【動画あり】森氏女性蔑視発言 再発防止求め15万超の署名提出
2021年2月16日 19時54分
女性蔑視発言で辞任を表明した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)について、処遇の検討や再発防止などを求めるオンライン署名を展開した有志が16日、組織委に15万7425筆の署名を提出した。提出後に文部科学省で会見した発起人の1人、慶応大4年の能條 桃子さん(22)は「森会長個人の問題に矮小 化するのではなく、社会全体の問題ととらえ、変えていく契機にしたい」と強調した。
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署名活動をしたのは、ジェンダー平等を求める20~30代の女性11人。能條さんらは16日午前、東京・晴海の組織委で署名を提出。同時に、森氏の発言への認識や組織の透明化などについての考えを聞く公開質問状と、再発防止策の提案書を手渡した。
◆「実態伴ったものに」組織委の推進チームに期待
署名提出時には、組織委の持続可能性担当の職員らとも対談。能條さんは「職員の方は前を向いて努力されていると感じた」といい、組織委が立ち上げる方針のジェンダー平等の推進チームについて「名ばかりの男女平等ではなく、実態が伴ったものにしてほしい」と期待した。
署名呼び掛け人の1人、鶴田七瀬さん(25)は会見で「女性はわきまえるべきだなどの差別的な考え方によって、女性の選択肢が減らされてきた環境を変えたい」。桜井彩乃さん(26)は「問題が可視化されずに困っている人は性別に関係なくたくさんいる。引き続き声を上げていきたい」と話した。
署名は、森氏による「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの発言を受け、今月4日夜、署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」で始まり、10日余で15万人を超す賛同が集まった。森氏の辞任は求めず、再発防止や女性理事の割合を4割にすることなどを訴えた。(奥野斐)
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