を配備すると発表した。東日本巨大地震で東京電力の福島第一原子力発電所の非常用電源が作動せず 冷却システムが機能不全に陥った事態を踏まえた措置。
移動発電機車は通常、停電が起こった際に電力を供給するために使うもので、非常事態に備えて泊原発への配備を決めた。発電容量は3200キロワットで、北電が保有する移動発電機車の中では最大級だという。
泊原発には1、2号機にそれぞれ4700キロワット、3号機に5600キロワットの非常用電源が設置されている。
◆「原発事故怖い」在日外国人が入管に殺到
http://www.sanspo.com/shakai/news/110318/sha1103180503004-n1.htm
福島第1原発事故による放射能被害などを恐れ、一時帰国しようとする在日外国人が17日、再入国許可を求めて東京入国管理局に殺到、正午時点で2500人以上が施設外にまで長蛇の列をつくった。
同入管によると、16日も約1万人が再入国許可を申請したが、17日の申請はさらに増える見込み。午後4時の受付時間までに並んだ人には深夜までかかっても許可を出すとしている。
一時帰国後の日本再入国には日本の入管局での事前許可が必要で、これがないとビザを取り直さなければならない。
列に並ぶヨルダン人のモンデル・バニハメドさん(45)は帰国理由を「原発事故が怖い」と話し「特別に空港で簡単に(再入国許可を)出せないものか」と不満の声を上げた。バニハメドさんによると、ヨルダンは自国民帰国のため17日中にも救援機を日本に送る予定だが、500メートル以上の長蛇の列に「これでは救援機に間に合わない」と嘆いた。
海外でも日本の大震災と原発事故は連日、大きく報じられており、故国の家族に促され、一時帰国を選択する在日外国人が増えている。
◆米英韓80キロ圏避難、日本政府に不信感
http://www.sanspo.com/shakai/news/110318/sha1103180505012-n1.htm
米政府は16日(日本時間17日)、東日本大震災に伴い事故が起きた福島第1原発の半径80キロ以内に住む米国民に対し、在日米大使館を通じ避難するよう勧告した。「予防的措置」としているが、日本政府の退避指示は半径20キロ圏で、米政府はより厳しい情勢判断をしていることになる。また、これを受けて、韓国、ニュージーランド、オーストラリア、英国、シンガポールの各政府も自国民に同様の勧告を行ったことを表明。ついに『本国命令』による外国人の大脱出が始まった。
福島原発から80キロ圏といえば、福島県の猪苗代湖以東のほぼ全域。福島市、郡山市やいわき市などが含まれる。日本政府の半径20キロ圏内が避難、20~30キロ圏内を屋内退避とする指示と比べ、格段に広範囲になる。
米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は同日の下院エネルギー・商業委員会小委員会の公聴会で、福島第1原発の4号機について、「使用済み燃料プールに水がなく、放射線量が極めて高くなっている」と証言。さらに3号機の燃料プールも損傷を受けているとの分析から、日本政府の決定よりも広範囲の避難を勧告するに至ったと説明した。
カーニー大統領報道官も同日の会見で、米側の独立した分析の結果、判断したと説明した。
NRCによると、住民の被ばく線量が計1万マイクロシーベルト(10ミリシーベルト)を上回らないようコンピューターで計算した結果、半径80キロ以内の避難が妥当との結果になるという。
さらに米国防総省も同日、半径50カイリ(約93キロ)圏への兵士の立ち入りを禁止していることを明らかにした。現在のところ、放射線により健康被害が出ている兵士はいないが、現地の米軍パイロットらに放射線被ばく対策としてヨウ素剤が配布されたという。
NRCは15日(同16日)に、日本政府の半径20キロ圏の避難指示は妥当だとの認識を示していたが、ヤツコ委員長は16日(同17日)に出演したCNNテレビで、日本政府の判断には言及しなかったが、「米国の基準ならそうする」とした。
さらにカーニー報道官も会見で「情勢は悪化している」とした上で、米側の対応は日本政府とは「もはや一致しない」と語った。
2人の発言は暗に日本政府の判断は信用できないとしているに等しい。日本政府の対応をめぐっては、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥(ゆきや)事務局長も強い不満を表明するほどだ。
こうした不信感が米政府全体に広がっていることを示すかのように、ロイター通信によると、米国務省は帰国を希望する米大使館員の家族を帰国させるため、航空機をチャーターしたという。
◆“3号機に水”作戦、放水車10メートル接近
http://www.sanspo.com/shakai/news/110318/sha1103180506019-n1.htm
東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故で、政府の対策本部は17日午前、陸上自衛隊のヘリコプターを使い3号機に上空から水を投下。また同日夜には、自衛隊などの消防車両などが、3号機の10メートル手前まで接近、地上からも放水する決死の作戦を敢行した。燃料プールを冷却し、高濃度の放射性物質が外部に放出されるのを防ぐ過去に前例のない試み。深刻な事態に見舞われた第1原発の危機をギリギリで回避するべく、空陸両面での総力戦を展開した。
夕闇の中で“地上戦”が始まった。陸上自衛隊は17日午後7時35分、東京電力福島第1原発3号機に向け、特殊消防車5台による放水作業を実施。同8時に終了した。その直前には、警視庁も約5分間、高圧放水車を動かしたが、線量計のアラームが鳴り、危険と判断。途中で取りやめ、退避した。
東京電力によると、自衛隊と警視庁による放水は、目標の3号機に10メートルまで接近した位置で行われた。まさに命がけだ。また、原子力安全・保安院によると、福島第1原発3号機に対して警視庁は4トン、自衛隊は30トンをそれぞれ放水。自衛隊は18日も空陸で放水作業を行う方針だが、警視庁は行わず、17日中に現地を撤収した。
東京電力は17日夜、同日の成果について「水蒸気が原子炉建屋から上がった。冷却効果はあった」と説明した。
決死の作戦は空からも展開された。自衛隊は17日午前9時48分から、現場上空の放射線量が作業に問題ないことを確認し、7500リットルの容器に海水を入れた大型ヘリ2機で計4回にわたって3号機に水を投下した。
北沢俊美防衛相(73)は「間違いなく3号機にかかった。地上からの放水が決断できない状況下で、きょうが限度だった」と早朝に菅直人首相(64)と相談し、決断したと明かした。
防衛省によると、作業に当たった自衛隊員が被曝した放射線量は、一般人の年間被曝線量限度の1000マイクロシーベルト(1ミリシーベルト)を下回った。
東電のデータによると、第1原発敷地内の放射線量は、ヘリによる投下を終えた午前10時すぎにも変化が見られなかった。そして地上からは、高濃度の放射性物質の放出を防ぐため、爆発で損傷した建屋の開口部から水を入れる難しい作業に挑んだ。
第1原発では、1~3号機で原子炉の冷却機能が失われたほか、各号機で使用済み燃料プールの過熱の問題が浮上。3号機ではプールの水の蒸気とみられる白煙が上がり、4号機でも火災が続発するなど危機的状況に陥っていた。
プールの水温は通常は40度前後だが、温度が上昇して蒸発が進み水位が下がると、燃料が露出して溶けだし、最悪の場合、極めて強い放射性物質が放出される。
燃料プールは原子炉建屋の屋上近くにある。3号機と4号機は爆発などで天井や壁が損傷しており、政府は緊急手段としてヘリや放水車を投入した。
★特殊消防車両
今回の“地上戦”に投入された自衛隊の特殊消防車両の正式名称は「大型破壊機救難消防車A-MB-3」。航空機火災に対応するために航空自衛隊が保有している国内最大の空港用化学消防車両。全長約12メートル、全幅約3・1メートル、全高約3・8メートル、重量約32トン、乗員5人。不整地でも走行できるよう8輪駆動で、運転席上に最大射程約80メートルの大型放水装置を備える。最大毎分6000リットルを放出可能。放水銃は運転室内から遠隔操作できる。化学消化剤約850リットルのほか、水約1万2500リットルを搭載できる
◆米キャスター指摘、政府は東電に頼りすぎ
http://www.sanspo.com/shakai/news/110318/sha1103180506020-n1.htm
日本入りして東日本大震災の報道を続けている米CNNテレビの看板キャスター、アンダーソン・クーパー氏は16日夕(日本時間17日朝)、東京からの中継で、日本政府は福島第1原発事故に関する情報を私企業の東京電力に全面的に依拠していると問題視した。クーパー氏は「取材中、日本政府の公式声明を信用している人に出会っていない」と指摘。2002年に原発トラブル隠しが発覚した東電について「国民を欺いた過去がある」とし、日本政府が発信する情報は東電が出してくるものに頼っているとして「透明性がない」とも述べた。
◆日本は原子炉冷却に注力する必要、恐らく数週間かかる見通し=米規制当局
http://jp.reuters.com/article/jp_quake/idJPJAPAN-20108720110317
[ワシントン 17日 ロイター] 米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は17日、日本は原子炉の冷却に注力する必要があり、恐らく数週間かかるとの見通しを示した。
福島第一原発の半径80キロ以内に住む米国民に避難を勧告したことについては妥当な判断とした。
◆「政府、信用できない」福島県郡山からの避難民憤る
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20110317-OYT8T00902.htm
東日本巨大地震で、福島第一原発を抱える福島県などから県内への避難者が相次いでいる。同県郡山市から家族6人で避難し、富山市役所で17日、被災者向けの市営住宅を申し込んだ会社経営遠藤孝浩さん(46)は、「なぜ(原発が)あれほどの状況になって住民に害はないと言うのか。政府の言うことは信用できない」と憤った。
遠藤さんの自宅は、震災で半壊となった。地震発生翌日の12日には、福島第一原発の事故を受けて同県北塩原村のホテルに避難。途中のガソリンスタンドでは、3時間並んで10リットルのガソリンしか入れることができない状況だった。避難域が拡大されたことを受けて、「さらに遠くに避難しよう」と14日に砺波市のホテルに移った。
中学3年の息子は20日、入学予定の茨城県内の高校に行く予定だったが、地震の影響で自宅待機となり、「子どもたちも精神的なショックを受けている」と沈痛な面持ちで話した。
遠藤さんは、避難域が相次いで拡大されたことについて、「刻一刻と状況が悪くなっていると感じる。政府は『(体に)害はない』などと繰り返すが、信じることはできない」と話した。
富山市は市営住宅の空き部屋の修復などを急ピッチで進め、最終的には85戸を準備することができるとしている。福島第一原発から30キロ圏内の世帯や、住宅が全壊した世帯から優先的に案内している。
◇
「とにかく原発が怖かった」――。
福島市の自宅が半壊し、子供3人を含む家族や親族計10人で朝日町の温泉旅館に身を寄せている女性(29)も17日、被災直後の様子や、避難を決意した理由を語った。
子供を迎えに車で向かった市内の保育所で被災した。「大きい横揺れで支えがないと立っていられなかった」。車で帰宅する途中の街並みも一変した。「歩道はぐちゃぐちゃで、陥没した道路の穴に軽乗用車がはまっていた」。信号機が消え、手や目線で合図し合って交差点を通過したという。
食料を買いに行ったドラッグストアでは、500ミリ・リットルのペットボトルは1人3本までに制限され、手に入った食料もカップラーメン6個。その後も余震が続き、「子供たちが怖がって夜も眠れなかった」と言う。
県外脱出を決めたのは、福島原発の放射能漏れが収まる様子がなかったため。「小さい子供は被曝(ひばく)の影響も大きいはず」と案じ、15日に福島市を出発。「東京方面はダメだ。新潟を目指そう」と家族で話し合い、山形県米沢市、新潟市を経由して16日に朝日町にたどり着いた。現在は、朝日、入善両町に町営住宅などへの入所を打診し、回答待ちという。
女性は、「安全になれば福島に帰りたいが、今はまず住む場所を探さなければ」と話した。
(2011年3月18日 読売新聞)
◆福島県、ヨウ素の備蓄量は38万人分
http://www.sanspo.com/shakai/news/110318/sha1103180505015-n1.htm
原子力災害により体内被曝をした場合の健康被害を防ぐ効果がある「安定ヨウ素剤」。原子力発電所を抱える各自治体は、国の原子力委員会が定めた原子力施設の防災対策に基づき、安定ヨウ素剤を備蓄しているが、福島県内で確保できている備蓄量は17日現在、およそ38万人分であることが明らかになった。
福島県によると、平時の安定ヨウ素剤の備蓄量は、同原発から10キロ圏内の住民らのための7万人分。東日本大震災で同原発に被害が出て以降、急きょ、国や隣県の茨城県から18万人分の安定ヨウ素剤の追加提供を受けた。このほかにいわき市が独自に13万人分を備蓄しており、県内全体で計38万人分を確保しているという。
福島県内では、東京電力福島第一原発から20キロ圏内で退避指示、20~30キロ圏内にも屋内退避指示が出されている。福島県によると、屋内退避指示圏内の住民と避難所には合わせて約14万1000人の人たちがいる。
県が確保した25万人分のうち、13万人分の安定ヨウ素剤はすでに、屋内退避指示が出されているいわき市など30キロ圏内の11市町村に配布済み。ただ、県では「屋内退避指示の範囲がこれ以上広がった場合、残る12万人分の備蓄では全く足りない」という。
経済産業省原子力安全・保安院によると、福島県を除く日本国内の原子力発電所がある12道県で備蓄している安定ヨウ素剤は70万人分のみ。福島県の要請を受け、広報担当者は「現状では不足が生じているので、国内メーカーに在庫を確認するなど対応を急いでいる」と話している。
◆燃料不足、相次ぎ緊急輸入 石油元売り、商社が着手
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110318/bsc1103180503004-n1.htm
東日本大震災の影響で被災地や首都圏でガソリンや軽油などの石油製品が不足している事態に対応し、石油元売り各社は石油製品の輸出停止分を国内向けに振り向けたり、緊急輸入に乗り出した。大手商社も原発事故による火力発電所の能力増強に対応、燃料となる石油や液化天然ガス(LNG)、石炭の追加調達などについて資源メジャーなどと交渉を開始した。
石油連盟の天坊昭彦会長は17日、「ガソリンなど製品在庫は十分ある」とした上で、業界として月内に製品輸入や輸出キャンセル分を国内に振り向け、増産で140万キロリットルを調達する緊急対策を実施する方針を示した。JX日鉱日石エネルギーは17日までに、提携先の韓国の石油精製最大手SKイノベーションからガソリン4万キロリットル、別の企業から軽油4万キロリットルを手当てすることで合意した。早ければ今月末にも輸入する。出光興産やコスモ石油なども余剰生産分を輸出に振り向けてきた方針を転換し、今月は輸出をキャンセルして国内向けに回すほか、緊急輸入も計画している。
三井物産は17日までに、権益の40%を保有する豪州エンフィールド油田から発電用の低硫黄重油(C重油)の輸入量を増やすことで豪資源メジャーのウッドサイドと合意したことを明らかにした。
一方、LNG調達では、三菱商事と三井物産が出資先のロシアのLNGプロジェクト「サハリン2」などから日本向けの輸出量拡大を打診しているもよう。カタールの国営LNG事業会社カタールガスやロシア政府もすでに日本向けの支援を表明しており、大手商社は調達拡大に向け交渉に入っている。三菱商事も、包括提携する韓国ガス公社とLNGを融通してもらえるかどうか協議中とみられる。
◆オバマ大統領が声明「あらゆる必要な支援行う」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110318-OYT1T00106.htm?from=navr
【ワシントン=黒瀬悦成】オバマ米大統領は17日、ホワイトハウスで東日本巨大地震に関し声明を発表し、「我々は日本と共にある」と述べ、被災者の救助や災害復旧、放射能漏れを起こした福島第一原発への対応をめぐり、「あらゆる必要な支援を行う」と表明した。
大統領は、「日本人は頑健で精神力がある。日本は必ず復旧し再建すると確信している」と強調。また、「米西海岸やハワイ、アラスカ、太平洋の米国領に有害な水準の放射性物質が到達することはない」と語り、米国民に過敏に反応しないよう呼びかけた。
大統領は、「原子力発電は、今後の米国の重要なエネルギー源の一つだ」と述べ、原発の新規建設を進める構えを示す一方、日本での震災を受け、原子力規制委員会(NRC)に対し、米国内の原発の安全性を全面的に再検査するよう命じたことを明らかにした。
(2011年3月18日05時13分 読売新聞)
◆「立ち去るわけにはいかない」東電社員、放射線との闘い
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103170563.html
四つの原子炉が重大なトラブルに見舞われ、制御不能に陥った福島第一原子力発電所。最悪の事態だけは避けねば??。自衛隊などの放水活動が始まる中、原発内でも多くの人が過酷な状況下で闘い続けてきた。「もっと早く国ぐるみで取り組めなかったのか」「生きて帰って」。家族にもつらい時間が過ぎていく。
福島第一原発が制御困難に陥った15日、東電は現場での作業に直接かかわらない社員らを施設外に退避させた。
「もう会えないと思った。でも自分だけが立ち去るわけにはいかないと思った」。地震発生直後から作業にあたっていた東京電力社員は、家族に繰り返し言ったという。
家族の説明によると、この社員は地震発生時に原発の中にいた。激しい揺れに襲われた直後、高い津波に襲われ、施設内の燃料や機材が失われたという。「自然は怖い。地震と津波が重なるなんて」と振り返ったという。
ポンプ設備や最後の頼みの綱である緊急炉心冷却システム(ECCS)を起動しなければと、社員の自家用車のバッテリーや屋台の小型発電機までかき集めた。それでもシステムは回復しなかった。「外からの電力が断たれたのが一番悔しい」とも言った。
現場では数百人の社員や作業員が交代で作業にあたった。だが、余震が襲うたび、せっかく修理したところが再び壊れていったという。
余震で眠れず、備蓄のクッキーやレトルトの五目ごはんはのどを通らない。精神的に追いつめられた。
放射線をどれだけ浴びたのか。このまま爆発するのか。多くの人たちに放射線を浴びせる事態を招くのか。
東電の記者会見では、歯切れの悪い問答が繰り返されていた。それを知った社員は「中のことを、外の人は知らないんだ」と思った。「会社には、もうあきらめられているのか」とも。だが同時に「避難している住民が戻ってこられるようになるまで、ここを出てはいけない」と思っていたという。
この社員から現場の惨状を聞かされた家族は驚いた。地震が起きるまで、「世界最高の技術だから安全だ」という社員の言葉を家族は信じてきた。事故の際の被曝(ひばく)対策もできていると思っていた。
家族の一人はいう。「政府や東電は、現場で体を張る連中を見殺しにするのですか。今まで信頼してきただけに、腹立たしいのです」
◇
第一原発そばの社宅に住んでいた東電社員の妻は、作業に携わる夫の身を案ずる。
11日午後、激しい揺れに襲われた。タンスが倒れ、めちゃくちゃになった自室から、原発で働く夫に何度も電話をかけた。つながったのは深夜。「無事だ」。生きていることだけは分かった。その後、連絡は途絶えた。
4日後、避難した妻に短い携帯メールが届いた。
「飲み水が足りない。体調も悪くなってきた」
こんな状況の中で、日本全体に影響する重大な仕事ができるのだろうか。夫の家族の一人は心配する。「東電社員は一番責任ある立場だから、何も言えないのかもしれない。けれど家族としては、すぐにでも何とかしてほしい」。涙がこぼれた。
彼はまだ原発にいる。自衛隊の放水作業は始まったけれど、家族は胸がつまるようでテレビの画面を直視できない。(大谷聡、鈴木彩子、石田博士)
◆南相馬市 屋内退避区域の住民を県外避難へ
http://news24.jp/articles/2011/03/18/07178727.html
福島第一原子力発電所の事故などを受け、福島・南相馬市は、屋内退避の区域となっている市内の住民を、18日からバスで県外に避難させることを決めた。
福島第一原発の事故などを受けて、南相馬市は17日、市民に対する説明会を開き、希望する市民を18日からバスで避難させることを決めた。
南相馬市は、福島第一原発で爆発事故があったことから「避難指示」や「屋内退避」の区域となっている。すでに避難している住民もいるということだが、南相馬市役所は必要な物資が入ってこないことから、市民をバスで避難させることを決めたという。
バスは千葉県と群馬・片品村が大型バス計33台を確保し、南相馬市に派遣した。被災者は、千葉県が用意したバスで約400人が新潟県に向かい、片品村では1000人を受け入れる。
希望する市民は、18日と19日、午前7時から8時に受け付け、避難させるという。しかし、病人はどうするのかなど市の急な対応に市民の動揺が広がっている。
◆反核グループ、長期におよぶ危険を警告
http://jp.ibtimes.com/articles/16239/20110317/284011.htm
福島第1原子力発電所での事故は、放射線の放出のみにとどまらず、長期間にわたり影響をもたらす可能性があるという。反核グループ「社会的責任を果たすための医師団(PSR)」が語った。
PSRが開いた記者会見では、福島第1原子力発電所から漏れている現在の放射線量および将来に予想される放射線量から、人の健康に及ぼすリスクについて説明された。
PSRによると、放射線を少量でも浴びると、健康に問題が生じる可能性があるという。体のどの臓器がどのような放射線を浴びたかに因り、健康への被害は異なる。
放射線の影響を研究しているアイラ・ヘルファンド(Ira Helfand)博士によると「その関係は線形ではない」という。ただ「少量のプルトニウムからでも、がんになる可能性がある」と指摘した。
がんは、放射性物質が環境に放出され、体に入り込むことで生じる場合がある。たとえば、放射性ヨウ素は短い半減期を持ち、甲状腺に集まり、甲状腺がんの原因となる。またストロンチウム90は数十年という比較的長い半減期を持つが、骨に集まる傾向があり、そこで微量だが放射線を出して骨髄がんや白血病を引き起こす可能性がある。
原爆が投下された広島・長崎では、ある一定量以上(200ミリシーベルト以上)の放射線を浴びた人のがん発生率と被ばく線量に比例関係が見られたという。放射線影響研究所の調査では、1000ミリシーベルトの被ばく者は、がん発生率が自然な状態と比べて60%増加する結果となった。
一定量の放射線は自然界に常に存在するが、マーヴィン・レスニコフ(Marvin Resnikoff)博士は、福島の原発事故により、通常レベルに比べてどれほど高い放射線放出レベルになっているかが問題だと述べた。同博士は1時間当たりの放射線量が、1年間に人が自然に浴びる放射線量と比べられる必要があると指摘した。
放射線量はミリシーベルトという単位で測定される。国連科学委員会の報告などによると、人が宇宙や食物などから自然に受ける放射線量は年間でおよそ2.4ミリシーベルトとなる。またCTスキャンに使われる放射線は1回当たり平均6.9ミリシーベルトだ。原子力発電所では、目標値が年間0.05ミリシーベルト以下で、東京電力によると、通常はこの数値を大幅に下回っているという。
今回事故が起こった福島第1原子力発電所では、3月15日午前10時頃の測定で、3号機の建屋内で1時間当たり400ミリシーベルト、4号機建屋内で同100ミリシーベルトが確認されたという。これは通常の数値を著しく超えており、全身被ばくの場合には白血球の一時的な減少がみられる500ミリシーベルトに近い値だった。
レスニコフ博士によると、放射線の放出が広島や長崎を襲った原爆のように1回の爆発によるものではないことが大きな問題だという。少量の放射線が徐々に放出され、風に乗って流され、被害が拡大する恐れがある。西からの風が吹いていれば、汚染物質の多くは海洋に流されるが、そうでなければ広域な土地が汚染される可能性がある。
また、施設内に保管されている使用済み核燃料にも問題が残る。使用済み核燃料を冷却用の水中に沈めた状態が維持できなければ、過熱され、火災が発生し、内部に含まれている大量の放射性物質が大気中に放出される恐れがある。
炉心は格納容器と建屋の2層で守られているが、使用済み核燃料が保管されている場所は建屋のみで守られている。福島第1原子力発電所の1号機と3号機では、建屋の一部が水素爆発により吹き飛ばされた状態となっている。
使用済み核燃料が保管されているプールの水は、ポンプで注入され続けなければ、水温が次第に上昇し、沸騰してしまう。もしプールの水が沸騰すれば、使用済み核燃料は溶ける可能性がある。レスニコフ博士は、過熱された燃料棒からは放射性物質のプルームが生成される可能性があると語った。その熱から化学反応が起こり、水素が発生する場合がある。また燃料棒を覆うジルコニウム合金の被覆管を損傷する可能性もある。さらに火災が発生すれば、放射性物質を微粒子であるエアロゾルに変え、風に乗ってより長い距離を移動するようになるため、広域に影響をもたらす可能性もある。
福島第1原子力発電所の3号機では、17日朝から、使用済み核燃料プールを冷却するために自衛隊がヘリコプターで海水を投下したほか、地上からも自衛隊の高性能消防車を利用し放水を行った。東京電力は、これら放水により冷却に「一定の効果があった」との見解を示している。
◆「伊那市の放射線数値 平常どおり」 20年以上測定 伊那市の小牧崇さん
http://inamai.com/news.php?c=shakai&i=201103172338230000042226
20年以上にわたり、伊那市内の放射線を測定している富県の小牧崇さんは、現在の伊那市の放射線数値は、平常どおりとしています。
小牧さんは、元高校の教諭で、名古屋市に本部を置くチェルノブイリ原発事故の民間救済団体、「チェルノブイリ救援・中部」で活動しています。
チェルノブイリ原発事故後、放射線検検知器を購入し、現在は2台を所有し、20年以上にわたって放射線の測定を続けています。
白い検知器は、放射線のガンマが通過した回数をカウントするもので、現在、通常自然界に存在する、20程度の値を示しています。
黒い検知器は、ウクライナで購入したもので、平常と同じ程度の0.1マイクロシーベルト程度の値を示しています。
どちらの検知器も、平常どおりの数値を示していて、小牧さんは、現在、伊那市には放射線による汚染はなく、心配する必要はないとしています。
小牧さんによると、県内で、放射線検知器を所有する人たちで、メールなどを使った情報交換が始まっていて、もしも異常を検知した場合は、地域メディアなどを通して広く公表したいとしています。
◆防衛相、ヘリの放射線量を度外視「強い意志持て」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000447200.html
自衛隊ヘリコプターによる17日の東京電力福島第1原発への水投下に関し、北沢俊美防衛相が折木良一統合幕僚長に「1回は必ず実行するという強い意志を持て」と指示していたことが分かった。これを受け折木幕僚長は乗組員に同趣旨の指示。事実上、1回目は放射線量を度外視して実行するよう迫った格好だ。
陸上自衛隊のヘリが水の投下を終えた後に記者会見した北沢防衛相は、硬い表情を崩さず「きょうが限界だと判断し決心した」と、重い決断を下した心情を吐露した。前日は原発周辺の放射線量が規定値を大幅に超えたため、投下を断念。実行見送りの判断はヘリの操縦士に委ねていたと説明し「それを繰り返したのでは成果が挙がらない。菅直人首相と私の重い決断を受け、折木統幕長が判断した」と強く指示したことを示唆した。
一方、北沢防衛相の指示をヘリ乗組員に伝えた制服組トップの折木良一統合幕僚長も、自衛隊としての覚悟を強調。興奮気味に「“1回目は必ずやるとの強い意志を持っていけ”と指示をした」と振り返った。結果的に、直前に飛んだ別のヘリによるモニタリングで安全上の問題はないと判断されたが、事実上、最初の水投下は放射線量に関係なく実行せよ、と迫った形だ。
防衛省15階にある統合幕僚監部報道官室ではテレビ映像でヘリの作業を見守った幹部が「放射線量を考えると、ヘリの高さはあれが限界だろう」と悔しさをにじませた。
福島第1原発からの放射線は上空にも出ており、防衛省の測定では高度90メートルで1時間当たり87・7ミリシーベルト、高度300メートルで4・13ミリシーベルト。ヘリ乗員の被ばく線量限度は1年に50ミリシーベルトだが、緊急任務の受容上限は100ミリシーベルト。今回の地震対応に限り上限を250ミリシーベルトに変更した。火箱芳文陸上幕僚長は会見で、ヘリ乗員10人の除染後の放射線量はいずれも60ミリシーベルト以下で、健康状態に異常はないと明らかにした。
◆東電、通信回線を誤切断…原発データ送信できず
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000448480.html
東京電力は17日、送電線の工事中に社内専用の通信回線を誤って切断し、福島第1原発から東京本店などへのデータ送信が9時間近く途絶えていたことを明らかにした。データには格納容器圧力や原子炉圧力、放射線量などの数値も含まれていた。爆発や火災が相次ぎ緊張が高まる中でのトラブルで、同社は「こういう事態を招き申し訳ない」と謝罪した。
東電によると、工事は福島県富岡町で協力会社が送電線の支柱を直すために実施。16日午後4時すぎに回線を切断してしまった。通話もできなくなったため、第1原発の状況を知らせる際には、放射線量が高い建物外に出て衛星電話で必要最小限の報告をするしかなく、詳しい数値は伝えていなかった。17日午前0時40分ごろ復旧した。
◆川内原発:「即時停止を」 反原発ネット、九電に申し入れ書 /鹿児島
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20110317ddlk46040316000c.html
東日本大震災による相次ぐ福島原発での事故を受け、16日も反原発の市民団体が九州電力鹿児島支店や県庁を訪れ、原発の即時停止などを求めた。九電側の対応に憤った市民団体メンバーが詰め寄る場面もあった。
この日は「反原発・かごしまネット」(橋爪健郎代表)のメンバー約20人が九電鹿児島支店を訪れ、川内原発(薩摩川内市)の1、2号機の即時停止と、計画中の3号機増設の白紙撤回を求める申し入れ書を手渡した。
同ネット側は同日午前、九電に申し入れを連絡。このため九電側は「急な連絡で準備ができない」として、尾形聖一広報グループ長らが支店1階ロビーで対応。これに対し橋爪代表らが「きちんと対応すべきだ」などと憤り詰め寄った。
また県原子力安全対策室も訪れ、国に対し福島原発から200キロ圏内の住民の避難を求める▽県内に避難者の受け入れ体制を整える--などを求める伊藤祐一郎知事あての申し入れ書を提出した。【福岡静哉】
◆「川内原発増設凍結を」 地元自治会が方針転換
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/232214
東京電力福島第1原発の事故を受け、鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原発の周辺住民で組織する4地区のコミュニティ協議会(自治会)は17日、「原発の安全神話は崩壊した」として、川内原発3号機増設計画の凍結を岩切秀雄市長に求める要望書を市に提出した。増設容認だった地元が態度を変え、計画に影響が出る可能性がある。
4地区は川内原発から10キロ圏内にあり、住民数約3500人。要望書は、計画を進める前に、想定外の地震と津波に対応できる耐震や設備設計、原発の集中立地の見直しが必要としている。
4地区側は「安全基準の見直しがない限り、増設は凍結すべきだ」と主張。市側は「不安を解消したい」として18日、九電とともに市内全48地区のコミュニティ協議会長を集めて質疑に応じるという。
川内原発3号機増設計画は昨年、岩切市長や伊藤祐一郎知事が同意したのを受け、国が3号機を重要電源開発地点に指定。九電は1月、国に原子炉設置変更許可を申請した。
=2011/03/18付 西日本新聞朝刊=
◆米軍は無人偵察機を投入…原子炉内部を撮影へ
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000447220.html
福島第1原発の原子炉建屋内部を撮影するため、在日米軍は無人偵察機グローバルホークを投入した。
同機は約1万8000メートルの高々度を飛行し約560キロ先まで見通す偵察能力を持つ。夜間や悪天候でも目標の捕捉が可能で、地上からの操作のほか事前のプログラム飛行もできる。無人機のため乗員が被ばくする危険性がなく破損箇所など建屋内の状況が把握できれば対策づくりに役立つ。米領グアムのアンダーセン基地に配備している機体を使用している。
また、在沖縄米海兵隊の第31海兵遠征部隊(31MEU)は強襲揚陸艦エセックスなど3隻で日本海側に到着。ヘリで仙台市内に移動して支援活動を始める予定。
◆福島で被ばくの確認検査に1万人が殺到
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000446520.html
福島県内の避難所や保健事務所で16日、計約1万人が被ばくの有無を確認するスクリーニング検査を受けたことが分かった。県災害対策本部が17日、発表した。
原発周辺から移ってきた住民だけでなく、避難所近くの住民などの受検希望者も多く、放射能汚染への不安が広がっている現状を裏付けた形だ。
県によると、16日は相馬市、いわき市などの避難所18カ所で巡回検査を実施。保健事務所など常設の8カ所でも受け付け、計6人から放射線が検出され、顔や手の部分ふき取りを行った。全身洗浄が必要な住民はいなかった。検査所での混乱を避けるため、県は原発圏内からの避難住民を優先的に検査する方向で検討。受検者が他県の避難所に移った場合にスムーズに受け入れられるよう、受検証明書の発行も急いでいる。
