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かながわの女性と政治
ジェンダー平等社会へ メディアが欠く「三つの不在」とは

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2022年11月20日(日) 05:20

 来春の統一地方選に向けて、政治分野のジェンダー平等の課題を報じてきた連載企画「明日の50 #かながわの女性と政治」。ジェンダー平等の社会に向けて、メディアが果たす役割とは何か─。メディア文化論とジェンダー研究が専門の東大大学院・田中東子教授に聞いた。


東大大学院・田中東子教授

 ─メディア研究におけるジェンダー平等の視点で「三つの不在」について指摘している。「(1)表象」「(2)産業構造」「(3)メディア研究」。それぞれの意味は。

 「(1)表象」はすごく身近で、テレビドラマや報道に描かれる女性像のステレオタイプを指します。ハリウッド映画の研究で説明すると分かりやすいと思います。欧米の研究では、映画に出てくる女性は10~20代の若い女性に偏っていて、男性は幅広い世代が作品に登場しているという統計データがあります。

 これは映画の「(2)産業構造」に関係していて、作り手に白人男性が多く、「細く、美しい、白人、若い」という男性クリエイターの欲望が作品にも表れやすいということを示しています。「#MeToo運動」で明るみに出た映画プロデューサー・ワインスタイン氏の事件はその典型でしょう。

 また、そのゆがみは「(3)メディア研究」があって初めて論理的批判がなされます。ただ、ジェンダーの視点が入ったメディア研究はまだ十分に足りていないと考えています。「表象」「産業構造」「メディア研究」どの視点もジェンダー平等とメディアを考える上では必要です。どれか一つを批判して改善すればいいというわけではありません。

 ─なぜ、メディア研究のジェンダーの視点は不十分だったのか。 

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