豪雨災害から26年 太陽の国で防災訓練(福島)
福島放送
1998年に11人が犠牲となった、豪雨災害から27日で26年です。 5人が死亡した西郷村の福祉施設では、「8・27災害」を教訓に毎年、防災訓練を行い、命を守る避難行動を確認しています。 西郷村の社会福祉施設「太陽の国」。 26年前の8月27日、豪雨によって施設内の「からまつ荘」などの裏山が崩れ、入居者5人が亡くなりました。 「太陽の国」では26年前の教訓を決して忘れないよう、毎年、8月27日に訓練を行っています。 訓練では職員が「今、職員が施設状況の確認をしております。指示が出るまで、居室で待機お願いします。なお防災頭巾被れる方、準備しておいてください。」と呼び掛けました。 車椅子の入所者が多い「ひばり寮」で行われた2024年の訓練は、当時と同じく夜間に大雨洪水警報が出され、施設内に浸水の恐れがあるという想定です。 【高橋ひかりアナウンサー】 「当時は、浸水による停電でこのエレベーターが使えなくなり、この階段から、車椅子の入所者をスタッフ4人で運んだということです。」 独自に設けた防災マニュアルでは、1次避難で施設の廊下に集まったあと、2階の渡り廊下から隣の施設に2次避難します。 職員らは入所者に声をかけながら、ベッドや車椅子を廊下へ速やかに移動させ、避難する際の手順や動きを確認していました。 入所者の男性は「きびきびとした行動で訓練をやろうと思った。」と話していました。 太陽の国の安田直樹さんは「ホウ・レン・ソウが非常に重要になってくるので、しっかりとした指示、報告を意識して、実際の被災時はかなり混乱していて、不安・恐怖があると思うのでそういう時こそ、しっかりと意志をもってハキハキとやる訓練を心がけている。」と述べました。 県内各地でゲリラ雷雨が頻発している最近の状況に、職員らは改めて気を引き締め訓練に臨んでいました。 いかに命を守るか。太陽の国では、今後も様々な災害を想定した訓練を続けていくということです。