◆県職員らは期待せず?「もっと近づかないと駄目だべ」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000446840.html
福島県自治会館(福島市)3階に設けられた県災害対策本部。ごった返す部屋の片隅で水投下の様子がテレビに映し出されたが、足を止める職員はほとんどいない。
テレビを横目に会議の報告資料を準備していた県の男性職員は「ヘリはもっと近づかないと駄目だべ」とつぶやくだけ。4回目の投下にも「こっちはほかの仕事で忙しい」と、効果に期待する様子はなかった。
県原子力安全対策課の男性職員は「何も情報が入っていない。作業を開始したの?放射線量、低いの?」と矢継ぎ早に記者に問いかけ、東京電力の社員の所へ。東電関係者は、第1原発の図面を見ながら、自衛隊員らと話し合っていた。
◆被災地ルポ…広がる不安「もう原発なんていらない」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000446750.html
地震発生7日目を迎えた被災地。避難所などでは、自衛隊による福島第1原発への水の投下をかたずをのんで見守った。
福島市のあづま総合体育館は南相馬市など浜通りの避難者を主に受け入れている。しかし、福島第1原発から60キロ離れた福島市でも放射能という見えない恐怖への不安は広がりを見せている。
「16日朝は2500人の避難者がいて、これ以上の受け入れは無理だったが、現在は2000人ほどに減った。きのうからきょうにかけて、もっと遠くへ逃げたいという人がここから出ていっている」と施設を管理する県都市公園・緑化協会の土屋文明理事。「救援物資は来ているのに人がいなくなる皮肉な現象が起きている」と続けた。
17日午後、南相馬市から家族、友人5人と車3台で避難してきた石田かおりさん(29)は自宅が屋内退避の20~30キロ圏内にあるという。自衛隊のヘリコプターによる水投下などのニュースを耳にしながら「これからどうなるんですか。もう原発なんていらない」と怒りを口にした。
市内では15日午後6時に放射線量23・18マイクロシーベルトを記録。17日午後3時には13・40マイクロシーベルトに下がったが、県内では最も高い数値が出ている。
体育館の外では被ばく量を測定するスクリーニング検査も午後から実施。市内から親子3人で検査に訪れた10代の男性は「福島市内でも怖い。検査をして大丈夫と言われたけど安心はできない」と話した。その後も検査を待つ人の行列は延々と続いた。
5日前に南相馬市原町地区から家族5人で避難した54歳の男性は、災害報道を映す施設内のテレビモニターを見ながら「ここから逃げるにもガソリンもない。これから、どうしていいか分からない」と吐き捨てた。
◆水投下、東電社員も「うまくいくか」不安顔
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000447900.html
ヘリによる水の投下は、東電のホームページ(HP)でも伝えられた。東京都千代田区の東電本店では社員が「うまくいくでしょうか」と不安な表情を見せた。HPでは、第1原発南側の展望台にある固定カメラで撮影された17日午前10時ごろの静止画を紹介。バケットをつり下げた陸自のヘリが水を投下した直後、海側へ飛び去る様子が撮影されていた。広報担当者は「テレビは見ました」と応対した以外は部屋に閉じこもったままだった。
一方、経済産業省では西山英彦審議官の記者会見中に「水投下」の速報が。西山審議官は一瞬、安どの表情を浮かべかけたが、「難問山積だが国民の負担を少しでも軽くしたい」と気を引き締め直すように語った。
◆被ばく覚悟!自衛隊ヘリ、決死の放水作戦
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/18/kiji/K20110318000447820.html
東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故で17日夜、自衛隊の消防車両が、冷却機能が停止した3号機の使用済み燃料プールへの放水を行った。高濃度の放射性物質放出を防ぐための前例のない試みで、警視庁の高圧放水車も投入。午前には陸上自衛隊のヘリコプターを使い上空から水を投下したが、周辺の放射線量は下がっていない。危機的状況の打開に向け、被ばくリスクが高い決死の作戦は18日も空陸両面で決行する。
防衛省などによると、自衛隊の消防車「A―MB―3」など5台と化学防護車が17日午後5時半すぎ、福島第1原発に到着。同7時35分、3号機に向けて放水が始まり、同8時7分までに5台で計30トンを放水した。3号機は爆発などで原子炉建屋の天井や壁が損傷しており、水は開口部から建屋内に届いたようだ。防衛省は当初、9台のポンプ車をホースで連結し、くみ上げた海水を大型の消防車両に送り込んで放水する計画だったが、放射線量が高く車外での作業を懸念。連結せずに5台で放水した。
警視庁機動隊の高圧放水車も午後7時ごろから約5分間、4トン放水したが中断。警視庁によると、線量計のアラームが鳴り危険と判断した。18日以降は実施しない方針で現地から撤収した。
これに先立ち午前には、空からの作戦を決行。同8時56分、陸上自衛隊の大型ヘリ「CH47J」2機が仙台市の霞目(かすみのめ)駐屯地を離陸。同9時48分から約15分間、7・5トンの容器に海水を入れて水を投下する作業を2機で計4回実施。水は霧状になって原子炉建屋にかかった。
陸自は事前に別のヘリで現場上空の放射線量を測定し、高度1000フィート(約300メートル)で4・13ミリシーベルト、高度300フィート(約90メートル)で87・7ミリシーベルトだった。折木良一統合幕僚長によると、投下は300フィートより低い位置から行った。投下後に記者会見した北沢俊美防衛相は「間違いなく3号機にかかった」と評価した。
前日16日も陸自ヘリが水を投下しようとしたが、放射線量測定の結果、隊員の高レベルの被ばくが避けられないと判断し断念。一夜明けて命懸けの任務が遂行されたが、第1原発敷地内の一部で午前中に3700マイクロシーベルト超だった放射線量は、ヘリによる放水後の午後1時半に4000マイクロシーベルトを超えた。自衛隊消防車の放水前後も約3600マイクロシーベルトで変わらなかった。
一方、東電はヘリによる水の投下について「水蒸気が建屋から上がった。冷却効果があった」と強調。地上からの放水が遅れた理由については「現場の放射線量が高く、段取りに時間がかかった」とした。
被ばく覚悟で任務に当たったのは、警視庁警備部の幹部(55)と25~41歳の10人の機動隊員。11人のうち10人は家庭があるという。陸自は第1ヘリコプター団(千葉県木更津市)が出動し、ヘリ2機に10人が乗り組んだ。
福島第1原発では3、4号機の使用済み燃料プールの冷却機能が停止し、注水が緊急の課題だが、17日の放水量はプールを満たすのに十分ではない。政府によると、米軍のポンプを輸送中で、防衛省はヘリや消防車による放水を18日も行う方向で検討している。
◆A―MB―3 電子制御機構を持った最新鋭の航空自衛隊向け大型化学消防車。航空機に対する消火、人命救助用として1989年度から航空自衛隊第1航空団(浜松基地)などに配備。消火装置は遠隔油圧操作方式で運転室内から放水可能。運転席上部に設置されている高速放水用ノズルは最大で約80メートルの射程距離があり1分間に約6トン放水できる。乗員は5人。総排気量2万CC。車輌重量31.52トン。全長11.95メートル、全幅3.10メートル、全高3.780メートル。
◆CH47J 陸上自衛隊所有の大型輸送ヘリコプター。米ボーイング社製で日本向けに改良された機体。川崎重工がライセンス生産。乗員3人(パイロット2、機上整備員1)のほか55人が搭乗可能。全長30メートル18、全高5メートル69。プロペラ直径は18メートル29。国内では阪神・淡路大震災、新潟県中越地震などの大規模災害時に出動。またスマトラ島大津波、パキスタン洪水被害の緊急援助では現地に派遣された。
▼宮崎慶次大阪大名誉教授(原子力工学) ヘリコプターや地上からの放水で、原子炉容器だけでなく使用済み燃料プール内の貯蔵燃料への注水も可能なことが分かり、最悪のシナリオを回避する展望が開けてきたと思う。露出した燃料棒を水で冷やし、破損の進行も食い止められる。そうなれば、放射線量も減り、現場に人も近づきやすくなる。午前中のヘリでの1回目の水投下後、しばらくして建物内から水蒸気が出たので、効果があったことが分かった。時間を置かずに地上から放水できればさらによかったが、水蒸気爆発を警戒したのかもしれない。放水はあくまで応急措置。大量の水でプールを満たすにはやはり電源の復旧が必要だろう。
▼宮健三東京大名誉教授(原子力工学) とにかく使用済み燃料プールを冠水させることが大切。プールにどれだけ水が入るかという観点からすると、ヘリコプターによる水の投下よりも地上からの放水の方がよほど効果的だ。一度冠水させたとしても、使用済み燃料が発熱して水が蒸発するので、失われた分を補給し続ける必要がある。今回地上から自衛隊が放水した30トンでは足りず、継続すべきだ。電源が復旧して海水の注入が可能になれば、正常に近い状態に向かうだろう。
◆東日本大震災・福島第1原発事故 社民・福島氏「浜岡原発停止を」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110318ddm005040072000c.html
社民党の福島瑞穂党首は17日夜、首相官邸を訪れ、東京電力福島第1原発の事故を受けた緊急要請を行った。福山哲郎官房副長官に対し、東海地震の予想震源域にある中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)を停止させるよう申し入れた。また、屋内退避指示が出ている福島第1原発から半径20~30キロの範囲の住民について、30キロ圏外に避難させることなども求めた。
◆福島第1原発事故 イスラエル、原発建設計画を中止
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110318ddm007040021000c.html
【エルサレム花岡洋二】イスラエル放送(ラジオ)は17日、イスラエルのネタニヤフ首相が同国初の原発建設計画の中止を決定したと伝えた。福島第1原発での事故を受けての決定という。
同国は70年代に原発建設を計画し、80年代になって同国南部ネゲブ砂漠に建設することが決まった。計画では、20年ごろまでに、1200~1500メガワット級の発電用原子炉を2基建設する予定だったが、建設工事には着工していない。
地元紙イディオト・アハロノト紙は、首相が13日の閣議で「民生用原子炉を建設する構想に私は賛成していたが、見直すべきだと考えている。わが国は日本に比べて小さく、環境災害は甚大な被害をもたらす」と発言したと報じていた。
同国は核兵器保有が確実視されており、研究用の原子炉が既に2基ある。
◆電力需給、逼迫 企業、対応追われ--東電管内
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110318ddm008040045000c.html
東日本大震災後の原発停止などに伴う東京電力の電力供給能力の落ち込みを受けて、海江田万里経済産業相は17日の会見で「本日夕方から夜にかけて、予測不能な大規模停電が発生する恐れがある」と警告。節電を呼びかけたことを受けて、鉄道各社は運行を急きょ減便、企業は社員の早期帰宅や閉店時間切り上げなど対応に追われた。結局、17日は回避されたが、電力の需給が逼迫(ひっぱく)する中、今後も大規模停電のリスクは続きそうで、企業活動の復旧の制約になる懸念もある。
「このままの需要が続くと大変なことになる。節電をお願いします」。東電の担当者は17日午前の会見で悲鳴を上げた。同日の都心は寒さが強まり、最低気温が平年より3・3度も低い1・8度に低下。東電の電力供給能力が地震前の64%に相当する3350万キロワットに落ち込む中、家庭の暖房需要急増で電力消費は膨らみ需給逼迫懸念が一段と強まった。
帰宅ラッシュの夕方にはさらに消費電力が膨らむ可能性が高まった。海江田経産相が緊急会見してまで予測不能の大規模停電の可能性を警告したのは、そんな綱渡りの電力供給体制を象徴した。
海江田発言に企業側は危機感を高め、日産自動車は横浜市の本社の約2800人の社員に速やかな帰宅を指示。富士通も東京、神奈川、千葉の3都県の事業所に勤務する社員約2万人に帰宅するように通知した。
一方、流通では、J・フロントリテイリングが大丸東京店、松坂屋銀座店、松坂屋上野店の3店舗の閉店時間を30分~1時間半繰り上げて、午後5時半で閉店。同社は「電車の本数が大幅に減るうえ、突然の停電で顧客が混乱しないよう判断した」と説明した。
また、イトーヨーカ堂は、停電した場合に照明などを自家発電に切り替え、従業員が買い物客を店外に誘導する態勢を整えた。
東電は夕方の会見で「需要超過になっても、直ちに管内全域が停電するような事態はない」と説明した。電力消費が供給を上回ると、変電所などに設置した制御装置が自動的に働き、供給不足分だけ電気を止めて需給を調整する。東電は管内全体が全面停電する「ブラックアウト」にはならないとするが、計画停電とは異なり、どこが停電するかは分からず、該当地域の住民や企業が混乱することも想定される。【宮崎泰宏、久田宏、小倉祥徳】
◆ガス発電所、新設を検討 東電、夏に向け
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110318ddm012040103000c.html
東京電力の藤本孝副社長は17日の会見で、「夏場に冷房需要が出てくるため(発電所を)できるだけ早く立ち上げる」と述べ、夏の電力需要ピーク時に備え、発電所を新設する方針を明らかにした。
東電幹部によると、新設を検討しているのは出力30万キロワット級のガスタービン発電所。運転停止から始動までの時間が短いため、電力需要が多いときの発電手段として主に使われている。▽工期が数カ月と短い▽小規模なため、大型の火力発電所よりも立地場所を探しやすい▽原油より需給の逼迫(ひっぱく)しにくい液化天然ガスが燃料--などの利点があることから、東電は「今から準備しても、夏までに発電を開始できる可能性がある」と判断した。
東電管内の夏の電力需要は最大6400万キロワットに上る可能性がある。しかし、東日本大震災で福島第1・第2原発の運転再開が絶望的となり、このままだと供給能力は4800万キロワット規模にとどまる見通しだ。【山本明彦】
◆福島第1原発事故 東電、動画公開 4号機、プールに水
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110318ddm012040110000c.html
東京電力は17日、福島第1原発3、4号機の画像を公開した。自衛隊機に同乗した同社社員が16日午後4時ごろ、撮影した。いずれも建屋が激しく損傷しており、水素爆発の破壊力の大きさを物語っている。
一方、建屋の隙間からは、4号機の使用済み核燃料プールで水が比較的たまっているのが確認された。このため、政府は17日に実施した放水の対象を3号機にした。【森禎行】
◆福島第1原発事故 放射線量超過の5県、数値低下 文科省が相談窓口
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110318ddm012040113000c.html
文部科学省が都道府県に設置する「モニタリングポスト」(自動観測局、MP)は、17日午後5時時点で、宮城、茨城、栃木、埼玉の4県で、大気中の1時間当たりの放射線量が通常値を上回った。群馬県は一時的なMPの異常で、午後5時時点のデータが計測できなかったが、午後4時時点で通常値を上回った。
午後5時時点の1時間当たりの最高値は▽宮城県0・141マイクロシーベルト▽茨城県0・209マイクロシーベルト▽栃木県0・189マイクロシーベルト▽埼玉県0・062マイクロシーベルト。群馬県の午後4時時点は0・096マイクロシーベルトで、それぞれの通常値の最高より0・002~0・153マイクロシーベルト高かった。17日午前9時時点では同じ5県で最高値を0・004~0・166マイクロシーベルト上回っており、放射線量は徐々に下がりつつある。
また、文科省は福島第1原発から20~60キロ離れた福島県内の34カ所の屋外で、17日午前9時20分~午後5時43分にかけ計測を複数回実施、0・7~170マイクロシーベルトだった。170マイクロシーベルトを計測したのは北西に約30キロの浪江町で、この場所では午後に3回測定、それぞれ167、170、158マイクロシーベルトを示した。同町内の原発から約20キロ地点では、15日夜に255~330マイクロシーベルトを計測、付近では2日経過しても放射線量が下がっていない可能性もある。
また、原発の北西約32キロの飯舘村で95・1マイクロシーベルトを計測、屋内退避指示圏外にも高い数値の放射線が拡散していると分かった。17日の調査で原発から北西方向で高い数値を計測、南側の30キロ圏内は4・5マイクロシーベルトだった。文科省は「風や地形の差と考えられる」としている。
文科省は福島第1原発周辺地区の住民に向け、健康相談ホットライン(0120・755・199)と被ばく医療健康相談ホットライン(090・5582・3521、090・4836・9386、080・2078・3308)を設置。毎日午前10時~午後9時に対応する。【篠原成行】
◆原子力発電、米国エネルギーの重要な一部=大統領
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-20110420110317
[ワシントン 17日 ロイター] オバマ米大統領は17日、原子力発電は米国における未来のエネルギーの重要な一部である、との考えを表明した。
東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所の事故については、米国はあらゆる手段を用いて日本での状況を監視しているが、米領域への放射線によるリスクはない、と指摘した。
また東日本大震災を受けて、規制当局に対し、国内の原発施設に関して包括的な調査を行うよう指示したことも明らかにした。
◆福島第一原発への放水、放射線量に変化なし
http://news24.jp/articles/2011/03/18/06178729.html
依然として深刻な状態が続く福島第一原子力発電所3号機で17日、自衛隊などによる放水作業が行われた。
17日午前、福島第一原発3号機の使用済み燃料プールに向けて自衛隊のヘリコプターが水を投下した。投下開始前の17日午前9時40分、敷地内の放射線量は3782マイクロシーベルトだったが、投下後の午後1時半には4175マイクロシーベルトを観測している。
17日夕方に行われた自衛隊の消防車などによる地上からの放水の前後は、ともに約3600マイクロシーベルトで、大きな変化はみられなかった。しかし、「東京電力」は放水の後に水蒸気が上がったのは一時的に燃料棒が冷却できたからだとして、「一定の効果はあった」という見解を示している。
一方、東京電力は送電線の設置を進めるなどして電源の復旧を急いでいるが、18日中に終えられるかわからないとしている。
◆原発事故直後、日本政府が米の支援申し入れ断る
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110318-OYT1T00096.htm
東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡り、米政府が原子炉冷却に関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを民主党幹部が17日明らかにした。
この幹部によると、米政府の支援の打診は、11日に東日本巨大地震が発生し、福島第一原発の被害が判明した直後に行われた。米側の支援申し入れは、原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、日本政府や東京電力は冷却機能の回復は可能で、「米側の提案は時期尚早」などとして、提案を受け入れなかったとみられる。
政府・与党内では、この段階で菅首相が米側の提案採用に踏み切っていれば、原発で爆発が発生し、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった、現在の深刻な事態を回避できたとの指摘も出ている。
福島第一原発の事故については、クリントン米国務長官が11日(米国時間)にホワイトハウスで開かれた会合で「日本の技術水準は高いが、冷却材が不足している。在日米空軍を使って冷却材を空輸した」と発言し、その後、国務省が否定した経緯がある。
(2011年3月18日08時12分 読売新聞)
◆IAEA事務局長、福島原発事故受け訪日へ
http://news24.jp/articles/2011/03/18/10178730.html
国際原子力機関(IAEA)の天野事務局長が17日、福島第一原子力発電所で起きた事故の情報収集などのため、オーストリア・ウィーンから日本に向けて出発した。
天野事務局長には放射能の専門家3人が同行、荷物の中には放射能測定機器や防護服なども含まれており、現場付近で測定が行われる見通し。
「核の番人」IAEAでは、加盟国の間から迅速で正確な情報を求める声が上がっている。
◆北電、泊原発に移動発電機を配備
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/279123.html
東京電力福島第1原発100+ 件の事故を受け、北海道電力は17日、泊原発(後志管内泊村)の敷地内に移動発電機車(出力3200キロワット)1台を配備すると発表した。停電などトラブル時の電力確保が狙いで月内に配備する予定。
福島第1原発の事故では津波による停電で、核燃料を冷却するための水を循環させるポンプが停止。非常用ディーゼル発電機も故障し、燃料の一部が溶け放射性物質が漏れ出した。
泊原発100+ 件への移動発電機車の配備は初めて。同社は現在、泊原発1~3号機に出力約4700キロワット~5600キロワットの非常用ディーゼル発電機を2台ずつ配備している。
同社広報部によると、災害時などに停電で泊原発が稼働停止しても、移動発電機車を使えば、冷却水の循環など一定の作動が可能になるという。
◆発生当日、東電会長ら不在 翌日帰社、対策本部も社長なしで
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110318ddm041040010000c.html
東日本大震災が起きた11日、東京電力の勝俣恒久会長、清水正孝社長ら最高幹部3人が出張中で、当日中に本社へ戻れなかったことが17日分かった。社内では震災当日の11日中に非常災害対策本部が立ち上がったが、本部長の社長は不在だった。
東京電力や関係者によると、勝俣会長と皷(つづみ)紀男副社長は震災当日、日中の経済交流を進める「愛華訪中団」の一員として中国・北京にいた。勝俣会長が団長で、12日まで上海や南京などを回り、中国政財界幹部と会合を開いた。11日は成田空港が使えず、勝俣会長らは12日に帰国した。
また、清水社長は当日、関西方面に出張中だったが、11日に電車で帰京できず、翌12日にヘリで戻ったという。清水社長は地震発生から2日たった13日夜に初めて記者会見を開いた。
東京電力広報部は毎日新聞の取材に事実関係を認めた上で「問題があったかなかったか、今はコメントできる段階ではない。(原発事故対策など)安全を最優先に取り組んでいる」と説明している。
◆原発の町から集団避難 福島・双葉町、アリーナに1200人 役場機能も近く移転(埼玉新聞 - 2011年3月19日)
http://www.saitama-np.co.jp/news03/19/11.html
東日本大震災による東京電力福島第1原発(福島県双葉町、大熊町)の事故で、避難指示が出ている双葉町の町民ら約1200人が19日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナに到着した。同県川俣町に移していた役場機能も近く再移転する。アリーナには、ほかにも福島県などの避難民が続々と到着。同日午後5時現在で1060人(男490人、女550人、性別不詳20人)となり、身を寄せた人々は合わせて約2300人に達した。
午後2時39分、双葉町の井戸川克隆町長(64)を乗せた公用車が、アリーナ横の道路に滑り込んだ。防災服に身を包んだ町長は車から降りると、そのまま避難住民と町の行政機能を置く予定の4階から入場。間もなく町民を乗せた大型バスが次々と到着した。住民たちは衣類や身の回りの品を両手に、やや疲れた表情を浮かべながら、居住空間となるアリーナの4、5階コンコースへと荷物を運び込んだ。
深刻な事態に見舞われた福島第1原発がある同町は12日から、全町民約6900人のうち約2200人が同県川俣町の避難所6カ所に分かれて避難していた。災害対策本部をはじめとする町の機能も全て川俣町に移転。だが、井戸川町長は住民と行政が1カ所に集まった方が効率的と判断し、同県外の数カ所に受け入れを打診していた。
県は18日、双葉町の要請を快諾した。埼玉県バス協会が用意した大型バス40台が19日午前4時半、さいたま市浦和区の県危機管理防災センターを出発。川俣町内で避難生活を送っていた人々を乗せると、同午前10時から11時半にかけて現地を後にし、さいたま市に向かった。
避難所の内外では18日からボランティアの活動が始まり、3連休初日となったこの日は、希望者が途切れることなく訪れた。参加者らは避難民の荷物を運んだり、日用品を必要な人に配ったり、さまざまな仕事に従事。18日夜から炊き出しも行われ、ボランティアのほかにも多くの人が支援物資を持ち込んだ。
アリーナは31日まで、最大5千人の避難住民を受け入れる予定。県民の総力を結集し、過去に例のない規模で災害救援活動が行われる。
◆福島第一原発、運転再開困難の認識示す 経産相
http://www.asahi.com/business/update/0319/TKY201103190427.html
海江田万里経済産業相は19日の記者会見で、東日本大震災で大きな被害を受けた東京電力福島第一原発について、「運転再開できるような状況だと思いますか。いまの状況が」と、運転再開は困難だとの認識を示した。ただ、廃炉にするかどうか判断する時期については「それはいずれだ」と述べるにとどめた。
福島県郡山市の原正夫市長からこの日、「国は廃炉を前提にした対応をすべきだ」との要請を電話で受けたことに触れたうえで述べた。
海江田氏は「いまやらなければいけないのは、被害を少しでも小さくすることだ」と強調。「やれることは何でもやる。制限はない」と述べ、あらゆる手段をとる方針を示した。
◆「冷却機能」回復へ一歩 漏電・設備損傷など課題も山積
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110319/biz11031922530031-n1.htm
東京電力福島第1原子力発電所の1、2号機の電源が19日午後、回復した。同原発は、東日本大震災の津波で非常用電源のほとんどが使えなくなるという「想定外」の事態に直面。原発の生命線である水で冷やす機能が失われたことが、重大事故の複合を招いた。源が回復し計測機器が復旧すれば、正確な状況が把握できるようになる。冷却機能の回復には機器や設備が損傷している可能性があるなど課題も山積するが、「安定」と「安全」に向け大きな一歩を踏み出した。
「信頼性が高い対策を取るための一歩となる」。東電の担当者は、電源回復に期待を託す。
回復には困難な作業を伴った。放射線量はケーブルを敷設する1号機近くで10ミリシーベルト、2号機は15ミリシーベルトと高水準で長時間とどまることはできず、交代での作業となった。放水中は中断し夜間の作業も強いられた。
施設内の東北電力の送電線から仮設配電盤まで引くケーブルは約1・5キロ。鉄塔を建てず、車で障害物をかき分けV字型に地面をはうように敷設。6人の作業員被曝線量が今回の事故対応で例外的に250ミリシーベルト引き上げられる前の100ミリシーベルトを超えた。健康への被害はないという。
電源回復への期待は大きい。3号機では水位低下の恐れがある使用済み核燃料貯蔵プールへの放水作業が続けられているほか、1~3号機には、外部からポンプ車で圧力容器内への海水の注入を続けている。
放水だけでは、抜本的に燃料を冷やして安定させることは難しい。圧力容器も十分な水位を確保できず、燃料棒が一部露出して過熱し、溶融が広がる恐れが消えておらず、本来の冷却機能の回復は欠かせない。
電源の回復でまず期待されるのが、計測機器の復旧。1~4号機のプールは水位や水温が把握できない状況にある。1~3号機の圧力容器内の水位計もバッテリーの出力低下で数値が下がってしまうなど不正確だ。計測機器が使えれば、正確な状況が分かり、具体的な対策を立てやすくなる。通電し冷却用ポンプを動かしてみることで故障の有無がわかり、必要な修理や交換といった次の作業に進むこともできる。
一方で課題も多い。電源が回復しても実際に電気を流せるかは分からない。20日以降の通電を目指すが、建屋内の配線や機器のチェックは、これからだ。津波で配線が塩水をかぶっていると、ショートして火災や爆発が起きる恐れがあり、配線の洗浄や排水が必要になる可能性もある。
最大の焦点は、大量の水を圧力容器に送り込むことができる「緊急炉心冷却装置(ECCS)」などの冷却システムを再稼働させることができるかだ。津波や建屋の爆発でポンプやパイプが破損していれば、交換など大がかりな作業が必要になる。
ただ、5、6号機では19日に唯一生き残った非常用発電機に加え、もう1台の非常用発電機が復旧。ECCSにもつながっているプールの水が循環するパイプを外から海水で冷やすシステムが稼働を始めた。1~4号機でも電源が回復すれば、同様に冷却機能が動く期待がある。
建屋は大きく損壊している天井や上部よりも、ポンプなどのある下部は、コンクリートの壁も厚く堅牢に作られており、損傷を免れている可能性もある。
◆放水時間を3時間半延長 東京消防庁
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031922140107-n1.htm
福島第1原発の事故で、東京消防庁は19日夜、約7時間の予定だったハイパーレスキューなど緊急消防援助隊の放水作業を、約3時間半延長し、20日午前0時半まで実施すると決めた。
東京消防庁は理由について、「より安全性な状態を保つため、出来る限り多くの量を放水するよう政府の対策本部の要請があったため」としている。
放水作業は19日未明に続き2回目で、当初は同日午後2時5分から同午後9時過ぎまでと予定していた。
◆原発事故が景気押し下げも 米国教授
http://www.sanspo.com/shakai/news/110319/sha1103192215064-n1.htm
東日本大震災の影響について、米コロンビア大のデービッド・ワインスタイン教授は、福島第1原発事故が日本の景気を押し下げる可能性があると指摘した。
-日本経済への影響をどう見るか。
「阪神大震災の例では、発生した(1995年)1月に日本の鉱工業生産が減少したが、2月以降は増加に転じた。被害を目の当たりにすると信じにくいが、日本人は強靱で忍耐強い。生産活動は数カ月で回復するだろう」
-部品の物流などが滞っている。
「多くの企業は数週間で、代替の部品の調達先を見つけるだろう」
-原発事故の影響は。
「これまで日本が経験してきた災害や危機と違うのが原発事故だ。これが日本経済を押し下げる最大の要因になる可能性がある。放射能による健康被害も含めて長期的な課題になる」(共同)
◆水道水から微量の放射性物質=栃木、東京など1都5県?文科省
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011031900241
文部科学省は19日、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、新潟の1都5県の水道水から、放射性物質を検出したと発表した。福島第1原発事故の影響とみられるが、同省は「国の基準値を下回る量で、健康に影響を与える恐れはない」としている。
独自に調査を実施している福島、断水などにより集計できなかった宮城、茨城、奈良を除く43都道府県を調査。栃木(採取地・宇都宮市)では水1キログラム当たりヨウ素131が77ベクレル、セシウム137が1.6ベクレル検出された。
一方、群馬(同・前橋市)はそれぞれ2.5ベクレル、0.22ベクレルとごく微量。ほかの1都3県で検出されたのはヨウ素のみで、埼玉(同・さいたま市)0.62ベクレル、千葉(同・市原市)0.79ベクレル、東京(同・新宿区)1.5ベクレル、新潟(同・新潟市)0.27ベクレルだった。
国の飲料水の基準値はヨウ素131が300ベクレル、セシウムが200ベクレル。同省によると水道水から放射性物質が検出されることはまれで、群馬県では水道水の検査を始めた1990年以降、検出は初めてだった。(2011/03/19-22:49)
◆福島県飯舘村の住民「離れられて安心」 栃木に集団避難
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110319/tcg11031922220003-n1.htm
福島県飯舘村の住民約300人は19日、栃木県鹿沼市に集団避難した。福島第1原発から約150キロ離れ、ひと安心しながらも今後の生活を心配していた。
午後6時40分ごろ、7台のバスが鹿沼市の体育館に到着。車内では女性たちが肩を震わせ、抱き合う姿もあった。
和牛農家の志賀ウメさん(82)は牛舎に牛20頭を残したまま。「しょうがなかった。原発から離れることができて、やっと安心した」と話した。
福島県南相馬市の自宅が地震で損壊し、飯舘村の避難所に身を寄せていたという主婦松本昌子さん(39)は「息子2人の健康が心配だった。本当は帰りたいけど」。小学生になる次男(6)の新品のランドセルは自宅に置いたままだ。「楽しみにしていたのに…」と言葉をなくした。
◆接近し放水、貯蔵プール付近まで届いた!
