コメ不足「9月ごろ解消」 坂本農相、備蓄米放出は慎重
坂本哲志農相は27日の記者会見で、小売店などでコメが品薄になっている問題について、新米が出回る9月ごろに解消するとの見通しを示した。政府の備蓄米の放出に関しては市場への影響が大きいとして「慎重に考えるべきだ」と述べた。
足元の状況を巡っては、8月は在庫が最も少なくなる端境期であることに加え、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)や台風により買い込む人がいたことが影響したと説明した。
2024年産米は順調に生育しており、一部地域では出荷が始まっている。年間出荷量の4割程度が出回る9月にかけてコメ不足は順次解消していくと語った。「必要な量だけ買うなど、落ち着いた購買行動をお願いしたい」と呼びかけた。
政府の備蓄米に関しては、大阪府の吉村洋文知事が26日、農林水産省に放出を求めた経緯がある。農水省は不作になった場合でもコメを安定して供給できるよう100万トンの備蓄米を持っている。
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)- 大泉一貫宮城大学 名誉教授ひとこと解説
農水省が備蓄米放出に踏み切らない理由はただ一つ。「米価が下がるから」。 日本のコメ政策は、消費者のことより、農業生産性の向上より、「米価維持・米価値上げ」を中心に回ってきた。時代が変わり、こうした非常時でも米価維持根性は遺憾なく発揮されるようだ。 備蓄米を放出すると、せっかく値上がりした米価が下がってしまう。おそらく「価格の混乱を控えるために備蓄米放出はしない」とでも言うのだろう。台風が近づいてくると消費者の買いだめが進み、パニックは広がってしまう。マスコミにやいのやいの言われてはじめて重い腰を上げるかもしれないが、全くこの省の考えには困ったものだ。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新) - 鈴木亘学習院大学経済学部 教授分析・考察
頭が固い。何のための備蓄米か。コメ不足でも、マスク不足でも、あるいは、預金取り付けでも、根本的な原因はパニック心理だ。不足すると思うから、消費者は先を争い、本当に不足するので、ますます、パニック心理に拍車がかかる。その心理を落ち着けるためには、膨大な備蓄米をマスコミに見せ、必要に応じていくらでも備蓄米を出しますと農水大臣が言うだけでよい。その程度のパフォーマンスがなぜ思いつかないのか。例えば、預金取り付けであれば、昭和恐慌の際、高橋是清日銀総裁が表面だけ印刷したお札を各銀行に積み上げさせ、引き出しにいくらでも応じる姿勢を見せた話が有名であろう。備蓄米を出さないと宣言するのは全くの逆効果である。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)