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00714.htm?from=navlp
福島第一原発3号機に放水した自衛隊は19日、放水の様子を撮影した映像を公開した。
映像は7分11秒で、18日午後に自衛隊が放水した際、化学防護車の中から陸自中央特殊武器防護隊の隊員が撮影した。
映像によると、激しく損壊した3号機の約10メートル手前まで接近した消防車両が、使用済み核燃料の貯蔵プールがある建屋の上部をめがけて放水。水が貯蔵プール付近まで届いている様子が映されている。
(2011年3月19日22時06分 読売新聞)
◆福島原発の放射性物質、カリフォルニア州で検出
http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&view=article&id=17165:2011-03-19-13-27-44&catid=17:2010-09-21-04-36-53&Itemid=116
包括的核実験禁止条約機関が、福島第1原子力発電所から放出された放射性物質がアメリカ・カリフォルニア州で検出されたことを明らかにしました。
CNNが伝えたところによりますと、この機関の関係者は18日金曜、福島第1原発から放出された放射性物質がカリフォルニアで検出されたことを明らかにしたということです。
この報告によれば、放射性物質の正確な量は明らかではありませんが、人体に有害な影響を与えるような、留意すべきほどのものではないということです。
この機関の報道官は、「アメリカ政府は、検出されたこの放射性物質が福島からのものであることを確信している。なぜなら、今回発見されたアイソトープは、福島の原子炉から放出されたアイソトープと一致するからだ」としました。
日本での地震と原子力発電所の危機の発生を受け、アメリカの一部の法律家らは、同国での原子力発電計画の停止を求めています。
先週、日本でマグニチュード9.0の地震が発生し、福島第1原子力発電所で4つの原子炉が爆発を起こしたことを受け、放射性物質拡散への懸念が、日本だけでなく海外でも増しています。
◆ロシア、日本の被災者を受け入れる用意
http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&view=article&id=17159:2011-03-19-10-16-51&catid=17:2010-09-21-04-36-53&Itemid=116
ロシアのメドベージェフ大統領が、日本の被災者に、ロシア人が住んでいない地域に移住し、仕事や生活を営むことを提案しました。
イルナー通信によりますと、メドベージェフ大統領は18日金曜夜、ロシア国家安全保障会議の会合で、「ロシアは日本の地震被災者に医療・福祉サービスを提供するだけでなくもし望めば、彼らをロシアで雇用する用意がある」と語りました。
メドベージェフ大統領は、日本に近い、ロシア極東のロシア人が住んでいない地域について触れ、「ロシアで、日本人被災者の子供たちが診察を受け、必要な場合に治療が受けられるような可能性が整えられるべきだ」と述べました。
ロシア内務省も、メドベージェフ大統領の発言を受け、「日本の地震被災者に対し、移住の割り当てを拡大する用意がある」と発表しました。
メドベージェフ大統領はさらに、日本での放射能汚染がロシアに広まるのではとロシア人が懸念していることについて、それは間違いだとしました。
さらに、日本とIAEA国際原子力機関の専門家が、福島原子力発電所の状況悪化の防止に向け、措置を講じるよう期待感を示しました。
ここ数日、政治問題の専門家は、日本の地震と津波、原発の爆発による社会的混乱に関連するロシア政府の大規模な計画は、両国の関係改善と被災者の移住受け入れに向けたものであるとしていました。
◆福島県 長崎大2教授に“アドバイザー”委嘱
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/19/kiji/K20110319000461630.html
東日本大震災後に福島第1原発の事故が相次いでいる福島県は19日、放射線と健康に関する正しい知識を被ばく医療の専門的見地から住民に提供してもらおうと、長崎大医歯薬学総合研究科の山下俊一教授と高村昇教授を「放射線健康リスク管理アドバイザー」に委嘱すると発表した。
2人は同日、福島市の県災害対策本部で記者会見。山下教授は「避難区域を半径30キロ圏としたチェルノブイリ型の事故にはどう考えてもならない。現時点で観測されている放射線量を1カ月受け続けたとしても、健康への影響はない」と強調し「広島、長崎の被爆者医療で得た経験を福島に生かしたい」と述べた。
福島県は20日、いわき市で医療関係者や住民を対象に説明会を開く。両教授にも同席してもらう。
◆首相が米大使と会談「米と情報を共有する」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031922580120-n1.htm
菅直人首相は19日、ルース駐日米大使と約1時間にわたり首相官邸で会談し、福島第1原発の事故について「国際社会に対し、引き続き情報を隠すことなく共有していく。厳しい状況が続くが、全力で対処したい」と述べた。ルース氏は「米国民全体で日本を心配している。全力で支援することは惜しまない」と応じた。
◆入閣要請、自民は拒否=政策抜きの大連立に反発
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011031900260
菅直人首相は19日午後、自民党の谷垣禎一総裁と電話で会談し、東日本大震災への対応に関し「国家的危機への責任分担をしてもらえないか」と述べ、副総理兼震災復興担当相としての入閣を要請した。これに対し、谷垣氏は「あまりにも唐突な話だ。今は体制をいじるときでなく、被災者支援、原発対応に全力を尽くすべきだ」と拒否した。子ども手当など民主党の主要政策に反対していることを踏まえ、連立政権への参加は有権者の理解を得られないと判断した。
ただ、谷垣氏は「これからも震災復旧に惜しむことなく閣外で協力する」と述べ、被災者の生活支援や被災地の復興には積極的に取り組む考えを伝えた。
首相が入閣を要請したのは、震災や福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故に対応するには、「大連立内閣」をつくり、与野党の総力を挙げる必要があると考えたためだ。一方、谷垣氏には入閣した場合、深刻化した原発事故の責任を共に負わされかねないとの強い警戒感もあったとみられる。(2011/03/20-01:00)
◆原発再開を前提にせず、郡山市長要請に経産相
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110319/trd11031923070015-n1.htm
海江田万里経済産業相は19日の記者会見で、福島県郡山市の原正夫市長から、福島第1原発について廃炉を前提とした事故対応をするよう要請を受けたことに対し「被害を最小限にとどめるためには何でもやる。(原発)再開のために、これはやっていけないという制限はない」と述べた。
東日本大震災の被災地へのガソリン供給体制に関しては、東北地方の1日当たりの需要量約3・8万キロリットル分を確保できる見通しが立ったことを明らかにした上で、「(届くまで)あと数日待ってほしい」と訴えた。
また経産相は、国際原子力機関(IAEA)が21日にウィーンで開催する緊急理事会に経産省原子力安全・保安院の審議官を派遣することも明らかにした。
◆1、2号機の電源復旧 懸命の放水作業続く
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031922380116-n1.htm
東日本大震災の被害にあった東京電力福島第1原子力発電所について、東電は19日、1~4号機の冷却機能を取り戻すため、外部からの送電線を原発に引き込む作業を続け、1、2号機についてはケーブル接続が完了し、電源が復旧した。一方、同日午後、東京消防庁が特殊車両を使い、冷却機能を失った3号機の使用済み核燃料プールに向け、長時間の連続放水を実施した。自衛隊も4号機への放水準備を進めた。
電源が回復すれば、水を循環させて圧力容器内を冷やせるほか、プールの水温を下げるシステムを稼働させることも可能になる。
送電線の接続は、津波による電気系統の被害が比較的小さいとみられる2号機を優先。東北電力の送電線から障害物を迂回し、V字型に約1500メートルのケーブルを地面に敷設して2号機までつなげ、1号機にも電気を送ることができるようになった。20日以降に実際に電気を流すことを目指すが、漏電の恐れがないかなどチェックする必要があり、なお時間がかかる可能性がある。
4号機への接続も20日中に完了させたい考え。原発で発電した電気を外部へ送る送電線を逆流させて利用する。6号機では震災後も稼働していた1台とは別の非常用発電機が復旧。隣接する5号機ではプールの冷却システムも回復した。この結果、70度近くまで上昇していた水温が午後6時に48・1度まで低下した。6号機も復旧できる見通し。
また震災時に6号機で観測した瞬間的な揺れの強さを示す最大加速度は、最も大きかった数値が431ガルで、設計上の耐震限度の448ガルの範囲内だった。
東京消防庁のハイパーレスキュー隊は19日午後2時すぎから20日未明まで10時間以上、3号機のプールに向けて連続して放水した。放射線の影響を考慮して、途中から放水車を無人運用し、隊員らは放射能物質の少ない場所に退避。高い場所に大量放水できる屈折放水塔車など5台を投入した。東京消防庁によると、同日午前までの作業にあたった約50人の被曝量は「健康上の影響が出るレベルではなかった」という。
一方、自衛隊は17、18両日と同様、特殊消防車を投入し、4号機への地上放水への準備を急いだ。原発事故発生以来、4号機への放水は初めてとなる。
また、19日午前、陸上自衛隊の大型輸送ヘリCH471機を現地に派遣し、上空から赤外線を利用して原子炉やプールの温度を測った。航空自衛隊の偵察機RF4Eで上空からの詳細な写真撮影も行った。
北沢俊美防衛相は同日の記者会見で、温度測定の結果、1~4号機の表面温度は100度以下で、「政府対策本部の見解では、思ったよりも温度が低く、安定している。プールが一定の水量を確保できているためだ」と述べた。
また、政府はプール冷却のために、高さ58メートルから注水できる生コン圧送機の使用を決めた。公明党が圧送機使用を政府に提案した。圧送機は横浜市を出発、現地に向かっている。
◆原発の放水支援で横浜・川崎の消防局職員が、20日にも現地入り/神奈川
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1103190021/
総務省消防庁は19日、東京電力福島第1原発100+ 件への放水支援のため、横浜と川崎の両市消防局に職員、特殊車両などの派遣を要請した。
横浜市消防局は要請を受け、20日にも専門部隊を現地に派遣することを決めた。川崎市消防局も同日午前、東京消防庁などと協議し、早ければ午後にも放射能を検知する機能を持った特殊車両部隊を派遣する方向で検討している。
同原発100+ 件には、東京消防庁のハイパーレスキュー隊が既に放水作業に当たっているほか、大阪市消防局も派遣。現場は被ばくを防ぐために1人当たりの作業時間が制限されており、多くの要員が必要とされているという。
◆東日本大震災:福島の高齢避難者約220人、横浜の施設に到着/神奈川
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1103190022/
震災と放射能漏れという二重苦で孤立していた福島県南相馬市の六つの高齢者施設の入所者約220人が19日、県内に避難してきた。東京電力福島第1原発100+ 件の30キロ圏内で支援の手が届かないなか、横浜市旭区の介護老人保健施設が受け入れに名乗り出た。大型バス6台、約270キロに及ぶ長距離の搬送。男性1人が体調を崩して亡くなる悲劇も起きた。
県警のパトカーに先導され、最初のバスが「老健リハビリよこはま」に到着したのは午後6時半。福島を出発してから8時間以上が経過していた。
「よく頑張ったね」「これでお風呂に入れるよ」
抱きかかえ、手を引いて誘導するスタッフ。日付が代わっても担ぎ込まれ、ロビーや廊下は高齢者であふれていた。それでも、現地で寝たきりの入所者を見送った特別養護老人ホームの男性職員は、到着を知り、電話取材に「放射能漏れで支援が途絶え、3食を2食にしてしのいでいた。もう終わりだと思った瞬間もあった」と振り返り、安堵(あんど)感を漂わせた。
受け入れを決断したのは、施設を運営する医療法人・愛優会の都直人理事長。交流のあった南相馬福祉会から窮状を聞いた。レンタルベッド約100台を用意したが足りず、スペースもリハビリ室などを転用するしかない。それでも避難が先、という判断だった。
スタッフの1人はいら立ちを隠さない。「130人の定員を超えることになる。県に許可を求めたら、回答までに1日を無駄にしてしまった」。同福祉会によると、出発を待つ間に90代の女性が、途中で男性(82)が体調を崩し、搬送先の病院で亡くなった。
「心苦しいが、長距離なので体への負担は覚悟していた」と同福祉会の舟山正和理事長。同行の職員も「とどまっていてもどうにもならなかった。受け入れには感謝している」。
施設の入り口には家族の姿も。東京都杉並区から駆け付けた会社員男性(57)は母親(85)の無事を確かめ「私を見て、びっくりしていた。元気そうで安心した」。ただ「うちで引き取るのは難しい。原発100+ 件が落ち着いて、もとの施設に戻れるのが一番なのだが」と漏らす。
男性スタッフも「明日からの介護が大変だ。現地も疲弊していたと聞いているが、同じ状況にならないだろうか」。看護師1人がボランティアに駆け付けてくれたというが、「知り合いの施設に何人かの受け入れを求めたが、断られた」と落胆した様子で話した。
◆横須賀基地の原子力空母出港へ、原発事故影響懸念か/神奈川
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1103190024/
米海軍横須賀基地に配備されている原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が20日昼ごろ、同基地を出港する。外務省が19日、横須賀市に伝えた。出港理由は公表されていないが、基地関係者によると11日に発生した東日本大震災による福島第1原発100+ 件事故の影響を懸念しての措置とみられる。
ことし1月から実施しているメンテナンス(定期修理)は米国で行うことになるという。メンテナンス中の出港について、在日米海軍司令部は「推進機関も含め安全性はしっかり確保している」としている。
米国防総省は原発100+ 件事故を受け、日本の本州に住む米軍の家族らの国外退避を許可すると発表している。同基地内でも軍人家族らに対して任意の避難措置を取っており、既に退避しているケースもあるという。
◆プーチン首相がサハリン到着 原発事故で地元と協議
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/279665.html
【ユジノサハリンスク大能伸悟】ロシアのプーチン首相は19日夜、サハリン州の州都ユジノサハリンスクを訪問した。東日本大震災でエネルギー不足が深刻化する日本への天然ガス供給や原発の安全確保などについて、地元当局者と協議する。
サハリン訪問は大統領時代の2000年9月以来。タス通信などによると《1》液化天然ガス(LNG)の対日供給の増加《2》原発100+ 件の安全性啓発《3》サハリンでの家庭用ガス供給推進-などが目的で、北方領土を訪問する予定はないという。
プーチン首相は先にLNGの供給増をセチン副首相らへ命令。政府系ガス企業「ガスプロム」が4~5月のLNG供給をそれぞれ10万トン増やすなど、主にエネルギー分野の対日支援を表明している。
また、ロシア政府は原発100+ 件の輸出を推進中。福島第1原発の放射能漏れで原発建設を見直す機運が強まる中、自らサハリン州を訪問し、安全性を強調する狙いもあるもようだ。
◆屋内退避の患者ら450人~厚労省
http://news24.jp/articles/2011/03/19/07178932.html
厚労省は、福島第一原子力発電所の半径20キロから30キロ以内にある病院と高齢者施設で「屋内退避」を続けているのは約450人で、20日以降も移送を続ける方針を明らかにした。
厚労省によると、屋内退避の指示が出されている原発の半径20キロから30キロ以内には、6つの病院と18の高齢者施設があり、合計約1700人の移送が必要だった。そのうち、19日までに、約500人の入院患者と約700人の高齢者施設の入所者らを、区域外の施設に移した。
依然として約450人が屋内退避を続けているが、厚労省はこの人たちについても移送先の施設を決めており、20日からの移送を急ぐ方針。
◆IAEAが誤認発表 福島産食品を「販売禁止」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110320/dst11032000020000-n1.htm
国際原子力機関(IAEA)は19日、福島第1原発の事故をめぐり「日本の厚生労働省が福島県産の全食品の販売中止を命じた」と、事実とは異なる発表を行った。海外メディアもIAEAの発表に基づき「日本が福島産の食品販売を停止」などと速報した。
福島県産の牛の原乳からは、事故を受けて設定した暫定基準値を超える放射性物質が検出されたが、日本政府は基準値自体が厳しく、食べても直ちに健康被害の懸念はないとしている。(共同)
◆「資産保護」優先で海水注入遅れる─福島第1原発事故
http://jp.wsj.com/Japan/node_204149
【東京】東日本大震災で被災した福島第1原発への緊急対応の遅れは、貴重な原発資産を損なうことへの懸念と、政府側の当初の受け身の姿勢が原因だったことを複数の消息筋が明らかにし、危機対応の内情が浮かび上がった。
一方、震災発生時に福島第1原発施設の点検にあたっていた規制当局者は、現場の大混乱に直面した目撃者証言の第一報を本紙に伝え、地震で現場周辺のすべての通信が遮断され、対応がきわめて困難になった震災当時の模様について語った。
同原発の事業者である東京電力(東電)は、少なくとも地震発生翌日の12日午前という早い段階に、6機の原子炉の1機を冷却するため、付近の海岸から海水を注入することを検討した。しかし、東電がそれを実行に移したのは、施設での爆発発生に伴い首相が海水注入を命じた後の、同日の夜になってからだった。ほかの原子炉では、東電は13日になるまで海水注入を開始しなかった。
事故対応に携わった複数の関係者によると、東電が海水注入を渋ったのは、原発施設への同社の長年の投資が無駄になるのを懸念したためだという。原子炉を恒久的に稼働不能にしてしまうおそれのある海水は、今では原発事故対応の柱となっている。
元東電役員で、今回の原発事故対応に加わっている公式諮問機関、日本原子力委員会の尾本彰委員は、東電が海水注入を「ためらったのは、資産を守ろうとしたため」だとしている。尾本氏によると、東電と政府関係者のどちらにも、塩水を使用したくない大きな理由があったという。当初、核燃料棒はまだ冷却水に漬かっていてダメージを受けておらず、同氏によると、「圧力容器に海水を注入すると、容器が二度と使えなくなるため、海水注入をためらったのも無理はない」という。
東京電力広報担当者は、東電が「施設全体の安全を考えて、適切な海水注入時期を見計らっていた」としている。
ある政府関係者は、「今回の原発災害は、6割方、人災だ。東電は初期対応を誤った。十円玉を拾おうとして百円玉を落としてしまったようなものだ」と述べている。
政府の対応も後手に回った。6機の原子炉の4機がすでに破損し、残りの2機もやはり過熱の兆候を示しだした16日になるまで、自衛隊は冷却活動に大々的に参加しなかった。防衛省広報官によると、自衛隊が出動しなかったのは、東電側から要請がなかったためだという。東電広報担当者は、原則として東電は政府と連絡をとっているとして、この点についての具体的なコメントは避けた。
たとえ一層迅速に対応していたとしても、難題は避けられそうになかった。現場に居合わせた目撃者が本紙に語ったところでは、地震と津波は、同原発のほぼすべての通信を早々に遮断したという。
原子力安全・保安院(NISA)福島第1原子力保安検査官事務所長の横田一磨氏は、地震発生当時、同原発にいた。壁にひびが入るほどの威力で地震が襲ったとき、同氏は机の下に身を隠した。その後、車で15分の距離にある保安検査官事務所に移動した。「電気も電話もファクスもインターネットもダメだった」という。非常用発電機が使えるようになったのは、その日の夜になってからだった。
NISAは18日、今回の原発事故の深刻度評価を、国際原子力事象評価尺度のレベル4から、1979年の米国スリーマイル島原発事故と同レベルの5へと引き上げた。
政府および東電関係者によると、原子炉冷却作業は18日、ほんのわずかな改善効果を示した。1機の被災原子炉に配備された消防車は放射性廃棄物のプール1つに何とか水を届かせることができた模様という。放水がどれほど効果を上げているかは不明だった。
東電関係者によると、週末には一部被災原子炉の電源を回復し、原子炉冷却の一助にできる見込みだという。現場での放射線レベルは安定しているものの、依然高いままだ。
海外の消息筋は、未曾有の事態ゆえ、遅れと混乱は致し方ないとしている。18日に日本に到着した国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は、スリーマイル島事故も事態を把握するまで時間がかかったと述べた。とはいえ、天野氏は東電からの情報提供不足を指摘した。
11日の地震は同原発を電力供給網から断絶し、一方、津波は非常用発電機を流し去った。
同原発を監視しているNISA福島第1原子力保安検査官事務所長の横田氏は、地鳴りがして地面が揺れ始めた際、同原発で四半期安全点検を実施している最中だった。書類棚やコンピューターが倒れ、あたりに散乱した。
津波が通り過ぎた後、横田氏はタクシーをつかまえて近郊の大熊町にあるNISA保安検査官事務所に急行した。ここは、原子力災害対策センターも兼ねている。同センターは、東京のNISA本院とも、福島第一原発施設とも、連絡が絶たれていた。
同原発の6機の原子炉のうち最も古い1号機の事故情報は、地震翌日の12日早朝まで広まらなかった。その時点には、1号機はすでに自動停止していたものの、燃料棒が過熱し始めていた。東電広報担当者は、同日午前6時の記者会見の席上、海水注入が原子炉冷却のための一選択肢だと述べた。
原子炉の温度が上昇し続けて水素ガスが発生し、同日午後3時36分に爆発を引き起こした。菅直人首相は海水の注入を命じ、これは午後8時20分に実施された。
13日の早朝までに、3号機の冷却機能が喪失した。東電は真水で3号機を冷却しようとしたが、午後には海水に切り替えざるを得なかった。翌14日午前、 3号機の建屋が爆発した。この結果、格納容器が損傷して放射能漏れが起きている公算が大きい。(訳注:16日夕方には、3号機の格納容器が損傷して放射能漏れが起きている可能性は低いという政府見解が示され、同日午前中の説明内容は修正されている)
当局者は、2号機の冷却システムへの注水が停止していたことに気付かなかったらしい。14日夜に海水注入が開始されたが、冷却機能喪失は15日早朝の爆発につながった。
横田氏とほかのNISA職員らは、放射能から甲状腺を守るヨウ化カリウムを服用した。災害対策センターでは、放射線レベルが100マイクロシーベルトに達するとアラームが鳴りフェイスマスク着用を職員に促すようになっていたが、横田氏によると、職員全員がさらに遠方の安全な場所まで避難した16日の時点には、アラームが鳴りっ放しだったという。
自衛隊は16日になって派遣された。ただし、防衛省広報官によると、一部の自衛隊員と機材は約24キロ離れた地点で待機中だという。防衛省広報官は、「東電が支援を要請してくるまでは、自衛隊出動を見合わせざるを得ない」と語った。
◆放射線量、茨城・栃木・群馬で平常時より高い値
http://www.asahi.com/national/update/0319/TKY201103190452.html
文部科学省は19日、各都道府県の定点で観測した大気中の放射線量を発表した。
同日午前0時から午後5時までの間に茨城、栃木、群馬の3県で、平常時より高い値が観測された。18日まで過去の上限値を超える値が出ていた埼玉県では、平常時の値の範囲内に戻った。東日本大震災による被害を受けている宮城県と福島県からは、引き続きデータが届いていない。
車で移動しながら実施した放射線量計測では、福島第一原発から約30キロ離れた同県浪江町の北西部で19日午前10時20分、毎時136マイクロシーベルトが測定された。その場に7時間あまりいれば、一般人の年間放射線被曝(ひばく)限度量の1ミリシーベルト(1千マイクロシーベルト)を超えるレベルだ。この地点は18日も150マイクロシーベルトが測定された。
◆基準値超える放射性ヨウ素検出=福島県川俣町の水道水?厚労省
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011031900467
厚生労働省は19日、福島県川俣町の水道水から国の基準値を上回る放射性ヨウ素が17日に検出されていたことを明らかにした。18、19日は基準値を下回っている。
政府の原子力災害対策本部が福島第1原発事故による影響を調査するため、福島県に水道水の放射性物質に関する検査を要請。同県が7カ所で調査した結果、17日に同原発から40キロ以上離れた川俣町の水道水から、国の飲料水の基準値を上回る1キログラム当たり308ベクレルのヨウ素が検出された。
ただ、翌18日は基準値を下回る155ベクレルに低下し、19日には123ベクレルに下がった。同町では16?18日に生産した原乳からも最高で食品衛生法に基づく暫定規制値の5倍を超えるヨウ素が検出されている。
国の飲料水の基準値はヨウ素が300ベクレル、セシウムが200ベクレル。同省は基準値を超えた水道水への対応として、(1)原則として飲料を控えるよう広報する(2)生活用水としての利用は問題ない?などとする見解を都道府県に通知した。ただ同町は、「(測定結果について県から)全く連絡はない」としている。(2011/03/20-01:17)
◆6都県の水道水から放射性物質 健康に影響なし 文科省
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031922320114-n1.htm
文部科学省は19日、東京電力の福島第1原発の事故に伴い、全国の都道府県が計測した水道水に含まれる「放射性ヨウ素」と「放射性セシウム」の濃度を公表した。データが届かなかった宮城、福島、茨城、奈良の各県を除くと栃木県(宇都宮市)が最も高かったが、基準値以下で健康には影響しないという。
水道水1キログラム当たりの基準値は放射性ヨウ素が300ベクレル、放射性セシウムが200ベクレル。いずれも通常は検出されないが、栃木県では18日午前9時に採取した水道水からそれぞれ77ベクレル、1・6ベクレルを計測した。
このほか、群馬県(前橋市)でもそれぞれ2・5ベクレル、0・22ベクレルを計測。放射性ヨウ素だけが計測されたのは東京都(新宿区)の1・5ベクレル、千葉県(市原市)の0・79ベクレル、埼玉県(さいたま市)の0・62ベクレル、新潟県(新潟市)の0・27ベクレルだった。
文科省は今後、計測結果を毎日公表するという。
◆「放水直後に放射線量ゼロに。命中していると思った」東京消防庁隊員
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031923400123-n1.htm
冷却機能を失った福島第1原発の使用済み核燃料プールに向け放水作業を行った東京消防庁の隊員3人が19日夜、記者会見した。佐藤康雄警防部長は19日未明の放水について、「放水直後に放射線の濃度(放射線量)がゼロに近いくらい下がった。(使用済み核燃料貯蔵)プールに命中しているなと思った」と話した。
佐藤警防部長は「敷地内の道路は、津波の影響でほとんどの道路が大型車両の入れる余地がなかった」と振り返り、風向きや放水位置など「どこに停車すれば効率いいか調査してきた」と述べた。
放水に使うホースの接続作業は約40人で行ったといい、「(放射線被曝の影響を避けるため)できるだけ車両から降りないで機械でホースを伸ばした」と語った。
◆放射線影響のQ&Aサイト開設 京大教授ら
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031923290122-n1.htm
牛乳やホウレンソウから食品衛生法の暫定基準値を超える放射性物質が検出されるなど、福島第1原発の事故で生活への影響が懸念される中、日本放射線影響学会会員を中心に放射線の影響について研究する有志グループがインターネット上に質問窓口(Q&A)を開設した。電子メールやファクスで質問を受け付けるもので、グループの代表をつとめる京都大学原子炉実験所の渡邉正己教授(放射線生命科学)は、「事態収拾に直接貢献できないが、影響への不安を少しでも和らげたい」と話している。
今回開設したホームページ(HP)は、放射線に関する問い合わせに対し、Q&A形式で紹介。たとえば原発事故の影響や放射線による発がんリスクについて「東京が人の住めないような場所になるとは考えにくく、大阪はまったく問題ない」「100ミリシーベルトより低い被曝(ひばく)量では気にする必要はない」などと解説している。
渡邉教授は「放射線の影響について多くの人が不安を抱えている。自分たちの知識と実験的事実で疑問に答え、少しでも不安を和らげたい」としている。
問い合わせはファクス(072・451・2628)、またはメール(gimon@rri.kyoto-u.ac.jp)で受け付ける。HPはhttp://www.rri.kyoto-u.ac.jp/rb-rri/gimon.html
◆宮城へ救援物資発送 県受け入れ分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/232582
東日本大震災を受け、県が受け入れていた救援物資の一部が19日、被災地に向けて発送された。この日は、陸上自衛隊の隊員6人が県職員らと毛布452キロや高齢者用と子ども用の紙おむつ(計1044キロ)をトラックに積み込み、福岡県の航空自衛隊に運んだ。物資は宮城県に送られる。
県は同日、支援物資持ち込みの増加と雨天が予想されるため、20、21日の2日間のみ、受付場所を別館から本館玄関前に変更する。
佐伯市は18日、福島県の福島第一原発の事故で避難区域に入る人や地震で家に住めなくなった人に対して、市営住宅11戸を無償で提供することを明らかにした。同市で4月2、3日に予定されていた「さいき春まつり」は中止が決まった。
このほか、サッカーJリーグ2部の大分トリニータが19日、大分市での練習試合に募金箱を設置。20日は午前11時から2時間程度、市内の大型商業施設・パークプレイス大分など県内4カ所で募金も呼び掛ける。
=2011/03/20付 西日本新聞朝刊=
◆放射性物質検出、健康に影響は?
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00923.htm?from=main4
放射線の健康影響に詳しい鈴木元・国際医療福祉大教授によると、放射性物質の基準値は、牛乳や野菜、飲料水などを1年間毎日摂取し続けた時に、どのくらい放射性物質が体内に取り込まれて臓器に蓄積し、放射線を出すかを、大人、子どもの両方について計算した結果に基づいて、健康に害が出ないとされる値を採用したものだという。
「大人でも子どもでも継続して摂取しなければ健康に問題はないので、パニックにならないでほしい。ただし、検出された放射性物質は原発から出たことは明らかで、広い地域で引き続き検査をする必要がある」と話す。
食品の安全に詳しい唐木英明・東大名誉教授は、「放射性物質の飛散状況はある程度予測がつく。福島や茨城産のすべての食品が危ないかのように思われることは、避けなければいけない」と話している。
(2011年3月20日00時00分 読売新聞)
◆福島第一原発、6号機の冷却機能回復…東電発表
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110320-OYT1T00011.htm
東京電力は20日未明、福島第一原子力発電所6号機の使用済み核燃料の貯蔵プールの冷却機能が回復したと発表した。
東電によると、冷却機能は19日午後10時過ぎに回復し、同10時時点での貯蔵プール内の温度は67・2度で、その後徐々に低下しているとみられるという。
(2011年3月20日00時07分 読売新聞)
◆茨城?避難受け入れ施設など ライフライン情報19日
http://www.asahi.com/national/update/0319/TKY201103190454_01.html
◆電気
東京電力は19日、県内で唯一、停電地域として残されていた潮来市日の出地区で18日午後10時10分に全ての送電を完了した、と発表した。損壊家屋など安全が確認できない場合は確認後に通電するため、不在の家などに避難場所で通電への対応を受け付けている。
地震発生直後から、最大88万6千件で起きていた県内の停電は、全てで復旧へ向かう。
◆日立で東京ガス復旧
東京ガスは19日、日立市内の倒壊家屋などを除いた全戸の都市ガスが復旧したと発表。ガスのにおいがした場合は火を使わず、ガス栓、器具栓、メーターガス栓を閉め、窓をあけ東京ガス日立支社(0294・22・4131)へ。
◆福島からの避難受け入れ施設
福島県などからの避難者を受け入れている茨城県の指定施設(18日午後6時時点)(1)施設名(2)住所(3)連絡先(4)収容人数
(1)とねミドリ館(2)古河市前林1953?1(3)0280・92・4000(4)200人(あと149人)
(1)さしま少年自然の家(2)境町伏木2095?3(3)0280・86・6311(4)315人(あと315人)
(1)県教育研修センター(2)笠間市平町1410(3)0296・78・2121(4)約140人(あと108人)。ただし、高齢者や体が悪い人を優先。
(1)県立健康プラザ(2)水戸市笠原町993?2(3)029・243・4171(4)二十数人(残り数人)。
(1)洞峰公園体育館(2)つくば市二の宮2?20(3)029・852・1432(4)322人(満員)
(1)つくば国際会議場(2)つくば市竹園2?20?3(3)029・861・0001(4)218人(満員)
*詳細については、県(029・301・5974)へ。
*このほか、水戸、日立、高萩、北茨城、笠間、取手、筑西、鉾田、東海、五霞、稲敷の11市町村でも受け入れている。
◆水戸は少年自然の家で受け入れ
水戸市災害対策本部は19日午後、原発事故に伴う福島県からの避難者のために、水戸市少年自然の家を指定避難所として開設した。これまで市民センターなどで対応していた。
スクリーニングを終えないで水戸市役所や避難場所を直接訪れた場合は、19日?21日の午前9時?午後6時の間は、水戸保健所、日立保健所、土浦保健所に案内するという。それ以外の時間帯は、県が指定する避難所へ案内する。
少年自然の家は広間や個室、暖房を備えた宿泊施設で定員は150人程度。加藤浩一市長は「少しでも快適にお過ごしいただけるよう対応したい。福島からの皆様にはくれぐれも健康に留意なされるとともに、一日も早いご帰宅がかないますよう、心からお祈り申し上げます」とのコメントを発表した。
◆運転免許
18日決まった運転免許証の有効期限延長の特別措置で、県内の対象は、地震発生時に災害救助法適用の37市町村に住所のあった人。対象外は結城、古河、坂東、守谷、八千代、境、五霞の7市町。7市町の人でも被災地で被災した場合などは適用になる。有効期間の末日が3月11日以降の人について、全て8月31日まで延長される。延長手続きも不要になった。仮免許、運転免許失効後の期間なども同様。問い合わせは、県警運転免許センター(029・293・8811)。
◆風で運ばれ雨で落下か 福島市の放射線量上昇
http://www.sanspo.com/shakai/news/110320/sha1103200121005-n1.htm
経済産業省原子力安全・保安院は19日、福島第1原発から約61キロ北西に離れた福島市で、事故の影響とみられる高い空間放射線量が測定され続けた理由について、15日に漏れた放射性物質が風で運ばれ、雨で地上に落下したとの見方を示した。
保安院によると、15日早朝に福島第1原発の2号機と4号機が爆発。原発正門前では午前9時ごろ、毎時10ミリシーベルト(1万マイクロシーベルト)を超える高い放射線量が測定された。
一方、福島市では15日、西北西の風が吹き、夕方から夜にかけて10ミリの降雨を観測。放射線量は午後4時ごろ1・75マイクロシーベルトだったのが、わずか1時間後に11倍の20・26マイクロシーベルトにまで急激に上昇した。平常値は毎時0・04マイクロシーベルト。
福島市より原発に近い南相馬市の2・43マイクロシーベルトや、いわき市の1・23マイクロシーベルトをはるかに上回る数値だった。(共同)
◆6市町村の露地ホウレンソウ 基準超える放射線
http://www.ibaraki-np.co.jp/news/news.php?f_jun=13005460249013
「健康影響せず」と知事
県は19日、サンプル検査した高萩、日立、東海、常陸太田、ひたちなか、大子の6市町村産の露地のホウレンソウから、食品衛生法上の暫定基準値を超える放射線量を検出したと発表した。橋本昌知事は記者会見で、「毎日15グラムを1年間摂取し続けたとしてもCTスキャン1回の5分の1程度で、健康への影響は考えられない。露地産は今の時期、ほとんど流通しておらず、探すのも大変だったほどだ」と述べ、冷静な対応を求めた。県は同日、ホウレンソウの出荷自粛をJAと44市町村に要請した。
農産物の放射能汚染は1999年の東海村臨界事故でもなく、国内初めて。
検出されたのは主にヨウ素131で、原発の核燃料の核分裂で生成される物質。通常は検出されず、県は福島第1原発の事故で放出されたとみている。半減期は約8日で、数カ月で完全に崩壊し環境への影響はなくなる。
基準値は原子力安全委員会の示した指標を暫定的に採用したもので、国際基準並みに厳しい内容。
県によると、18日採取した6市町村の露地のネギ、ホウレンソウを県環境放射線監視センターで独自に分析。露地ホウレンソウ1キログラムから高萩市で基準値の7・5倍の1万5020ベクレル▽日立で7・3倍の1万4500ベクレル▽東海で4・9倍の9840ベクレル▽常陸太田で4・4倍の8830ベクレル▽ひたちなかで4・2倍の8420ベクレル▽大子で3倍の6100ベクレルを検出した。北茨城産は分析中。
高萩市産はヨウ素のほかに、基準値500ベクレルをわずかに上回るセシウムを524ベクレル検出した。
ネギは6市町村産すべて基準を下回った。
ホウレンソウは放射性物質を吸収、蓄積しやすい。ただ、県によると、市場で現在流通している本県産はほとんどハウス栽培で、放射性物質を浴びたとは考えにくいという。
橋本知事は「今後も情報をきちんと出していく。情報を基に安全かどうかを判断してほしい」と訴えた。
県は19日、各地のハウス栽培の野菜6品目と牛乳についても検査に着手。農林水産省も県内6地域ごとの露地ホウレンソウなど3品目の検体を県から受け検査を進めており、いずれの分析結果は20日朝までに分かる。
厚生労働省は17日、福島第1原発の事故を受け、食品に対し放射性物質の暫定基準値を設けて検査を行うよう都道府県などに指示していた。
◆電源復活へ160人奮闘、放射線防護服に線量計
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00692.htm?from=y24h
福島第一原発に外部から送電線を引く作業は19日、最初の電源復活を目指す2号機のケーブルがつながった。通電に向け、作業員の奮闘が続いている。
放射線防護服と放射線を測るバッジ型の線量計を身につけた作業員たちは19日未明、2号機の配電盤にケーブルを接続した。その手前の敷設に手間取ったが、午後に入り、ようやく東北電力の変電所から、1本の線でつながった。
東京電力の社員ら約160人が作業に当たった。うち約50人を派遣する東電の協力会社の社員は19日午前、「作業は順調」との報告を受け、胸をなで下ろした。「危険な作業は信頼関係がなければできない。東電を信じるしかない。帰ったらご苦労さまと言ってあげたい」と語った。
毎時400ミリ・シーベルトの高い放射線量が観測された3、4号機付近での作業は、線量が高い場所を避け、慎重に進められた。近くのタービン建屋内は昼間でも停電で真っ暗。普段は1時間で終わる作業が2時間近くかかることもある。
6号機では、点検作業に当たっていた作業員が非常用ディーゼル発電機の機能が回復しているのを見つけた。発電機の一つはすでに起動していたが、それ以外は使えなくなったと思われていた。作業員が手回しで回した後、電源を入れたところ、うなりを上げて回り出したという。
(2011年3月19日20時32分 読売新聞)
◆県外への避難者すでに2万1千人 北海道や沖縄にも
http://www.asahi.com/national/update/0319/TKY201103190319.html
東日本大震災の影響で県外へ避難する人が増え続けている。朝日新聞が全国の都道府県などに聞き取ったところ、19日現在で少なくとも約2万1千人が県外避難しており、避難先は北海道から沖縄まで全国におよんでいる。大半は福島第一原子力発電所がある福島県からだ。同県双葉町は19日、役場機能ごとさいたま市に避難した。
避難先の多くは被災地に近い県で、新潟県は8478人、山形県は3627人、栃木県も2277人を受け入れた。福島県は19日午前時点の集計で、新潟、山形、栃木、群馬、茨城の隣接5県に、埼玉、千葉県を加えた計7県に、計1万6286人が避難していると発表した。
福島県によると、福島第一原発の20?30キロ圏内の屋内退避区域では、南相馬市と飯舘村の住民が県外避難を始めている。一方、福島県内の自治体で避難のため役場機能を移したのは、原発から20キロ圏内の5町と、20?30キロ圏内の1町2村。
こうした状況に、全国の自治体が避難者の受け入れ準備を進めている。大阪府内では公営住宅など2500戸が用意されたほか、東京都や愛知県でも、それぞれ公営住宅600戸を準備。北海道も同じく1942戸で受け入れが可能という。
◆国際原子力機関:福島原発のリスク「日に日に低下している」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aWmQo2mCFJ6g
3月19日(ブルームバーグ):国際原子力機関(IAEA)は福島第一原子力発電所では新たなダメージが起きておらず、状況が一段と悪化するリスクが低下しているとみている。IAEAのグレアム・アンドルー報道官がウィーンで記者会見した。
銅報道官は、「リスクは日に日に低下している」と述べた上で、「事態が悪化する」可能性についてはまだ不透明感が残ると続けた。
◆東日本大震災 県北地域「見捨てられた」 茨城
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/ibr11032002170002-n1.htm
■津波、放射能の不安…足りぬ支援
東日本大震災で津波による犠牲者を出し、家屋が流されるなど大きな被害を受けた県北地域。福島第1原発事故による放射性物質の漏洩(ろうえい)が住民の不安をさらに高めている。一方、深刻な被害を受けた東北地方に比べ、全国的には被災地として認識されておらず支援も十分ではない。住民からは「見捨てられた」と声が漏れた。(前田明彦)
◆六角堂が消失
北茨城市大津町の大津漁港。茨城の冬の味覚、アンコウが揚がることでも知られている。だが、地震発生後の津波に襲われ、漁船や沿岸の家屋も押し流された。その後、住民が戻ると、津波が運んだ茶色の泥とがれきが道路を埋め尽くしていた。
近くには日本美術界の大家、岡倉天心が自ら設計した「六角堂」があったはずだが、津波で流され、今は土台だけが残る。太平洋の海の青色とのコントラストが映える風景が一変していた。
同市のシンボルだった「二ツ島」も木々が流されて岩の表面がむき出しとなり、かつての面影はない。風光明媚(めいび)な場所として知られた北茨城市は壊滅的な打撃を受けた。
◆動くに動けぬ
市内全域で停電していたが電気もようやく回復し、浄水場が復旧して通水も始まった。だが、水道管の破損による漏水などで思うように復旧が進まない。JR常磐線は運休したまま再開のめどは立たず、常磐道も閉鎖。避難所には物資が供給されているが、自分で取りに行けない高齢者やガソリンがないため乗用車を動かせない世帯も多く、生活に必要な物資が十分に行きわたっていないのが現状だ。
同市関係者や市議らは「北茨城市など県内市町村が、国に被災地域として十分に認識されておらず、一部物資は市内から福島県への支援に回された」と口をそろえる。同市内で飲料水や子供用オムツを配っていたボランティアの女性は「国に見捨てられたという思いがある。メディアでも取り上げられず、ここも被災地ということが分かってもらえない」と嘆く。
津波で家財道具が流されたという大津港近くに住む50代の女性も「母と娘の3人暮らしだが、食料も水も十分にない。避難所にはあるみたいだが、ガソリンがなく取りに行けない。家の片付けも進まないし、どうしたらいいのか」と、目を潤ませて訴えた。
◆原発不安も
また、福島第1原発事故も市民の不安を高めている。同市では16日午前11時40分に1時間当たりの放射線量が県内で最も高い15・8マイクロシーベルトを観測。健康に影響はない値とされるが、報道では「通常の300倍」と強調され、住民の不安はピークに達した。親族が原子力施設で働くという女性(46)は「健康に影響はないと分かっているが、いろんな情報を聞くと不安に思う。何かあっても年寄りの父母が家にいて、すぐに逃げることもできない」と嘆く。「健康に影響がないなら市長が『大丈夫です』と広報するだけでみんな安心するのに…」。情報の混乱も地域に深刻な影響を与えている。
◆福島の避難家族、岐阜の県営住宅に入居
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110320k0000m040119000c.html
福島第1原発事故で全域に避難指示が出された福島県双葉町の農協職員、古室正一さん(56)ら家族6人が古里を離れ、19日、岐阜市の県営住宅に入居した。東日本大震災の津波で自宅は流され、父一(はじめ)さん(77)は行方不明のまま。放射能漏れトラブルで避難所から避難所に移動を余儀なくされた末の決断だった。「一度家に戻った時、なぜおやじに『逃げろ』と言わなかったのか。すぐにでも捜しに行きたいのに」。心は落ち着かないままだ。
古室さんの自宅は海岸から約100メートル、同原発から約10キロ離れた所にある。11日、双葉町内の勤務先で激しい揺れに襲われた古室さんは自宅と妻の勤務先に車を走らせ、家族の無事を確認した。だが再度、家へ戻ろうとした時には、自宅周辺の建物はすべて津波に流され、家にはたどり着けなかった。
同町内の避難所で再会した家族の中には、同原発内の関連企業で働く長女の田中梢さん(29)もいた。「壁も天井も落ちてきた。こんなことになるなんて」
その後、避難指示地域が拡大し、3カ所の避難所を転々とした。15日、車で岐阜県各務原市に住む親戚の元へ身を寄せた。
19日昼の引っ越しは、通帳などの入った小さいバッグと、避難所で借りた毛布を運んだだけ。田中さんも慣れない土地で2歳の娘を育てなければいけない。「『放射能に汚染された町』と思ってほしくない。子どもが差別されないかも心配」と不安を口にした。【岡大介】
◆大阪、首都圏の社員避難で満室続出
http://www.sanspo.com/shakai/news/110320/sha1103200136006-n1.htm
福島第1原発の事故や東京電力の計画停電の影響を懸念し、首都圏の外資系企業などが社員の避難先として各地の貸しオフィスやホテルをまとめて予約、大阪市内でも満室になるところが相次いでいる。移転先が見つからず「宴会場を使いたいという相談もある」(市内のホテル)とされ、各社の窮状がうかがえる。
レンタルオフィスの「サーブコープジャパン」(東京)は、15日ごろから首都圏の企業の問い合わせが急増。「9割以上は外資系」(同社)という。現在、大阪・名古屋・福岡の拠点はほぼ満室。同社は2~5人用の部屋が中心だが「100人以上入れるか?」と大口の注文も入っている。
短期賃貸マンションのアパルトマン(大阪府吹田市)は、関西の約400戸が3月は満室。利用者は関東のサラリーマンや家族連れが多い。レオパレス21大阪支店(大阪市)の担当者も「関東の企業から『社員を移したいので数百戸用意してほしい』と言われた」と話す。
地震直後にキャンセルが相次いだスイスホテル南海大阪(大阪市、客室数548室)は、その後、首都圏の20社以上から問い合わせがあり、3月末までほぼ満室となった。新阪急ホテル(同市、922室)も関東の企業の予約などで4月5日まで満室。企業の移転増加に伴い、需要はさらに強まりそうだ。(共同)
◆「連絡ない」と驚き=放射性物質検出?福島・川俣町
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011032000016
水道水から基準値を上回る放射性物質ヨウ素131が検出されたことについて、福島県川俣町は19日までに連絡を受けていなかったという。町建設水道課職員は「全く連絡がない。本当ですか」と驚いた様子。「数値が本当なら何らかの対策を取らないと」と不安げに語った。
この職員によると、福島第1原発の30キロ圏外の同町では17?19日、水道水の環境放射能測定が行われた。結果を知るため19日午後7時ごろ、県に問い合わせたが、「まだ連絡が来ていない」と言われたという。
一方、福島県の災害対策本部は「情報を隠すようなことはしていない。国と県、県庁内(職員同士)の連携がうまくいっていなかったのかもしれない」としている。(2011/03/20-01:33)
◆福島第一原発、「大規模な放射線放出や拡散はない」-国際原子力機関
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=ar.KwPhAkxxs
3月19日(ブルームバーグ):国際原子力機関(IAEA)は福島第一原子力発電所から「大量の放射能が放出されてはいない」とし、「大量の拡散もない」と判断している。IAEAのデニス・フロリー副事務局長がウィーンで記者会見した。
同副事務局長はさらに、今後放射能の放出があると考えられるが、国外の住民に影響が及ぶような量にはならないとの見方を示した。
◆東日本大震災 仏TV、敦賀市長にインタビュー 福井
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/fki11032002280003-n1.htm
■「安全性は、対応は…」
福島第1原発の事故を受け、仏国の大手民間テレビ「TF1」の取材班が19日、敦賀市の河瀬一治市長に原発の安全性や緊急時の対応などについてインタビューした。
仏国は国全体の電気供給量の約8割を原子力に頼る原発大国。日本と協力しながら次世代原子炉の開発などを行っている。それだけに、今回の事故で国民が受けた衝撃は大きく、国内では原発の存続、廃止に関する議論が活発化しているという。今回、福島原発と同型の沸騰水型軽水炉の敦賀原発が立地する同市の市長に意見を求めた。
取材班は「安全性について意見は」「大事故を想定した準備をしていたか」「仏国は原子力を信じられない人が多い。日本はどうか」などと質問。河瀬市長は、地震の多い地域に福島原発を建てたのは間違いかとの問いに「今となっては、もっと古い文献を調べれば対策ができたのでは。残念に思う」と表情を曇らせた。
リポーターのジュリアン・ボーモントさんは「日本在住の仏国人が多いこともあり、みな心配している。原発をやめた方がいいのか、安全計画をどうするかなど、国民のよりよいディベートのためにも情報を伝えていきたい」と話していた。
◆東日本大震災 男性、家族と松山へ避難
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/ehm11032002290001-n1.htm
■地震発生時、福島第1原発に
東京電力の孫請け会社に勤務し、定期検査中だった福島第1原発5号機で電気工事をしていた男性(42)=福島県大熊町=が松山市の市営住宅に入居することが決まり、19日、産経新聞などの取材に応じた。男性は「放射性物質の影響を受けやすい子供たちは、一刻も早く遠くへ避難してほしい」と話した。
男性は妻(40)と養父(63)、4~15歳の子供3人とともに新潟県経由で愛媛県に入った。地震発生時は福島第1原発の敷地内におり、会社の事務所内の机などが散乱していたことなどに衝撃を受けた。幼い子供がいることから、原発での爆発事故などをきっかけに避難を決め、愛媛県内の親族を通じて、原発から距離の離れた松山市への避難を決めた。
現在も連絡が取れない知人が少なくないといい、男性は「未来ある子供たちだけでも、早く原発から遠くに逃げてほしい」と訴えていた。
◆「見捨てない」県南から物資 茨城
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/ibr11032002170000-n1.htm
被害の大きかった北茨城市など県北地域や沿岸地域には県南地域から救援物資が送られている。守谷市は、北茨城市に毛布1千枚と飲料水(500ミリリットルペットボトル)1万9200本、アルファ米5千食、粉ミルク(850グラム)800缶を送ったほか、常陸太田市には粉ミルク80缶、ひたちなか市には粉ミルク480缶をそれぞれトラック7台で送っている。
一方、取手市では19日、東電福島第1原発事故で避難や屋内待機が指示されている福島県南相馬市へ向けてバス3台とトラック1台が出発した。救援物資を届けるとともに、帰路は受け入れる避難者を乗せ、同日夜、取手市に戻ってきた。
両市の災害時相互応援協定に基づいて実施。トラックにはカップ麺1200食と感染対策防護キット20セットなどの救援物資を積み込んだ。避難者は128人で、受け入れ先は市内の老人福祉センター「あけぼの」と「さくら荘」、福祉施設「かたらいの郷」。
◆プール内、十分な水を確保か 防衛相「放水で効果」
http://www.asahi.com/national/update/0320/TKY201103190458.html
福島第一原発の1号機から4号機で、使用済み燃料を貯蔵するプールに十分な量の冷却水が確保されている可能性が高いことが19日、防衛省の調査でわかった。
関係者などによると、19日に陸上自衛隊のヘリコプターで上空約300メートルからそれぞれの原子炉施設の表面温度を計測したところ、広範囲で冷却水の上限値(65度)を下回る40度以下を示したという。
同省によると、使用した機材は建物に屋根がない場合、鉄骨などではなく、内部の空間の温度が計測できるという。
調査結果を受けた同日の記者会見で北沢俊美防衛相は暫定的な分析と断った上で「一定の水量を確保できていたと考えている。(自衛隊や東京消防庁などによる放水で)効果が上がっているのではないか」との考えを示した。
陸自は今後も上空から計測を続ける。また、政府はプールの水位を調べる方法を検討中だという。
◆イタリア便り 安全か危険か
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110320/erp11032003480002-n1.htm
日本は「世界一の地震国」として知られ、耐震工学の分野でも世界一と信じられてきた。その国の原発が地震と大津波で破壊され、周辺で放射線が高い数値を示しているというのでは、世界中が一体、原発とは危険か否か疑問を抱くのも無理はない。
実際、ドイツは古い7基の原発の稼働を3カ月間一時停止することに決めた。イタリアでは、1986年のチェルノブイリ原発事故後の国民投票で新たな原発建造の中止を決め、現在では先進国中唯一の原発を持たない国となった。不足の電力は隣の原発大国のフランスから輸入している。
イタリア政府はこれでは時代に取り残されると、産業界の要請を受けて、総電力生産量の25%は原子力に頼ろうと、原発4基の建設を決めてきたのだが、今回の事故である。政府は「現在の原発は福島原発の100倍も安全だ」と計画変更を否定したが、野党からの反対が高まるのは必至だ。
また、イタリアの通信社アンサは16日付の東京特派員電として「イタリア政府の防災チームが東京の大使館屋上で計測した大気中の放射線値は、ローマ市の1時間当たり平均値0・25マイクロシーベルトより低い0・04マイクロシーベルトで現在の東京に危険はない」と伝えた。とはいえ、今回の事故で原発を招致する市町村が皆無になることは確かである。(坂本鉄男)
◆原発なしでも停電せず 志賀、再開見送り
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/K20110320301.htm
福島第1原発の事故を受け、北陸電力が志賀原発の運転再開を当面見送る方針を示し、 「原発なし」の状態が長期化する公算が強まってきた。原発がないと、北陸も、関東のよ うに計画停電を迫られるのか。北電は原発抜きでも需要に応える供給力を持っており、電 力不足に陥る心配はさほどなさそうだ。
志賀原発が1、2号機とも止まっても、電力供給に問題はないのか。北電担当者は「火 力発電所の定期検査も影響してくるので、現時点では何とも言えない」と歯切れが悪いが 、計算上は十分な供給力を確保できる見通しだ。
冷房などで電力需要がピークとなる夏場。記録的な猛暑だった昨年の8月、北電管内の 最大需要電力は約542万キロワットだった。一方、供給力は約618万キロワットで、 差し引き約75万キロワット分、供給力に余剰があった。
この時、志賀原発1号機は定期検査のため停止中で、2号機は運転していた。2号機の 出力は120万キロワットで、うち70万キロワットを中部、関西電力に売電し、地元に 供給したのは50万キロワットとされる。供給余力は75万キロワットなので、原発なし でも猛暑時の需要をまかなえたことになる。
電力の供給力は、火力の検査状況や降雨量に伴う水力の稼働率によっても変わるが、「 足し算、引き算の世界なら余裕がある」(関係者)とみられ、計画停電を強いられる可能 性は低い。
実際、北電は2007年3月から1年間、志賀原発1号機での臨界事故隠しの発覚、2 号機のタービントラブルで「原発なし」だったが、火力増発や他社からの電力購入で乗り 切った。
北電は現在、富山新港で40万キロワット級の液化天然ガス(LNG)火力発電所を計 画中で、供給力はさらに高まる。こと供給力という点でいえば、原発なしでも何とかやり くりできそうだ。
ただ、北電の収益には大きな打撃となる。運転コストが低い志賀原発の停止は、1基で 「1日1億円」の経常利益の下押し要因という。単純計算すると、2基停止なら年間で7 00億円近くの利益が消える。
福島第1原発の事故は、非常用ディーゼル発電機が津波の影響で故障し、緊急炉心冷却 装置(ECCS)が機能不全に陥ったことが原因とされる。非常用ディーゼル発電機とい えば、志賀原発2号機でのトラブルが記憶に新しい。
2009年11月、北電は、志賀2号機の非常用ディーゼル発電機から油が漏れたとし て、原子炉を手動停止した。いったん弁の不具合が原因と発表したが、弁を交換後に再び 油漏れが見つかり、次の原因発表まで2カ月近くを要した。
その結論は、発電機の構造上の問題で「事故でなく、もともと安全だった」というもの 。その通りなら、本来安全だったのに慌てて原子炉を止め、その原因究明にも手間取った 、というお粗末さで、地元からは「一体、何だったのか」とあきれる声が出ていた。
福島第1原発の事故では、右往左往する東京電力の事故対応が批判され、「東電ですら あの体たらくか」と驚く関係者も多い。放射能漏れが今も収束せず、住民は避難を余儀な くされ、周辺地域の農畜産物から基準を超える放射線が検出されるなど、「原発災害」は 深刻さを増すばかりだ。
原発事故を受け、国は原子力を柱とするエネルギー政策を見直す。原発マネーで潤ってきた立地地域だが、万が一にも大事故が起きればどうなるかを目の当たりにした今、電力会社とともに、今一度、原発を抱える重みを問い直す必要に迫られている。
◆広島で原爆被爆…元福島大学長「正確な情報を」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/20/kiji/K20110320000460710.html
広島に投下された原爆で被爆し、今は福島市に住む元福島大学長の星埜惇さん(82)は「放射線は怖い。住民が逃げる時期を失わないよう、国は早く正確な情報を知らせるべきだ」と訴えている。
星埜さんは17歳の時に被爆。救護活動で爆心地近くに約3週間とどまり、放射線の急性症状とみられる倦怠(けんたい)感と鼻血に悩まされ、1カ月間起き上がることができなかった。その後も若くして十二指腸潰瘍や白内障を患った。
「ずっと体調の悪さを抱えて生きてきた。今いろいろな病気を持っているのはその影響かなと思う。放射線ってのはほんとに余分なこと」。被爆体験から原発には反対の立場。だが「批判的なことを言ってもしようがない。福島では原発を足掛かりに生活している人が多い。現場で身をていして対処していただいているのはありがたい」と話した。
◆飯舘村から第一陣、福島集団避難本県入り 南相馬の患者も
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20110320/478464
福島第1原発100+ 件事故による放射性物質の飛散から逃れるため、福島県飯舘村の村民などからの避難者第1陣の314人が19日、鹿沼市下石川の鹿沼総合体育館(フォレストアリーナ)に到着した。今回の震災や原発事故に伴い、県が自治体の要請を受けて集団避難を受け入れるのは初めて。同日は福島県南相馬市内の病院に入院中の患者60人も本県に搬送され、自治医大病院や宇都宮市内の病院が受け入れた。
飯舘村からの第1陣は大型バス7台に分乗し同日午後6時40分ごろ、同体育館に到着。佐藤信鹿沼市長ら同市職員や市民約80人が夕食を準備して出迎えた。
第1陣は同日午後、同村の広瀬要人教育長を団長に村職員2人が随行して出発。福島県内で放射性物質付着の有無を調べるスクリーニングを行い、本県に入った。
年齢は99~3歳までで。同村民のほか、隣接の南相馬市や原発に近い浪江町から同村の避難所に逃れていた128人も含まれる。
会見した広瀬教育長は同市への感謝を表明した上で「原発100+ 件の放射能に対する村民の不安は日増しに高まっており、苦渋の選択。国の基準では問題ないというが、近隣も自治体ごと移動させている。万が一を考えた行政としての配慮だ」と集団避難の理由を強調した。
広瀬教育長によると、20日の第2陣も300人程度とみられ、最大700人が宿泊できる同体育館に入る。同村は、計2千人程度の避難希望者を見込んでいたが、家畜の世話などで残留する村民が予想以上に多いという。
一方、南相馬市の小野田病院からは、100~59歳の重症患者計60人が自治医大病院や宇都宮市駒生町の県総合リハビリセンターに搬送された。同センターで医師らが市内12カ所の病院に患者を振り分けた。
県によると、同日午後8時現在、県内の避難所に入っている福島県民は計2870人で、前日比593人増。
◆「隠す意図なかった」=水道水の放射性物質で釈明?福島
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011032000025
福島第1原発事故の影響調査で、福島県川俣町の水道水から放射性物質のヨウ素が検出されながら発表が2日後だったことについて、政府の原子力災害現地対策本部の横田一磨福島第1原子力保安検査官事務所長は20日未明、福島市で記者会見し、「隠す意図はなかった」と釈明した。
横田事務所長は「調査の主体は対策本部だが、調査結果を分析評価し、公表するのは厚生労働省に一元化している」と説明。組織の縦割りが背景にあると指摘した。
川俣町の水道水からは17日に、国の基準の1キロ当たり300ベクレルを超える308ベクレルを検出。飲んでも人体に影響はないとされ、18、19日には基準以下になった。(2011/03/20-04:39)
◆4万人超が被ばく検査…67人から放射線検出
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/20/kiji/K20110320000460450.html
福島第1原発の事故を受け、福島県内で放射線の影響を調べるスクリーニング検査を受けた住民が、17日までに約4万2440人に達することが19日、分かった。県によると、このうち67人から放射線を検出。いずれも靴や衣服に放射性物質が付着していた。健康に被害を及ぼす数値は出ておらず、全身洗浄が必要な住民もいなかった。県は11市町村13カ所のほか、移動検査車を使って検査している。
◆原発作業員6人、緊急時の被ばく上限超え
http://www.sanspo.com/shakai/news/110320/sha1103200505021-n1.htm
福島第1原発の事故で東京電力は19日、作業員6人が緊急時の上限である10万マイクロシーベルト(100ミリシーベルト)を超える被ばくをしたと発表した。6人の作業内容について明らかにしていない。体調に異常は見られず、別の作業を続けているという。一方、総務省消防庁は同原発で18日から19日未明に放水作業に当たった東京消防庁職員約50人の被ばく線量について、19日正午時点で最大2万7000マイクロシーベルト(27ミリシーベルト)だったと明らかにした。作業を終えて除染した後に計測されたという。
◆「剣が峰」の作業が続く
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-03-19_15633/
これまで経験したことのない未知の事態が進んでいる。放射性物質の拡散防止に失敗すれば、被害は想像を絶するものになるだろう。その影響は日本だけにとどまらない。
経済産業省原子力安全・保安院は、東京電力福島第1原子力発電所の事故を「レベル4」から「レベル5」の段階に引き上げた。
「レベル5」というのは1979年に米国で起きたスリーマイル島事故に該当する。
すでに「レベル6」の段階に達しているとの外国機関の評価もある。国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は「重大で深刻な事故」だと強調した。
現時点ではっきり言えるのは、日本の原発の歴史で最悪の事故が発生し、それが今も収束していない、ということである。
福島第1原発の現場では、自衛隊や警視庁などによる必死の作業が続いている。大型輸送ヘリを使って上空から海水をまき、地上からも消防車両で放水した。
外から水を入れて冷却する作業は、事故を拡大させない対策として欠かせない。
だが、高度が高すぎれば目標への放水が難しく、近すぎれば放射性物質を浴びる危険性がある。文字通り決死の作業だ。
地上からの放水も、現場の放射線量が高いため大きな制約を受けざるを得ない。
地震と津波で外部からの電力をすべて失われた福島原発。今、この時間にも、被ばくの危険と背中合わせに、失敗の許されない作業を必死に続けている人たちがいることを心に留めたい。
外部電源の復活によって緊急炉心冷却装置(ECCS)が作動すれば、状況は今よりも安定する。沈静化の方向に向かっていくことが期待できる。
外部からの放水による「冷却」と、原発の「電源回復」。この二つが当面の最大の課題である。その作業はすでに始まっている。
このような時期に「火事の現場で消火活動をほったらかして、消火方法について議論する」ような愚は避けたい。 状況は「時間との戦い」の様相を呈しており、首相の強力な指導力に基づく果敢な行動が不可欠だ。
死者・行方不明者が1万5000人を超える戦後最大の自然災害。政府は東日本大震災に対応しつつ、同時に、戦後最大の原発事故にも対応しなければならない。
このような事態に直面した政権は過去にはなかった。危機に対する政府の対処力が問われている。
事故発生後の政府や東京電力の対応は、決して十分だったとはいえない。正確な情報を迅速に開示するという点でも、まだまだ改善の余地がある。
いたずらに不安をあおるのは慎むべきだが、根拠を示さずに安全性を強調するのも問題だ。
原発の中で何が起きているのかを分かりやすく正確に伝えること、放射性物質の危険性と個人として取るべき行動を科学的根拠に基づいて示すことが必要だ。
◆福島第1原発事故 中部電、原発計画見直し 静岡・浜岡6号機、先送り
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110320ddm012040124000c.html
◇事故受け電力各社、対応迫られ
東日本大震災による東京電力の福島第1原発の事故を受けて、中部電力は19日、15年に着工を予定していた浜岡原発(静岡県御前崎市)の6号機新設計画を先送りする方針を固めた。中部電首脳は「今回の震災を受け、新たな知見を反映する必要がある」とするが、地元は「既存の原子炉の安全対策が最優先」としており、6号機新設計画は凍結状態に追い込まれる可能性もある。中国電力も原発の新規工事の一時中断を決めており、国がエネルギー政策の大黒柱としてきた原発増強策は抜本的な見直しを迫られている。【山本明彦、立山清也、工藤昭久】
中部電は08年、浜岡原発6号機の新設計画を発表。15年着工、18~23年の運転開始を目指していた。年度内にも原子炉設置許可申請の前提となる「環境影響評価」の方法書を国や地元自治体に提出する予定だった。しかし、東電の福島原発事故後、地元の静岡県の川勝平太知事や御前崎市の石原茂雄市長は、計画見直しを要請している。
浜岡原発はマグニチュード(M)8・5以上の耐震性を備えるというが、東日本大震災はM9・0。地元の不安が高まる中、新設どころか、既存の原子炉の安全対策強化が急務となっている。中部電首脳は19日、毎日新聞の取材に「地元に丁寧に説明し理解を得るため、(6号機新設)計画がずれ込むのは仕方ない」と語った。浜岡原発4号機で12年にも開始を予定しているプルサーマル計画の大幅な遅れも避けられない状況だ。
また、中国電力も2月に瀬戸内海の海面埋め立て作業を開始した上関原発(山口県上関町)の建設工事を一時中断。九州電力・川内原発3号機(鹿児島県薩摩川内市)の増設計画も地元で反対の声が広がり、暗礁に乗り上げる可能性が高まっている。関西電力の八木誠社長は福島原発事故について「原子力事業にとって非常事態」と認めつつも「原子力は低炭素社会の実現に不可欠な電力源」と強調するが、原発政策の後退は避けられない状況。
日本では現在、54基の商業原発が稼働、国内の発電電力量の3割を賄う。政府は30年までに14基以上を新増設する計画で、既に中国電力の島根原発3号機など3基が着工、他に11基の計画が進んでいる。規制緩和で定期検査の間隔を長期化するなどして稼働率を向上させ、電力全体に対する原発の発電比率を50%に引き上げる方針も示してきた。
しかし、福島原発の事故の衝撃は大きく「原発にまい進するエネルギー政策は破綻した」(経済産業省幹部)状況だ。今後は老朽化した原発を廃炉にした後、それを代替する原発が手当てできなくなる可能性がある。日本原子力発電・敦賀原発1号機(福井県敦賀市)が16年、関電・美浜原発1号機(同県美浜町)も21年までには運転を停止する予定で、事故を起こした福島第1の6基をはじめ、70年代に建設された計18基の廃炉が見込まれる。新増設がストップすれば、現行の原発の発電能力全体(4885万キロワット)の3割分(1342万キロワット)が消失する可能性がある。
経産省によると、19年度の電力需要は08年度比9・3%増となる見通し。国はこれに対応する発電設備増強の約6割を原発で賄う考えだったが、実現は困難な情勢だ。火力や水力による代替も検討されているが、原油価格が高騰する中、電気料金を跳ね上がらせるジレンマを抱える。
◆3万人が県外避難 全都道府県、受け入れ姿勢
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110320ddm001040060000c.html
東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島3県から県外に避難した被災者が3万人近くに上ることが毎日新聞の集計で分かった。全都道府県が避難者受け入れの準備を整えたことも判明。死者7653人となった戦後最悪の自然災害は、避難でも異例の事態を引き起こしている。19日は、東京電力福島第1原発がある福島県双葉町の住民約1200人が「さいたまスーパーアリーナ」(さいたま市中央区)に避難し、町役場の機能も移転した。
双葉町は避難指示対象の原発から半径20キロ圏内に全域が入る。この日の避難者は人口約6800人の約5分の1。井戸川克隆町長や全職員の約9割にあたる約80人も同行した。だが、避難所として使えるのは今月末まで。埼玉県は県立学校元校舎や民間賃貸住宅などの利用を検討する。
毎日新聞が各地の自治体に取材した結果、岩手、宮城、福島3県から受け入れた避難者は39都府県で計2万8032人に上る。このほか468世帯が避難しており、合わせると3万人近くになる。
最も多くの避難者を受け入れたのは新潟県で1万1694人。被災者たちは、体育館など74施設や民間宿泊施設に身を寄せている。避難先は青森から鹿児島県まで全国に及び、自治体は体育館など公営施設を用意、そのほかは空いている公営住宅などを準備した。
受け入れ準備も進む。秋田県は2万4000人、山形県は2万9000人、神奈川県は最終的に6万5000人を受け入れるなど、全都道府県が取り組む姿勢を見せた。ただし、原発事故沈静化の見通しが立たず、被災地復興にも時間がかかることから避難先での住宅探しなどが今後の課題になりそうだ。
19日は福島県南相馬市と飯舘村の住民計約1070人も新潟、栃木両県の避難所に入った。原発から30キロ圏で屋内退避指示が出ている地域住民を対象に、国と県が実施している県外退避支援計画に基づく初の例となった。
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■岩手、宮城、福島県からの避難者(人)
北海道 集計中
青森 49
岩手 -
宮城 -
秋田 424
山形 3805
福島 -
茨城 1448
栃木 2277
群馬 2518
埼玉 3500
千葉 652
東京 454
神奈川 200
新潟 1万1694
富山 173
石川 15世帯
福井 100
山梨 138
長野 106
岐阜 73
静岡 125
愛知 260世帯
三重 12
滋賀 62
京都 集計中
大阪 22人と4世帯
兵庫 142世帯
奈良 16世帯
和歌山 10人と3世帯
鳥取 0
島根 20人と6世帯
岡山 3世帯
広島 17世帯
山口 12
徳島 0
香川 13
愛媛 19
高知 14
福岡 60
佐賀 10人と1世帯
長崎 11
熊本 5
大分 16
宮崎 1世帯
鹿児島 10
沖縄 0
計 2万8032人と468世帯
◆いわき市の病院で未熟児2人が取り残される
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/20/kiji/K20110320000460620.html
原発から半径46キロに位置するいわき市立総合磐城共立病院では19日現在、他病院への移動が極めて困難な未熟児2人が新生児集中治療室(NICU)に取り残されている。現場に1人残る本田義信医師は、一進一退の状況に心を痛めている。
特に新生児の1人は症状が重い。気管にチューブを入れ、新生児用の特殊な人工呼吸器で呼吸を管理している。「この呼吸器の搬送用は日本全体でも数少なく、当院にもない」と本田医師。受け入れ先は決まっているのに、出発できない。
時間に猶予はない。原発の状態悪化の不安がつきまとう。病院の物資も限りがあり、いわき市民の脱出加速によるインフラ不全の恐れも。在宅用の機器を搬送用に使うのは医事法違反にあたるが「両親の了解をとり、私が全責任を負います」と悲壮な決意を固めている。
◆米メディア、渋谷のライブハウスを原子力発電所と報道
http://rocketnews24.com/?p=81590
東日本に甚大な被害をもたらした東北地方太平洋地震から1週間。行方不明者の捜索はもとより、福島第一原子力発電所の事故に関しても出口の見えない状況が続いています。
これについての情報が海外でも多く報道されるなか、米ニュース専門放送局「フォックス・ニュース」の日本地図がめちゃくちゃだと話題になっています。
14日付けの海外サイト「MEDIA MATTERS」によると、誤報があったのは同放送局の番組「Your World With Neil Cavuto」。日本国内の原子力発電所の場所を示す地図が登場したのですが、よく見てみると東京近辺に「SHIBUYA EGGMAN(シブヤ・エッグマン)」という文字が!
「Shibuya eggman」は渋谷区神南にあるライブハウス。どうして原発のひとつとして数えられてしまったのかは定かではありませんが、間違いであることは確かです。
これに対して同ライブハウス側は公式ホームページにて、「一部でShimuya eggmanが原子力施設であるという報道がありましたが、まったく事実と異なります。音楽を愛する皆様の心が原動力となっています」(引用)と釈明しています。
◆福島第1原発事故 3者で放水、冷却成果
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110320ddm002040088000c.html
◇空と陸から3日で1476トン
東京電力福島第1原子力発電所の冷却作業は19日も東京消防庁と自衛隊が連携をとりながら行った。自衛隊のヘリコプターによって17日午前から始まった空、陸からの放水作業は、想定以上に高い放射線量や機器の故障、散乱するがれきなどに阻まれてきたが、3日間の放水量は約1476トンに上る予定で、一定の成果が上がっているとみられる。現地では20日も消防、自衛隊員による懸命な放水が続く。
◇自衛隊、手探りの連携作業
冷却作業は3日目の19日、ようやく自衛隊と東京消防庁などが一体となった態勢が整った。しかし、技術的な課題が相次いで浮上。関係各機関の連携を巡っても手探り状態が続いている。
北沢俊美防衛相は19日の会見で、陸上自衛隊の大型ヘリコプターCH47Jが上空から同日朝に調べた福島第1原発1~4号機の表面温度が、いずれも100度以下だったと明らかにした。北沢氏は「使用済み燃料棒が入ったプールに一定の水量を確保できた」と述べた。
一方で北沢氏は「がれきが相当散乱しており、処理をどうするかは難しい問題だ」とも指摘。「放射能(放射性物質)が付着している懸念もある」と明かした。
「警視庁や消防庁に比べれば専門知識やノウハウはあるから」(防衛省幹部)と、自衛隊は政府に仕切りを任された。しかし自衛隊にとっても未体験の手探りの作業だ。
高圧消防車を使った放水活動では、自衛隊は当初、持てる装備をフル活用しようと、大型破壊機救難消防車A-MB-3に、9台の小型消防車を3台ずつホースで連結。海水をくみ上げてA-MB-3で1分間に6トンを放水する方式を考えた。
しかし車外での長時間の作業は無理。さらに海側の地盤が地震の影響でかなり緩み、消防車を長時間止めての作業は困難と分かった。A-MB-3自体がもともと飛行場での航空機火災事故を想定しているため、現地入り後不調となり、整備が必要になったほどだ。
現地の指揮命令系統も依然としてあいまいだ。
「今後の放水、除染等の活動については、自衛隊が全体の指揮をとる」。18日昼、政府と東電の統合連絡本部が細野豪志首相補佐官名で出した「放水活動の基本方針」という文書にはこうあった。同日午後には陸自中央即応集団の田浦正人副司令官(陸将補)を現地指揮官とする「現地調整所」が事実上始動。放水作業を行う高圧放水車が集結していた福島県楢葉町の運動施設「Jヴィレッジ」が拠点となった。
しかし、放水活動にかかわるのは警視庁、東京消防庁、東電と複数の組織にまたがっており、それぞれにトップがいる。指揮命令系統が自衛隊に一本化されたとはいえない。「消防隊員や機動隊員を自衛隊に出向させてくれるなら指揮が執れるが、そうはならないだろう。厳密には各組織の総合調整にとどまる」と防衛省幹部は指摘する。【犬飼直幸、坂口裕彦】
◇消防庁「無人化」に難航
東京消防庁が遠距離大量送水装置「スーパーポンパー」や「屈折放水塔車」などを組み合わせて実施する「無人放水」システムの構築は難航した。
放水車など5台に分乗したハイパーレスキュー隊員13人は、別の指揮車に乗った東京電力社員らとともに18日午後5時5分に原発正門に到着。しかし、給水車を固定するはずだった岸壁は地震で崩壊し使えず、ホース延長車も入れない。隊員らは給水車用の別のポイントを探し、ホースも手作業でつなぐことにした。
給水車と放水車の距離は約800メートル。大量放水を支えるホースの直径は通常の6・5センチよりも極太の15センチで重い。隊員らは両方の車からそれぞれホースを伸ばし、ホース延長車のホースも取り出してつなげた。放射線を浴びることを防ぐため増員し、交代しながらかかわった隊員は約50人。19日午前0時半、放水に至り、この段階で一時は無人放水にも成功した。
放水再開は19日正午の予定だったが、東電の電力復旧工事の影響で遅れ、放水塔車のバッテリーが上がるトラブルも起きた。だが、スーパーポンパーの強力な圧力を利用、午後2時5分から2回目の放水を開始した。
目指した連続放水時間は7時間。計画通りなら計1260トンを注水することになる。これは3号機の使用済み核燃料プールの容量に匹敵し、プールが空になっていても理論上は満たすことができる。
最初は1次派遣隊のうち未明の放水にかかわらなかった隊員が担当し、その後は2次派遣隊員が引き継いだ。無人での放水が可能となったが、数回必要になる給油は行わなければならない。
東京消防庁は19日、福島県楢葉町の前線拠点で、1回目の放水時に現場作業を行った隊員らの放射線量を計測したが、異常は見つかっていない。ただしハイパーレスキュー隊は大学などの研究施設や病院など放射線を使う施設での火災を想定した訓練は普段から行っているものの原発での活動経験はなく、非常手段の活動への懸念は消えていない。【山本太一、伊澤拓也】
◇警視庁、突然の出動要請
警視庁が地上からの放水作業の口火を切ることになった発端は、15日の東京電力から警察庁への依頼。「『高圧放水車を貸してほしい』と機材まで指定してきた」(警察庁幹部)。この時は東電側が放水作業を担うことを前提に貸し出しを決め、東電社員に放水車の操作方法を伝えた。ところが翌16日朝、官邸や経済産業省から「事態が切迫している。警視庁で操作できる人に行ってもらえないか」と要請があったという。
このため警察庁は警視庁に出動要請。警視庁は16日午前、放水車の操作に慣れた人材を集めた。放水車は暴動鎮圧が目的で、過激派の活動がさかんではない昨今、あまり使用実績はない。扱える要員は限られ、突然の招集に当直明けの機動隊員も含まれていた。
招集されたのは25~41歳の10人。隊員を乗せたヘリは16日午後2時半、都心近くのヘリポートを出発した。
17日午前11時ごろ、準備拠点の第2原発に到着し、午後3時40分ごろ、第1原発近くの免震棟に入り防護服を着装。隙間(すきま)を残さないようテーピングして防御した。10人は3班に分かれ、西門近くに止めていた放水車を3号機付近へ移動させ、55歳の管理官が指揮官として率いる第1班が午後6時50分、現場に到着。当初予定していた放水車の設置場所では160ミリシーベルトの放射線が測定されたため危険と判断、位置をずらした。
午後7時5分、放水開始。放水車内のパネル制御や射手などを分担、車外での作業もあった。「一人でも線量計のアラームが鳴れば全員撤収」というルールを定め、各自の線量計を80ミリシーベルトでアラームが鳴るよう設定。午後7時13分ごろ、隊員の一人が指揮官に「鳴った」と報告した。
線量計は作業中、取り外して見ることができない。予定量を放水し切った1班は免震棟へ戻り、防護服を脱ぎ、各自の線量計データを見た。最も数値の高かったのが指揮官の9ミリシーベルトで、アラームが鳴ったと報告した隊員のデータは7ミリシーベルト。機械の誤作動か本人の勘違いかは不明だ。
全員撤収の取り決め通り、2、3班の隊員も免震棟で防護服を脱いだ。「『もう一度防護服を着て出動せよ』というのはとてもできない」と警察庁は判断。自衛隊が放水準備に入っていることなども考慮し、撤収を指示した。3班で各40トン、計120トンを放水する計画だったが、放水は1班だけ。それでも警察幹部は「自衛隊と消防が後に続いた最初の放水だったことは一定の評価があってもいい」と自負した。【鮎川耕史】
◆福島第1原発事故 米、情報収集強化 大気観測機派遣、専門兵待機
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110320ddm003040119000c.html
◇専門兵450人待機
【ワシントン古本陽荘】福島第1原発の事故への対応が難航していることを受け、米軍の情報収集活動が活発化してきた。日本側から要請があった場合の対処に備えた準備が始まったものとみられるが、同時に日本側発表の事故情報への不信感が背景にあることも浮き彫りになってきた。
米NBCテレビなどによると、北朝鮮の核実験の際に放射能を観測した空軍の大気収集機「コンスタントフェニックス」が派遣された。飛行しながら放射能データを地上に送る航空機で、米軍にも2機しかない。無人機グローバルホーク、U2偵察機、情報収集衛星などを複合的に運用し、現場の撮影も開始した。
大規模災害に備えた部隊を持つ北方軍司令部(コロラド州)からは核知識のある先遣隊9人が日本に派遣された。先遣隊の調査報告をもとに専門職種の米兵が必要に応じて派遣される見通しで、すでに450人に待機命令が出された。
これら米軍の活動は日本側との調整を経たもので「自衛隊との情報共有は極めてスムーズ」(ウィラード太平洋軍司令官)という。だが、米ウォールストリート・ジャーナル紙は「日本政府からの情報の質への懸念が米政府で急速に高まっている」と報道。ニューヨーク・タイムズ紙も「東京電力は危機を過小評価してきた」と報じ、日本側への不信感が情報収集強化につながったと指摘した。
◆福島第1原発事故 ドイツ製圧送機も冷却に活用へ
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110320ddm002040094000c.html
政府は19日、東京電力福島第1原発の使用済み核燃料プールを冷却するため、高さ58メートルから放水できる生コン圧送機など数機を活用することを決めた。圧送機は同日、横浜市などから出発した。ドイツのプッツマイスター社の圧送機で、同型のものはチェルノブイリ原発事故でも活用された。
三重県四日市市の建設会社「中央建設」と岐阜県恵那市岩村町の建設会社「丸河商事」も圧送機を送り出す。【井上章、加藤新市、山盛均】
◆福島第1原発事故 「出口はパニック」 津波、車で逃れ--作業員証言
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110320ddm041040157000c.html
東日本大震災の発生当日の11日、福島第1原発で働いていた4人が、毎日新聞の取材に当時の恐怖を語った。停電で暗闇の中、サイレンが響き、脱出を求めるアナウンスと怒号が飛び交った。巨大地震は「安全神話」を誇った施設で働く人々をパニックに陥れていた。
5号機の原子炉建屋で管理区域内から搬出する物品が放射性物質に汚染されていないかを調べる作業を同僚としていた20代の会社員男性は突然、大きな横揺れを感じ、立っていられなくなった。
停電し、真っ暗な中で何かにつかまった。サイレンが鳴り「地震です、建物から退出してください」とアナウンスが流れた。急いで外に出ると道路がえぐられていた。所々に段差ができ、車が走れる状態ではなかった。
5号機から約100人が一斉に事務本館へ走った。本館から荷物を持ち出し、構内にある10メートル余の高台を目指した。いつもは静かな海が、遠くの方から白波を立てて向かってきた。到達するのを見届ける余裕はなく、走って自分の車に戻り、西門から逃げた。
「それ以降の原発構内の状態がどうなっているかはわからない」
3次下請けの男性社員も5号機にいた。翌週から始める機器点検の準備を終え、現場を離れようとした時だった。建屋の出口に向かう途中、ぐらっときた。立ち止まって様子を見たが、ひどい揺れだった。電気が落ちて非常灯がつき、砂ぼこりが舞った。原発施設内から出る際は放射線量を測定しなければならないが、地震で機械が止まり、作業員らが足止めされていた。「早く出せ」という怒声が飛び交ってパニックになり、警備員も止めることはなく、急いで出口へ向かった。
5号機と6号機の間にあるサービス建屋を出ると、地割れで40センチの段差ができ、配管のつなぎ目から水が噴き出していた。津波が来る前に現場を離れ、ほどなく県央の避難所に駆け込んだ。
1号機西側に隣接する廃棄物処理建屋の1階で放射線管理をしていた協力会社の30代の男性社員は、同僚ら十数人とともに揺れに見舞われた。仮設の足場が崩れ、蛍光灯が激しく揺れた。「放射能漏れの恐怖を感じた」
逃げ出そうにも物品用搬入口はシャッターが下り、2号機側につながる通路にも煙が充満。ようやく違う出口から外に出て正門前に避難する際、従業員用グラウンドが液状化現象でドロドロになっているのを見た。
4号機近くの原発敷地内で金属加工作業をしていた富岡町の会社員男性(47)は地面のゆがみと波打つような揺れに襲われた。揺れが収まり下請け会社の事務所へ逃げると、窓が割れ、棚も倒れてめちゃくちゃで、仲間とともに近くの駐車場で待機した。それでも自分も仲間も「大丈夫だろう」と思っていた。
建屋から出てくる大勢の従業員を見て異変に気付いた。建屋外に出る際に返却する簡易線量計を身につけた人が多かった。同僚を見かけ、線量計を持って出てきた理由を尋ねると、同僚は「順番待ちなんてしていられない。出口は長蛇の列でパニックだ」と言った。
翌日、テレビで水素爆発を知り、14日夜の放射線量の数値を見て避難を決意。母(76)と妻(49)、娘(17)の家族4人、車で南を目指した。「いつか故郷に戻れる」
東電によると、地震後、地下で作業中だった20代の社員2人が行方不明となっている。【岡田英、袴田貴行、神保圭作、太田誠一、駒木智一】
◆情報開示 最優先に スリーマイル経験者ら
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011032002000049.html
三十二年前の教訓は生かされているか-。原発史上初めて大事故が発生した米スリーマイルアイランド(島)の原子力発電所。現段階で福島第一原発の事故は「レベル5(広範囲な影響を伴う事故)」と発表され、スリーマイル島と同じ数値だ。当時の恐ろしさを体験した地元住民は、第一原発の現状や日本政府、東京電力の対応に強い関心を寄せている。 (米ペンシルベニア州ミドルタウンで、岩田仲弘、写真も)
スリーマイル島から約十キロ北で暮らすマリー・ステイモスさん(67)は、今でも事故が起きた一九七九年三月二十八日朝のことが忘れられない。原発で働く夫が出勤のため自宅を出た途端、「何か金属の臭いがしないか」と尋ねてきた。
しかし、事故発生の警報が鳴り、住民に避難指示が出されたのは二日後だ。それも半径八キロ圏内に住む妊婦と就学前幼児の約五千人に限られていた。実際には放射能の恐怖が広がり半径約八十キロほどの約十四万人が避難したという。
ステイモスさん宅も圏外だったが、とにかく逃げた。数日後に戻って以降、自宅周辺の動植物に“突然変異”が起きた。巨大キュウリ、尻尾のないネコ、頭が二つの牛…。異変は年ごとに顕著になった。それでもほとんどの住民は田園や牧草地が広がる生まれ育った土地に帰ってきた。
「さまざまな調査により、原発周辺のがん発病と死亡率が他地域に比べ高いのは明らか。政府、事業者は因果関係を認めなかった」とステイモスさん。
「福島の事故を受け米政府は半径八十キロ圏内の在日米国人に避難勧告した。三十二年後に初めて正しい判断をした」と苦笑い。日本政府の避難指示が半径二十キロ圏内にとどまることは心配だ。
スリーマイル島原発を監視する民間団体代表エリック・エプスタインさん(51)は第一原発事故の一報を聞き“情報隠し”を懸念。
「事業者は制御可能と発表し、住民は何が起きているか分からず不安は増すばかり」。昔の事故が再現されているように感じた。
エプスタインさんは「政府や事業者の情報だけに頼ってはいられない」と、ステイモスさんらと独自に放射線測定のネットワークを構築。さらに人体への放射性物質の吸収を防ぐとされるヨウ化カリウムを一万錠備蓄。住民による「自己防衛」の重要性を訴える。
ただ事故を次世代に伝えるのは難しい。ヘレン・ホッカーさん(84)は八六年、四十歳の娘をがんで亡くした。原発の危険性への関心が薄れていくことを気に掛ける。「原発と隣り合わせに住んでいる意識を持ち続けてほしい」。ホッカーさんの切なる願いだ。
<スリーマイル島原発事故> 1979年3月、サスケハナ川中州の原発で起きた事故。福島第一原発に似た加圧水型軽水炉が故障、緊急炉心冷却装置を作業員が止めるミスも重なって炉心が空だき状態になり、半分ほどが溶けた。放射性物質を含む蒸気が大量に漏れたが、被ばく者数は不明だ。事故を起こした原子炉1基の放射能除去だけで10億ドル(現レートで約800億円)の費用がかかった。
◆津波対策抜本見直し 静岡・川勝平太知事
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/szk11032008010005-n1.htm
「この災難は全くひとごとではありません。この機会に地震防災の基本に立ち戻らなければならないと思っています」。
東海地震が予想される上に、原発を抱える静岡県。川勝平太知事は17日の会見で、マグニチュード(M)9・0、計測不能な大津波という今回の大惨事を苦い教訓として、県の地震防災のあり方を全面的に見直す強い決意を示した。
現在の想定は、東海地震の規模はM8・0、津波による死者200人余…。今回の大惨事をかんがみればあまりに甘い数値だ。川勝知事はすぐさま、中部電力に「津波対策をもう一度練り上げる必要がある」と課題を突きつけ、防災担当者には「10メートルを超えるような大津波の対策は到底できていない。今の想定を見直さなければならない」と抜本見直しを指示した。
◆「電源復旧を死にものぐるいでやる」東電常務が謝罪
http://mytown.asahi.com/areanews/fukushima/TKY201103190349.html
東京電力福島第一原発前所長の小森明生常務が18日夜、東電役員として震災後初めて県災害対策本部を訪れ、記者会見で「大変なご心配とご迷惑をおかけしている」と県民におわびした。
多くの避難者が出ていることを問われると、小森常務は涙声で「住民の方々の顔を思い出すと、本当に申し訳なく、会社として、とにかくできることをすることに尽きる」と話した。避難住民の今後の補償や原発事業の継続については明言を避けた。
会見の主なやりとりは以下の通り。
??社長はなぜ来ないのか
「発電所の安全確保のため、東京で陣頭指揮をとっている。機会を見つけて来たいとは言っている」
??今回の事故は人災ではないのか
「我々の予想をはるかに超える津波が押し寄せることで、システムを維持することができなかった。今は炉心を冷やすことなど全力を尽くす段階で、評価はできない」
??いつ収束させることができるのか
「事態は非常に厳しい状況が続いていることに変わりはない。電源の復旧などを死にものぐるいでやる。収束はお話できない状況です」
??現場でたくさんの人を被曝(ひばく)させていることについて
「多くの方が事故の収束にたずさわられており、頭が下がることでございます。なんとも言葉につまる次第です」
??原発立地地域への今後の補償は
「まずは安全な状態に持っていくので精いっぱい。補償についてはしっかりと考えていく。範囲と規模は今の段階では申し上げにくい」
??東京電力は、今後も原子力事業を続けるのか
「今ある原発の設備・運営を見直す必要があるかどうかを考えて参ります。危険な状態を無視することはできない。原子力事業を、廃炉も含めて会社として考えるのは必要である」
??福島に住んでいる人に希望があるのか
「私としては、希望を持てるような形に全力を尽くしたいと思います」
■「廃炉を前提に対応を」郡山市長が声明
福島第一原発事故を受けて、郡山市の原正男市長は19日、「国や東電は廃炉を前提にした対応をすべきだ」との声明を発表した。佐藤雄平知事のほか、事故に伴う避難者を受け入れている福島、いわき、須賀川、田村の各市長の賛同も得て、この日午前、海江田万里経済産業相に直接電話して要請した。
原市長は「国や東電は当然、廃炉を前提にしていると思っていたが、報道を見て(そうでないことが分かり)驚いた。当初、国が今後の産業経済を優先し、米国の支援を断ったのは言語道断。県民と共に訴えたい」と語気を強めた。海江田経産相は「要請を受け止めて対処していきたい」と答えたという。
郡山市内の避難所には現在、原発周辺地域から5千人以上が避難している。
◆被災者920人、片品村へ避難 村長「家族として」
http://mytown.asahi.com/areanews/gunma/TKY201103190417.html
尾瀬国立公園の玄関口、人口5千人強の片品村が、福島県南相馬市の約920人を受け入れた。福島第一原発の事故を受け、バス23台に分乗して避難してきた市民が18日午後10時過ぎ、村に到着した。市民らはほっとした表情を浮かべるとともに、今後の不安も口にした。
18日早朝、片品村から大型バスが南相馬市に向けて次々と出発した。正午ごろ、同市に到着。放射性物質が付着していないか検査を済ませた市民らがバスに乗り込み、午後3時半、古里を後にした。
村民約40人は、避難者を迎えるための「片品ムランティア」を立ち上げた。村とボランティアをもじって名付けた。バスが途中休憩したサービスエリアで、「今、何が必要ですか」などと尋ねるアンケート用紙を配った。
路肩の雪。凍った道路。冷え込みが厳しくなった夜、バスは出発から約7時間後、4地区に分かれて到着した。
戸倉地区では、「皆さんの安心を共に築きたいです」と書かれた横断幕を広げた若者ら約10人が出迎えた。今春、大学に進学する萩原令名さん(18)は「私にもできることがあれば連絡してほしい」と呼びかけた。
宿泊場所が決まるまで市民はバスの中で待機した。宮林イエコさん(75)は窓の外の雪をながめ、「こんなに積もった雪を見るのは初めて。片品村には感謝しているが、浜っ子が山の生活ができるのか」と不安を口にした。
17日まで旅館を経営していたという佐藤光さん(67)は「25人の客を世話していたが、食糧が届かないので仕方なく避難した。古里の状況が気になる。安全がわかればできれば早く戻りたい」。
家族で避難してきた小学3年の佐藤美羽さんは疲れた表情を浮かべていたが、「早く帰りたいけど、スキーをやってみたい」と笑顔を見せた。
今回、被災者を受け入れたのは観光ホテルや民宿など35施設。戸倉地区のあるロッジは50人定員のうち、21人を受け入れた。スキーシーズンのためこの3連休はほぼ満室だったが、地震で予約はすべてキャンセルになっていた。経営者は「一般客と同じサービスをするには限界があるが、自宅にいる感覚で過ごしてほしい」と話した。
尾瀬国立公園をはさんで福島県と交流があった縁で被災者受け入れを決めた村は、議会の了承を得て7千万?1億円を予算化した。1カ月の滞在を想定し、被災者1人あたり1日約2500円の食費など滞在費を負担する。
受け入れが長期になれば、被災者の児童生徒は村内の小中学校に通うことになる。4月末ごろから尾瀬はシーズンを迎えるため、宿泊施設が被災者をどこまで受け入れるかも課題になる。
千明金造村長は「被災者というより家族の一員として迎え、心のサービスをしたい。宿泊施設には感謝している。長期間、受け入れるために県や国に支援を求めたい」と話している。(別府伸治)
◆2号機の電源線敷設が完了、5号機プールの冷却開始=東電
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201103200004.html
[東京 19日 ロイター] 東京電力<9501.T>は19日、福島第1原発2号機での電源ケーブルの敷設を終えたことを明らかにした。4号機、5号機への電源復旧作業は続いている。5号機では使用済み燃料プールの冷却を開始した。
同社は福島第1原発の冷却装置を動かすための電源復旧作業を進めている。2号機での電源復旧では1.5キロメートルのケーブルを敷設する作業を19日未明に開始し、午後1時半には終えた。今後は、接続の確認作業が必要で、東電の担当者は「受電は明日になる。検査には相当時間がかかる」と説明した。
福島第1原発では、1号機と2号機、3号機と4号機、5号機と6号機の建屋がそれぞれ隣接し、電源をつなげることができる。電源が復旧したあとで、モーター、ポンプ、配管といった冷却装置の動作確認を行い、原子炉や燃料プールの冷却作業に入る。担当者は、1号機、2号機、3号機の原子炉の状況について、「燃料が損傷している可能性や否定できない」としているが、「原子炉の冷却については海水の注水が行われており、炉心は冷却されている状態にある」と説明した。
定期検査中だった5号機と6号機の原子炉は安全上問題ない水位を確保しているというが、使用済み燃料プールの水温が通常よりも高くなっていた。このため、5号機では19日午前5時から残留熱除去系ポンプを起動し、使用済み燃料プールの冷却を開始。開始時点で68.8度あった水温は午前9時には67.6度に低下した。
5号機、6号機では引き続き外部電源の復旧作業を実施しているほか、6号機では非常用ディーゼル発電機の修理が完了したとしている。5号機では燃料プールが30度程度に冷えたら、残留熱除去ポンプを使って原子炉を冷やす計画。6号機でも仮設の海水ポンプを19日中に使用できる予定で、残留熱除去ポンプをませるため、6号機でもプールの冷却が19日に実施できる見通しだという。
5号機と6号機の建屋の屋根に直径3─7.5センチの穴を3箇所ずつ開けたという。「水素ガスがたまるのを防止する」(吉田薫広報部長)のが狙いで、18日に作業を完了した。
(ロイターニュース、浜田健太郎 編集:吉瀬邦彦)
◆地震の危険にさらされる多数の原子炉
http://jp.wsj.com/World/node_204442
地震が発生する可能性が高い危険区域に位置する14基を含む何十もの原子炉が世界各国の地震多発地帯で稼動していることが、ウォール・ストリート・ジャーナルの調査結果で明らかになった。
これらの多くは日本と台湾にある。天然資源に乏しいこの2つの島国は、海外からのエネルギー輸入に完全に依存するよりも、原子力発電のリスクを取ることを選んだ。
福島第1原子力発電所の事故が深刻さを増す中、日本と台湾はその判断の見直しを余儀なくされている。東日本沿岸を襲ったマグニチュード(M)9.0の巨大地震とその後の津波により大きな被害と多数の死者が出た4日後の14日に台湾で行われた調査によると、55%の人が自国の原子力施設を信頼できないと回答した。
ウォール・ストリート・ジャーナルでは、ロンドンに本部を置く世界原子力協会(WNA)のデータを用いて、世界の原子炉400基以上と、建設中または今後建設が予定されている100基の所在地を調査した。その後、1999年に米国地質調査所とスイス地震局が行った世界地震ハザード評価プログラムのデータと照らし合わせ、それぞれの原子炉における地震リスクを測定した。
その結果、全体の11%にあたる48基が、中規模以上の地震活動が見られる地域に位置することが判明。福島第1原発もその中に含まれる。また、3%にあたる14基は高危険区域にあり、そのうち10基は海岸線から1マイル以内にあるため、地震と津波両方のリスクにさらされている。
高危険区域にある14基のうち、日本と台湾にある原子炉は10基。残りは米国に2基、スロベニアとアルメニアにそれぞれ1基、そしてアルメニアではさらに1基の建設が予定されている。
原子炉は、各地で想定される最大規模の地震にも耐えられる構造になっており、その予測以上の地震が発生した場合に備えて、通常さらなる安全対策が講じられていると原子力産業関係者は言う。福島第1原発も、11日の巨大地震の影響は免れたようが、その後の津波で破損した。
米原子力エネルギー協会の広報担当者は「我々の原子炉は十分な安全対策を取っている」と話す。
米原子力規制委員会(NRC)は18日夜、米国で合計104基の原子炉を運営する会社に対して、福島第1原発の現状を初めて公式に説明した。
その文書では、米国の原発は自然災害や他の非常事態への対策が十分であると国民に安心感を与えるため、当局がここ数年で講じた安全対策にも言及。NRCによると、その中には福島原発で損壊した原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能の復旧に関する取り組みも含まれている。
米国で稼動する100基以上の原子炉のうち、カリフォルニア中部の沿岸に位置するディアブロキャニオン原子力発電所の2基のみが地震の高危険区域にあたる。同州北部のハンボルトベイ発電所は、地震の懸念により1976年に操業を停止したが、使用済み燃料の一部はまだ敷地内に残されている。
ディアブロキャニオン原発を運営するパシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(PG&E)の広報担当者は、原子炉は発電所周辺のサンアンドレアス断層の活動によるM7.5の地震にも耐えられる構造になっていると言う。2008年に発見された原発から1マイル以内の断層など、サンアンドレアス断層よりもさらに近くに位置する断層もあるが、それらの地震活動にも耐えられることが検査で明らかになっている。
しかし科学者は時に地震の規模を過小評価する。先週日本を襲った地震は、福島第1原発が想定していた10倍以上の大きさだった。2007年には、設計者が想定した以上の地震が発生したことにより、世界一の大きさを誇る柏崎刈羽原子力発電所が損傷を受けた。
日本の反原発団体は長年、運営会社や政府当局者が認識する以上に原発は地震の影響を受けやすいと主張してきた。
東京の反原発団体、原子力資料情報室は今週、「原発推進派が起こり得ないといっていた原子力事故が今まさに起こっている」との声明を発表した。
原子力発電に関しては台湾でも議論が絶えない。台湾で稼動する原子炉4基は全て主要断層帯の近くにあり、人口が密集した台北市と新北市付近にさらに2基が建設中である。
行政院原子能委員会と台湾当局は、すべての原子炉がM7またはそれ以上の規模の地震と、12~15メートルの津波にも耐えられると言う。また、当局と政府系電力会社の台湾電力は、必要に応じて安全性向上のための迅速な措置を講じると述べている。
専門家は、日本と台湾が原子力発電から脱却するのは難しいという見解を示す。エネルギーコンサルタント会社IHSケンブリッジ・エナジー・リサーチ・アソシエーツ電力担当のマネージングディレターで台湾出身のジョンリン・ワン氏は「原子力はエネルギー源を多様化し、石油、ガス、石炭の輸入依存度を軽減する手段」と話す。
確かに、多くの国では地震危険地域以外に原子力発電所を建設するよう努めてきた。
ミシガン大学のベン・ヴァン・デル・プライム地質学教授は、「主要活断層帯の上に建設されている原子炉はそれほどない」と話す。「日本はおそらくその代表例だ」
◆県内防災計画見直し必至 19市のうち原発事故想定は3市のみ
http://www.shinmai.co.jp/news/20110320/KT110318ATI090020000022.htm
県内19市のうち、地域防災計画で原発の事故を想定しているのは松本、中野、東御3市にとどまり、7市は放射性物質に絡む事故自体を想定していないことが19日、各市への取材で分かった。万が一、東京電力福島第1原発の事故の影響が拡大した場合も「国、県の指示に従う」とする市がほとんど。原発事故も想定に入れた「放射性物質事故災害等対策指針」を持つ県の備えも十分ではない。県内の空間放射線量は健康に全く影響ない値だが、遠く離れた地域にも不安をもたらした今回の事故に直面し、原発も視野に入れた防災態勢の見直しが必要になっている。
◇
地域防災計画は都道府県と市町村に作成が義務付けられ、災害時に行政などが取るべき措置を定めている。震災と風水害が主な想定で、予報や警報の発令、住民などへの情報提供の方法、避難、救難などの具体策を盛り込んでいる。
19市の担当者への取材で、この計画に放射性物質が絡む事故の対策を「盛り込んでいない」としたのは茅野、伊那など7市。「原発が近くになく、想定外」などが主な理由だった。
残る12市は、同計画で放射性物質が絡む事故の対応に言及している。だが、想定は放射性物質を扱う病院や事業所の事故・火災、放射性物質の搬送中の事故への対応が中心。放射線障害が発生した場合などの避難誘導や立ち入り禁止措置、人命救助について役割分担を定めているものの、多くは県の地域防災計画に準じているため文言や内容がほぼ一緒だ。
松本、中野、東御3市は、計画策定段階で原発事故も想定したとするが、ほかの9市は想定していなかったと答えた。
災害対策基本法は、原発事故が起きた場合も市町村長に住民への避難勧告・指示の権限を認めている。だが、県内では原発事故への危機意識が薄かったことは否めず、「市町村レベルでの対応は困難」(東信地方の市の担当者)との声が出るなど、国や県に迅速な情報提供を求めるしかないのが実情だ。
福島第1原発の事故を受け、原発が立地する他の自治体にも地域防災計画の見直しが必要になるとの認識が広がっている。国が今回出した半径20キロ圏内の避難指示が、国の原子力安全委員会が定めた指針(半径8~10キロ)を大幅に上回ったことなどが、見直しを迫る要因となっている。
県内でも、中野、大町2市の担当者が地域防災計画を見直したいとの考えを示しているほか、飯田市は放射線量を測定する機器を市役所に配備する。原発事故への備えを強化する動きが広がる可能性がある。
◆知事、防災担当相に怒り
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4147&blockId=9805567&newsMode=article
「情報が遅い。原発災害を今すぐ終結させろ」。佐藤雄平知事は18日、福島市の県自治会館に設けられた県災害対策本部で被災地の南相馬市を視察したばかりの松本龍防災担当相に怒りをぶつけた。顔色を失った松本防災担当相は言葉を失った。
佐藤知事と松本防災担当は、かつての民主党の同僚国会議員。しかし、大臣を迎えたのは再会を喜ぶ言葉でなく目を血走らせる形相の知事だった。「一刻も早く、原発災害を止めろ。風評被害を食い止めろ。避難所の病人を助けてくれ」。勢いに押された大臣は、顔をこわばらせ「頑張る」と答えるのが精いっぱいだった。終了後の記者会見も早々に切り上げた。
佐藤知事の怒りは収まらない。大臣との会見内容を伝える記者会見には、勢いづいて予定時刻前に執務室を飛び出した。
大震災発生から1週間。地震、津波、原発の「三重苦」に加え、本県への風評被害が拡大の一方だ。佐藤知事は会見で「福島県は40年間(原発によって)、電力を首都圏に送り日本経済を支えてきた。日本中が真摯(しんし)に(福島の災害に)向き合ってほしい」と、後手後手に回る政府対応などに注文を付けた。
(2011/03/19 09:27)
◆4号機めぐり日米で食い違う見解
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031922490117-n1.htm
福島第1原子力発電所4号機の使用済み核燃料貯蔵プール(約1400立方メートル)をめぐり、日米で見解の違いが鮮明化している。日本側は19日、自衛隊による放水準備を進めたのに対し、米専門家らはプールに亀裂が入り冷却水が漏れ、「打つ手のない」(米物理学者)状況に追い込まれる可能性を指摘している。
4号機では15日早朝に爆発音が確認された。5階にあるプール付近で爆発が起きたとみられ、建屋が大きく破損した。計測機器が電源喪失で使えないうえ、建屋内は放射線量が高く、東京電力はプールの水位や温度を確認できない状況となっている。このことが日米間の食い違いを生む要因となっている。
米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は18日、米原子力規制委員会の複数の専門家の見解として、プールの壁に亀裂か穴が開いていると報じた。地震が起きた後の事態の推移のほか、事故発生時に同原発にいた米国人から得た情報をもとに判断したという。
原子力企業幹部も同日、米紙ニューヨーク・タイムズにプールが壊れており、水の補充が極めて困難になっていると語った。
4号機の危険性を最初に指摘したのは規制委のヤズコ委員長。16日の下院エネルギー委員会で「水はもう完全になくなり乾いている」と証言した。日本側は否定したが、同氏はすぐに「情報は信じるに値する」と反論した。
これに対し北沢俊美防衛相は19日の記者会見で「米側の見解は聞いている」としながらも、4号機の表面温度が100度以下であるとして、残っている水により冷却の効果があらわれているとの認識を示した。
経済産業省原子力安全・保安院の担当者も19日、産経新聞に対し、プールの水位について「16日に目視した時点よりも下がっていると考えられるが、水がなくなっているという情報はない」と強調した。
16日に陸上自衛隊のヘリが原発上空で計測した放射線量は250ミリシーベルトと高い数値だったが、専門家は「燃料棒が露出していればもっと高い数値になるはずだ」と指摘する。
東電と保安院も4号機より、プールの水が蒸発して白煙が上がり続けていた3号機の方が緊急性が高いとして、3号機への放水を優先した。
北沢氏は「(3号機で)一定の効果をあげたら4号機に移る」と語った。
◆避難住民「もう原発はいらない」
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20110320-750698.html
「もう、日本国内に原発100+ 件を造ってほしくない」-。福島第1原発事故による放射線の恐怖から逃れ、受け入れ先の東京武道館(東京都足立区)にたどり着いた福島県の避難住民が19日、悲痛な声で訴えた。
いわき市から17日に東京武道館にたどり着いた60代の女性Aさんは、原発100+ 件に「もう絶対にいや。2度と造ってほしくない」。一緒に来た親戚の女性Bさんも「福島だけでなく、国内にも造ってほしくない」と怒りをにじませた。
東京武道館には17日からこの日午前11時までに、放射能から逃れ、延べ137世帯、309人が不安と疲労の中で過ごしている。AさんとBさんは、親戚7家族30人で避難した。地元に男性消防士と女性看護師の2人の親族が残った。Aさんは「家族が心配で仕事にならない。早く逃げろと言われた」と涙を浮かべた。消防士には1カ月半前、赤ちゃんが生まれたばかりだ。
Aさんは東京電力に対し「自然災害だから批判や恨みはないです。命懸けで何とかしようとしている。1日でも早く戻れるようにしてほしい」と悲痛な声で訴えた。Bさんは「事故については正直に話してほしい。放送を見て本当にそれだけかと思う」と語った。
2人は上京後、スーパーに商品がないことに驚いた。「なぜ買い占めを、ガソリンまで…。ガソリンがあれば避難できる人が大勢いるのに」と悲しんだ。
また、いわき市の30代の男性会社員Cさんは「外国人は80キロ圏内に近づくなと母国から言われている。うちは原発から40キロ。不安でじっとしていられなかった。いつ戻れるのかな」と、先の見えない不安を口にした。【中野由喜】
[2011年3月20日8時21分 紙面から]
◆原発の状況好転に慎重姿勢 天野IAEA事務局長
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032001000149.html
【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は19日夜(日本時間20日未明)、福島第1原発100+ 件の事故について「状況が好転するかどうか、まだ話すべき時ではない」と述べ、慎重な姿勢を示した。2日間の訪日を終え、本部のあるウィーンの空港に帰着した際、報道陣に語った。
天野氏は日本で菅直人首相らと会談し、事故の詳細な情報をIAEAに提供するよう要請。天野氏はこの点について「菅首相は全ての情報を提供すると明確に約束した」と強調した。
一方、天野氏の空港での発言に先立ち、IAEA当局者は19日の記者会見で、同原発100+ 件の状況に懸念を示しつつも「事態はゆっくりと改善に向かっていると思う」と話した。
21日にはIAEAの緊急理事会が開かれ、天野氏が事故の状況を報告する。
◆防災計画どう見直し、九州の自治体困惑
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110320-OYS1T00310.htm
東日本巨大地震で、原子力発電所を含む広範な地域が津波による甚大な被害を受けたことで、九州の自治体も地域防災計画の見直しを迫られている。ただ、今回の津波が想定を大きく上回る規模だったうえ、予算の制約もあり、「どこまで想定して備えればいいのか」と困惑する声も出ている。
九州電力玄海原発を抱える佐賀県玄海町の隣にある佐賀県唐津市。坂井俊之市長は「市民の安全確保が第一。防災計画を見直さなければならない」と強調する。
原発事故に備えた県の防災計画では、半径10キロ圏内に入る両市町の住民を、約15キロ離れた市文化体育館など30か所に避難させるよう定めている。だが、福島第一原発の事故では、避難指示や屋内退避の対象が30キロ圏内にまで広がった。
30キロ圏内になると、同県伊万里市、長崎県松浦市のほぼ全域が含まれ、同県の佐世保、平戸、壱岐各市の一部も入る。塚部芳和・伊万里市長は16日、防災対策重点地域の範囲を拡大するよう県に申し入れる考えを明らかにした。友広郁洋・松浦市長も「防災計画を検証し、実情に合わない部分は変えていく必要がある。県と相談し、ほかの市とも連携したい」と話す。
川内原発がある鹿児島県薩摩川内市には、市民から不安の声が相次いで寄せられている。同市は18日、市内48地区の代表を集めた説明会を急きょ開催。岩切秀雄市長は、原発を抱える他の自治体とともに、国に安全基準の再検討を求めて行く考えを示した。
九電は、玄海原発の周辺ではマグニチュード(M)7・4の地震で最大2・1メートル、川内原発の周辺ではM8・1で同3・7メートルの津波が発生すると想定。両原発とも、それより高い場所に立っている。ただ、今回の地震は、世界最大級のM9・0を記録した。18日には真部利応社長が福岡市の本社で記者会見し、地震や津波対策の強化を打ち出した。
見直しは、原発がある自治体にとどまらない。
太平洋に面し、約400キロの海岸線を持つ宮崎県。地震減災計画では、30年以内にM7・1前後の「日向灘地震」が70~80%の確率で起き、高さ約5メートルの津波で670人が死亡すると想定している。県は想定の妥当性を見直す方針だが、「今回の規模を想定すれば莫大な予算が必要。どの程度の地震が発生しうるのかはわからず、対応が難しい」(担当課)と打ち明ける。
(2011年3月20日 読売新聞)
◆福山副長官、原発事故対応「海外との認識の溝を早急に埋めたい」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110320/plc11032010340005-n1.htm
福山哲郎官房副長官は20日午前のフジテレビ番組「新報道2001」で、米欧諸国の間に、放射能漏れを起こした福島第1原発の事故を日本政府がコントロールできなくっているとの見方があることについて、「米政府の原子力機関は何度も、日本政府の対応は適切とのプレスリリース(報道発表)を出している。菅直人首相は米国のルース駐日大使と会談して説明している」と述べた。
その上で、「世界的にも原発の事故には神経質になっている。政府として海外への英語の情報を出すことで進めているので、認識の溝を早急に埋めていくよう努力していく」と語った。
◆被災者「雨、雪怖い」 福島 被ばくの不安消えず
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-03-20/2011032010_01_0.html
東電福島第1原発から50キロ以上離れた福島市内では、被ばくへの不安を日に日に募らせています。
19日午後2時すぎ。避難所となっているあづま総合運動公園に小粒のお天気雨が降り始めると、屋外にいた人たちは身をかがめて体育館の中へ小走りしました。
バスタオルとマスクで顔を覆い隠して避難所に退避した女性(55)は「やっぱり雨、雪は怖い」と声をひそめました。息子は東電社員。放射能に対する知識は備えているつもりでしたが、念には念を入れます。
市内の県立福島明成高校体育館で避難生活している女性(30)は、夫や5歳の子どもと県外への避難を考えていますが、ガソリンが手に入りません。
この日の福島市は15度を超える陽気でしたが、街なかでは厚手のフードを頭からかぶる装いの人もちらほら。
市内の放射能測定値(18日)は、毎時10~12マイクロシーベルト。県は「健康に影響を与える数値でない」と説明していますが、不安はいっこうに打ち消せません。 (勝又秀人)
◆想定できる原発事故はすべて実験…韓国原子力研究院
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138340&servcode=400§code=400
日本の福島で原子力発電所事故の収拾が続く中、17日に韓国の原子力研究開発拠点である大田(テジョン)の韓国原子力研究院を訪れた。140万平方メートルの敷地を持つ研究院には緊張感が流れていた。特に原子炉安全部門を担当する職員は11日の日本の原発事故から休みを返上して日本の状況把握と分析に忙しかった。
白源弼(ペク・ウォンピル)原子力安全研究本部長は、「福島の原発事故に対する情報がとても制限的で分析をするのが困難だ」としながらも、「想像を超越する災害のせいではあるが、基本的に第1世代原子炉の後進的設計のためである部分も大きい」と話した。韓国の加圧型軽水炉は第3世代、第3.5世代原子炉で、電源が完全遮断された状態でも原子炉冷却機能が喪失しないようにする安全システムを備えているというのが研究院側の説明だ。日本と違い地震から比較的安全な地域にあるのも有利な点だ。それでも韓国の原発が安全に何の問題がないということはできない。原子力研究院の主な任務のひとつが原子力発電の安全、すなわち事故や故障に関する研究だ。
研究院左側にある高さ35メートルの総合エンジニアリング実験棟を訪れた。天井が高い大きな工場のような建物に入ると左右に巨大な実験装置が設置されていた。この実験棟を代表するのが高さ30メートルの巨大実験装置「アトラス」だ。世界3大原子力模擬事故総合実験装置のアトラスは、核燃料棒の代わりに電気を通じて蒸気を生産することを除いて原子炉と同じ構造を持った装置だ。既存の軽水炉の280分の1大きさだが、温度と圧力・速度は既存原子炉とまったく同じだ。設計基準内で起こりうる事故や故障をすべて実際に起こしてみる。あちこちについている1200個の計測器を通じて実験データを収集する。アトラスは2006年に竣工した。それ以前は部分別に事故実験をするほかなく、実際状況と類似した総合的な情報を得るのが難しかった。
ソン・チョルファ熱水力安全研究部長は、「既存の第3世代原子炉と第3.5世代原子炉で発生しうる事故はすべてアトラスを通じて実験してみながら安全性を点検できる」として「原子炉研究と開発のための必須施設」と話した。
総合試験棟すぐ横の「炉心溶融物冷却実験棟」に移動した。実験棟の中央に小型原子炉型の装置が置かれている。原子炉内の核燃料棒が熔解する重大事故に対する模擬実験をする所だ。模擬原子炉の中で摂氏2700度の温度で放射線が出ない劣化ウランを溶かして実際に炉心が熔解する事故のような環境を作ってみるところだ。核燃料棒が溶ける深刻な事故が発生した時に原子炉にどのような損傷を負わせるかを実際状況と同じ実験を通じて調べる装置だ。
原子力研究所は安全性も優れ効率も高い第4世代原子力発電所も開発中だ。ナトリウム冷却高速炉と超高温ガス炉がそれだ。ナトリウム冷却高速炉は軽水炉とは違い水の代わりにナトリウムを冷却材と熱伝導体として使う原子炉だ。最大の長所は安全性だ。電力が供給されない状態でも冷却機能が維持されるシステムなので福島原発と同じ事故が起きることはない。経済性にも優れる。高速中性子を利用して使用済み核燃料を増殖してまた使えるため既存の原子炉よりウラン資源活用率が100倍以上優れている。核燃料を継続して使えば放射性毒性も既存の1000分の1まで減るという長所もある。
キム・ヨンイル高速炉開発部長は、「1997年から開発をしてきた。まだ進むべき道は遠いが、2028年には初のナトリウム冷却高速炉を出せるだろう」と話した。
超高温ガス炉は石油の代わりに水素を主エネルギー源として使う「水素経済時代」を準備する原子炉だ。摂氏900度以上の高い熱を利用してクリーンエネルギーと呼ばれる水素を大量に生産できる。安全性が高いヘリウムを冷却材に使うため重大事故が起きても安全ということが強力な点だ。原子力研究所は2020年に初めての超高温ガス炉を完工し、2025年には商用化するという目標を立てている。
キム・ヨンワン水素生産原子炉技術開発部長は、「水素生産は天然資源がほとんどない韓国で、技術だけでもエネルギー自立を成し遂げられる道だ」と話している。
◆県が第1原発30キロ圏の農産物出荷自粛要請
http://www.minyu-net.com/news/news/0320/news5.html
県は19日、東京電力福島第1原発から半径30キロ圏内のすべての農産物について、出荷と自家消費の自粛を求めることを決めた。
半径20キロ圏内は住民に避難指示が出され、屋内退避指示の30キロ圏内も実質、出荷ができない状態にあることから、県は30キロ圏内から農産物が市場に出回ることはないとしている。
県は今後、本県農産物の安全を確認するため、37市町村で牛乳、34市町村で露地の葉物野菜の調査を実施する。
暫定基準値を超える農産物が見つかった場合には対応を検討する。
(2011年3月20日 福島民友ニュース)
◆レベル5 原発で戻れぬ人どう救う 東日本大震災
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/232641
「福島」のイメージの損傷が激しい。
東京電力福島第1原子力発電所の事故が連日、国内外で報じられ、大きな衝撃を持って受け止められているからだ。
経済産業省原子力安全・保安院は、福島第1原発1―3号機の事故について、事故の深刻さを示す国際評価尺度(INES)で、8段階のうち3番目に深刻な「レベル5」と暫定的に評価した。
レベル5は1979年に起きた米国・スリーマイルアイランド事故と同じだ。
「福島」は重大な原発事故が起きた場所として記録に残されることになる。
この影響は極めて大きい。原発事故や放射能に対する必要以上の恐れや誤解もある。いったん傷ついた「福島」のイメージを回復することは容易ではあるまい。多くの時間と労力を要するだろう。
福島第1原発5、6号機が立地する福島県双葉町では、町長が住民千人以上とともに埼玉県さいたま市のさいたまアリーナに避難した。近く、そこに町役場の機能も移す。町民が町に戻るには、まだ長い時間がかかると判断したようだ。
人口約6900人の双葉町は、福島第1原発から半径20キロ圏内の避難指示対象地域に入っている。このため、住民は各地の避難所に分散、避難し、町役場は福島市の近くの川俣町に移していた。
原発で事故が起きれば、周辺住民は国の指示に従って避難したり、屋内退避をしたりするほかない。事態を打開するすべはない。推移を見守るしかないのだ。
避難が長期化するとすれば、避難を指示した国は、その後の救済策を早急に示すべきだろう。大地震と原発事故が重なり、対象となった住民の不安は強い。
99年9月、茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)で日本の原子力史上初の臨界事故が起きた。放射線の大量被ばくで2人が亡くなり、JCOや防災関係者、近隣の住民など約300人以上が被ばくした。
この事故をきっかけに原子力災害対策特別措置法ができた。自治体主導の従来の原子力防災を国主導にあらため、事故拡大防止策や自衛隊派遣、住民の避難などを国が一元的に判断することにした。
ただ、この法律は防災体制の整備、防災訓練の実施、円滑な避難誘導に重点が置かれている。災害の事後対策は住民の健康診断、風評被害を防ぐような情報開示などが盛り込まれているぐらいだ。
半径20キロ圏は避難指示、20―30キロ圏内には屋内退避を求める、今回のような大きな事故を想定していたとは思えない。
福島第1原発事故の一刻も早い終息に全力を挙げることは当然である。だが、それによって生活基盤を失ってしまった多くの住民に対し、迅速に対策を講じていくことも国の責務である。事故の対応に忙殺されて、とは言い訳にならない。
=2011/03/20付 西日本新聞朝刊=
◆「福島に帰って必ず復興させる」 福井に避難の家族連れ
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/earthquake/27011.html
東京電力福島第1原発の事故で避難指示が出た福島県南相馬市の自営業玉川光昭さん(37)の家族6人が、福井県敦賀市少年自然の家で避難生活を送っている。玉川さんは19日「原発事故のために福島の災害は続いている。知人が原発構内で作業に当たっている。命がけでやってもらい、感謝でいっぱい」と涙声で話した。
玉川さんの自宅は原発100+ 件から約15キロ離れたところにある。震災後、消防団員として救出作業をしていた際、沿岸部のひどい惨状を目の当たりにし、原発の爆発音も近くで聞いた。
地震で多くの友人が亡くなった。国の避難指示を受け、そうした人々に申し訳ないとの思いを抱きながら、妻と生後2カ月の娘など家族9人で家を離れた。福島市の親類宅にいったん身を寄せたが、両親ら3人を残し18日に知人を頼って敦賀へ車で来た。
テレビなどで報道される原発の状況を見て「国や東電の情報は不正確で遅い」と語気を強める。現場で必至に作業に当たる知人を思いやり「国の指示では30キロ圏内も危ないと思われている」と不信感を募らせた。
講習会などで放射線について学んだ経験から「原発100+ 件自体に不安はない」という。幼子が楽しそうに絵を描く姿などを見つめながら「福島には帰りたい。帰って必ず復興させてみせる」と力を込めていた。
◆東日本大震災:福島第1原発事故 東電常務、県内で初の謝罪 会見・質疑 /福島
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20110320ddlk07040068000c.html
会見の主な質疑は以下の通り。
小森氏「自然の脅威によるものとはいえ、このような事態に至ったことは痛恨の極み。立地地域の皆さま、県民の皆さまに大変なご心配、ご迷惑をおかけしていますことをおわび申し上げます」
--なぜ社長が一度もおわびに来ないのか。
「他の役員も含め、事象の拡大防止に向けた陣頭指揮を執っている。機会を見つけておわびしたいと申している」
--地域への補償は。
「現状を安全な状態にもっていくことで精いっぱい。しっかり考えていくが、範囲、規模は今の段階では申し上げにくい」
--人災ではないのか。
「我々の予想をはるかに超える津波が押し寄せた。(対応を)評価するより、今やるべき活動に精いっぱい取り組む」
--事態収束の見通しは。
「非常に厳しい状況が続いている。死にものぐるいでやっていく」
--佐藤雄平知事には会わないのか。
「まず皆さんの前におわび申し上げるとの社長指示で参った。その経緯はコメントしにくい」
--自衛隊員らを被ばくさせている。補償はまだ言えないというが、県民は納得しない。
「本当に頭が下がり、言葉に詰まる。私も住民でした。その方たちの顔を思い出すと本当に申し訳なく、会社としてとにかくできることをしていくとしか申し上げられない。補償は国と相談して考えてまいります」
--第1原発は廃炉か。
「幹部で議論したことはないが、まずは安全確保に全力を尽くす」
--原発は安全と広報してきたことは正しかったのか。
「イエス、ノーでは答えられない。もう少し考える余裕を頂きたい」
--福島県に希望はあるのか。
「おわび申し上げる以外ない」
--原発事業を続けるのか。
「見直す必要があるか考える。おわび以上に会社の判断を今お話しできる状況ではない」
--廃炉を含めて検討するということか。
「今おっしゃった言葉も含めて当然、議論としていろんな状況を考える」
◆上限100ミリシーベルト超被曝の東電作業員1人増え、計7人に
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110320/dst11032011560034-n1.htm
東京電力は20日午前、福島第1原発の事故に伴う作業で、上限の100ミリシーベルトを超える被ばくをした作業員が1人増えたことを明らかにした。上限を超えた作業員は計7人になった。いずれも東電社員。
◆福島原発で作業息子の無事祈る 福井に避難の家族
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/earthquake/27010.html
東京電力の福島第1原発事故で同社社員、自衛隊などの困難な冷却作業が続く中、福井県内に避難した福島県の家族が作業に従事する息子の安否に不安を募らせている。東電の関連企業に勤め、同原発5、6号機の電源復旧作業に出たまま連絡が取れていない。家族は19日、疎開先でつらい心情を語った。
福島県大熊町の原発から約3キロの距離に自宅がある志賀良子さん(67)は16日から、妹夫婦の住む福井市に疎開している。息子の良郎さん(41)は東電の原発下請け電気工事会社に勤務し、福島第1原発や柏崎刈羽原発(新潟)などを飛び回ってきた。
1号機が水素爆発を起こした当初は自宅待機だったが、状況が変わったのが良子さんが疎開した16日深夜。「仮設電源を5、6号機に引くことになった。明日出発し、昼から仕事に入る」と連絡があった30分後、「今から出かける。長引くかもしれない」とあわてた様子で電話してきた。
原発関連の仕事に従事し、緊急時に招集がかかることは覚悟していたという良子さんだが「被ばくすることが確実な現場。電話もつながらず、状況が全くつかめない」と表情を曇らせる。
夫の五郎さん(67)も「原発の仕事をしていれば行かざるを得ない」と避難したくてもできない息子家族を案じた。連絡がないことで「その後、放射線が非常に強い1、2号機周辺に向かったのでは」(良子さん)と不安は強まるばかりだ。
自分たちの避難生活もいつまで続くか分からない。地震による自宅の損壊は小さかったが、原発事故が長期化し、万一放射能汚染が深刻化すれば「もう家には帰れないかも」と悲観的な考えが頭をよぎっている。
◆降下物からヨウ素など6都県で放射性物質記事を印刷する
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20110320-750830.html
文部科学省は20日、福島第1原発100+ 件事故を受けて18日午前9時から24時間に降った都道府県の雨やちり、ほこりなどを検査した結果、栃木と群馬で放射性ヨウ素とセシウム、東京、埼玉、千葉、山梨で放射性ヨウ素を検出したと発表した。
文部科学省は、今回の検査のみで健康への影響は評価できないとした上で「検出されたいずれの地域も、別の検査では空間や水道水の放射性物質は健康に問題ないレベルと既に判明している」と説明した。
1平方キロ当たりの検出量はヨウ素が栃木1300メガベクレル、群馬230メガベクレル、東京51メガベクレル、埼玉64メガベクレル、千葉21メガベクレル、山梨175メガベクレル。セシウムは栃木62メガベクレル、群馬84メガベクレル。その他のほとんどの地域は検出されなかった。震災対応などで報告が間に合わなかった地域もあった。
農作物などへの影響については今後、厚生労働省を中心に評価するという。(共同)
[2011年3月20日13時8分]
◆大村知事が首相批判 「米の冷却剤申し出断った」
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20110320/CK2011032002000127.html
大村秀章知事は18日、豊田市で開かれた会合で「福島第1原発で1号機が爆発した時、米国が急速冷却剤を提供すると申し出たが、菅直人首相は断った。週刊誌などにも出ているが、これは事実だ」と発言し、「政治家に必要な決断ができていない」と菅政権の対応を批判した。
大村知事は「冷却剤を使うと、1基5000億円の原子炉が利用できなくなる。企業論理では『もうちょっと待って』となる」とも述べ、菅首相は東京電力の主張に押されたとも指摘した。
◆いわき市が全15万人に安定ヨウ素剤を配布
http://www.sanspo.com/shakai/news/110320/sha1103201343037-n1.htm
福島県最大の人口34万人を抱え、一部が福島第1原発の屋内待機地域になっている、いわき市の渡辺敬夫市長が、放射性物質漏れで高まった市民の不安を抑えるため、備蓄していた安定ヨウ素剤を対象の全15万人に配布していることが20日、分かった。
安定ヨウ素剤は、体内被曝(ひばく)による甲状腺がんを防ぐ効果がある。一方、新生児の甲状腺機能低下症など、まれに副作用が生じたり、年齢などで服用量が異なるため、原子力災害対策特別措置法に基づき、国の指示後に住民に配布すると定められている。
しかし、国の指示がないため、いわき市は18日から独自に配布。第1原発から30キロ圏外の福島県三春町(人口1万8000人)も「万一に備え」(同町)、安定ヨウ素剤を配布していることが判明している。
渡辺市長は市のホームページで、「市民の不満に思う気持ちに応え、万が一、高い濃度の放射能物質にさらされた場合に備えた」と説明している。
いわき市は北端だけが第1原発から20~30キロの屋内待機のエリアに入るが、市役所には市内全域から住民の問い合わせが殺到していた。
服用効果などから、安定ヨウ素剤配布の国の基準は、妊婦を除き原則40歳未満で、いわき市の対象者は約15万人。
市長の配布指示を受け、いわき市は世帯ごとに錠剤や乳児用シロップを袋詰めし、用法の指示も同封。配布を始めた。配布には市薬剤師会も協力し、区長らに注意事項の説明をしているという。
渡辺市長は、ホームページで「市から指示があったとき以外は絶対に服用しないで」と強調。「服用いただく際には、あらかじめ私から『服用してください』とお知らせします。指示に従い、適切な対応をお願いします」と、本来は国が決める服用時期も、市が決める考えを示している。市独自の「ヨウ素剤相談窓口」を設け、配布後の態勢も整えた。(産経新聞)
◆3号機・原子炉格納容器の圧力上昇 下げる作業実施へ 保安院
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110320/dst11032013110039-n1.htm
東京電力の福島第1原発の事故で、原子力安全・保安院は20日、同原発3号機の原子炉格納容器の圧力が上昇していると発表した。同院では、弁を開放して、圧力を下げる方針で、放射性物質を含む蒸気が外部に放出される可能性がある。
◆地震・津波・原発・節電などのファイル名を使った不正プログラムに注意
http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/17568/
トレンドマイクロ株式会社は、東北地方太平洋沖地震に便乗して「地震」「津波」「原発」「節電」「家族安否」といった文字が含まれた不正プログラムを添付したメールが国内で流通しているとして、注意を呼びかけている。
メールの件名および本文は日本語で書かれており、送信者名を関連団体や同じ組織の所属員に偽装している事例も確認されている。不正プログラムの拡張子はexe/scr/doc/xlsであったという。さらに今回の攻撃にはアドビシステムズ社製品の未修正の脆弱性を悪用したものも確認されている。同社は攻撃者の意図は明らかではないが、感染したPCから何らかの情報を不正に入手しようとしていると推測している。
同社は今回の攻撃に対して「メールの送信元を確認し、不審な場合は開封しない」「添付ファイルも不審な点がある場合は開かず、周囲に相談する」といった心がけを徹底するように呼びかけている。
◆中国、日本の原発事故の影響受けず(中国国際放送 2011-03-20)
http://japanese.cri.cn/881/2011/03/20/162s172323.htm
中国環境保護省は20日午後4時、最新のモニタリングデータを発表しました。それによりますと、中国は日本の原発事故の影響を受けていないということです。
測定は各省の中心都市および一部の地方都市で行われたものです。日本で地震が発生してから、このような測定が常に行われてきました。18日からは、午前9時と午後4時の2回、測定結果が発表されています。(閣、吉田)
◆放射線、雨やちりにも 専門家「健康に影響出ない値」
http://www.asahi.com/national/update/0320/TKY201103200279.html
文部科学省は20日、上空からちりなどとともに落ちた降下物に含まれる放射性物質の量を都道府県ごとに発表した。場所によって一時、放射性セシウムが通常の1千?2千倍あった。専門家は「直ちに健康に影響は出ないが、注意が必要」としている。
群馬県と栃木県では18日から19日にかけて、セシウム137がそれぞれ1日1平方メートルあたり84ベクレル、62ベクレル検出された。この値はこれまでに検出された1日あたりの量の約1200?2100倍に相当する。翌日にかけて値は63ベクレル、45ベクレルに下がった。
放射能の量が半分になる半減期が8日間のヨウ素131は、栃木県で1300ベクレル、群馬県で230ベクレル検出され、いずれも翌日は下がった。
福島県は、震災の影響でデータを得られなかった。
気象研究所の報告によると、チェルノブイリ原発事故が起きた直後の1986年5月には、茨城県内でセシウム約130ベクレルを検出。1日あたりだと4.3ベクレル。米ソなどが核実験を繰り返していた60年代には、東京都で月間500ベクレルほど、1日あたりで約17ベクレルを検出していた。
セシウム137は放射能が半分になるまでの期間が30年と長く、地表にたまりやすい。今後、雨が降れば、大気中の放射性物質が落下して、降下物に含まれる値が高まることも予想されている。
学習院大の村松康行教授(放射化学)は、「今回の値ですぐに健康に影響が出るわけではないが、汚染は確実に進んでいる。高い値がこれからも続くのか、注意してみていく必要がある」と話している。
◆アエラが謝罪 表紙の防毒マスクに「放射能がくる」 風評被害助長批判に
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110320/ent11032021480015-n1.htm
福島第1原発の事故をイメージした19日発売の「朝日新聞WEEKLY AERA」(朝日新聞出版発行)の表紙に対し、「風評被害を助長する」などと批判が高まり、同誌は20日、短文投稿サイト「ツイッター」で「ご不快な思いをされた方には心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。
表紙は防毒マスクをつけた人物の顔のアップに、赤い文字の見出し「放射能がくる」を重ねたもの。このデザインに対し発売後、ネット上で「恐怖心をあおってどうするのか」「インパクトばかり求めている」などと非難が相次いだ。
同誌は20日、ツイッターで「恐怖心をあおる意図はなく、福島第1原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しました」とした上で謝罪。同誌編集部は産経新聞の取材に「ツイッターに掲出したコメントにある通りです」と回答している。
◆「酪農が壊滅する」出荷自粛で悲痛な声
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/20/kiji/K20110320000467650.html
「このままでは壊滅してしまう」。県内全域で牛の原乳の出荷自粛が決まった福島県では20日、約500戸ある酪農家から悲痛な声が上がった。
「毎日、乳を搾っては捨てている。これからどうしたらいいのか」。福島県酪農業協同組合(本宮市)には相談が相次いでいる。農林水産省によると、福島県では年間約10万トンの原乳を生産しており、全国で13位。
組合の岡正宏生産部長は「福島県産というだけで風評被害も出るだろう。このままでは壊滅してしまう」と憤りを隠せない様子。地震以来、設備が壊れたり輸送ができなかったりして、原乳の集荷はほとんどできなかったという。岡部長は「いつまで続くのか。国の責任だ」と話す。
「非常事態が続き、県民の皆さまには本当に耐えてもらっている」。佐藤雄平知事は記者会見で、4市町村で暫定基準値を超える放射性物質が検出されたと発表。地震、原発事故に続く苦境に、県民の理解を求めた。
◆栃木ホウレンソウも放射性物質 畜農産物では3県目被害
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103200292.html
東京電力福島第一原発の事故の影響で20日、栃木県からも放射性物質に汚染されたホウレンソウが見つかり、食品衛生法の暫定規制値を超える農産物が検出された自治体は福島、茨城に続いて3県に広がった。福島県内の加工前の牛乳からは規制値の17倍を超えるヨウ素が検出された。政府は一定地域の食品の摂取制限や出荷停止が必要かどうか21日に結論を出す方針。
枝野幸男官房長官は記者会見で「ただちに健康に影響を及ぼすとは考えられない」と強調。「どういう範囲で規制するかは広範囲でのモニタリング調査の結果を踏まえて検討したい」と話した。厚生労働省は規制値を超える食品の人体への影響を調べるよう食品安全委員会に諮問した。
栃木県では19日に採った4市町のホウレンソウ7検体で規制値を超えるヨウ素、5検体でセシウムが出た。最も高い壬生町でのヨウ素の値は規制値の約3倍。かき菜1検体からは規制値と同じ値のヨウ素が検出された。県は農業団体にホウレンソウとかき菜の出荷自粛、出荷分の自主回収を要請した。牛乳からは放射性物質は検出されなかった。
福島県の農場で19日に採れた牛乳を分析したところ、福島第一原発から約40キロ離れた飯舘村では、約1リットルからヨウ素が5200ベクレル(規制値の約17倍)、セシウムが420ベクレル(同約2倍)検出された。規制値を超えた農場の牛乳は市場に出回っていないという。県は安全性が確認されるまで県内全ての牛乳の出荷自粛を酪農家に要請する。
この値の牛乳を約1リットル飲んだとすると、人の体への影響は約120マイクロシーベルト程度。人が1年間に浴びてもいい放射線限度量は1千マイクロシーベルトだ。
また厚労省のまとめでは、茨城県内の8市で18?19日に採れた、ハウス栽培を含むホウレンソウから、規制値を超えるヨウ素やセシウムが検出された。最も高い日立市では、規制値の約27倍のヨウ素、約4倍のセシウムが出た。高萩市ではハウス栽培のホウレンソウからも規制値を超えるヨウ素とセシウムが検出された。
茨城県によると、県内産の野菜12品目のうち、ホウレンソウ以外のトマト、イチゴ、キュウリ、ニラ、水菜、チンゲンサイ、レンコン、キャベツ、ネギ、ピーマン、レタスは規制値を下回った。新潟県内産ホウレンソウなどからも規制値を超える放射性物質は検出されなかった。
◆防災拠点は原発の9キロ圏
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201103210025.html
福島第1原発の事故で避難指示区域が半径20キロ圏に拡大されたことで、中国電力島根原発(松江市鹿島町)から約9キロ南東にある島根県庁や県原子力防災センター(同市内中原町、オフサイトセンター)が防災拠点として機能するのか疑問視する声が出ている。県などの関係者は「今後の重要な検討課題」としている。
島根原発で重大事故が発生した場合、原子力災害対策特別措置法などに基づき、県原子力防災センターに現地対策本部を設置。県、松江市の災害対策本部と連携して周辺住民の避難や交通規制などにあたる。1月に実施した原子力防災訓練では、避難指示のエリアを最大4・5キロとしていた。
原子力防災センターに事務所を構える島根原子力保安検査官事務所によると、内中原町のセンターが使えないときは、島根原発から約14キロの県合同庁舎(同市東津田町)に移ることを決めている。しかし、テレビ会議システムや各種データを収集分析する機能を移転させるのは難しいという。
◆関電社長「1千億円レベル検討」地震対策費
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110320/biz11032022060008-n1.htm
関西電力の八木誠社長は20日、東日本大震災の福島第1原子力発電所事故を受けた地震や津波への対策として、「500億円から1千億円レベルの投資を考えている。震災の新たな知見が出れば、追加もありうる」と述べ、設備投資を検討していることを明らかにした。
八木社長は同日、福井県庁で西川一誠知事と面談し、西川知事から対策強化の要請を受けた。福島原発の事故を踏まえ、西川知事は鉄塔などの外部電源に関連した設備の見直しなどを求め、八木社長は前向きに検討するとした。
◆新潟県、柏崎刈羽原発「抜本的見直しを」東電に要請
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110320/bsd1103202256012-n1.htm
東京電力は20日、福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故を受け、新潟県と柏崎市、刈羽村から、同社の柏崎刈羽原子力発電所について、安全対策の抜本的な見直しを求める要請文書を受けたと発表した。
東電は「要請を真摯(しんし)に受け止め、万全の対応をとるべく、速やかに検討を進める」としている。
◆神奈川県内の水道水から放射性物質検出
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/kng11032022160008-n1.htm
神奈川県は20日、水道水の採取調査を実施している県衛生研究所(茅ケ崎市)の水道水から放射性物質「ヨウ素131」を検出したと発表した。福島第1原発の事故の影響とみられる。
ヨウ素131の検出量は1キログラムあたり0・43ベクレルで、国の定める飲食物摂取制限基準値の約700分の1の数値。県は「飲用しても全く問題のないレベル」と話している。
◆福島からの避難民「受け入れ拒否」問題 揺れる旅館業界、ネットにも非難続出
http://www.j-cast.com/2011/03/20090906.html
厚生労働省は2011年3月19日、福島第一原発の事故を受けて県外に避難する人々の宿泊を拒否しないよう、旅館・ホテル業界への指導を求める通知を、都道府県などに提出した。
厚労省には、19日までに、福島からの避難者の宿泊受け入れに関する問い合わせのほか、福島から来たことで宿泊を断られたという相談も数件あったという。今回の通知は、旅館業界などの過剰反応を抑えるのが狙いとみられ、枝野幸男官房長官も19日の会見で、「(原発周辺地域の人々の)受け入れはまったくリスクはなく、風評に惑わされず、安心して受け入れをお願いしたい」と話していた。
「放射能汚染言う神経はまったく理解できない」
宿泊拒否問題についてネットでは、
「福島から命からがら逃げ出した人たちに対して放射能汚染言うやつの神経はまったく理解できない。本人らが一番辛い」
「拒否理由にならないから、旅館業法違反で訴えればいい」
といった非難の声が多数上がっているが、同時に、
「今は大丈夫だろうけど、被害拡大したらどうなのよ?大丈夫なのか?」
「チェルノブイリのときは今ほど情報網が発達してなかったけど、今回はあの爆発も何もかも全て映像で流れて広まってしまったのだから、日本人・日本製品、全てにおいてそういう扱いを受けることを真剣に考えないといけない」
など、今後の事態を不安視する声も出ている。
福島県内では、川俣町の原乳や水道水から、国の基準値を上回る放射性ヨウ素が検出されており、県は19日、同町内の酪農家17戸に対し、当分は牛乳の出荷を見合わせるよう要請。また、福島県に近い、茨城県高萩市でも、採取したホウレンソウから、国の基準値(キロあたり2000ベクレル)の7.5倍にあたる、約1万5000ベクレルのヨウ素131を検出している。
◆「帰る場所はない」…入り交じる安堵と不安 全国に散らばる被災者
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110320/dst11032022530109-n1.htm
東日本大震災の被災者が、首都圏などに集団避難する動きが進んでいる。原発を抱える福島県からが多く、同県からの避難者は20日には2万人を超えた。全国の自治体では受け入れ態勢が着々と整う。震源地を後にする安堵(あんど)感と、故郷を離れる不安感。被災者の新たな生活がスタートする。
町が丸ごと
さいたま市の多目的施設「さいたまスーパーアリーナ」は、福島第1原発5、6号機がある福島県双葉町の町民約7千人のうち約1400人を受け入れた。
同町職員はアリーナ4階の通路に机5台を並べ、電話やファクスを設置。安否確認などの業務を継続して行っていて、町が丸ごと移転してきた格好だ。井戸川克隆町長(64)は「町民一丸となってこの危機を乗り越える」と意気込む。
主婦、松本律子さん(54)は1人で避難所生活を送る。「知っている顔がいるから、少しは安心する」という。
農業、荒木信行さん(61)は19日にアリーナに避難。津波で40年住んだ家と田んぼは消え、所持品は健康保険証だけという。「3食おにぎりだけだった前の避難所と比べ、食料も充実している。本当にありがたい」
ただ、アリーナの受け入れは今月末まで。次の避難先は埼玉県加須市の廃校となった高校と決まり、故郷に戻る見通しはまだ立たない。「帰る場所はない。どうするか、考えることすらできない」と荒木さんはつぶやく。
建設業を営む男性(60)は「津波も放射能も大変だが、そもそも原発がなくなったら仕事がなくなる」と、原発関連の産業で成り立ってきた町の未来を心配していた。
「農地が心配」
約100人が避難する川崎市中原区の「とどろきアリーナ」では、20日も新たに16人を受け入れた。新聞などで被災地の情報を得ながら生活している。
福島県いわき市の農業、遠藤保男さん(84)は、三男と2人で避難してきた。遠藤さんの住んでいた地域は津波でほとんどの家が流された。「妻を津波で亡くしたが、原発事故や余震が続く中、手短に火葬することしかできなかった」と肩を落とす。「農家だから土地を離れるわけには行かない。でも、いつになったら戻れるのか…」
いわき市の白旗真弓さん(54)は小学生の孫ら家族5人で避難。「子供が小さいので、目に見えない放射線が怖い。安全になるまで避難を続けるつもりだが、戻ってから生活を立て直すのが大変だ」と話していた。
よく眠れた
栃木県鹿沼市の総合体育館には、原発から北西に40キロ離れた福島県飯舘村などから約540人が避難している。市は20日、ボランティアの協力で、おにぎりや豚汁を用意。体育館の床に発泡スチロールを敷くなどし寒さ対策も施した。
妻と避難してきた飯舘村の清水利一さん(77)は「床が暖かくてよく眠れました」。福島県南相馬市の花井良子さん(62)は「原発の状態が良くならないと家に帰れない。心配だが、体育館では情報が入らない」と、ロビーのテレビに見入っていた。
群馬県では、各地の旅館やホテルで県外被災者を受け入れる動きが広がり、温泉が避難者の疲れた心と体を癒している。水上温泉で知られる同県みなかみ町には、いわき市の約370人が滞在。家族8人で旅館「松葉屋」に避難する運転手、戸田和利さん(39)は「ゆっくり温泉につかったら疲れが取れて、心身ともにホッとした」と安心した表情で語った。
◆2、5号機で外部電力回復/20日の動き
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20110321-750613.html
<東日本大震災:20日の動き>
【23:59】東京電力は福島第1原発100+ 件の電源復旧作業で、2号機に続き5号機の受電設備にも外部からの電力が復旧したと発表した。
【23:34】政府は、農産物から食品衛生法の暫定基準値を超える放射性物質が相次いで検出されているため、その農産物が生産された都道府県全域を対象として、いったん出荷を停止するよう国が指示する方向で調整に入った。
【23:11】群馬県は、ホウレンソウから基準値を超える放射性ヨウ素、カキナから放射性セシウムが検出されたと発表した。
【23:06】北沢防衛相は20日の記者会見で福島第1原発100+ 件の温度測定について、次回は23日に行い、それ以降は金曜と火曜の週2回実施すると述べた。
【23:01】北沢俊美防衛相は20日の記者会見で、福島第1原発の1~6号機の使用済み燃料プールの温度は全て100度未満と説明した上で「国民の皆さんに安心していただける数字だ」と述べた。
【22:45】東京都は20日、千葉県旭市から入荷したシュンギクから1キロ当たり4300ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたことを明らかにした。食品衛生法の暫定基準値の約2倍。都は、食べても直ちに健康に悪影響はないとしている。
【22:41】東京消防庁は20日夜の放水前に、屈折放水塔車に機械的な異常が見つかったとして、予備の放水塔車と交換した。放水は順調に行われている。
【22:23】栃木県は20日、県内産のホウレンソウとカキナから、暫定基準値以上の放射性物質が検出されたと発表した。
【22:08】東京消防庁と大阪市消防局は20日午後9時半、福島第1原発3号機に向けて連続放水を始めた。放水は6時間を予定している。
【21:33】宮城県石巻市で救助された阿部任さん(16)の父親は「この9日間、生きていると信じていた」と話した。記者会見は終了した。
【20:31】仙台市は20日、東日本大震災による犠牲者のうち、身元不明者を土葬することを決めた。宮城県内では仙台市を含め9市町が土葬する方針。
【20:26】東京電力は20日、冷却機能を失った福島第1原発2号機の使用済み燃料プールに海水の注入を始めた。仮設の電源を使ってポンプを動かし、午後3時すぎから2時間強で40トンを注入。
【20:22】埼玉県は20日、福島第1原発事故でさいたまスーパーアリーナに集団避難している福島県双葉町に対し、閉校した埼玉県立高校の校舎を新たな避難所として提供する方針を明らかにした。
【20:02】東京電力は、福島第1原発100+ 件6号機の原子炉が安定的な冷温停止状態になったと発表した。
【19:16】関西電力の八木誠社長は20日、福井県内の原発11基の安全対策として、500億~1000億円を追加投資する意向を示した。
【18:41】防衛省によると、自衛隊の消防車両が20日午後6時20分、午前に続き福島第1原発4号機への放水を始めた。約80トンを放水する。
【18:36】防衛省は20日、福島第1原発で放水作業の障害になっている建屋のがれき除去に、陸上自衛隊の74式戦車2両を投入する方針を明らかにした。同日夕、静岡県の駐屯地から福島県に搬送する。
【18:18】厚生労働省は新潟県の農産物からは、暫定基準値を超える放射性物質は検出されなかったと発表した。
【18:17】宮城県警によると、20日午後4時ごろ、同県石巻市の崩壊した住宅から80歳の女性と16歳の少年を救出した。少年は「地震があった日から家に閉じ込められ、冷蔵庫のものを食べてしのいでいた」と話している。
【18:11】宮城県警によると、県内の死者は20日午後5時現在で5053人となり、5000人を超えた。
【17:45】枝野幸男官房長官は20日の会見で、自宅が全半壊した世帯に最高300万円を支給する被災者生活再建支援法の拡充に関し「国会で協力いただければ、立法措置によってやれることを広げるのは当然の前提だ」と述べ、前向きな姿勢を示した。
【17:40】東京電力によると、福島第1原発5号機の原子炉内の温度が100度未満となり、冷温停止状態となった。
【17:37】枝野官房長官は20日の記者会見で、菅直人首相が福島第1原発の現場近くまで出向いて視察することを検討していると明らかにした。
【17:31】政府対策本部によると、20日午前8時ごろ、福島第1原発100+ 件3号機で炉内の温度が三百数十度になり圧力が上昇した。東電が蒸気を逃がす操作を検討したきっかけとみられる。
【17:12】東京電力は20日、21日朝から夕方までの時間帯で予定していた第4、第5、第1グループの計画停電を実施しない方向であることを明らかにした。夕方以降の第2と第3グループは状況を見て判断するとしている。
【17:10】枝野官房長官は20日の記者会見で、福島第1原発100+ 件について「客観的状況で再び稼働できるかどうかははっきりしている」と述べ、廃炉になるとの見方を示した。
【16:49】枝野幸男官房長官は20日の記者会見で、東日本大震災の被災地の金融機関に公的資金を投入する案に関し「具体的な段取りは関係省庁で整理する。金融機関がしっかり機能することが重要だ。そのための方策は指示している」と述べた。
【16:44】枝野幸男官房長官は20日の記者会見で、牛の原乳、ホウレンソウから暫定基準値を超える放射性物質が検出されたことを受けて「一定地域の摂取制限、出荷規制をするかは21日中に結論を出したい」と述べた。
【16:02】AP通信は20日、日本が台湾に輸出したソラマメから微量の放射性物質が検出されたと報じた。健康には影響ないという。
【15:26】茨城県は20日、福島県境の茨城県北茨城市のホウレンソウから、暫定規制値の約12倍の放射性ヨウ素などが検出されたことを明らかにした。
【12:59】経済産業省原子力安全・保安院によると、東京電力福島第1原発3号機で、原子炉格納容器の圧力が高まっているため、同社は配管の弁を開けて圧力を下げる作業を行う。
【12:52】警察庁の20日正午のまとめで、東日本大震災の死者・行方不明者が2万人を超えた。
【12:44】文部科学省は「検出されたいずれの地域も、別の検査で空間や水道水の放射性物質は健康に問題ないレベルと既に判明している」と説明した。
【12:42】文部科学省は20日、福島第1原発事故を受けて18日午前9時から24時間に降った都道府県の雨やちり、ほこりなどを検査した結果、栃木と群馬で放射性ヨウ素とセシウム、東京、埼玉、千葉、山梨で放射性ヨウ素を検出したと発表した。
【11:40】東京電力によると、福島第1原発の事故に伴う作業で、上限の100ミリシーベルトを超える被ばくをした作業員は1人増え、計7人になった。いずれも東電社員。
【11:34】茨城県は20日、北茨城市と高萩市の水道水から放射性のヨウ素とセシウムを検出したと発表した。福島第1原発事故の影響とみられるが、国の基準値以下で飲んでも健康に支障はない。
【11:06】宮城県警の竹内直人本部長は20日、県の災害対策本部会議で、県内の死者は1万5000人以上になるとの見方を示した。
【10:56】東京電力によると、福島第1原発2号機の北西約0・5キロ周辺の放射線量は、20日午前8時半現在で毎時2625マイクロシーベルト。19日午後2時の3443マイクロシーベルトから減少。
【10:49】岩手県によると、大槌町役場で災害対策会議中に津波にのみ込まれ行方不明になっていた加藤宏暉町長が19日、町内で遺体で見つかっていたことが20日、分かった。
【9:44】東京電力によると、福島第1原発100+ 件5号機と6号機の使用済み燃料プールの水温は、20日午前7時に37・1度と41・0度にそれぞれ下がり、ほぼ定常の温度に戻った。
【9:43】防衛省によると、福島第1原発100+ 件4号機への放水が午前9時半ごろ終了した。放水量は約80トンという。
【8:30】防衛省によると、陸上自衛隊の消防車が20日午前8時20分から、福島第1原発4号機に放水を始めた。4号機への放水は初めて。
【7:37】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は19日、福島第1原発の事故について「状況が好転するかどうか、まだ話すべき時ではない」と述べ、慎重な姿勢を示した。
【5:15】東京電力によると、19日午後11時に67・5度だった福島第1原発6号機の使用済み燃料プールの水温は20日午前3時に52・0度まで下がった。
【3:40】東京電力福島第1原発3号機への東京消防庁の放水は午前3時40分ごろ終了した。連続放水は13時間以上に及んだ。(共同)
◆米の放射能部隊派遣も 自衛隊と支援協議(産經新聞 2011.3.21)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110321/dst11032100230002-n1.htm
防衛省は20日、折木良一統合幕僚長と米太平洋軍のウィラード司令官が21日に東日本大震災や福島第1原発事故の支援態勢をめぐり、防衛省で会談すると明らかにした。米軍は事故対応で放射能対策の専門部隊の投入準備を進めており、事態収拾へ日米が本格的に共同対処する可能性が出てきた。
北沢俊美防衛相は20日夜の記者会見で「米側からも非常に強い支援(参加)の要請があり、さまざまな角度から調整する」と語った。
米軍は放射性物質の監視や除染などを行う放射能対策の専門部隊(約430人)を待機させ、先遣隊9人は既に来日している。同司令官は17日、放射線量が非常に高く人が近寄れない原子炉で作業するための新技術導入も検討していることを明らかにした。
◆福島・双葉町民、再移転へ…さいたまから加須に
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110321-OYT1T00060.htm
埼玉県は20日、東京電力福島第一原子力発電所がある福島県双葉町から、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナに集団避難している住民約1400人について、埼玉県加須市の旧県立騎西高校の校舎へ移るよう要請する方針を決めた。
アリーナに設置した避難所は31日までの期限で、双葉町側は基本的に受け入れる方向という。
上田清司埼玉県知事が19日、井戸川克隆町長と4月以降の避難先を協議したところ、町側から「町役場と町民が一体で避難生活を送ることを優先したい」との意向が示されていた。
双葉町は福島第一原発の半径10キロ圏内に大半が入り、避難生活の長期化が見込まれている。旧騎西高校舎のリフォームが完了し次第、双葉町は町役場機能と町災害対策本部を移し、住民サービスを再開する予定だ。旧騎西高は2007年度末、県立不動岡誠和高と統廃合、08年度から県立誠和福祉高となり、校舎はそのままになっている。
(2011年3月21日00時40分 読売新聞)
◆2号機の電力復活 福島第1原発、仮設電源で海水注入
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201103210079.html
東日本大震災に伴う福島第1原発の事故で、東京電力は20日、外部電源からの送電線を通じ、2号機の電力を復活させた。機器を点検した上で施設の制御機能を回復し、原子炉や使用済み燃料プールの冷却を本格化させる。電力が失われた同原発で外部電源を確保したのは初めて。
2号機は、外部電源とは別に、仮設電源を使ってポンプを動かし始め、燃料プールに約40トンの海水を注入した。非常用電源が働いている5、6号機は安定して冷却されている。深刻な危機に見舞われた福島第1で、安全回復に向けた動きが出始めた。
北沢俊美防衛相は20日夜記者会見し、自衛隊ヘリコプターによる温度計測で、1~6号機の使用済み燃料プール上部の温度がいずれも100度未満だったと発表。「国民の皆さんに安心していただける数字だ」と述べた。
政府の対策本部は、損傷が激しい3号機への放水を続け、4号機にも初めて放水。緊張した作業が続いた。枝野幸男官房長官は20日午後の記者会見で「改善するプロセスには紆余曲折がある」と、慎重な姿勢を示した。
3号機では20日午前、炉内の温度が三百数十度に上がり、圧力が上昇した。原子炉を冷やす海水の注水量を増やし、蒸気が増えたためとみられる。東電は放射性物質を含む蒸気を外に逃がす操作を検討したが、その後、圧力が下がったため中止した。
東電によると、外部からの電力が届いたのは2号機にある受電設備。今後は(1)中央制御室の照明(2)原子炉の温度や圧力、放射線量などの測定装置(3)原子炉の冷却機能(4)燃料プールの冷却機能―の順に復旧を目指す。
受電設備が共通の1号機でも機器の点検後、通電作業を実施。5、6号機でも外部送電線との接続を急いだ。3、4号機はケーブルを設置しようとした場所の放射線量が高く、時間がかかっているという。
温度の上昇が懸念される4号機の燃料プールには、自衛隊の消防車両が2回放水。同日夜には、東京消防庁と大阪市消防局も3号機に向けて2回目の連続放水を実施した。
19日午後から行われた1回目の連続放水は、20日未明まで13時間以上に及んだ。17日に始まった3号機への総放水量は2600トンを超え、プールの容量1400トンを上回ったが、プールに入った水量ははっきりしない。
原発敷地内の放射線量も低下傾向。2号機の北西0・5キロの事務本館周辺で、19日午後2時の毎時3443マイクロシーベルトから、20日午後4時半に同2830マイクロシーベルトとなった。
5、6号機では、原子炉内の水温が100度未満に下がり安全に停止。燃料プールの水温も下がった。
一連の作業で、緊急時の上限である100ミリシーベルトを超える被ばくをした東電社員は1人増え、計7人になった。
◆原発事故 ちりから放射性物質検出 群馬
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110321/gnm11032101310000-n1.htm
県は20日、県内で18日午前9時から24時間に降ったちりやほこりなどから、自然界に存在しない放射性物質を検出したと発表した。福島第1原発事故の影響とみられる。
同物質の放射線量はごく微量で、県は「自然界で1年間に浴びる放射線量に加え、今回の放射性物質を同様に浴び続けても、健康への影響はない」としている。
県環境保全課によると、測定は県衛生環境研究所(前橋市上沖町)の観測設備で実施。その結果、自然界に存在しない「ヨウ素131」(1平方キロメートル当たり230メガベクレル)や「セシウム134」(同78メガベクレル)などの放射性物質を検出した。
今回検出された物質の放射線量は、年間に換算すると最大1570マイクロシーベルト。人間が自然界で1年間に浴びる放射線量は平均2400マイクロシーベルト程度とされている。
◆福島第1原発:「全プール100度未満」防衛相
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110321k0000m040106000c.html
北沢俊美防衛相は20日夜、記者会見し、陸上自衛隊ヘリCH47Jで同日午後行った福島第1原発1~6号機の表面温度計測結果について、使用済み核燃料プールの温度は「すべて100度未満だった」と発表した。「原子力安全・保安院の専門官からは『プールには水が入っている』との指摘があった」と語った。
防衛省によると、高度約900メートルから赤外線を使い計測。建屋上部が吹き飛ばされ、放水作業が続く3号機は62度と最も高く、1号機58度、4号機42度で、建屋が破壊されていない2、5、6号機(天井部分)は35~24度と低かった。また、プール以外では3号機の原子炉の格納容器上が128度と高かったが、北沢防衛相は「炉心の上なので想定の範囲内というのが専門家の見解だ」と述べた。【本多健】
◆もんじゅ安全性確保、知事が申し入れへ 福井
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110321/fki11032101340002-n1.htm
東日本大震災での福島原発事故で、西川一誠知事は、高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)の安全性確保について、文科省に申し入れる考えを示した。
関係者によると、経産省に対して行った要請に加え、冷却材にナトリウムを扱っているもんじゅの特性を踏まえた対策や、炉内中継装置が落下したまま引き上げられない現状を踏まえた要望になるという。
◆自衛隊の74式戦車で原発内がれき撤去へ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110321-OYT1T00101.htm
自衛隊は20日夜、福島第一原発の施設内のがれきを除去するため、74式戦車2両を陸自駒門駐屯地(静岡県)から福島県に向かわせた。
戦車を載せた輸送車は陸自朝霞駐屯地(東京都など)で給油した後、21日朝に現場近くに到着する見込み。
戦車は厚い装甲で放射線に対する防護力が高く、前部に排土板と呼ばれるブルドーザー同様の鉄板を取り付けることができる。施設内は津波や水素爆発でがれきが散乱し、自衛隊や東京消防庁の放水活動に支障をきたしており、政府から要請があり次第、作業に着手する。
(2011年3月21日01時14分 読売新聞)
◆放射性物質が体内に入ったら? 京大・渡邉正己教授に聞く
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110321/dst11032101180005-n1.htm
福島第一原発の事故による被曝(ひばく)など、社会的な不安が広がる中、京都大学原子炉研究所の渡邉正己教授(放射線生命科学専攻)は20日、「発表数値によると、現時点で日常生活に大きな問題はない」と、冷静な対応を呼びかけた。渡邉教授に放射性物質への疑問と対応を聞いた。
--体内に入った放射性物質はどうなる
「放射性物質は体内に残って放射線を出し続ける危険がありますが、一方で排尿などにより体外へ排出されます。取り込まれた放射性物質の半分が排出されるまでの時間は、長いとされるセシウムで約100~200日です」
--体内にたまる放射性物質はどんなものがあるの
「放射線ヨウ素131が有名です。放射性物質量が半減するまでの時間(物理的半減期)は約8日、セシウム138は30年です」
--放射線量は低いけど、がんになる危険性は
「国際的な報告書では年間100~200ミリシーベルトという低い線量域での影響を測ることは難しいとされます。低い線量でも健康に害を与えると仮定しても、発がん率はおよそ100人に1人。放射線の被曝がなくても100人のうち50人はがんになるので、あまり影響はないと予想されます」
--福島県周辺の住民は大丈夫か
「現時点で発表されている放射線量から逆算すると、放射性物質の量はわずかで、ほぼ考慮する必要はないでしょう。ただ、大量の放射性物質が限定した地域に運ばれることもないとはいえません」
--どんなことに気をつければいいか
「念のため、外出時は肌の露出を少なくし、帰宅後はうがいと手洗いをしてください。風に乗って大量の放射性物質が運ばれてきたとの報道があれば、関係機関に相談してください」
--東京、大阪でも放射性物質に対する対応が必要なのか
「大阪や東京については現状、まったく考える必要はありません」
◇
渡邉教授のHPはhttp://www.rri.kyoto-u.ac.jp/rb-rri/gimon.html
◆第一原発は廃炉とせざるを得ない~官房長官
http://news24.jp/articles/2011/03/21/07179012.html
事故が起きた福島第一原子力発電所について、枝野官房長官は20日、「客観的状況として福島第一原発が再び稼働できるような状況であるのかどうかははっきりしていると思う」と述べ、事故の対応が終わった後は廃炉とせざるを得ないとの認識を示した。
◆原発事故 放射能濃度、他の農産物基準下回る 茨城
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110321/ibr11032101260001-n1.htm
■県発表、ホウレンソウ続く自粛
県産ホウレンソウから食品衛生法の暫定基準値を超える放射能濃度が検出された問題で、県内の農業・流通関係者からは20日、12年前の東海村臨界事故で受けた風評被害の再来を懸念する声が上がった。一方、県は同日、ホウレンソウ以外で基準値を超える農産物はないと発表。ホウレンソウに限り、引き続き農業関係者へ出荷・販売の自粛を呼びかけたが、それ以外の県産農産物には「安全宣言」を出した形だ。
●困惑
「自分で食べる分には気にしない数値とはいえ、お客さんに自信を持って届けられる状況ではない」
平成11年、核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」東海事務所の臨界事故で、農産物の流通など大きな影響を受けた東海村。須崎農園の園主、須崎拓志さん(35)は露地野菜の販売を自粛した。福島第1原発の事故以来、県発表の放射線量に注意していたが、19日の検出結果を受け、対応を変えた。
この時期は端境期でホウレンソウはないが、コマツナなどを栽培。須崎さんは「現時点でキャンセルはないが、今後は分からない」と消費者反応を予想する。
「事態の推移を注意深く見守る必要がある」。そう指摘するのは同村の小野寺節雄経済課長。JCO臨界事故でコメなど県産農産物の売り上げが激減する中、同村産野菜の風評被害対策に取り組んだ経験がある。
今回の事態に対し、小野寺課長は「目の前で『安全ですよ』と食べてみせても特効薬のように効くわけではない。正確な情報を隠さず提示し、周知していくしかない」。風評被害の払拭には、腰を据えた取り組みが必要との見方を示す。
JCO事故で被害を受けた経験がある鉾田市の鬼沢保平市長も「現場ではすでに出荷は止まっている」と述べ、復興へ立ち上がる地元農家の士気に水を差しかねない点に危機感を抱く。
●懸念
春に向け、レタスやキャベツ、白菜の出荷がピークを迎える中、県内の農家や集荷業者にも不安が募る。
「野菜は安全性が確認されるまで出荷しない」と語る青果業者関係者は20、21の両日は市場が休みで、ほとんど影響はないが、「22日からどうなるかが分からない」。高い放射能濃度が検出された「茨城の野菜」というイメージが独り歩きすることも懸念する。
水戸市で地産地消を掲げ、茨城産野菜や魚を扱う飲食店は「安全が確認され次第、地の物を使っていきたい」。ただ、今後は「安定的な流通があるか分からない。客足に影響はあるかもしれない」と漏らす。
●風評
「安全宣言まではいかないが、ホウレンソウ以外は大丈夫と思っている」
橋本昌知事は20日夕の記者会見で、県産農産物の放射能濃度調査で、産地や生産手法にバラツキはあるものの、ホウレンソウ以外の農産物は基準値を下回ったと発表した。一般に出回るホウレンソウはハウス栽培がほとんどだが、高萩産で基準値を上回ったため、引き続き生産者に対し、ホウレンソウのみ出荷自粛要請を指示。
ただ、県側は基準値超えの野菜を食べても健康上、大きな問題はないと説明。知事は「心配ないと言う識者は多い」とし、茨城の農産物で買い控えといった風評被害を広げないよう、県民に対し、理解を求めている。
◆地震津波対策充実を 福井
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110321/fki11032101340000-n1.htm
■知事、関電社長に要請
東日本大震災での福島原発の事故を受け、西川一誠知事は20日、関西電力の八木誠社長を県庁に呼び、意見と要請を行った。西川知事は地震、津波対策に投資を惜しまないことと、定期検査での特別な点検の追加を求め、八木社長はいずれも了承した。
西川知事は福島第1原発で緊急時に炉心を冷やす機能を喪失する事態が生じたことが最大の問題とし、予防策の充実を要請。冷却用海水の取水機能、冷却機能、電源確保などの多重性を向上させる必要があると指摘。地震津波対策を充実させ、送電鉄塔の補強や建て替えなど電源確保、避難や資材搬入の原発へのアクセス道拡充を求めた。
また定期検査で、安全システム全体の健全性確認など特別な点検実施が必要とし、定検対象外の機器の点検を追加して行うほか、外部電源喪失を想定した訓練を求めた。
これに対し、八木社長は「資材を投入し、全力で対応する」と積極的に応じる考えを強調。特別な点検については、定検中の美浜、高浜各1号機、大飯3号機で停止中にしかできない施設の健全性確認試験や、非常用炉心冷却系の実動作試験、東電事故を受けた非常時対応訓練を追加して行うとし、今後定検に入るプラントでも同様の対応をするとした。
面談後、報道陣に応じた八木社長は、定期検査終盤の美浜、高浜各1号機の検査期間を2週間程度延長する考えを示した。
◆原発事故 「外出はマスク」定着 福島市
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110321/fks11032101290000-n1.htm
東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故から1週間が経過し、約60キロ離れた福島市内でも10マイクロシーベルト台とやや高い放射線量の計測が続く。市民の間には外出時のマスクがすっかり定着し、「屋内待機」に備えた買い物に走る姿も見られる。
福島駅前など市街地は歩行者もまばらだ。30代女性は「念のための買い物。『屋内待機』が怖いですね」。男性は「長期化してもパニックにならないようにしたい」と身構えた。
混雑しているのは、ガソリンスタンド。給油待ちの車が福島交通飯坂線の踏切で立ち往生し、電車が一時停止するトラブルも。
あるスタンドは「1台2千円分」で限定販売したが完売。約2時間待ったという40代の男性は「何も起きないと信じているが、生活物資も不足している。少しでも満タンに近づけたい」と疲れた様子で話した。
◆スイスも大使館機能を大阪に移転
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110321/erp11032101360000-n1.htm
スイス外務省は20日、東日本大震災に伴う福島第1原発事故を受け、東京の在日大使館の機能を一時的に大阪市内のホテルに移すと発表した。
欧州諸国では、ドイツも17日に大使館機能を大阪に移すと発表した。(共同)
◆水道水から基準値3倍超す放射性ヨウ素 福島・飯舘村
http://www.asahi.com/national/update/0321/TKY201103200351.html
厚生労働省は21日、福島県飯舘村の簡易水道水から、規制値の3倍を超える1キロあたり965ベクレルの放射性ヨウ素を検出した、と発表した。この検査結果を受け、水道水を使う住民に飲用を控えるよう住民に広報することを求めた。同村は21日朝から村内に給水車を出す。同村は、福島第一原発から約30キロ付近で、一部は屋内退避区域に入っている。
同省によると、検出されたのは、同村の簡易水道水。ヨウ素の飲料水の摂取制限の規制値は1キロあたり300ベクレル。厚労省の担当者は「一時的な飲用であれば直ちに健康には影響しない」と話している。
福島県川俣町の水道水からも、17日に規制値を上回る308ベクレルが検出されていた。
◆被災者受け入れに本腰 金沢のホテル
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20110321102.htm
石川県内の民間宿泊施設で、被災者を受け入れる動きが出始めている。金沢市の「キャ ッスルイン金沢」は40室を被災者用として開放。近隣住民も物資を持ち寄るなど全面協 力しており、「民の力」を結束して被災者の救済に当たっている。
キャッスルイン金沢では、20日までに東北から避難してきた2~85歳の約20人が 入室。21日には50人を超え、用意した部屋の半数が埋まる見込みだという。宿泊料金 は光熱費などの実費のみで、人数を問わず1室2500円に設定した。
福島県南相馬市の会社員櫻井友由貴さん(36)と家族4人は、18日から同ホテルに 身を寄せている。同市では福島原発の放射能漏れを恐れ、すでに大多数の住民が市外に退 避してゴーストタウン状態になっているという。
櫻井さんは「放射能から逃れられてほっとしているが、また家に戻れるのかという不安 もある」と話す。
近隣住民からは、食料や日用品をはじめ、絵本などの差し入れが相次いでいる。勉強の 面倒をみたいという元教諭、マッサージのサービスを申し出る整体師もいるという。
同ホテルでは、被災者の長期滞在を視野に自炊できる設備の用意も検討しており、藤橋 由希子営業部長は「ずっと車中泊をしていたというご家族もいる。行政の指示を待つばか りでなく、民間主導で支援の輪を広げたい」と話している。
このほか、金沢ニューグランドホテル(金沢市)は東北6県からのインターネット予約 を半額にし、延べ10組程度が宿泊。ドーミーイン金沢(同市)でも震災後に東北からの 宿泊客約20人が利用している。
◆米エネルギー長官:米国は日本で最悪の時期は過ぎたと確信-CNN
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=alUyOx3c.sWE
3月20日(ブルームバーグ):チュー米エネルギー長官は20日、福島第一原発への対応策がある程度成功しており、オバマ政権は日本で最悪の時期は過ぎたと確信していると述べた。
同長官はCNNテレビとのインタビューで、福島第一原発2号機に関しては依然として心配していると語った。
同長官はまた、PG&E社のカリフォルニア州ディアブロキャニオン原発などの米国の原発はマグニチュード(M)7.5前後の地震に耐えるように建設されているが、M9の地震では問題があるだろうとの見解を示した。
◆第2陣200人鹿沼入り 福島から集団避難 入院患者31人、獨協に
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/central/kanuma/news/20110321/478937
福島第1原発100+ 件事故で飛散した放射性物質から逃れるため、福島県飯舘村民ら約200人が20日夜、鹿沼市下石川の鹿沼総合体育館(フォレストアリーナ)に到着した。同村からの集団避難の第2陣で、前日到着の第1陣と合わせ、避難者は計約500人に上った。
第2陣は午後0時半に飯舘村を出発。福島県内で放射性物質付着の有無を調べるスクリーニングを行った後、大型バスに分乗し午後午後6時50分に、鹿沼総合体育館に到着した。途中、高齢の女性1人が体調を崩し、宇都宮市内の病院に救急搬送された。
同体育館では同市職員や地元ボランティアら約80人が出迎え、避難者の荷物を持ったり、「お疲れさまです」などと優しく声を掛けたりした。
集団避難者は福島県南相馬市民らも含まれている。同体育館には同村職員3人程度が常駐し、交代しながら受け入れ先の鹿沼市などとの調整にあたる。
一方、南相馬市の小野田病院から、入院患者31人が同日、壬生町の獨協医科大病院に搬送された。搬送には自衛隊の救急車8台を使った。
【東日本大震災】
◆県産ホウレンソウ、カキナ 規制超す放射能検出 「健康に影響ない」 県、出荷自粛など要請
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20110321/478940
福田富一知事は20日夜記者会見し、宇都宮、上三川、下野、壬生の4市町7地点で生産された露地もののホウレンソウから、食品衛生法上の暫定規制値を最大で2・85倍上回る放射能が検出されたと発表した。佐野市産のカキナも暫定規制値と同じ放射能が検出されたことから、県はJA栃木中央会、JA全農栃木や県内の直売所に、県内産ホウレンソウとカキナの出荷自粛と自主回収を要請した。
検査は農林水産省が実施した。ホウレンソウからは放射性ヨウ素131が暫定規制値1キロあたり2000ベクレルに対し、最大5700ベクレル、放射性セシウム134と137が同じく500ベクレルに対し、最大790ベクレル検出された。最大値はいずれも壬生町の検体だった。
放射性ヨウ素は全7検体で、放射性セシウムは5検体で規制値を上回った。
カキナは放射性ヨウ素が最大2000ベクレル、セシウムが最大で規制値を下回る280ベクレルだった。
福田知事は「福島第1原発100+ 件の事故によるものが本県の農地に届いた」と指摘。一方で放射性ヨウ素が最も多かったホウレンソウを1年間毎日15グラム食べ続けたとしても、放射線量は胃の集団検診1回分に相当するとし「健康には直ちに影響を及ぼさない。冷静な対応を」と呼び掛けた。また「生産者には責任がないが、消費者の安全確保が最大のテーマであり、ご協力いただきたい。農家の支援策は今後詰めたい」とした。
同時に行ったネギ、県が独自に行った牛の原乳(生乳)の検査では規制値を下回ったか、検出がなかった。
JA栃木中央会の高橋勝泰専務理事は「国の責任で速やかに原発100+ 件事故を収めてほしい。県はトマト、ニラなどハウス野菜の検査を急ぎ、早く安全性を確認してほしい」と訴えた。
◆福島第一原発全6基の廃炉、東電も「不可避」の見方
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103200297.html
東京電力内で、福島第一原発の廃炉は避けられないとの見方が強まっている。東電関係者によると、建屋の爆発や炉心溶融が問題になっている1?4号機は、技術的に再稼働が難しい状態。損傷のない5、6号機についても「地元の住民感情を考えると再開は厳しく、6基とも廃炉にせざるを得ない」とみている。
1?3号機は水素の発生状況から、炉内の核燃料棒の損傷が激しいと推測される。そのため、事故が収束した後も核燃料棒を取り出せない可能性が高いという。放射線量が高いため、処理には長期間を要し、「廃炉には10年近くかかるだろう」(東電の原子力関係者)としている。
◆福島第1原発事故 2、5号機が通電 接続完了、冷却回復準備へ
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110321ddm001040044000c.html
東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発で、政府や東京電力は20日、放水や電源復旧の作業を続けた。2号機と5号機は外部からの送電線を通じて受電を再開した。原発の運転を監視する中央制御室の稼働や冷却機能の回復への第一歩だが機器は損傷しており、復旧は不透明だ。3号機では原子炉格納容器内の圧力が一時急上昇した。枝野幸男官房長官は20日、「(放水で)一定の効果を上げているが、予断を許す状況ではない」と語った。
2号機への通電は20日午後3時46分に確認され、その後5号機でも復旧した。2号機の北西0・5キロの放射線量は19日午後2時の毎時3443マイクロシーベルトから20日午前8時半に同2625マイクロシーベルトに減った。
非常用発電機で電力供給中の5、6号機では、使用済み核燃料プールの水温が40度前後に下がった。格納容器内の水温も100度未満の「冷温停止状態」になった。
3、4号機では建屋外の電源ケーブル敷設は22日ごろまでかかる見通し。3号機では19日、仮設電源をつないで圧力容器周辺の温度を測ると、通常運転時よりやや高い380~390度と判明。東電は同日午後、圧力容器への注水量を2・2倍まで増やし、温度は下がったが、周囲の格納容器内の圧力は1・6気圧から20日午前に3・4気圧に上昇した。炉の安全性が懸念され放射性物質を含む蒸気を大気中に放出することが検討されたが、その後圧力は下がり、作業は見送られた。【江口一、酒造唯、小山由宇】
◆スイスで「原発廃止を」87% スイス紙世論調査
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032101000040.html
【ジュネーブ共同】20日付のスイス紙ル・マタンは、福島第1原発事故を受けた世論調査を掲載、将来的にスイス国内の原発廃止を望む意見が87%に達した。2009年の調査では73%が「原発は必要」と答えていた。
スイス国内では原発5基が稼働中。このうち稼働から約40年が経過する2基に関しては、62%が「閉鎖すべきだ」としている。調査は17~19日、約500人を対象に行われた。
2011/03/21 05:42 【共同通信】
◆福島第1原発は廃炉 枝野官房長官「再稼働できない」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/21/kiji/K20110321000469330.html
枝野官房長官は20日の記者会見で、福島第1原発について「客観的な状況として、再び稼働させることが可能かどうかは、はっきりしている」と述べ、廃炉になるとの認識を表明した。第1原発については、福島県郡山市の原正夫市長が廃炉を前提とした対応を政府に求めていた。
枝野氏は第1原発の冷却作業について「ぎりぎりの努力が一定の効果を挙げているが、予断を許す状況ではない」と述べ、状況を見極めながら慎重に対応する考えを強調した。
その上で3号機に関し「一定、注水されているのはほぼ間違いない」と述べた。また、降雨による放射性物質の人体付着に関しては「健康に影響を与えることは想定できない」と強調した。
◆福島第1原発事故 関西電力、地震・津波対策を強化
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110321ddm003040125000c.html
◇11原発に最大1000億円投資
東京電力福島第1原発の事故を受け、関西電力の八木誠社長は20日、福井県内の原発11基で総額500億~1000億円規模の新たな地震・津波対策の設備投資をすると表明した。今回の事故の詳細が分かり、新たな知見が出れば更に投資規模を拡大するという。
八木社長は同日、福井県庁を訪ね、地震・津波への対策強化や、定期検査で緊急炉心冷却装置などの「冷やす」機能に関する機器を特別検査するよう、西川一誠知事から要請された。八木社長は「最優先に予算を確保して、安全性を高めたい」と語った。具体的には、持ち運びのできる非常用発電機や海水ポンプなどの設置▽送電線の強化▽使用済み核燃料プールの冷却機能強化に取り組む。同社は例年、地震対策を含めて原子力事業全体で600億円規模の設備投資をしている。【安藤大介、横山三加子】
◆福島第1原発事故 北沢防衛相「全プール100度未満」
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110321ddm003040112000c.html
北沢俊美防衛相は20日夜、記者会見し、陸上自衛隊ヘリCH47Jで同日午後行った福島第1原発1~6号機の表面温度計測結果について、使用済み核燃料プールの温度は「すべて100度未満だった」と発表した。「原子力安全・保安院の専門官からは『プールには水が入っている』との指摘があった」と語った。
防衛省によると、高度約900メートルから赤外線を使い計測。建屋上部が吹き飛ばされ、放水作業が続く3号機は62度と最も高く、1号機58度、4号機42度で、建屋が破壊されていない2、5、6号機(天井部分)は35~24度と低かった。また、プール以外では3号機の原子炉の格納容器上が128度と高かったが、北沢防衛相は「炉心の上なので想定の範囲内というのが専門家の見解だ」と述べた。【本多健】
◆再建支援の拡充検討 被災住宅、増額や条件緩和
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110321ddm012040063000c.html
枝野幸男官房長官は20日の記者会見で、東日本大震災を受け、被災者生活再建支援法を改正するなど支援法制の拡充や、集団移転を受け入れる自治体への国の支援を行う考えを示した。政府は同日、「被災者生活支援特別対策本部」(本部長・松本龍防災担当相)の事務局を内閣府に設置。被災地向けの物流調整や被災者の全国各地への集団移転、仮設住宅建設などの支援業務にあたる。法制度と物資の両面で被災者支援が本格化する。
枝野長官は、自宅が全半壊した世帯に最高300万円を支給する被災者生活再建支援法に関し「国会で協力いただければ、立法措置でできることを広げるのは当然の前提だ」と述べ、支給額の増額や適用条件の緩和などを検討する考えを示した。このほか、仮設住宅や食品供与の公費負担を定めた災害救助法も拡充の対象になるとみられる。
被災者を受け入れる自治体への支援に関しても、枝野氏は「国で補える部分は最大限努力せねばならない」と述べ、財政支援を含めて検討する姿勢を示した。
被災者生活支援特別対策本部の当面の役割は、食料、医療品、ガソリンなどの必需品の被災地への供給体制の確立。中長期的には、避難所生活を強いられている約40万人の被災者の各地への移転や将来の帰郷、仮設住宅への入居などの業務も担う。
緊急災害対策本部(本部長・菅直人首相)の下にあった被災者生活支援特別対策本部を事実上独立させたのは首相官邸が福島第1原発への対応に追われ、被災地支援に向けた各省調整が遅れがちだったため。官邸に呼び戻した仙谷由人官房副長官が本部長代理として業務を切り盛りする。
民主党政権が掲げる「政治主導」には、野党から「動きが鈍い」との指摘が出ているが、政官の連携も円滑化に向け動き出した。被災者対策本部の事務局を強化し、事務局長の平野達男副内閣相の下の事務局次長に、岡本全勝総務省自治大学校長と原田保夫内閣府政策統括官を起用した。岡本氏は麻生太郎元首相の首相秘書官を務めた。また、被災地出身の中央省庁の官僚を地元に派遣して多数の職員を失った自治体業務の支援にあたらせる方針も固めた。
仙谷氏は20日、財務、外務、国土交通、農水、環境などの各省事務次官を官邸に呼び、「調整に手間取っていれば、こちらで責任を持つから情報を上げてほしい」と指示した。【小山由宇】
*作成:橋口 昌治